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第09部 魔王たちの産声 歪
STAGE.4-17 これは驚くわ
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『皆様、この辺りが採集に良いと思います』
「ありがとうございます、では採集してきます」
「俺も行こう」
「俺もー」
「私もご一緒します」
『きゅ!』『ぱしゃ』
風早に適当に停めて貰い蒐集家、大河、ジラ、ラジカ、きゅう、ふー、ゴーレム達で外に出る事にし、他の面子は車で過ごす事にしグローリーは昼食の準備、イザラ達は公園の話し、デュスノアはソファでチキ達とだらだら過ごす事にした。
「へーどこもかしこも毒々しいな」
「風魔法で採集して下さい、触らないように」
「へーへー」
「きゅう、美味いか?」
『きゅ!』『ぱしゃ』
「普通の植物も毒化していますね」
「ジラの花……」
美味しそうにむしゃむしゃ毒化植物を食べていくきゅうに大河が聞けば嬉しそうに答える、ジラは自分の名と同じ花を見つけ顔をしかめる、ラジカも馴染みの植物が毒々しい色になっているのを観察する。
「どの植物も此処にしかない生態系ですから、存分に狩とって下さい」
『きゅ!』『ぱしゃ』
「木も持って帰るのか?」
「ゴーレム達お土産にするそうですね」
「きゅうさん私にも下さい」
『きゅ!』『ぱしゃ』
きゅうが片手を木に押し付けバキバキボキッっと木をなぎ倒し収納にしまうついでに蒐集家の収納にも納めていく、程ほどにと思いながら大河はその光景を眺めた。
「でかくね?」
「トイさんの野菜よりか大きいすね…トイさんたち連れて来ていっすか?」
「頼むわ」
「はいす」
食堂の裏側に案内されれば野菜1つ1つが規格外に大きい、これだけ大きければ味も大味になりそうだが先程食べた野菜はどれも美味しかった。
「あ、あの懐記さんニアさんあっちの畑には近づかないようにお願いします」
「何か動いてますね?」
「なに?魔物?」
「魔物とかなら話しは早いんですけど……ある日突然現れて畑に住み着いているマンドランド達とお化け野菜達です…かれの領域に足を踏み込むと魔法攻撃を仕掛けて来ます…」
『マンドランド?お化け野菜?』
懐記とニアが畑の奥に目を向けてよく見ると、頭に二又の葉っぱを付けた二足歩行する小さい大根のような生物が動き回り、懐記の身長程の野菜も土に植えられていた。
「くえんの?」
「精霊ですから…食べれないと思います、精霊を害すると良くない事が起こると言われているので放っています。魔物を狩ってきたりしますし、最近はゴーレムのお客さんと仲良くなって遊んでいるようなので…」
「へぇ、強いんだ」
「どうでしょうか…」
「わあ!野菜大きいですね!」
「連れて来たす」
話しをしていると、ベルンファミリーが勢揃いでラウラスとモギ達も共にやって来る、トイが早速野菜を見て顔を綻ばせるがラピスがトゥナーと畑の奥を見て嫌そうな顔を浮かべた。
「懐記はとんでもない奴らを探すのが得意なのか?」
「さあ?」
「ラピスっちあっちあのまんまでいいの?」
「良くはないぞ、コイツの魔力を吸ってマンドランド達が畑に余計な細工をしている」
「トゥナっちって魔人かなんか?」
「魔人の方がマシだぞ?魔法騎士の挙げ句、共生眼持ちだ」
「そ、ど、どうして?」
「俺は妖精王だからな!」
「妖精!初めて見ました!感動です」
「そうか?」
ラピスが不穏げな視線をトゥナーに向ける、ベルン達や舵も野菜の大きさにわいわい盛り上がっていた。
「ふぅん、ラピスっち。面白いからマンドランド達スカウトしたいんたけど」
「はぁ?」
「何匹?かこっちの畑くるか聞いてよ、あのお化け野菜とかおもしろいじゃん」
「……」
「え!マンドランドとお化け野菜、うちの畑に来てくれるかもですか!?嬉しい!マンドランドは森の守護者とも言われお化け野菜がいる畑はすごく作物が美味しくなるんです!しかもマンドランドとお化け野菜って自分達の領域意識が強くて仲が悪いから絶対共生しないんですよ!すごいですね、トゥナーさん!」
