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第011部 イレギュラー過ぎる召喚は神々も知らない内に/500年の孤独と独夜と独りと到達に至る導 回顧録
第028話 当代勇者とかつての勇者
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「300年前の勇者?」
「勇者ナギネ?聞いた事ないな」
「そうですね、無名な方なんですかね」
「はい……勇者は自分を守る術を持たない攻撃型……命を短く散らしてしまう存在…ナギネ様が僕に依頼したのは守る為の武器を…次代の勇者達に…会えたらで良いとのことですので。引き受けました」
「あ……」
ジラとラジカが首を傾げる、エージェは外神の言葉に目を見開く。
「裏ギルドにも勇者がいます、彼にも渡しています…大事にしてくれています…」
「いいの貰って?」
「はい…出します」
収納空間から幾つも武器や盾が出現しエージェを囲む、どれも見事な武器と盾だ1つで屋敷が買えるような代物だ。
「異界の生物の骨や牙などを組み込んだ物、巨大な魔石を削り造り上げた剣、《アタラクシア》に注ぐ隕石から造られた槍、異界龍の鱗の盾などいくつもりますよ」
「すごい……」
エージェは見惚れる、その完璧な武器達にこれで戦場に出れば傷1つ付かず帰還出来るだろう。
でもエージェは…人の命を奪った事などいくらでもある、生きる為に戦場や小競り合いに勇者だからという理由で駆り出され大怪我を負った事もある、直ぐ治るが痛みはある、都合良いように扱われて……。
「いらない…俺はもう戦に出ない、守る為に剣を握る事はあるかもしれないけど…」
「そうですか、ではこれを」
「これは?」
「ナギリ様の骨です、これしか回収できませんでした、自爆魔法でこの骨2つしか残らなかったんです…僕がこの骨に防御魔法を掛けました。もし危険な時が来たら魔力を込めて下さい」
「2つ…」
紐で結んだブレスレットの中央に組み込まれた白い小さな欠片の物を2つ外神がエージェに渡す、外神とエージェの瞳が交わる。
「ナギリ様が昔英雄と呼ばれる存在は身勝手な生物だと…愛する者達の願いも無視し戦場や危険な場所で散っていく…残された者達の悲鳴や苦痛を置き去りにしていくと…どう言ったナギリ様も彼の無事を願う人達の祈りを置き去りに逝ってしまったんです…なので次代の勇者達は自分を守る術をと僕に依頼されました。何も求めなかった方にはこれを…」
「あーあ、耳が痛いお言葉」
「なら、戦場に行かず平和な中で過ごして行けば良い」
「呼ばれるんだよ…英雄とか桁外れな強いヤツは死地にな…俺は生きて帰れるけど…」
外神の言葉にジラが苦笑いを浮かべる、イシュターが側でそう言えばジラは失った数々の強者達を思い出しながら遠い目をしてエージェを見ていた。
「……戦いたいなら相手をするぞ」
「お、いいねーたまにはな」
イシュターが薄く笑みを受かべ、ジラが意地悪気にニヤリと笑った。
「では、生きて下さい、永く」
「うん、ありがとう。2つ…ね」
「はい2つです」
意味ありげにエージェが言い、外神も2つと頷いた。
これで一先ず外神のここでの依頼が完了となり、雑務はナビとゲーテに頼む事にした。
「外神っち一段落したなら率っち達やアルケールっち達と風呂に行きたいんだけどー」
「はい、分かりました」
「じゃ、率っち達グリっち達先行って。アルケールっち達を連れて行くわ」
「はーい、みんなー行こ」
『はーい』
「きゃー何このお風呂!」
「あーチナスさんに宝石の蝶々が集まっているー」
「綺麗です!」
「ひろい…」
「果物風呂とかあるよー」
「早くいこ」
エツィアや率達が早速外神のジャングル風呂に入る、歩けないチナスをキートが抱えれば宝石蝶が集まってくる。
「いやあ、外神殿酒風呂に招待感謝する」
「いえ…あの奥の木が生えている風呂がそれです、果実も酒の味がしますよ。酒もこれを…水はこちらを」
「なんと!?」
「それはまたすごいですねー」
「此方にも酒が好きな方達がいますから」
「それでもまんま酒を風呂とか…どこかの誰かを思い出すな」
「俺もそう思った」
