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第09部 魔王たちの産声 歪
第08話 公園とキッチンカーを造る
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「おはよう!キッチンカーを造るんだが、せっかくだから皆の希望聞きたいな」
「ああ…希望通りの物を用意しよう…」
「このくるま?面白いです…すごい、これで料理をするんですか?」
「そうだぞーニアが修復したゴーレム達は、また別な事したいんだって?」
「はい…すみません、主張が激しくて…」
「親に似なかったな、公園を造るんだろ?そこにキッチンカーをいれるか?《ガルディア》に良い土地はあるのか?」
「はい、メルガドールさんとユラヴィレオさんが良い土地を探してくれました」
ゴーレム達…ニアが修復したゴーレム達は全て黒く、小さい翼が生えて口が大きくなってしまうが子供と遊ぶのとゴーレムとヒヨコとおりがみの子達が大好きな天真爛漫さがあった。
「その土地幾らだ?」
「風早さんが買ってくれました、ゴーレム達が整地してくれたのでそこに植物を植えたいそうです」
「なら、蒐集家さんと詠斗君に頼むか。薬草とか果物とか役立つ植物を植えよう」
「それは良いですね、みんなお世話してくれるかな?」
黒いゴーレム達がニヤリと口開けてコクコク頷いている、普通のゴーレム達もピョンピョン跳ねている。
「ゆき…ニア…公園の遊具は何にする?安全性が重要だ神鋼が欲しい」
「お、そうだな。酒と引き換えに多目に貰おう、燻製のつまみも出してと…」
収納からカウン酒を樽で出して供えれば直ぐに消え、神鋼に変わった。
「ダンジョンと毒ダンジョンの事があるから、頑張ってくれ神様達」
「この本をお借りしますね」
「ああ、よしキッチンカー造りだ」
「側を作って中は千歳君に頼んで空間を広げて…ん?仮眠スペースとシャワールームが欲しいのか?よし」
崇幸も言葉の分かるかゴーレム達も増え要望を聞き、まずは車の形造りから始めた。
「おい」
「はい」
「崇幸さんから公園を造るからそこに植える植物を身繕って欲しいそうだ」
「はい、良いですよ。もう土地はあります?」
「ああ、整地もしてある」
「分かりました、店の準備を一旦終えて行きますよ」
「いや、明日にする」
「はい」
大河が崇幸から連絡を貰い蒐集家が快諾する、客はひっきりなしに来て大河やアシューとサウも手伝い一区切り付いたので看板をひっくり返してアシュー達に報酬を支払う。
「あ、あの粘土を貰えますか?孤児院の子供たちが興味をもったので…」
「俺にも絵の具を…」
「はい、どうぞ。報酬も」
報酬に粘土と絵の具を希望し、それを収納から出して報酬も渡す要らないと2人は言うが黒い手袋の指先から2人にコインを握らせた。
「明日《ガルディア》にくるんですよね?お礼にお昼を大河さんも一緒に!」
「良いのか?」
「はい!」
「なら、明日よろしくな」
外…商業エリアの開放的な景色は夕暮れ時を示し、間も無く商業エリアが終わりカジノの時間へと変わる。
アシューとサウが《ガルディア》に戻るのを見送り、蒐集家と大河も店から出た。
「この後は?」
「部屋に戻ってドロップ品の整理等ですね」
「なら、先ほどの子供の所へ連れて行け」
「……」
「早くしろ」
「………」
「風早」
『《オルン》という町にいます』
「行くぞ」
「………」
「そうか、なら俺が連れて行く」
「………どうぞ」
蒐集家の軽薄そうな笑顔が消え大河から目を反らす、面白いおもちゃを目の前で奪われた子供の様な嫌そうな表情を浮かべた。
「ゴーシュのおっさん達と餃子沢山作ったから持ってきた」
「お、グリとイザラとイデアか!茶かジュース飲む?」
『飲む』
「こんにちは…」
「…こんにちは」
崇幸とニアと千眼がホテルのレストランでキッチンカーをゴーレムやヒヨコ達やおりがみの子達の意見を聞きながら造っていると、皇国で餃子を作ったグローリー達がお裾分けにやって来る、グローリーとニアの視線が合い互いに挨拶を交わす。
