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第012部 空の旅は安心安全にみんなで会いにいこう
第01話 魔法具屋チェカ
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「おわ!なんだ!空から?飛行魔法?え、俺の魔法具が反応…んー?しかもなんだこの表示?んーその赤ん坊か?」
「……すみません、晴海さん。人がいない場所を選んだんですが…」
「ううん」
晴海を地面に降ろしブツブツと首を傾げている青年の仕草を晴海と外神は暫し眺め、外神が少し考え込む。
「はあ、やっぱり廃業かぁ」
「あの」
「ん?」
「なんか、邪魔した?」
「あーいや、違う違う俺は魔法具屋兼呪具屋のチェカ!……なんだが客から返された道具の確認してたんだ。どうやらやっぱり不良品だな」
朗らかに挨拶する笑顔は好感が持てるが何処か顔色は浮かない、造った魔法具を眺めて諦めの表情を浮かべた。
「そうなの?」
「ああ、この道具は索敵と迷い防止の魔法具なんだけど…」
「すごいね!魔物とか避けたり迷わずに帰れるんだ」
「ん…そう使って欲しいんだけど…」
「見せてくれますか?」
「ん、ああいいよ」
魔石と魔物の骨で出来た丸い方位磁石の様なを外神が受け取る、それを眺めチェカの眼を見れば瞳が水面の様に波紋を描き魚が泳いでいた。
「……………」
「あぅ」
「空、ちょっと待ってね」
「赤ん坊…ほらこれどうだ?」
チェカが収納袋から小さい人形を出す、シンプルで歪つな縫い目がちぐはぐな手縫いの人形を渡される。
「俺が育った孤児院の子供が縫ってくれたんだ、縫い目はあれだけど汚くないぞー」
「いいの?」
「赤ん坊は玩具で遊ぶもんだろ?」
空が人形を掴んでいる、晴海が礼を言えばチェカは笑っている魔法具の確認をした外神がチェカに魔法具を返した。
「ありがとうございます、この魔法具性能が高過ぎて使いこなせない代物ですね、良ければ買わせて下さい」
「え?俺の魔法具壊れてないのか?でもアンタ達が来たの分かったの同時だぞ?」
「……認識阻害と隠蔽使っているので引っ掛からない筈ですが…性能が良すぎる代物ですね」
「……ええ?そんなやつ…魔王?いや、魔王じゃないよな、魔人…魔人なら分かるけど…」
「違います…」
「性能ねぇ、んーまあ、でも使いこなせるやつがあんまりいないならやっぱり廃業かな」
「ええ、もったいないよ!」
「いんだよ、道具ってのは使ってもらわなきゃな」
チェカが惜しむ晴海の頭を撫でてやる、腕の中の空は人形を握っていつの間にか眠っていた。
「ね、ねえ!じゃあ俺達の所に来てよ!今俺達も孤児院の子達がいてその子達なら使いこなせるし、商会もあるし冒険者の人達もいるからチェカさんの魔法具使って貰えるよ」
「ええ?いや、俺もダンジョン潜ったりして孤児院にを支えてるからな」
「なら、僕達がいる商会の皆さんが2、3日以内に《バンギーン》に迎えに来ます。孤児院の移設も出来ますし、学舎もあります。貴方の腕は素晴らしいです、呪具も…」
「…………」
「今すぐでなくても良いです、損になる話しではないです」
「そうか…俺を求めてくれるのか?」
「はい…」
「なら、俺の友達を救ってくれないか?」
「…………」
「うわああん」
「空?」
チェカが暫し考え瞳の中の水面に潜む魚がパシャと跳ね、 外神は答えない、空は泣き晴海は腕を揺らしてあやした…。
「っし」
ゴーゴードの群れを街に行かせる前に全て倒しきり血抜きを行い、ギーギスの収納に片端から入れていく、身体は大きいが動きは遅い魔物達だ、討伐は簡単だが集団で街に向かわれては一溜りもない、基本人の生活圏に魔物は向かわないが餌がその先にあれば話しは別だ。
「収納いいなぁ」
「貰ったカバンがある…」
イデアがギーギスの収納を見て羨ましがるが、イザラが造って貰った収納ショルダーバッグを誇らしげに見せるのでそれ以上は何もイデアも言わない。
「長く生きてれば付いてくるさ」
「うん…いつかの楽しみにしとく」
「あーあ、イザラは気が長いんだよな」
「イデアは短気」
「むー」
「ほら、戻るぞー、で一頭解体して喰おう」
ギーギスが頭上を飛ぶ《アタラクシア号》の先の空模様を眺める、斑な様々な色が混じるそんな空がうかぶ今も昔もこういう時は決まって良くない事が起こる。
ギーギスは不安にさせてもと思い黙って、イザラの転移石で《アタラクシア号》へと戻った。
「明日からの空の旅楽しみだね、崇幸お父さんに会うのは少し先になっちゃうけど」
「電話も遠くて出来ないから寂しいね」
「写真沢山撮って後でみせよう!」
《島船》のいつもシア、ヒビカ、エニューの部屋で明日の準備をしながらはしゃぐ、エニューも元気になり沢山の場所を見ようと話をしている、崇幸が造った飛行船で部屋もある楽しみで今夜寝られるか心配な位だ。
「お仕事頑張ったからお買い物お土産たくさん買おう、お父さんや千眼さんやラジカさんにもー」
「うん、カバン造り頑張ったもんね、後は収穫!最近おにぎりとか握るの上手になったよー」