「アゲイル!私は果物風呂がいい!」
「お、レグ!行こう」
アルケール、ナイデル、ラヴィトリ、アゲイル、レグも風呂を楽しむ、アルケールは既に外神に酒の果実の木を譲って欲しいと頼んでいた。
「いやあ、外神殿!是非我々の自慢の風呂やホテルの銭湯も使ってみてくれ」
「是非…こちらも干し肉と木の実と果物です、つまみにどうぞ。酒精の強めな果実なので……」
「ありがとうございます」
「いやあ、マメな方だな」
アルケール達に果実水やつまみを外神がトレイに載せて渡す、酒の味の果実も上手く夢見心地だった。
「この果物風呂の木の果物も美味しい!」
「甘くて沢山食べちゃう」
「最高ですね」
「いい…」
「はぁ、香りも良くて肌がすべすべです」
「外神さんからサホンの木を貰ったから《アタラクシア》の石鹸とシャンプーを作りたいんだ」
『それ最高!!』
率の希望に全員賛成し雑貨店で売るろうとなり、夕食後は皆で話し合いをする事になった。
「はあ、家のお風呂とか銭湯も良いけどここのお風呂もすごいね」
「いやあ、気持ちいいな」
「うん…」
「うんー」
「うーん」
「うえー」
「うぇん」
「皆肩までちゃんと浸かるんだぞ」
『はーい』
浅く広い湯船でグローリー達がゆっくりお風呂に浸かっている、小さい子供たち用に大きな子供風呂を外神が出してくれ、エクト達が気持ち良さそうにしている。
メシュレラやカーテスやヒヨコ達が子供たちの世話をし、交代でグローリーとウォルゾカがゆっくり風呂を楽しんでいた。
「うちの風呂も広くするか」
「そうだな」
「いや、問題ない。外神ーこれから弟達家とここを繋いでくれ」
「はい、後で伺います」
「他にも利用する奴らがいるが私の顔馴染みだから問題ない」
メシュレラが外神に空間を繋ぐよう頼み外神が了承する、カーテス達も喜んでいる。
大家族だから風呂が広いのと脱衣場があるのは助かる、これからもっと魔人は増えるし懐記に頼んで更に家を広くして貰おう。
「今夜はニスム達が夕食を張り切って準備しているからな、外神も来るといい」
「そうですね、食材を沢山渡しましたから」
「それは楽しみだな、ニスムは料理が上手いからな」
「それは楽しみ」
話が盛り上がり、外神も薬草風呂でゆっくり過ごした…。
「勇者ナギネ?聞いた事ないな」
「そうですね、無名な方なんですかね」
「はい……勇者は自分を守る術を持たない攻撃型……命を短く散らしてしまう存在…ナギネ様が僕に依頼したのは守る為の武器を…次代の勇者達に…会えたらで良いとのことですので。引き受けました」
「あ……」
ジラとラジカが首を傾げる、エージェは外神の言葉に目を見開く。
「裏ギルドにも勇者がいます、彼にも渡しています…大事にしてくれています…」
「いいの貰って?」
「はい…出します」
収納空間から幾つも武器や盾が出現しエージェを囲む、どれも見事な武器と盾だ1つで屋敷が買えるような代物だ。
「異界の生物の骨や牙などを組み込んだ物、巨大な魔石を削り造り上げた剣、《アタラクシア》に注ぐ隕石から造られた槍、異界龍の鱗の盾などいくつもりますよ」
「すごい……」
エージェは見惚れる、その完璧な武器達にこれで戦場に出れば傷1つ付かず帰還出来るだろう。
でもエージェは…人の命を奪った事などいくらでもある、生きる為に戦場や小競り合いに勇者だからという理由で駆り出され大怪我を負った事もある、直ぐ治るが痛みはある、都合良いように扱われて……。
「いらない…俺はもう戦に出ない、守る為に剣を握る事はあるかもしれないけど…」
「そうですか、ではこれを」
「これは?」
「ナギリ様の骨です、これしか回収できませんでした、自爆魔法でこの骨2つしか残らなかったんです…僕がこの骨に防御魔法を掛けました。もし危険な時が来たら魔力を込めて下さい」
「2つ…」
紐で結んだブレスレットの中央に組み込まれた白い小さな欠片の物を2つ外神がエージェに渡す、外神とエージェの瞳が交わる。
「ナギリ様が昔英雄と呼ばれる存在は身勝手な生物だと…愛する者達の願いも無視し戦場や危険な場所で散っていく…残された者達の悲鳴や苦痛を置き去りにしていくと…どう言ったナギリ様も彼の無事を願う人達の祈りを置き去りに逝ってしまったんです…なので次代の勇者達は自分を守る術をと僕に依頼されました。何も求めなかった方にはこれを…」