「お、ありがとな!後で焼くからみんな晩飯は?」
「ゴーシュのおっさんやティス達が焼きまくるからそっちで食う、俺とイザラでどっちが早く包めるか勝負した!」
「で、勝ったのイデアか」
「へへ」
「負けた…」
「お、そういや米はあるのか?餃子はやっぱり米だろ?」
「うん、売って下さい」
「はは、餃子の礼だから。炊飯器はあるよな、100㎏な。ニアの所も」
「ありがとう…崇幸」
「ありがとうございます、崇幸さん」
「魔王?この魔王ヤバくね」
グローリーとニアそれぞれショルダーバッグに米をしまい頭を下げれば、イデアがニアを見て首を傾げた。
「序列1位…魔王の頂点…」
「みたいです」
「ふーん」
「今《ガルディア》で食べ物のお店をだしているので今度遊びに来て下さい」
「いいの?親父行っていい?」
「いいよ…」
「グローリーさんもイザラさんも来て下さい…公園も出来ます」
『こーえん?』
千眼が魔王の中の魔王と言うがイデアにはいまいち伝わらない、それよりも公園の方が気になるらしい。
「子供たちの遊び場だな、キッチンカーも置くし」
「何それ!?」
「俺達も遊べる?」
「そーだなーイザラとイデア向けの遊具も用意するか?」
「サーキットはどうだ…?」
「いいな!魔力で形も自由自在だし、アスレチックも造るか」
『公園の管理はお任せ下さい』
「風早いつも悪いな、土地は足りるかな」
『いえ、ラジカ様に伝えて広げましょう』
「そうだな、雑誌があるから、これ参考に造るか」
「眼鏡…」
「何これ!これ造るの!?」
「すごい」
「2人も造っていいんだぞー、子供の遊び場だし。明日は教室で子供達の意見を聞こう、どうだニア?」
「いいですね、せっかくなので湖で船もどうです?これが素敵です」
千眼から眼鏡を受け取りテーマパーク特集の雑誌をイデアとイザラが肩合わせて読み、ニアも小舟を漕ぐ写真を指し楽しそうにしていた。
後に誕生するこの公園…サーキットが進化し後にとんでもレースが生まれ、様々な事件や出逢いを巻き起こすのはまたまだ先の物語…。
「ああ…希望通りの物を用意しよう…」
「このくるま?面白いです…すごい、これで料理をするんですか?」
「そうだぞーニアが修復したゴーレム達は、また別な事したいんだって?」
「はい…すみません、主張が激しくて…」
「親に似なかったな、公園を造るんだろ?そこにキッチンカーをいれるか?《ガルディア》に良い土地はあるのか?」
「はい、メルガドールさんとユラヴィレオさんが良い土地を探してくれました」
ゴーレム達…ニアが修復したゴーレム達は全て黒く、小さい翼が生えて口が大きくなってしまうが子供と遊ぶのとゴーレムとヒヨコとおりがみの子達が大好きな天真爛漫さがあった。
「その土地幾らだ?」
「風早さんが買ってくれました、ゴーレム達が整地してくれたのでそこに植物を植えたいそうです」
「なら、蒐集家さんと詠斗君に頼むか。薬草とか果物とか役立つ植物を植えよう」
「それは良いですね、みんなお世話してくれるかな?」
黒いゴーレム達がニヤリと口開けてコクコク頷いている、普通のゴーレム達もピョンピョン跳ねている。
「ゆき…ニア…公園の遊具は何にする?安全性が重要だ神鋼が欲しい」
「お、そうだな。酒と引き換えに多目に貰おう、燻製のつまみも出してと…」
収納からカウン酒を樽で出して供えれば直ぐに消え、神鋼に変わった。
「ダンジョンと毒ダンジョンの事があるから、頑張ってくれ神様達」
「この本をお借りしますね」
「ああ、よしキッチンカー造りだ」
「側を作って中は千歳君に頼んで空間を広げて…ん?仮眠スペースとシャワールームが欲しいのか?よし」
崇幸も言葉の分かるかゴーレム達も増え要望を聞き、まずは車の形造りから始めた。
「おい」
「はい」
「崇幸さんから公園を造るからそこに植える植物を身繕って欲しいそうだ」
「はい、良いですよ。もう土地はあります?」
「ああ、整地もしてある」
