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第011部 イレギュラー過ぎる召喚は神々も知らない内に/500年の孤独と独夜と独りと到達に至る導 回顧録
第09話 可愛い勇者様 /家が手に入りました…(期間限定)
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【第09話 可愛い勇者様】
「あれ?これってもしかして…」
「お、お客さんお目がたかいコイツはコタァツっていうんだ。このテーブルの上を外してこの布を被せて…これを乗せて中の魔石に魔力を入れたら温かくなるのさ!北の方では人気だよ!魔石は代えたりしなきゃならないけど、この位の魔石で2冬は保つさ」
晴海が足を止めた露店な家具の店だった!足の低いテーブルに掛けられた暖かそうな掛け布にの上に置かれた台、冬の友達炬燵だがこの辺りはそこまで寒くならないのであまり売れない。
「エクトとセレネの遊び場にいい…」
「だな、あいつら最近かくれんぼとかしてるし、おっさん1つチョーダイ」
「確かに小さい秘密基地だ」
『秘密基地?』
「晴海それなに」
「なんか響きいいじゃん」
「後で教えてくれ!」
「うん!」
小さい頃は…暗くて狭い所が好きだった…今は広くて明るい場所が好きな晴海、食い付く2人に頷いて炬燵を買い隣へ移動した。
「これ、枕?」
「そ、マクゥラさ!どうだい?良い眠りが訪れるよ」
買い物に出たベルン、ニト、トイ、フォン、店でのミルク売りも終わり早速大所帯なこの家族の買い出しに出掛けた先の露店で見たのは、ベルン達には馴染みがあるがこの大陸では無い枕が売られていた。
「家にあんだろ?」
「そうなんです…でも…」
「こっちはエプロン?」
「あれ、これ箸だ」
「そう!便利なんだよ!これ」
此方は台所用品と寝具の店らしく、賑わいを見せていた。
「確かにこれって…」
「ほら、行くぞ」
客が沢山いるのでフォンに促され気になりながらも、香辛料の店に向かう。
【第09話 家が手に入りました…(期間限定)】
「ここだよ!」
「………」
ニッカに案内されたのは酒場というか、板をくっ付けて四角にしたような箱のような物件だった。
「中に入るよ!」
「…………はい」
中は埃とカビ…転がる酒瓶、カウンターにはいつの酒かわからない歪な瓶が並ぶ。
「ひっどいもんだろ?でもここいらの酒場なんかこんなもんさ。みんな金なんかないから安い水で薄めた酒を飲んでさ。嫌だったらいいさ、やってくれんなら酒とか転がってるのはあんたにやるし」
「…………」
箱としては使えるし何より無料だ、頷いた。
「なら、2階が寝床さ。借り手が決まったら来るからそれまで頼むわ。旅にでたくなったらユニエばーさんに言ってくれ、もうすぐ娘が子供を産むから少しここを離れるんだ」
「わかりました…ありがとうございます」
「こんなボロで悪いけど頼むわ」
「はい」
そう言ってニッカは去っていく、転がる木の椅子を拾い座る……疲れた。
まあ、掃除は適度に行い家に戻ればいいかと思い、少しぼんやりする事にした。
【第09話 可愛い勇者様】
「変な街…ドラゴンに魔王に魔人やら他にも……まぁ、いいか」
てくてくと大剣を背負い歩く少年がたどり着いた街、大勢の人々で行き交う賑やかな場所だった。
妙な気配だらけだが、騒ぎになってないのであればいい、少年は入街料を支払い足を踏み入れた…。
異国、大陸を越えた雰囲気が面白い、金があれば美味しい物や面白そうな物を買いたいが生憎と手持ちは半日前に渡された報酬だけだ。
これだと食事で終わってしまう、残念だが仕方ない。
キャラバンと話を付け、その間は冒険者ギルドで依頼を受けるかと露店通りを歩く。
少し先に妙な気配、魔王と魔人やら他にもおかしな気配、様子でも見ようか近付けばやたらとキラキラしている上に自分と同い年位の少年達(?)それに見た事も無い動く木の椅子に座っているのは綺麗だが人から外れた者、それにゴーレムまでいて目立つが…隠蔽でも掛けているのかこの街の有力者の身内なのか周囲は普通に買い物している。