「あーあ、耳が痛いお言葉」
「なら、戦場に行かず平和な中で過ごして行けば良い」
「呼ばれるんだよ…英雄とか桁外れな強いヤツは死地にな…俺は生きて帰れるけど…」
外神の言葉にジラが苦笑いを浮かべる、イシュターが側でそう言えばジラは失った数々の強者達を思い出しながら遠い目をしてエージェを見ていた。
「……戦いたいなら相手をするぞ」
「お、いいねーたまにはな」
イシュターが薄く笑みを受かべ、ジラが意地悪気にニヤリと笑った。
「では、生きて下さい、永く」
「うん、ありがとう。2つ…ね」
「はい2つです」
意味ありげにエージェが言い、外神も2つと頷いた。
これで一先ず外神のここでの依頼が完了となり、雑務はナビとゲーテに頼む事にした。
「外神っち一段落したなら率っち達やアルケールっち達と風呂に行きたいんだけどー」
「はい、分かりました」
「じゃ、率っち達グリっち達先行って。アルケールっち達を連れて行くわ」
「はーい、みんなー行こ」
『はーい』
「きゃー何このお風呂!」
「あーチナスさんに宝石の蝶々が集まっているー」
「綺麗です!」
「ひろい…」
「果物風呂とかあるよー」
「早くいこ」
エツィアや率達が早速外神のジャングル風呂に入る、歩けないチナスをキートが抱えれば宝石蝶が集まってくる。
「いやあ、外神殿酒風呂に招待感謝する」
「いえ…あの奥の木が生えている風呂がそれです、果実も酒の味がしますよ。酒もこれを…水はこちらを」
「なんと!?」
「それはまたすごいですねー」
「此方にも酒が好きな方達がいますから」
「それでもまんま酒を風呂とか…どこかの誰かを思い出すな」
「俺もそう思った」
「アゲイル!私は果物風呂がいい!」
「お、レグ!行こう」
アルケール、ナイデル、ラヴィトリ、アゲイル、レグも風呂を楽しむ、アルケールは既に外神に酒の果実の木を譲って欲しいと頼んでいた。
「いやあ、外神殿!是非我々の自慢の風呂やホテルの銭湯も使ってみてくれ」
「是非…こちらも干し肉と木の実と果物です、つまみにどうぞ。酒精の強めな果実なので……」
「ありがとうございます」
「いやあ、マメな方だな」
アルケール達に果実水やつまみを外神がトレイに載せて渡す、酒の味の果実も上手く夢見心地だった。
「この果物風呂の木の果物も美味しい!」
「甘くて沢山食べちゃう」
「最高ですね」
「いい…」
「はぁ、香りも良くて肌がすべすべです」
「外神さんからサホンの木を貰ったから《アタラクシア》の石鹸とシャンプーを作りたいんだ」
『それ最高!!』
率の希望に全員賛成し雑貨店で売るろうとなり、夕食後は皆で話し合いをする事になった。
「はあ、家のお風呂とか銭湯も良いけどここのお風呂もすごいね」
「いやあ、気持ちいいな」
「うん…」
「うんー」
「うーん」
「うえー」
「うぇん」
「皆肩までちゃんと浸かるんだぞ」
『はーい』
浅く広い湯船でグローリー達がゆっくりお風呂に浸かっている、小さい子供たち用に大きな子供風呂を外神が出してくれ、エクト達が気持ち良さそうにしている。
メシュレラやカーテスやヒヨコ達が子供たちの世話をし、交代でグローリーとウォルゾカがゆっくり風呂を楽しんでいた。
「うちの風呂も広くするか」
「そうだな」
「いや、問題ない。外神ーこれから弟達家とここを繋いでくれ」
「はい、後で伺います」
「他にも利用する奴らがいるが私の顔馴染みだから問題ない」
メシュレラが外神に空間を繋ぐよう頼み外神が了承する、カーテス達も喜んでいる。
大家族だから風呂が広いのと脱衣場があるのは助かる、これからもっと魔人は増えるし懐記に頼んで更に家を広くして貰おう。
「今夜はニスム達が夕食を張り切って準備しているからな、外神も来るといい」
「そうですね、食材を沢山渡しましたから」
「それは楽しみだな、ニスムは料理が上手いからな」
「それは楽しみ」
話が盛り上がり、外神も薬草風呂でゆっくり過ごした…。
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