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第8部 晴れた空の下手を繋いで…
第3幕 第20話 生かす
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きゅう達がいる海域の離れた場所、深い底で海の皇の帰還を察知した巨大な生物がゆっくりと顔を上げる。
永きに渡り待っていた、嘗ての在りし日の海の姿をもう1渡と一族と共に身体を起こした…。
きゅう達がいる海域の大分離れた場所、ギラギラと飢えた海の獣が目覚める。
強者、自分と同じ位…いやそれ以上の圧倒的強者、海の獣は惹かれ向かった…。
「おかえりなさい!」
ようやく船に戻った全員、晴海が大河に抱き着いて笑顔で迎えてくれた。
「海水でベタ付いている」
「気にしないよ!俺海育ちだもん」
「そうだな、晴海くん…」
「どうしたの?大河さん?」
「俺はおっさんか?」
「えーこんなに優しくて素敵でカッコいいおにーさんだよおっさんじゃないよ!」
「そうか」
「あ、やっぱり気にしてた?」
「大河君位の年齢が1番気になるのかもな」
「晴海っちは本当優しいわ」
大河が晴海の頭を撫で背後で千歳と崇幸が背後でひそひそ話す、その2に言われたおっさんが徐々にきたようで晴海の笑顔に漸く癒された。
「みなさんおかえりなさい、ご飯は出来てますよ。お風呂どうぞ、話しはその後に」
綴がグローリーからヒヨコ達を受け取り優しく微笑む、奴隷ちと奴隷商人と折り紙の子達も連れ風呂へ向かう。
「綴っち、きゅう達大活躍したからご飯多めに頼むわ」
「分かりました、きゅうとふーもこっちへ」
『きゅ』『ぱしゃ』
綴に呼ばれ嬉しそうに後を付いて行く、奴隷達と商人を大浴場に連れて行く。
「貴方のケガは治す、グローリーの願いだ」
「彼は皇国で預かる」
「それが良いですね、グローリーさんの側が良いですね」
「私を治療しても貴方方に何の徳もありませんよ」
大浴場の脱衣所で、大河、ニジェルガ、ラジカ、千歳、懐記が奴隷商人を囲み札を使いケガを回復させる。他の面子は奴隷達の服を脱がせ風呂に入れる、詠斗達も手伝い薬の効いている奴隷達を手分けして洗っていく。
大変な作業だが辛い思いをして来たのは彼らだ、肉体の傷は癒えても心まで癒える訳でもないが皆誠意を持ち対応した。
「やっと掴んだ12位の手掛かりですから」
「…」
「とにかく、まず風呂へ。話しはその後に」
崇幸が傷が癒えた奴隷商人を浴場へ案内する、抵抗らしい抵抗もなく綺麗に癒えた身体や顔全体がはっきりとすれば30代前半の男性に見えた。
「みなさんお疲れ様でした!まず飯す!」
「はぁーようやく帰ったという気分だ」
「崇幸兄、お疲れ!肉と魚と飯だよ」
『いただきまーす』
全員洗い終わりやっと大食堂に戻れば、ラウラス、舵、綴が食事を大量に用意して待っていた、きゅうは先に山盛りの果物と野菜を嬉しそうに食べてご満悦だ。
「食事が終われば首輪を外します、ユナイドさんこの首輪はあのダンジョンの仕組みを一部取り入れてますね」
「ええ、解錠を間違えれば何かが起こるのは間違いありません」
大皿のおかずを好きなように取りパンや飯で食べる、ズィーガーやユナイドも興味深く米を食べて魚に合うと喜ぶ。
奴隷達も言われるがままだが本能は空腹を満たす為、無我夢中で目の前にある食べ物を貪った。
「たくさんあるすよ」
「喰え、喰わないなら無理矢理にでも食べさせる。生かす方法は幾らでもある」
奴隷商人の目の前にある食事に一切手を付けない、大河が傍らに座り脅しをかけ漸く手を動かした。
「アイスもあるから」
「食べて下さい」
晴海と率も促す只奴隷商人を心配している表情を浮かべる、奴隷商人は何も言わない。
「ん、そういえばアンタの仲間の他の商人達は?」
「僕が収納に入れた時にはいた筈だけど」
「あれは…人形だ傀儡…消された…」
「あの島にいた生きている物は私と奴隷達だけです」