「これ、ベルンちゃん達にいいね」
「こっちのおもちゃはセレちゃん達に」
「この石綺麗ですねーカルさん達のお土産に」
「この刺繍の布綺麗」
「良いですね!買います」
「この入れ物可愛いですね」
「僕も買う…」
雑貨を手に取り買い物に夢中な少年(?)達、その背後をフードを被った奴がそっと通り過ぎるのを見た大剣の少年が溜め息ひ吐きフードの人物の先に回り混んで足を引っ掛け転倒させ動きを止めた。
「ってぇ!」
『え?』
「こう言うキャラバンがいて街に馴染みのない人間が大勢いると、スリが出やすい。気を抜いているとほら」
「あ…私の…」
フードのスリから直ぐにお金が出せるようにと下げていた革袋を、エピシュに放った。
「スリかい、直ぐに警備隊に言うからな」
「あ、ごめんなさい。ありがとう」
「別に気を付ければ」
店の店主巡回している警備隊を呼ぶ、エピシュが謝罪とお礼を言い、率が警備隊に話をした。
「この人の話しが済んだら、この先の広場に連れて来て貰っても良いですか?」
「しかし…」
「わかりました、連れて行きます。ほら行くぞ」
エッジ達《ズィーガー商会》がこのキャラバンの為に集めた、警備隊だ《アウトランダーズ商会》の面々とは既に顔合わせしており警備隊は頷いてスリを連れて行った。
「ねえ、率ちゃん!この子、すごい可愛い!」
「綺麗…」
「かわいい」
大剣の少年の顔にエツィア、カヌイ、チナスが褒める、緩い癖毛に薄い桃色の淡い髪、毛先は少し金色も混ざる。
瞳も睫毛も同じ色、白い肌に美しい少女のような姿をした少年に皆見惚れた。
『勇者…』
「え?」
「そっちの方がそうなんじゃない?きれいだと思う、ねえおじさん、このキャラバンの長はどこにいるの?」
キートの耳元でネズミが囁く、キートが目をぱちくりさせた。
「ん?長?あーこの先の広場で朝から酒呑んでいるよ、昨日泊めてくれた宿に大興奮して昨夜から酒盛りしてる」
「……ん、どうも」
「あ、お財布取り返してくれたお礼にご飯ご馳走するよ。ちょうど僕達も戻るつもりだったし」
「そんな大した事してない」
「ぜ、是非お礼させて下さい!」
「……いいけど」
率が提案しエピシュが是非と言うので、予定もないしと付いていく事にした。
「あれ?これってもしかして…」
「お、お客さんお目がたかいコイツはコタァツっていうんだ。このテーブルの上を外してこの布を被せて…これを乗せて中の魔石に魔力を入れたら温かくなるのさ!北の方では人気だよ!魔石は代えたりしなきゃならないけど、この位の魔石で2冬は保つさ」
晴海が足を止めた露店な家具の店だった!足の低いテーブルに掛けられた暖かそうな掛け布にの上に置かれた台、冬の友達炬燵だがこの辺りはそこまで寒くならないのであまり売れない。
「エクトとセレネの遊び場にいい…」
「だな、あいつら最近かくれんぼとかしてるし、おっさん1つチョーダイ」
「確かに小さい秘密基地だ」
『秘密基地?』
「晴海それなに」
「なんか響きいいじゃん」
「後で教えてくれ!」
「うん!」
小さい頃は…暗くて狭い所が好きだった…今は広くて明るい場所が好きな晴海、食い付く2人に頷いて炬燵を買い隣へ移動した。
「これ、枕?」
「そ、マクゥラさ!どうだい?良い眠りが訪れるよ」
買い物に出たベルン、ニト、トイ、フォン、店でのミルク売りも終わり早速大所帯なこの家族の買い出しに出掛けた先の露店で見たのは、ベルン達には馴染みがあるがこの大陸では無い枕が売られていた。
「家にあんだろ?」
「そうなんです…でも…」
「こっちはエプロン?」
「あれ、これ箸だ」
「そう!便利なんだよ!これ」
此方は台所用品と寝具の店らしく、賑わいを見せていた。
「確かにこれって…」
「ほら、行くぞ」
客が沢山いるのでフォンに促され気になりながらも、香辛料の店に向かう。
【第09話 家が手に入りました…(期間限定)】
「ここだよ!」
「………」
ニッカに案内されたのは酒場というか、板をくっ付けて四角にしたような箱のような物件だった。
「中に入るよ!」
「…………はい」
中は埃とカビ…転がる酒瓶、カウンターにはいつの酒かわからない歪な瓶が並ぶ。