「え、えへ…うちの畑のマンドランドは狩りもするんです」
「わあ、マンドランドって強いですもんねそれに自分達よりも弱い生物の所には………」
「気づいたか、トイ。コイツはマンドランドとお化け野菜よりも遥かに強いって事だぞー」
「そ、そうですよね!僕の畑にも来て欲しかったですけど……」
トイが底知れないトゥナーの実力に驚き、自分の所にも来てくれたならなーと思っていると仕方ないとラピスが飛んでマンドランドとお化け野菜に交渉しに行った。
「トゥナっちって強いの?」
「え、あ、そのー一応傭兵だったんですが、大分前に眼が可笑しくなって引退したんです」
「へぇ」
懐記が鑑定を行う、トゥナー:元傭兵 魔法騎士 実力不明 共生眼持ち これ以上は視えません…視えない?これ以上視れば相手に伝わる等はあったが視えないとは相当な実力の持ち主なのだろう。
「見せて」
「わ」
懐記がトゥナーの前髪を捲ると、右眼は時計左眼には鳩の様な鳥のシルエットが浮かびライガルやティス達とは違う共生眼だった。
「これは……普通の共生眼ではないす、普通の共生眼でも肉体が頑丈でなければ耐えられないす」
「きれーですねー」
「ち、近いですー」
「なにしてるんだ?」
懐記、ラウラス、トイがトゥナーの眼を覗き込み近いと顔を赤らめたじろぎ、ラピスが呆れた表情を浮かべていた。
「ほら、トイ。マンドランドの葉とお化け野菜の種だぞ。此処が好きだから行きはしないが育ててみたら良いとくれたぞ」
「ありがとう!ラピス」
トイが葉と種を受け取りラピスを抱き締める、ラピスもくすぐったそうにしていた。
「もう、攻撃しないから近づいてもいいぞ!」
「ほ、ほんとう?あ、ありがとうございます」
ラピスがどうやら交渉した様で近づいても良いと許可を貰い、モギ達も着いて行きたいとアピールしていた。
「あの、お化け野菜食べれんの」
「知らん」
「懐記さん…お化け野菜は畑の状態を良くしてくれるんです、食べないです」
「まあ、食べれても嫌だぞー」
トイがふるふる首を振りラピスも癒そうな顔をし、懐記は美味そうに見えるのにと残念がった…。
「ありがとうございます、では採集してきます」
「俺も行こう」
「俺もー」
「私もご一緒します」
『きゅ!』『ぱしゃ』
風早に適当に停めて貰い蒐集家、大河、ジラ、ラジカ、きゅう、ふー、ゴーレム達で外に出る事にし、他の面子は車で過ごす事にしグローリーは昼食の準備、イザラ達は公園の話し、デュスノアはソファでチキ達とだらだら過ごす事にした。
「へーどこもかしこも毒々しいな」
「風魔法で採集して下さい、触らないように」
「へーへー」
「きゅう、美味いか?」
『きゅ!』『ぱしゃ』
「普通の植物も毒化していますね」
「ジラの花……」
美味しそうにむしゃむしゃ毒化植物を食べていくきゅうに大河が聞けば嬉しそうに答える、ジラは自分の名と同じ花を見つけ顔をしかめる、ラジカも馴染みの植物が毒々しい色になっているのを観察する。
「どの植物も此処にしかない生態系ですから、存分に狩とって下さい」
『きゅ!』『ぱしゃ』
「木も持って帰るのか?」
「ゴーレム達お土産にするそうですね」
「きゅうさん私にも下さい」
『きゅ!』『ぱしゃ』
きゅうが片手を木に押し付けバキバキボキッっと木をなぎ倒し収納にしまうついでに蒐集家の収納にも納めていく、程ほどにと思いながら大河はその光景を眺めた。
「でかくね?」
「トイさんの野菜よりか大きいすね…トイさんたち連れて来ていっすか?」
「頼むわ」
「はいす」
食堂の裏側に案内されれば野菜1つ1つが規格外に大きい、これだけ大きければ味も大味になりそうだが先程食べた野菜はどれも美味しかった。
「あ、あの懐記さんニアさんあっちの畑には近づかないようにお願いします」
「何か動いてますね?」
「なに?魔物?」
「魔物とかなら話しは早いんですけど……ある日突然現れて畑に住み着いているマンドランド達とお化け野菜達です…かれの領域に足を踏み込むと魔法攻撃を仕掛けて来ます…」
『マンドランド?お化け野菜?』