「分かりました、店の準備を一旦終えて行きますよ」
「いや、明日にする」
「はい」
大河が崇幸から連絡を貰い蒐集家が快諾する、客はひっきりなしに来て大河やアシューとサウも手伝い一区切り付いたので看板をひっくり返してアシュー達に報酬を支払う。
「あ、あの粘土を貰えますか?孤児院の子供たちが興味をもったので…」
「俺にも絵の具を…」
「はい、どうぞ。報酬も」
報酬に粘土と絵の具を希望し、それを収納から出して報酬も渡す要らないと2人は言うが黒い手袋の指先から2人にコインを握らせた。
「明日《ガルディア》にくるんですよね?お礼にお昼を大河さんも一緒に!」
「良いのか?」
「はい!」
「なら、明日よろしくな」
外…商業エリアの開放的な景色は夕暮れ時を示し、間も無く商業エリアが終わりカジノの時間へと変わる。
アシューとサウが《ガルディア》に戻るのを見送り、蒐集家と大河も店から出た。
「この後は?」
「部屋に戻ってドロップ品の整理等ですね」
「なら、先ほどの子供の所へ連れて行け」
「……」
「早くしろ」
「………」
「風早」
『《オルン》という町にいます』
「行くぞ」
「………」
「そうか、なら俺が連れて行く」
「………どうぞ」
蒐集家の軽薄そうな笑顔が消え大河から目を反らす、面白いおもちゃを目の前で奪われた子供の様な嫌そうな表情を浮かべた。
「ゴーシュのおっさん達と餃子沢山作ったから持ってきた」
「お、グリとイザラとイデアか!茶かジュース飲む?」
『飲む』
「こんにちは…」
「…こんにちは」
崇幸とニアと千眼がホテルのレストランでキッチンカーをゴーレムやヒヨコ達やおりがみの子達の意見を聞きながら造っていると、皇国で餃子を作ったグローリー達がお裾分けにやって来る、グローリーとニアの視線が合い互いに挨拶を交わす。
「お、ありがとな!後で焼くからみんな晩飯は?」
「ゴーシュのおっさんやティス達が焼きまくるからそっちで食う、俺とイザラでどっちが早く包めるか勝負した!」
「で、勝ったのイデアか」
「へへ」
「負けた…」
「お、そういや米はあるのか?餃子はやっぱり米だろ?」
「うん、売って下さい」
「はは、餃子の礼だから。炊飯器はあるよな、100㎏な。ニアの所も」
「ありがとう…崇幸」
「ありがとうございます、崇幸さん」
「魔王?この魔王ヤバくね」
グローリーとニアそれぞれショルダーバッグに米をしまい頭を下げれば、イデアがニアを見て首を傾げた。
「序列1位…魔王の頂点…」
「みたいです」
「ふーん」
「今《ガルディア》で食べ物のお店をだしているので今度遊びに来て下さい」
「いいの?親父行っていい?」
「いいよ…」
「グローリーさんもイザラさんも来て下さい…公園も出来ます」
『こーえん?』
千眼が魔王の中の魔王と言うがイデアにはいまいち伝わらない、それよりも公園の方が気になるらしい。
「子供たちの遊び場だな、キッチンカーも置くし」
「何それ!?」
「俺達も遊べる?」
「そーだなーイザラとイデア向けの遊具も用意するか?」
「サーキットはどうだ…?」
「いいな!魔力で形も自由自在だし、アスレチックも造るか」
『公園の管理はお任せ下さい』
「風早いつも悪いな、土地は足りるかな」
『いえ、ラジカ様に伝えて広げましょう』
「そうだな、雑誌があるから、これ参考に造るか」
「眼鏡…」
「何これ!これ造るの!?」
「すごい」
「2人も造っていいんだぞー、子供の遊び場だし。明日は教室で子供達の意見を聞こう、どうだニア?」
「いいですね、せっかくなので湖で船もどうです?これが素敵です」
千眼から眼鏡を受け取りテーマパーク特集の雑誌をイデアとイザラが肩合わせて読み、ニアも小舟を漕ぐ写真を指し楽しそうにしていた。
後に誕生するこの公園…サーキットが進化し後にとんでもレースが生まれ、様々な事件や出逢いを巻き起こすのはまたまだ先の物語…。
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