懐記が人数を確認しいない商人3名の事を千歳に確認するが、千歳もそういえばと辺りを見渡す。
「消されたから記憶に薄くしか残らない…」
「そ」
千眼の答えに懐記が興味無さそうに返す、人形ならば死ではない事に内心ほっとしている。
「ごちそうさま、僕は少し神々と話すよ。詠斗君達も来てくれるかな、ラジカさん首輪の件も神々に聞くから少し待っていて欲しい。それと僕たち側にいる魔王全員も」
「はい」
「ここは任せてくださいす」
「彼らは私たちがみていよう」
食事が粗方済み、ラウラス、ラージュがそう返し千歳達と千華と千眼、《ガルディア》にいるニアとベルン達の所にいる第9魔王をスマホで呼び出した。
「グローリー…グローリー…俺は…」
暗い場所で煌めく存在…キリングが座り込み地べたで嗚咽を吐く、右眼に嵌め込まれた黄昏色の瞳が不穏な色に染まる。
「よぉー元気ー」
「貴様!?グローリーによくも!」
「あーこわ、で気持ちわりぃ。で、これなーんだ」
暗闇の中に不意に現れた少年の姿をしたその2が、憎しみ彩られたキリングの射貫く視線に薄ら笑いを浮かべた。
「その眼便利だろ?だいだいだぁーいすきな魔神ちゃんをストーキングできるんだからなぁ」
その2の傍らの空間からグローリーの切り落とした腕が現れる、キリングの怒りが益々募っていく。
「これで面白いもの作ってやろう、でお前の左腕も貰うわー」
キリングの左腕周辺の空間が切り離される、血も痛みも無く左腕がごとりと地面に落ちた。
「弱いお前が悪いよな?弱いくてクズだから魔神が手に入らない、カスだから腕を奪われる、恨むなら1位を恨めよー。あ、ここ暗いだろ?つまんないだろ?明るくしてやる」
ぱちりと指を鳴らせば周囲が軽くなる、そこは階段や白い壁が縦横無尽に存在し扉が幾つも存在していた。
「昔造った迷宮ダンジョンだ、入れば出る事が出来ない生きた牢獄だ。お前は面倒だから暫くここにいろ。気が向いたら出してやる、遊んでも良いぞーまた来るわ、じゃな」
キリングの左腕も収納に納め消えていく、何も…手も出せない自分をキリングは酷く憎んだがその2の言う事は正しく真だった…。
永きに渡り待っていた、嘗ての在りし日の海の姿をもう1渡と一族と共に身体を起こした…。
きゅう達がいる海域の大分離れた場所、ギラギラと飢えた海の獣が目覚める。
強者、自分と同じ位…いやそれ以上の圧倒的強者、海の獣は惹かれ向かった…。
「おかえりなさい!」
ようやく船に戻った全員、晴海が大河に抱き着いて笑顔で迎えてくれた。
「海水でベタ付いている」
「気にしないよ!俺海育ちだもん」
「そうだな、晴海くん…」
「どうしたの?大河さん?」
「俺はおっさんか?」
「えーこんなに優しくて素敵でカッコいいおにーさんだよおっさんじゃないよ!」
「そうか」
「あ、やっぱり気にしてた?」
「大河君位の年齢が1番気になるのかもな」
「晴海っちは本当優しいわ」
大河が晴海の頭を撫で背後で千歳と崇幸が背後でひそひそ話す、その2に言われたおっさんが徐々にきたようで晴海の笑顔に漸く癒された。
「みなさんおかえりなさい、ご飯は出来てますよ。お風呂どうぞ、話しはその後に」
綴がグローリーからヒヨコ達を受け取り優しく微笑む、奴隷ちと奴隷商人と折り紙の子達も連れ風呂へ向かう。
「綴っち、きゅう達大活躍したからご飯多めに頼むわ」
「分かりました、きゅうとふーもこっちへ」
『きゅ』『ぱしゃ』
綴に呼ばれ嬉しそうに後を付いて行く、奴隷達と商人を大浴場に連れて行く。
「貴方のケガは治す、グローリーの願いだ」
「彼は皇国で預かる」
「それが良いですね、グローリーさんの側が良いですね」
「私を治療しても貴方方に何の徳もありませんよ」
大浴場の脱衣所で、大河、ニジェルガ、ラジカ、千歳、懐記が奴隷商人を囲み札を使いケガを回復させる。他の面子は奴隷達の服を脱がせ風呂に入れる、詠斗達も手伝い薬の効いている奴隷達を手分けして洗っていく。
