あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

文字の大きさ
上 下
504 / 867
第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう

第6幕 第4話夜

しおりを挟む
『とういう訳で魔人の傭兵集団を雇った国が《ガーデン王国》を巻き込んで《イグン王国》と戦争を起こすらしい…試しに作ってみたヘリコプター(仮)で外神君達と同じ位…もしくは早めにガーデン王国に行くつもりだ』
「……危険過ぎます」
『皆承知の上だ…せめて《ガーデン王国》晴海君が助けたいと思った国は護りたい…」
「崇幸さん…今から行けるメンバーをせめて…」
『千歳君無理はしなくていい…すまないな。そっちも大変だろう』
「崇幸さん…少しみんなと話しあいます…」
『ああ、俺たちは《アタラクシア号》チグリス君、ラウラス君、トイ君と新たに加わったエピシュという妖精を残して今から向かう』
「分かりました」
『なあに、自分たちが出来る事をするさ無茶はしない…なるべくな』
「その言葉信じます」
『ああ…』
そう言ってスマホが切れる、千歳が深呼吸をして冷静に思考を巡らせる、タイミングが色々と不味い…どうしてこうなる、まるで何かに邪魔をされているように…。
「千歳、戦争か…俺が行く」
「ジラさん…相手に魔人の傭兵集団がいると…《砂城の牙》という名前だけど」
「ああ、知っている。師匠がいるからな。だが状況は良くないな。何回転移すれば着くか」
ジラが千歳に自分が行くと伝える、問題は此処からどれ程の時間を有するのかだ。
「私たちも行こう、魔人の傭兵興味有りだ」
「流石大陸を越えれば強者有り」
「んじゃ、マユラもシュリも行くって言うしー俺達も行こうか、なフォン」
「はあ?ふざけんな誰が行くか俺は盗賊専門だ傭兵じゃねぇ」
マユラ、シュリ、フェシェスタ、フォンが続いて自分達も《ガーデン王国》へと名乗りを上げる、グローリーも自分もと言うがメシュレラがそれを阻む。
「許可しない、弟。傭兵をするような魔人達だおそらく此方の話など聞かないだろう、魔神皇のお前が行けば刺激を与える可能性もある」
「お兄ちゃん…イザラとイデアがいる…」
「ああ…あの2人なら大丈夫だ。必ず晴海と一緒に帰ってくる、息子達を信じろ。お前を待つ孤児院の子供達もいるんだ」
「そう…だね、グリ君、メシュレラさん《空船》をお願いしたいな。こんな時だからこそ…」
「千歳………分かった、船、守る…」
メシュレラと千歳の説得に諦めきれないがグローリーが受け入れる、後は移動手段やはりポイントを支払い神々に頼んで転移させるのが一番簡単だろう。
「私が運ぼう」
「イシュター良いのか?」
「イシュター様それは…」
イシュターが前へ出る、ジラがイシュターの横顔を見つめライガルが焦る。
「構わない、私は皇国を造ったが…皇国の龍ではない。私の翼なら1日で行ける、認識疎外と隠蔽で目立ちはしないだろう」
「しかし……いえ、そうですね。イシュター様の翼なら間に合いますね」
「そうか……」
「千歳さん、イシュターに頼もう。こっちはこっちで恐らくかなりの時間を要する物だろう。戦争も出来るなら回避したい。それには速さが必要だ…ポイントは最終手段にしよう。これから本腰を入れてポイントを稼ぐ事も視野に入れおこう」
「そうだね、分かった。イシュターさんお願いします」
「ああ、分かった」
「では薬や薬草を用意しましょう」
「食料も追加で収納袋に入れて運んでくれるかな」
「了解、よし1時間後に出発な」
「勝手に決めんな」
大河の提案に千歳も同意する、思考の切り替えを行い今しなければならない事を纏め、蒐集家と大河が薬の準備、他に連絡をし追加の薬草や食料の運搬を頼み、マユラとシュリは部屋へ戻り装備を整え、フェシェスタはフォンを宥めている。
「フォンさん…フェシェスタさん晴海さんの所に行くの?」
「がんばれー」
「お前たちが行くなら安心だな!」
少し不安がるベルン、2人ならと元気に見送るカタンとラピス、フェシェスタが3名の頭を撫でてやりフォンもベルンの表情を見て頭を撫でた。
「ち、すぐ戻るから」
「はい…」
「だいじょーぶ、ベルンちゃんすぐ帰ってくるから!」
「はい!これミルク途中で飲んで下さい」
「ああ…」
ミルクが入った瓶を受け取り収納にいれる、荷物は収納袋に入っているので時間までベルン達空の上で過ごした。