「僕もー炊き出しのお手伝いも沢山したー、パン作るの
楽しい!ジャムも出来立て美味しい!」
色々な仕事を手伝い貰ったお金や、ボーナスの使い道を考えわくわくしながらはしゃいで夜を過ごした…。
「……すみません、晴海さん。人がいない場所を選んだんですが…」
「ううん」
晴海を地面に降ろしブツブツと首を傾げている青年の仕草を晴海と外神は暫し眺め、外神が少し考え込む。
「はあ、やっぱり廃業かぁ」
「あの」
「ん?」
「なんか、邪魔した?」
「あーいや、違う違う俺は魔法具屋兼呪具屋のチェカ!……なんだが客から返された道具の確認してたんだ。どうやらやっぱり不良品だな」
朗らかに挨拶する笑顔は好感が持てるが何処か顔色は浮かない、造った魔法具を眺めて諦めの表情を浮かべた。
「そうなの?」
「ああ、この道具は索敵と迷い防止の魔法具なんだけど…」
「すごいね!魔物とか避けたり迷わずに帰れるんだ」
「ん…そう使って欲しいんだけど…」
「見せてくれますか?」
「ん、ああいいよ」
魔石と魔物の骨で出来た丸い方位磁石の様なを外神が受け取る、それを眺めチェカの眼を見れば瞳が水面の様に波紋を描き魚が泳いでいた。
「……………」
「あぅ」
「空、ちょっと待ってね」
「赤ん坊…ほらこれどうだ?」
チェカが収納袋から小さい人形を出す、シンプルで歪つな縫い目がちぐはぐな手縫いの人形を渡される。
「俺が育った孤児院の子供が縫ってくれたんだ、縫い目はあれだけど汚くないぞー」
「いいの?」
「赤ん坊は玩具で遊ぶもんだろ?」
空が人形を掴んでいる、晴海が礼を言えばチェカは笑っている魔法具の確認をした外神がチェカに魔法具を返した。
「ありがとうございます、この魔法具性能が高過ぎて使いこなせない代物ですね、良ければ買わせて下さい」
「え?俺の魔法具壊れてないのか?でもアンタ達が来たの分かったの同時だぞ?」
「……認識阻害と隠蔽使っているので引っ掛からない筈ですが…性能が良すぎる代物ですね」
「……ええ?そんなやつ…魔王?いや、魔王じゃないよな、魔人…魔人なら分かるけど…」
「違います…」
「性能ねぇ、んーまあ、でも使いこなせるやつがあんまりいないならやっぱり廃業かな」
「ええ、もったいないよ!」
「いんだよ、道具ってのは使ってもらわなきゃな」
チェカが惜しむ晴海の頭を撫でてやる、腕の中の空は人形を握っていつの間にか眠っていた。
「ね、ねえ!じゃあ俺達の所に来てよ!今俺達も孤児院の子達がいてその子達なら使いこなせるし、商会もあるし冒険者の人達もいるからチェカさんの魔法具使って貰えるよ」
「ええ?いや、俺もダンジョン潜ったりして孤児院にを支えてるからな」
「なら、僕達がいる商会の皆さんが2、3日以内に《バンギーン》に迎えに来ます。孤児院の移設も出来ますし、学舎もあります。貴方の腕は素晴らしいです、呪具も…」
「…………」
「今すぐでなくても良いです、損になる話しではないです」
「そうか…俺を求めてくれるのか?」
「はい…」
「なら、俺の友達を救ってくれないか?」
「…………」
「うわああん」
「空?」
チェカが暫し考え瞳の中の水面に潜む魚がパシャと跳ね、 外神は答えない、空は泣き晴海は腕を揺らしてあやした…。
「っし」
ゴーゴードの群れを街に行かせる前に全て倒しきり血抜きを行い、ギーギスの収納に片端から入れていく、身体は大きいが動きは遅い魔物達だ、討伐は簡単だが集団で街に向かわれては一溜りもない、基本人の生活圏に魔物は向かわないが餌がその先にあれば話しは別だ。
「収納いいなぁ」
「貰ったカバンがある…」
イデアがギーギスの収納を見て羨ましがるが、イザラが造って貰った収納ショルダーバッグを誇らしげに見せるのでそれ以上は何もイデアも言わない。
「長く生きてれば付いてくるさ」
「うん…いつかの楽しみにしとく」
「あーあ、イザラは気が長いんだよな」
「イデアは短気」
「むー」
「ほら、戻るぞー、で一頭解体して喰おう」
ギーギスが頭上を飛ぶ《アタラクシア号》の先の空模様を眺める、斑な様々な色が混じるそんな空がうかぶ今も昔もこういう時は決まって良くない事が起こる。
ギーギスは不安にさせてもと思い黙って、イザラの転移石で《アタラクシア号》へと戻った。
「明日からの空の旅楽しみだね、崇幸お父さんに会うのは少し先になっちゃうけど」
「電話も遠くて出来ないから寂しいね」
「写真沢山撮って後でみせよう!」
《島船》のいつもシア、ヒビカ、エニューの部屋で明日の準備をしながらはしゃぐ、エニューも元気になり沢山の場所を見ようと話をしている、崇幸が造った飛行船で部屋もある楽しみで今夜寝られるか心配な位だ。
「お仕事頑張ったからお買い物お土産たくさん買おう、お父さんや千眼さんやラジカさんにもー」
「うん、カバン造り頑張ったもんね、後は収穫!最近おにぎりとか握るの上手になったよー」
「僕もー炊き出しのお手伝いも沢山したー、パン作るの
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