大変な作業だが辛い思いをして来たのは彼らだ、肉体の傷は癒えても心まで癒える訳でもないが皆誠意を持ち対応した。
「やっと掴んだ12位の手掛かりですから」
「…」
「とにかく、まず風呂へ。話しはその後に」
崇幸が傷が癒えた奴隷商人を浴場へ案内する、抵抗らしい抵抗もなく綺麗に癒えた身体や顔全体がはっきりとすれば30代前半の男性に見えた。
「みなさんお疲れ様でした!まず飯す!」
「はぁーようやく帰ったという気分だ」
「崇幸兄、お疲れ!肉と魚と飯だよ」
『いただきまーす』
全員洗い終わりやっと大食堂に戻れば、ラウラス、舵、綴が食事を大量に用意して待っていた、きゅうは先に山盛りの果物と野菜を嬉しそうに食べてご満悦だ。
「食事が終われば首輪を外します、ユナイドさんこの首輪はあのダンジョンの仕組みを一部取り入れてますね」
「ええ、解錠を間違えれば何かが起こるのは間違いありません」
大皿のおかずを好きなように取りパンや飯で食べる、ズィーガーやユナイドも興味深く米を食べて魚に合うと喜ぶ。
奴隷達も言われるがままだが本能は空腹を満たす為、無我夢中で目の前にある食べ物を貪った。
「たくさんあるすよ」
「喰え、喰わないなら無理矢理にでも食べさせる。生かす方法は幾らでもある」
奴隷商人の目の前にある食事に一切手を付けない、大河が傍らに座り脅しをかけ漸く手を動かした。
「アイスもあるから」
「食べて下さい」
晴海と率も促す只奴隷商人を心配している表情を浮かべる、奴隷商人は何も言わない。
「ん、そういえばアンタの仲間の他の商人達は?」
「僕が収納に入れた時にはいた筈だけど」
「あれは…人形だ傀儡…消された…」
「あの島にいた生きている物は私と奴隷達だけです」
懐記が人数を確認しいない商人3名の事を千歳に確認するが、千歳もそういえばと辺りを見渡す。
「消されたから記憶に薄くしか残らない…」
「そ」
千眼の答えに懐記が興味無さそうに返す、人形ならば死ではない事に内心ほっとしている。
「ごちそうさま、僕は少し神々と話すよ。詠斗君達も来てくれるかな、ラジカさん首輪の件も神々に聞くから少し待っていて欲しい。それと僕たち側にいる魔王全員も」
「はい」
「ここは任せてくださいす」
「彼らは私たちがみていよう」
食事が粗方済み、ラウラス、ラージュがそう返し千歳達と千華と千眼、《ガルディア》にいるニアとベルン達の所にいる第9魔王をスマホで呼び出した。
「グローリー…グローリー…俺は…」
暗い場所で煌めく存在…キリングが座り込み地べたで嗚咽を吐く、右眼に嵌め込まれた黄昏色の瞳が不穏な色に染まる。
「よぉー元気ー」
「貴様!?グローリーによくも!」
「あーこわ、で気持ちわりぃ。で、これなーんだ」
暗闇の中に不意に現れた少年の姿をしたその2が、憎しみ彩られたキリングの射貫く視線に薄ら笑いを浮かべた。
「その眼便利だろ?だいだいだぁーいすきな魔神ちゃんをストーキングできるんだからなぁ」
その2の傍らの空間からグローリーの切り落とした腕が現れる、キリングの怒りが益々募っていく。
「これで面白いもの作ってやろう、でお前の左腕も貰うわー」
キリングの左腕周辺の空間が切り離される、血も痛みも無く左腕がごとりと地面に落ちた。
「弱いお前が悪いよな?弱いくてクズだから魔神が手に入らない、カスだから腕を奪われる、恨むなら1位を恨めよー。あ、ここ暗いだろ?つまんないだろ?明るくしてやる」
ぱちりと指を鳴らせば周囲が軽くなる、そこは階段や白い壁が縦横無尽に存在し扉が幾つも存在していた。
「昔造った迷宮ダンジョンだ、入れば出る事が出来ない生きた牢獄だ。お前は面倒だから暫くここにいろ。気が向いたら出してやる、遊んでも良いぞーまた来るわ、じゃな」
キリングの左腕も収納に納め消えていく、何も…手も出せない自分をキリングは酷く憎んだがその2の言う事は正しく真だった…。
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