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第8部 晴れた空の下手を繋いで…
第7話 魔神皇と面食い魔王?
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「はーしんど」
「何か辛い事でも?」
「気にしないでくれ、ライガルさん」
1通り龍皇国の重鎮達と挨拶を交わし、眩しすぎて顔を両手で覆う舵を真剣な眼差しでライガルが心配している。
「変な魔王だな、俺の蟲も引っ込んでるし」
「私の方もです、舵さんは魔王と教えて貰えなければわかりませんね」
「どの序列の魔王かも誰もわからないのだろう」
「不思議な方だ…」
「僕と千眼さん千華さんは13位と見立てているけれどね
」
舵、崇幸、ライガル、ティス、ニジェルガ、ラージュ、千歳が話す、舵はもうこの面子の顔しか見ていない。
「ねえ?それなに?」
背後で抑揚の無い声がする舵が振り向けば、黒を何度も塗り重ねた色合いの髪と左眼は黄昏、右眼は煌めく黄金の異彩を放つ美しい青年がぬいぐるみの様な動物3体を抱え立っていた。
「また美形……きれー」
「?何これ?」
「あ、羽佐間 舵っていうんですが…」
「グリ?」
不躾な視線に顔を覗き込んでくるグローリーの人形めいた表情で距離が近づく、見かねた崇幸が間に入る。
「俺は皆藤 崇幸だ、君は?」
「グローリー…」
「グローリー君、舵に何か?」
「それ……?ベルン様の所にいると良い…」
「ベルン様?」
「うん……」
グローリーはそれだけ言うと懐記の方へ行ってしまう、ティスとライガルも一応龍皇国ではグローリーの保護者なので付いて行き訳を聞いてみる事にした。
「魔神であるグリ君の発言か…彼は意味の無いことは言わないだろうからね、ベルン君達の所に行こうか」
「……」
「舵?」
「あっ、何でもない」
舵は首を横に振り、千歳に案内して貰い子供達…ベルンのいる所へ連れて行って貰う。
「はわわ!かわいいーここは天国!?」
「《アタラクシア》だろ」
孤児院の子供達とベルン達が下街の住人やおりがみの作品やヒヨコと鳥と遊んでいる姿を見て舵が天国だーと喜べば、崇幸が冷静に答えた。
「かわいい!」
「皆、仕事してるし教室にも行っているのか」
「みんな、真面目で勤勉です。魔法の授業も熱心ですよ」
崇幸がお手伝いをしている子供達に感心し綴も微笑む、ベルン達の元へと案内して貰う。
「はー美少年ばかりー目が痛いー」
「その発言止めろ、お前《アタラクシア》に来て壊れてるぞ」
「えー、いや、ほら、周りが美形だらけだとこう、テンションが上がる!」
「あーはいはい、で、さっきの彼が言っていたベルンていう子はこの子かな?」
「はじめまして!ベルンです」
「カタンだよーこの子はカルン」
「俺はラピスフォルカートルゾニア!妖精王だぞ!ラピスと呼べ!抱っこしてもいいぞ!」
「ぼ、僕は魔王ですーこの子はエルダです」
『くみゅ!』
ベルンと一緒に小さい可愛らしいカタンと、やけに名前の長い偉そうな子供と魔王と名乗る少年と、なんだかデカイピンクのウサギのマスコットみたいなやつを紹介された。
「グリ君が舵さんをベルン君の側にいると良いと言っていたんだけど、ラピス君なら分かりますか?」
「あの、いかれた魔神皇の事なんか理解出来るか」
綴の問いかけに口を尖らせ崇幸の腕に抱っこされるラピスの頬をつつく舵、ラピスも満更でもなく受け入れている。
「俺達も皆と同じ所で暮らしているのでいつでも来て下さい」
「え?子供達だけで住んでいるのかい?」
「はい、モギ達はカタン君がいる周辺気候が合っているようで自由に暮らしています。カタン君のお父さんも毎日龍皇国から顔を見せに来ています、何より皆しっかりしてますから、食事等も最近はおりがみの子達がお世話しにいってますし」
「なにより、俺たちはちゃんとしている!」
「そうですね、働いて授業も受けて新しいお店造りも考えています」
「カタンたちおかねもちー!」
「それはすごい」
「俺よりちゃんとしている…」
「見習うか舵…」
「うん」
