あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

文字の大きさ
上 下
417 / 867
第010部 魔人達に捧げる禍つ謳

第5幕 第17話おかえりなさい×STAGE.5ー17ただいま 

しおりを挟む
STAGE.5ー17ただいま
「良い買い物が出来たな、流石は《ラズライール商会》」
「満足頂けたようで、細かい数字は引いて5億ログですね」
「ならば、これを」
「黄金のインゴット、これは黄金城の物ですか。貰い過ぎですね」
「いや、吝嗇だと思われたくはない、釣りはいい」
「そうですか、では頂きます」
買い物を終えガジェストが収納から金のインゴットをラジカに渡し、大河が良ければとゴーレムが作ったマシュマロを葉に包んで渡した。
「頂くとしよう、礼に序列10位は無事だ。悪いがこれしか言えないがな。それとタナトスがそちらにいるのだろう?元気か?」
「そうか…グローリーに伝えておく、彼は元気だな不機嫌そうだが。伝言があれば伝えるが」
「そうか…元気なら良い…食事はまた」
「ええ」
ガジェストが受け取り大河がキリングの現状に礼を伝え、ガジェストが蒐集家に声を掛け空間を剣で裂き姿を消した。
「あー、疲れた」
「崇幸さんの元へ行こう、神々に転移で《島船》まで連れて行ってくれるからカイムさん達とジラさん達は戻ると良いよ」
「俺も行くよ、世話になりっぱなしだからな」
「わ、私も参ります。見届けさせて下さい」
「んや、行くぞ。で、全員でさっさと帰るぞ」
「そうだな、千歳さんお願いします」
「では締めといこうか」
ジラが回復札で怪我を治し、千歳が先に帰るよう伝えれば首を振り腹を満たしたヤハネとエピシュも共に行くと伝え千歳が全員を連れて崇幸の元へと向かった。

「ん、遅いなお前達終わったぞ」
「そっちも上手くいったようで何よりだ」
「お、術者達は捕まえといたし、ゴーレム達がこの大きいゴーレム連れて帰るって言うから術者達の制御奪ったら兵士達逃げていったな」
「此方も終わり…」
「はい、こちらも兵士達は無傷で将軍達も引き上げて行きました、皆さん其方も無事で何よりです。ヤハネ逢いたかった」
「…ヴィッセ…」
巨体な獣型ゴーレムの頭上で偉そうに座り下を見下ろすデュスノア、笑顔の崇幸と術者10名を拘束している盗賊団達に周囲の警戒を怠らない千眼にヤハネと向き合う、オアシスで馬を回収し車と合流した後獣型のゴーレム討伐に加わったヴィッセ、そんなヴィッセとの再会にヤハネは口許を引き締めていた。
「この術者達は帰れば首跳ねられんぞ」
フォンが縛り上げて俯いている術者達を指す、砂魔法も時間が過ぎれば解除するようにしていた為周囲には《ドーバン》の者は捕らえた術者しかいない。
「彼等も連れていこう、皆やり残した事はないか?」
崇幸の声に蒐集家と千歳以外は頷くが気付かれ…いや、大河だけは2人の機敏を感じながらも《島船》へと戻った。

第17話おかえりなさい×STAGE.5ー17ただいま
『みぃーんなおまったせー帰ってくるわよ』
識から《島船》に放送が入りパアッと場が湧く、詠斗達も今か今かと戻って来るのを待つ。
『おかえりなさい!』
『ただいま!』
大食堂で戻った千歳達を全員で迎えれば、崇幸達も返しシアが崇幸の腕に飛び込んだ。
「おかえりなさい!お父さん」
「ただいま、シア」
「皆さんお疲れさまでした。さ、話は後でお風呂どうぞ、今夜は焼き肉屋で貸し切りパーティーです!」
「夜焼き肉屋集合ね!」
綴が微笑み詠斗が大河達が連れ帰った人々を浴場へと案内しがてら色々説明をする、ヤハネやエピシュ達も付いていこうとし…。
「ああ、待って下さい。エピシュ様貴方はゴーレム達と部屋の浴室をお使い下さい」
「え、とあの…」
「私が案内しましょう、ヤハネさん貴方も来て下さい。その方が安心するでしょう」
「ああ、いいよ」
エピシュは王族であり聖者、ラジカがゴーレム達とヤハネを連れて大きめな客室へ案内した。
「では、私は部屋へ戻ります」
「ああ、蒐集家さん。《刻の亡骸》で聞きたい事があるからお邪魔しても良いかな」
「ええ、構いませんよ。仕事熱心ですね、茶位だしましょうか」
「ふふ、気になってしまうと居ても立ってもいられない性質だからね。コーヒーはどうかな?崇幸さんから貰ったから」
「それは良いですね」
「待て、俺も行く」
「…もちろん、いいよ。大河君、夜までコーヒーを飲みながら今日の話をしようか」
「ええ、どうぞ」
「ああ、綴さんまた夜に」
「………はい、また夜に」
「主様達…私も異宝がみたいです、ご一緒しても?」
「もちろん」
「あの、蒐集家さん。この剣ですけど…」
「ああ、あげますよ。貴方を主としたようなので回収出来ませんし、どうぞ」
「そうですか…」
去ろうとする蒐集家の足を千歳が止めれば快く笑顔で蒐集家も応える…そして綴が蒐集家の足を止めて腕に収まる剣、バジリスクの事を言うが蒐集家は興味も感心も無さそうにしているのでこのままバジリスクを貰う事にし、大河はこの2人の視線の会話が気になり自分もと伝え、綴に一言断りを入れれば千華も付いて行くと言うので5人でカジノタワーの会議室を1つ借りる事にした。