「ひっどいもんだろ?でもここいらの酒場なんかこんなもんさ。みんな金なんかないから安い水で薄めた酒を飲んでさ。嫌だったらいいさ、やってくれんなら酒とか転がってるのはあんたにやるし」
「…………」
箱としては使えるし何より無料だ、頷いた。
「なら、2階が寝床さ。借り手が決まったら来るからそれまで頼むわ。旅にでたくなったらユニエばーさんに言ってくれ、もうすぐ娘が子供を産むから少しここを離れるんだ」
「わかりました…ありがとうございます」
「こんなボロで悪いけど頼むわ」
「はい」
そう言ってニッカは去っていく、転がる木の椅子を拾い座る……疲れた。
まあ、掃除は適度に行い家に戻ればいいかと思い、少しぼんやりする事にした。
【第09話 可愛い勇者様】
「変な街…ドラゴンに魔王に魔人やら他にも……まぁ、いいか」
てくてくと大剣を背負い歩く少年がたどり着いた街、大勢の人々で行き交う賑やかな場所だった。
妙な気配だらけだが、騒ぎになってないのであればいい、少年は入街料を支払い足を踏み入れた…。
異国、大陸を越えた雰囲気が面白い、金があれば美味しい物や面白そうな物を買いたいが生憎と手持ちは半日前に渡された報酬だけだ。
これだと食事で終わってしまう、残念だが仕方ない。
キャラバンと話を付け、その間は冒険者ギルドで依頼を受けるかと露店通りを歩く。
少し先に妙な気配、魔王と魔人やら他にもおかしな気配、様子でも見ようか近付けばやたらとキラキラしている上に自分と同い年位の少年達(?)それに見た事も無い動く木の椅子に座っているのは綺麗だが人から外れた者、それにゴーレムまでいて目立つが…隠蔽でも掛けているのかこの街の有力者の身内なのか周囲は普通に買い物している。
「これ、ベルンちゃん達にいいね」
「こっちのおもちゃはセレちゃん達に」
「この石綺麗ですねーカルさん達のお土産に」
「この刺繍の布綺麗」
「良いですね!買います」
「この入れ物可愛いですね」
「僕も買う…」
雑貨を手に取り買い物に夢中な少年(?)達、その背後をフードを被った奴がそっと通り過ぎるのを見た大剣の少年が溜め息ひ吐きフードの人物の先に回り混んで足を引っ掛け転倒させ動きを止めた。
「ってぇ!」
『え?』
「こう言うキャラバンがいて街に馴染みのない人間が大勢いると、スリが出やすい。気を抜いているとほら」
「あ…私の…」
フードのスリから直ぐにお金が出せるようにと下げていた革袋を、エピシュに放った。
「スリかい、直ぐに警備隊に言うからな」
「あ、ごめんなさい。ありがとう」
「別に気を付ければ」
店の店主巡回している警備隊を呼ぶ、エピシュが謝罪とお礼を言い、率が警備隊に話をした。
「この人の話しが済んだら、この先の広場に連れて来て貰っても良いですか?」
「しかし…」
「わかりました、連れて行きます。ほら行くぞ」
エッジ達《ズィーガー商会》がこのキャラバンの為に集めた、警備隊だ《アウトランダーズ商会》の面々とは既に顔合わせしており警備隊は頷いてスリを連れて行った。
「ねえ、率ちゃん!この子、すごい可愛い!」
「綺麗…」
「かわいい」
大剣の少年の顔にエツィア、カヌイ、チナスが褒める、緩い癖毛に薄い桃色の淡い髪、毛先は少し金色も混ざる。
瞳も睫毛も同じ色、白い肌に美しい少女のような姿をした少年に皆見惚れた。
『勇者…』
「え?」
「そっちの方がそうなんじゃない?きれいだと思う、ねえおじさん、このキャラバンの長はどこにいるの?」
キートの耳元でネズミが囁く、キートが目をぱちくりさせた。
「ん?長?あーこの先の広場で朝から酒呑んでいるよ、昨日泊めてくれた宿に大興奮して昨夜から酒盛りしてる」
「……ん、どうも」
「あ、お財布取り返してくれたお礼にご飯ご馳走するよ。ちょうど僕達も戻るつもりだったし」
「そんな大した事してない」
「ぜ、是非お礼させて下さい!」
「……いいけど」
率が提案しエピシュが是非と言うので、予定もないしと付いていく事にした。
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