カタンもラピスと一緒に抱っこし、カタンの頭を舵が撫でてやる自信と希望に満ち溢れている姿が眩しい。
「僕もエルダもこちらでお世話になっているんですけど、ベルン君の側はなんというか暖かいというか心地良くて元気になります。舵さんにも必要な事なのかもしれないです」
「……そうかベルン君暫くお世話になってもいいかな?仕事するし家事もやるし…ゲームはちょっと我慢するし」
「はい」
「いいよー」
「ベルンとカタンが言うなら俺も良い」
「よろしくお願いします、舵さん」
『くみゅ!』
「舵…迷惑かけるなよ?」
「だ、大丈夫…多分」
グローリーの眼差し、黄昏の瞳は舵を見て黄金の瞳は違う誰かを見ていた様な気がする、何より…。
「はーもうみんな、可愛い!ヤバい!」
舵には天国かもしれない、可愛いは正義。
「バーベキューの準備出来たよ」
「舵っちはベルンちゃんとこ行くの?グリっちが勧めたらしいけど、わけ聞いても首傾げてるし」
「グリは意味ない事は言わないからな」
「うん、夜は戻ってゲームしたりするし。可愛ら子達に囲まれてスローライフしてみる」
詠斗に呼ばれ鉄板に焼かれた肉や野菜や魚を渡され、ビールや酒に崇幸からのスキルコンビニのウィスキーも出され乾杯と共に宴会が始まった。
「やほー懐記、明日からバイトよろしく~」
「トランち遅いじゃん」
「ご奉仕ご奉仕」
「お疲れーほらゴシュっちも」
「ども~」
「ごちごち」
仕事をしていたゴーシュとトラングも合流し、酒と肉を受け取り宴に参加する、おりがみの作品やらヒヨコに鳥達は忙しなく懐記達の手伝いをしどんどん肉や魚が追加されては消えていく。
ガンドの肉も大鍋で煮込み柔らかくなった物が子供達に大人気で直ぐに無くなる、今度は臭みを薬草とミルクで取った物を野菜を沢山使い鉄板で甘辛く焼いた物を提供する。
神々からも催促が来たので供えながら、皆で交代して焼いていく。
お腹が一杯になった子供達に率が雑貨屋で新たに増えたシャボン玉を渡し、吹きかたを教えて黄昏の美しい空に向かって吹いていく。
「きれー」
「こんな風に空を見たのはいつ振りだ」
「異世界の空も良いですよね」
「そうだな」
晴海と綴と崇幸で並んで空を見上げる、もうじき夜の帷が降りてくる…。
「何か辛い事でも?」
「気にしないでくれ、ライガルさん」
1通り龍皇国の重鎮達と挨拶を交わし、眩しすぎて顔を両手で覆う舵を真剣な眼差しでライガルが心配している。
「変な魔王だな、俺の蟲も引っ込んでるし」
「私の方もです、舵さんは魔王と教えて貰えなければわかりませんね」
「どの序列の魔王かも誰もわからないのだろう」
「不思議な方だ…」
「僕と千眼さん千華さんは13位と見立てているけれどね
」
舵、崇幸、ライガル、ティス、ニジェルガ、ラージュ、千歳が話す、舵はもうこの面子の顔しか見ていない。
「ねえ?それなに?」
背後で抑揚の無い声がする舵が振り向けば、黒を何度も塗り重ねた色合いの髪と左眼は黄昏、右眼は煌めく黄金の異彩を放つ美しい青年がぬいぐるみの様な動物3体を抱え立っていた。
「また美形……きれー」
「?何これ?」
「あ、羽佐間 舵っていうんですが…」
「グリ?」
不躾な視線に顔を覗き込んでくるグローリーの人形めいた表情で距離が近づく、見かねた崇幸が間に入る。
「俺は皆藤 崇幸だ、君は?」
「グローリー…」
「グローリー君、舵に何か?」
「それ……?ベルン様の所にいると良い…」
「ベルン様?」
「うん……」
グローリーはそれだけ言うと懐記の方へ行ってしまう、ティスとライガルも一応龍皇国ではグローリーの保護者なので付いて行き訳を聞いてみる事にした。
「魔神であるグリ君の発言か…彼は意味の無いことは言わないだろうからね、ベルン君達の所に行こうか」
「……」
「舵?」
「あっ、何でもない」
舵は首を横に振り、千歳に案内して貰い子供達…ベルンのいる所へ連れて行って貰う。
「はわわ!かわいいーここは天国!?」
「《アタラクシア》だろ」
孤児院の子供達とベルン達が下街の住人やおりがみの作品やヒヨコと鳥と遊んでいる姿を見て舵が天国だーと喜べば、崇幸が冷静に答えた。