「もう驚いたよ、急に晴海ちゃん達の所に向かうっていうから」
「こ、これお弁当みんなで作りました食べてください」
「僕も作ったので食べてくださいね」
出発間際連絡を受けた舵、率、燈火が見送りに来てバスケットやタッパや水筒に入れた食事をジラ達に渡していく、蒐集家も薬をジラに渡す。
「傭兵の魔人…どれほどの強さか」
「…さて、噂や伝説みたいなもんだからな」
「ただでは済まなさそうですね」
「戦場で無傷で帰れるとか甘い事思っているやつから先に死ぬ」
「それもそうですね、ご武運を」
「心の底からそう思ってなさそうだがな」
「ふ…貴方はそう簡単に壊れたりしないでしょう」
「……さあ」
ジラと蒐集家のやり取り、チリン……ジラは人生の大半は戦場にいたそれこそ死にそうな目等幾らでも遭って来たし絶対に生き残ってやるという気持ちも薄いが、今は帰って来たい場所がある、死ぬつもりはない。
「甲板出る…」
イシュターの声にジラ達が頷く、皆に見送られ甲板へと赴いた…。

「では背に乗れ…』
甲板から空に浮かんだイシュターが緋色と黄金と赤で構成された深紅龍へと転じ、その背に飛び移り結界を張り翼を傍目かせあっという間に空高く飛んでいく。
「ああ…本当にお前は綺麗だな」
輝く鱗波打つ鬣…ジラが笑みを浮かべその美しさに称賛の言葉を口にする、マユラとシュリは景色を楽しみフェシェスタは寝ころび、フォンはむすっと座っていた。
「空が美しいな…」
「はい…」
マユラが笑みを零しシュリが頷く、イシュターはジラの言葉に内心笑みを零し目的地に向かって空を駆けた…。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

黒の創造召喚師

幾威空
ファンタジー
※2021/04/12 お気に入り登録数5,000を達成しました!ありがとうございます! ※2021/02/28 続編の連載を開始しました。 ■あらすじ■ 佐伯継那(さえき つぐな)16歳。彼は偶然とも奇跡的ともいえる確率と原因により死亡してしまう。しかも、神様の「手違い」によって。 そんな継那は神様から転生の権利を得、地球とは異なる異世界で第二の人生を歩む。神様からの「お詫び」にもらった(というよりぶんどった)「創造召喚魔法」というオリジナルでユニーク過ぎる魔法を引っ提げて。

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います

長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。 しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。 途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。 しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。 「ミストルティン。アブソープション!」 『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』 「やった! これでまた便利になるな」   これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。 ~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。

長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。  女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。  お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。  のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。   ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。  拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。  中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。 旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

手乗りドラゴンと行く異世界ゆるり旅  落ちこぼれ公爵令息ともふもふ竜の絆の物語

さとう
ファンタジー
旧題:手乗りドラゴンと行く追放公爵令息の冒険譚 〇書籍化決定しました!! 竜使い一族であるドラグネイズ公爵家に生まれたレクス。彼は生まれながらにして前世の記憶を持ち、両親や兄、妹にも隠して生きてきた。 十六歳になったある日、妹と共に『竜誕の儀』という一族の秘伝儀式を受け、天から『ドラゴン』を授かるのだが……レクスが授かったドラゴンは、真っ白でフワフワした手乗りサイズの小さなドラゴン。 特に何かできるわけでもない。ただ小さくて可愛いだけのドラゴン。一族の恥と言われ、レクスはついに実家から追放されてしまう。 レクスは少しだけ悲しんだが……偶然出会った『婚約破棄され実家を追放された少女』と気が合い、共に世界を旅することに。 手乗りドラゴンに前世で飼っていた犬と同じ『ムサシ』と名付け、二人と一匹で広い世界を冒険する!

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~

かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。 望んで召喚などしたわけでもない。 ただ、落ちただけ。 異世界から落ちて来た落ち人。 それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。 望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。 だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど…… 中に男が混じっている!? 帰りたいと、それだけを望む者も居る。 護衛騎士という名の監視もつけられて……  でも、私はもう大切な人は作らない。  どうせ、無くしてしまうのだから。 異世界に落ちた五人。 五人が五人共、色々な思わくもあり…… だけれど、私はただ流れに流され……

異世界召喚?やっと社畜から抜け出せる!

アルテミス
ファンタジー
第13回ファンタジー大賞に応募しました。応援してもらえると嬉しいです。 ->最終選考まで残ったようですが、奨励賞止まりだったようです。応援ありがとうございました! ーーーー ヤンキーが勇者として召喚された。 社畜歴十五年のベテラン社畜の俺は、世界に巻き込まれてしまう。 巻き込まれたので女神様の加護はないし、チートもらった訳でもない。幸い召喚の担当をした公爵様が俺の生活の面倒を見てくれるらしいけどね。 そんな俺が異世界で女神様と崇められている”下級神”より上位の"創造神"から加護を与えられる話。 ほのぼのライフを目指してます。 設定も決めずに書き始めたのでブレブレです。気楽〜に読んでください。 6/20-22HOT1位、ファンタジー1位頂きました。有難うございます。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

処理中です...