「よ、おやつ持って来たぞー懐記ー夜に焼き肉屋皆で行くただろ?」
「ん、行く。ワンズっちとオーケスっちもねー歓迎会とお疲れ様会ね」
「い、いんですかね」
「こっちは落ち着いて来たしなー」
ウォルゾガがタワーになったパンケーキを転移で運び、ゴーレム達がお茶の準備を始める。
テーブルの上で買い取りした奴隷達の情報をまとめ、怪我や病気で安く売られたり路上で物乞いをする者達等に炊き出しを行い職や家を提供したりとタナトス達も中々忙しい。
「ナイル達と作ったドーナツとクッキーとプリンな、昨日連れて帰った子供達は皇国にいるからな」
「そうですか」
「で、明日は?」
「此処で仕事ですよ」
「寝るのに帰って来いよ、昨日帰って来なかったし」
「監視はいるからいいだろ」
「ウォルっちー明日そっちの家に仕事場作るわー」
「お、そうか。テスナとソーンは今何処に住んでるんだ?こっちに通うのか?」
「………」
「私達は《ホウラク》のホテルですよ」
「あ、引っ越しちゃいましょうか?皇国も興味あります!」
「………」
「じゃ、皇国のグリの家の隣にアパート作ろっか?」
『あぱーと??』
「私もそちらが良い」
「無理っしょ」
「ち」
ウォルゾガがパンケーキを分けながらクッキーとドーナツも乗せて皆に配る、タナトスの機嫌が徐々に悪くなっていく、懐記が皇国のグローリーの家と隣にアパートを作ろうと提案すればテスナ達が食いつく。
「ま、明日崇幸っちと作るから見に来てよ。オーケスっちは《島船》どう?ワンズっちはアパートにする?」
「私は支配人の側の方が良いかと」
「俺もアパートっての興味あるな、空間繋げてくれんならそこでいいぞ」
「オッケ、崇幸っちにラインしとくわ」
「話しはまとまったな、じゃ、食うか…お、こっち見てる子がいるな」
「これは私のだ」
「細かい事言うなよ、おーいこっちに来いよ」
ウォルゾガが奥の方で此方を伺う獣人を呼び、タナトスが自分のおやつを確保しつつまた1名連れて行くのかと内心ため息を吐いてパンケーキを口に運んだ…。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います

長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。 しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。 途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。 しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。 「ミストルティン。アブソープション!」 『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』 「やった! これでまた便利になるな」   これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。 ~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。

長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。  女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。  お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。  のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。   ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。  拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。  中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。 旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~

かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。 望んで召喚などしたわけでもない。 ただ、落ちただけ。 異世界から落ちて来た落ち人。 それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。 望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。 だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど…… 中に男が混じっている!? 帰りたいと、それだけを望む者も居る。 護衛騎士という名の監視もつけられて……  でも、私はもう大切な人は作らない。  どうせ、無くしてしまうのだから。 異世界に落ちた五人。 五人が五人共、色々な思わくもあり…… だけれど、私はただ流れに流され……

異世界召喚?やっと社畜から抜け出せる!

アルテミス
ファンタジー
第13回ファンタジー大賞に応募しました。応援してもらえると嬉しいです。 ->最終選考まで残ったようですが、奨励賞止まりだったようです。応援ありがとうございました! ーーーー ヤンキーが勇者として召喚された。 社畜歴十五年のベテラン社畜の俺は、世界に巻き込まれてしまう。 巻き込まれたので女神様の加護はないし、チートもらった訳でもない。幸い召喚の担当をした公爵様が俺の生活の面倒を見てくれるらしいけどね。 そんな俺が異世界で女神様と崇められている”下級神”より上位の"創造神"から加護を与えられる話。 ほのぼのライフを目指してます。 設定も決めずに書き始めたのでブレブレです。気楽〜に読んでください。 6/20-22HOT1位、ファンタジー1位頂きました。有難うございます。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。 気付いたら、異世界に転生していた。 なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!? 物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です! ※この話は小説家になろう様へも掲載しています

処理中です...