「かわいい!」
「皆、仕事してるし教室にも行っているのか」
「みんな、真面目で勤勉です。魔法の授業も熱心ですよ」
崇幸がお手伝いをしている子供達に感心し綴も微笑む、ベルン達の元へと案内して貰う。
「はー美少年ばかりー目が痛いー」
「その発言止めろ、お前《アタラクシア》に来て壊れてるぞ」
「えー、いや、ほら、周りが美形だらけだとこう、テンションが上がる!」
「あーはいはい、で、さっきの彼が言っていたベルンていう子はこの子かな?」
「はじめまして!ベルンです」
「カタンだよーこの子はカルン」
「俺はラピスフォルカートルゾニア!妖精王だぞ!ラピスと呼べ!抱っこしてもいいぞ!」
「ぼ、僕は魔王ですーこの子はエルダです」
『くみゅ!』
ベルンと一緒に小さい可愛らしいカタンと、やけに名前の長い偉そうな子供と魔王と名乗る少年と、なんだかデカイピンクのウサギのマスコットみたいなやつを紹介された。
「グリ君が舵さんをベルン君の側にいると良いと言っていたんだけど、ラピス君なら分かりますか?」
「あの、いかれた魔神皇の事なんか理解出来るか」
綴の問いかけに口を尖らせ崇幸の腕に抱っこされるラピスの頬をつつく舵、ラピスも満更でもなく受け入れている。
「俺達も皆と同じ所で暮らしているのでいつでも来て下さい」
「え?子供達だけで住んでいるのかい?」
「はい、モギ達はカタン君がいる周辺気候が合っているようで自由に暮らしています。カタン君のお父さんも毎日龍皇国から顔を見せに来ています、何より皆しっかりしてますから、食事等も最近はおりがみの子達がお世話しにいってますし」
「なにより、俺たちはちゃんとしている!」
「そうですね、働いて授業も受けて新しいお店造りも考えています」
「カタンたちおかねもちー!」
「それはすごい」
「俺よりちゃんとしている…」
「見習うか舵…」
「うん」
カタンもラピスと一緒に抱っこし、カタンの頭を舵が撫でてやる自信と希望に満ち溢れている姿が眩しい。
「僕もエルダもこちらでお世話になっているんですけど、ベルン君の側はなんというか暖かいというか心地良くて元気になります。舵さんにも必要な事なのかもしれないです」
「……そうかベルン君暫くお世話になってもいいかな?仕事するし家事もやるし…ゲームはちょっと我慢するし」
「はい」
「いいよー」
「ベルンとカタンが言うなら俺も良い」
「よろしくお願いします、舵さん」
『くみゅ!』
「舵…迷惑かけるなよ?」
「だ、大丈夫…多分」
グローリーの眼差し、黄昏の瞳は舵を見て黄金の瞳は違う誰かを見ていた様な気がする、何より…。
「はーもうみんな、可愛い!ヤバい!」
舵には天国かもしれない、可愛いは正義。
「バーベキューの準備出来たよ」
「舵っちはベルンちゃんとこ行くの?グリっちが勧めたらしいけど、わけ聞いても首傾げてるし」
「グリは意味ない事は言わないからな」
「うん、夜は戻ってゲームしたりするし。可愛ら子達に囲まれてスローライフしてみる」
詠斗に呼ばれ鉄板に焼かれた肉や野菜や魚を渡され、ビールや酒に崇幸からのスキルコンビニのウィスキーも出され乾杯と共に宴会が始まった。
「やほー懐記、明日からバイトよろしく~」
「トランち遅いじゃん」
「ご奉仕ご奉仕」
「お疲れーほらゴシュっちも」
「ども~」
「ごちごち」
仕事をしていたゴーシュとトラングも合流し、酒と肉を受け取り宴に参加する、おりがみの作品やらヒヨコに鳥達は忙しなく懐記達の手伝いをしどんどん肉や魚が追加されては消えていく。
ガンドの肉も大鍋で煮込み柔らかくなった物が子供達に大人気で直ぐに無くなる、今度は臭みを薬草とミルクで取った物を野菜を沢山使い鉄板で甘辛く焼いた物を提供する。
神々からも催促が来たので供えながら、皆で交代して焼いていく。
お腹が一杯になった子供達に率が雑貨屋で新たに増えたシャボン玉を渡し、吹きかたを教えて黄昏の美しい空に向かって吹いていく。
「きれー」
「こんな風に空を見たのはいつ振りだ」
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