懐記とニアが畑の奥に目を向けてよく見ると、頭に二又の葉っぱを付けた二足歩行する小さい大根のような生物が動き回り、懐記の身長程の野菜も土に植えられていた。
「くえんの?」
「精霊ですから…食べれないと思います、精霊を害すると良くない事が起こると言われているので放っています。魔物を狩ってきたりしますし、最近はゴーレムのお客さんと仲良くなって遊んでいるようなので…」
「へぇ、強いんだ」
「どうでしょうか…」
「わあ!野菜大きいですね!」
「連れて来たす」
話しをしていると、ベルンファミリーが勢揃いでラウラスとモギ達も共にやって来る、トイが早速野菜を見て顔を綻ばせるがラピスがトゥナーと畑の奥を見て嫌そうな顔を浮かべた。
「懐記はとんでもない奴らを探すのが得意なのか?」
「さあ?」
「ラピスっちあっちあのまんまでいいの?」
「良くはないぞ、コイツの魔力を吸ってマンドランド達が畑に余計な細工をしている」
「トゥナっちって魔人かなんか?」
「魔人の方がマシだぞ?魔法騎士の挙げ句、共生眼持ちだ」
「そ、ど、どうして?」
「俺は妖精王だからな!」
「妖精!初めて見ました!感動です」
「そうか?」
ラピスが不穏げな視線をトゥナーに向ける、ベルン達や舵も野菜の大きさにわいわい盛り上がっていた。
「ふぅん、ラピスっち。面白いからマンドランド達スカウトしたいんたけど」
「はぁ?」
「何匹?かこっちの畑くるか聞いてよ、あのお化け野菜とかおもしろいじゃん」
「……」
「え!マンドランドとお化け野菜、うちの畑に来てくれるかもですか!?嬉しい!マンドランドは森の守護者とも言われお化け野菜がいる畑はすごく作物が美味しくなるんです!しかもマンドランドとお化け野菜って自分達の領域意識が強くて仲が悪いから絶対共生しないんですよ!すごいですね、トゥナーさん!」
「え、えへ…うちの畑のマンドランドは狩りもするんです」
「わあ、マンドランドって強いですもんねそれに自分達よりも弱い生物の所には………」
「気づいたか、トイ。コイツはマンドランドとお化け野菜よりも遥かに強いって事だぞー」
「そ、そうですよね!僕の畑にも来て欲しかったですけど……」
トイが底知れないトゥナーの実力に驚き、自分の所にも来てくれたならなーと思っていると仕方ないとラピスが飛んでマンドランドとお化け野菜に交渉しに行った。
「トゥナっちって強いの?」
「え、あ、そのー一応傭兵だったんですが、大分前に眼が可笑しくなって引退したんです」
「へぇ」
懐記が鑑定を行う、トゥナー:元傭兵 魔法騎士 実力不明 共生眼持ち これ以上は視えません…視えない?これ以上視れば相手に伝わる等はあったが視えないとは相当な実力の持ち主なのだろう。
「見せて」
「わ」
懐記がトゥナーの前髪を捲ると、右眼は時計左眼には鳩の様な鳥のシルエットが浮かびライガルやティス達とは違う共生眼だった。
「これは……普通の共生眼ではないす、普通の共生眼でも肉体が頑丈でなければ耐えられないす」
「きれーですねー」
「ち、近いですー」
「なにしてるんだ?」
懐記、ラウラス、トイがトゥナーの眼を覗き込み近いと顔を赤らめたじろぎ、ラピスが呆れた表情を浮かべていた。
「ほら、トイ。マンドランドの葉とお化け野菜の種だぞ。此処が好きだから行きはしないが育ててみたら良いとくれたぞ」
「ありがとう!ラピス」
トイが葉と種を受け取りラピスを抱き締める、ラピスもくすぐったそうにしていた。
「もう、攻撃しないから近づいてもいいぞ!」
「ほ、ほんとう?あ、ありがとうございます」
ラピスがどうやら交渉した様で近づいても良いと許可を貰い、モギ達も着いて行きたいとアピールしていた。
「あの、お化け野菜食べれんの」
「知らん」
「懐記さん…お化け野菜は畑の状態を良くしてくれるんです、食べないです」
「まあ、食べれても嫌だぞー」
トイがふるふる首を振りラピスも癒そうな顔をし、懐記は美味そうに見えるのにと残念がった…。
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