あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう

第04話 トラブル?アクシデント?

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「お兄さん、安くするよー」
「調味料全種その瓶でお願いします」
「沢山買ってくれてありがとうね」
調味料屋で1通り調味料を買い、服屋でサイズの調整が効く服を何着か購入し、敷き布や掛け布も購入し肉屋は質が余り良い物ではないが大きいサイズの物をいくつか購入しさっさと戻ろうとすれば、話がちらほらと入ってくる。
「チェカの話しきいたか?」
「ああ、引き払うってな。なんか腕を買われたらしい」
「は、使えないもん売ってたからいなくなって清々するぜ」
「前は腕の良い職人だったんだが…」
「やっぱほら、あの元天才ってのが」
「あーアイツの腕は天才様のお陰ってか」
等と話が聞こえてくるが外神からしてみれば煙たがってくれてありがたい、あんな腕の良い職人は100年に1人会えるか分からない逸材だ。その天才で今は呪われた姿のウズラもそうだここで埋もれてしまうのは勿体ない…懐記達が迎えに来れば……此処を離れるのだが…そう簡単には事が運びそうな気配はない…急ぎ足で家に戻った。

『くっさ』
全員の感想が揃い鼻を摘まむ、様子を見て襲ってくる魔物達は狩り懐記と綴と崇幸の収納にしまっていく、問題は目の前にババンと咲く巨大な紫に白い点模様が芸術的な蠢く華??
鑑定に掛ければ 千年に1度咲く神秘的な華:魔物を狂わせるフェロモンを分泌させていると出る。
「よし、原因分かったし…この先に町や村なんかはあるのか?」
「無さそうですね」
「じゃ、戻ろう。貴重な花っぽいし」
「早く戻って風呂入ろうぜ」
「うん…」
『あ、あのーすみませーん聞こえますかー?』
「ん?声が聞こえる」
「あ、あそこにいる…妖精?」
『あ、良かったーあのー助けてくれませんかー』
「げ、妖精の頼み事はヤバい受けずに戻るぞ」
木の陰から出て来た頭に花を付けた半透明な小人が恐る恐るといった感じで此方に向かって来る、ギーギスが首を振って断りこの場から離れようとするが転移出来ない。
「おい、邪魔しているな。出せここから、お前らの頼み事は面倒なんだ」
『お、お願いです!魔王と救世主様達もいますよね!お話しだけでも聞いてくださいー』
「あ、神様ズから依頼来たわ」
「話しだけでも聞きますか…」
「俺達は急いでいるんだ、すまないが時間はあまりない」
ギーギスが舌打ちしながらも抗議するが懐記達の眼前には画面が表示される、妖精シュピインの依頼を受理:話を聞いて受ける場合は善行ポイント300pt 達成で1,000pt付与と出たので話を聞く事にした。

「あの花は他の妖精の悪戯で咲く時期と場所を間違えたねぇ」
『は、はい!』
「本当に妖精って碌な事しないんだよ」
「ラピスはしないけど…」
「あいつは良い妖精だな」
『も、もしや追放の妖精王ですか!?はわわわわ』
「ラピス君を知っているんですか?」
『は、はいーももちろんですー』
とりあえずシュピインが結界を張り臭いを消してくれる、どうやら花を回収して本来の場所に連れて行きたいらしい。
「俺達は急いでいるし本来の場所はどこだ…」
『そ、それが分からなくて…ボクイジメられていて…力も無いし…いっつも誰かの面倒を押し付けられて…でも追放の妖精王がいるなら分かると思います!!お願いです会わせて下さい!』
「ラピスに会うのは少し先だぞ?」
『だ、大丈夫です。本来の咲く時期は120年後なので…場所さえ分かれば…』
「120年も早く咲かせてしまったんですか?」
「妖精ってこんなんばっかだ、ヒマもて余して余計な事ばかりやらかす」
『うぅ』
「シュピっちがやらかした訳じゃないしょ、この花収納入る?」
「私の収納に入れる…」
千眼が黒い蝶の群れを出し周囲の土ごと収納空間にしまえば、魔物達も何処かへも散って行く、シュピインも連れて《アタラクシア号》へ戻った。

「戻りました」
「おかえりなさい、外神さん!」
買い物から帰った外神を晴海が出迎え、子供たちは皆風呂に入った後の様で気持ち良さそうに果実水を飲んでいた。
「チェカさん、服等買って来ました…子供たちに」
「ありがとう、色々して貰って悪いな」
「いえ…お風呂どうぞ食事の支度しておきます」
「じゃ、甘えさせて貰うわ。ウズラお前もこい」
『ぴぎゃ』
チェカとウズラも風呂に向かい、外神が小麦の木を生み出し実を割って粉を出し、晴海達が生地を作っていく間に壷焼きにしようとコンロと壷を用意し、芋を焼き買った肉をスープにしていった。
「晴海さん、明日の朝の分も作りたいのでジャムパンに」
「分かった!任せて沢山作るね」
「はい、空さんは食べましたか?」
「うん、果物をすり潰したの食べたよー」
「そうですか」
外神からジャムの入った瓶を受け取り、籠の中で眠っている空は静かだった。

「ウズラ、気持ちいいな」
『ぴぎゃ』
「ほら、身体洗ってやるよ」
『ぴぎゃ』
「………」
『ぴぎゃ』
「よかった…よかった」
風呂でウズラと自分の全身を洗いながら胸を撫で下ろすチェカ、ウズラは円らな目で遠くを眺めた…。


「風呂ありがとうな、ウズラも気持ち良さそうにしていた」
「いえ、パンが出来たら夕食にします」
風呂から出る頃には夕食の支度が整い、外神も交代で風呂に向かう、空も起きたのでまた抱っこを女の子に頼み、チェカも手伝い食事の準備が終わる頃に客?が訪れた…酷く慌てた様子だった…。
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