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第7部 異世界帰りの魔王様はチートで無双したりしなかったり~サラリーマンの1から始める異世界ビジネスプラン~
STAGE.2-オマケ 作って食べて寝て
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「つか、何で俺まで…」
「仕方ありませんよ、仕事が終わりませんし」
カジノタワーの商業エリアの会議室、1番広い場所を貸し切りライガルの業務をナイル、チグリス、ラウラス、ラジカ、ジラとライガルの補佐官達に業務の合間を縫ってニジェルガが入り片端から仕事を減らしていく。
「お風呂入りたい…」
「あー料理したいす…懐記さん」
「……お腹すいた」
「チグリス…お前さっき食ったじゃん」
「おにぎりとお味噌汁と唐揚げをどうぞ、働いて下さい」
「ん…」
ラジカ以外皆くたびれている、ラジカが収納袋から大量のおにぎりと唐揚げを出して味噌汁を置いてくれる、チグリスが風魔法で書類を…ラウラスの方へ追いやりもそもそ食べる。
「皆、助かった」
「ニジェルガ…おにぎり」
「珍しいな、チグリスが食べ物をくれるとは明日は嵐か?」
「ニジェルガも疲れてる…」
「ふ…今回の件で色々と動いたからな」
転移札を使いニジェルガが会議室を訪れ、チグリスがおにぎりを渡す。
「陛下、お茶をどうぞ」
「ああ、頂くとしよう」
ナイルから熱い緑茶を貰いおにぎりを食べる、具は肉そぼろで甘めな味付けが美味しかった。
「まさか、ライガル様とティスが一緒に行くとは思わなかったすけど心強かったっす」
「《ガルディア》はトラング殿の領地ですから、色々と…」
「それだけ…ティスが大事…」
「なんだなんだ単にお互い素直じゃなってだけねー」
ナイルが仕事をこなし、チグリスが唐揚げの山を消していく、ジラも唐揚げにレモンもどきを振りかけ口に放り込む。
「今回の件で少し素直なるといいですねお互いに」
ラジカが緑茶を啜りスマホを眺めるとメッセージに食いつく、嬉しい知らせだが先ずは仕事を片付ける事に専念する。
「さ、仕事も目処が立ちましたね。皆さん頑張りましょう」
『お~…』
嬉しい報告と少し悲しい知らせまで、後少し…。
「グリーもう寝るぞ、俺は疲れたぞー」
「ん、寝る」
「おやすみーグリ」
「おやすみなさいグローリーさん」
「……おやすみなさい」
ティスの家で過ごす最初の夜…何処かで建物が動く気配を感じながらグローリーは窓から外を眺める、明日は皇城に行き皇帝とライガルと挨拶を交わし、懐記が会いに来てくれるとティスが教えてくれた。
初めてこんなに明日が来るのを待ち遠しいと思った事は無い、懐記がくれた沢山のおりがみを折れば勝手に動き出して収納に出たり入ったりして動き回っている。
魔法のヒヨコや鳥達も遊びながらパンをつついている、明日懐記が引き取ると言っていたから良い子にしてねと伝えた。
「よ、グリ」
「?ゴーシュ…パパ?」
「そ、会いに来たよ」
「こんばんは?」
「はい、こんばんは」
窓からゴーシュが訪れる、グローリーは懐記から持たされたお茶をコップに注いでゴーシュに渡す、懐記がそうしてくれたからだ。
「お、ごちごち。どう?ここは?」
「?よく動く…」
「はは、そうだなー」
お茶を飲みゴーシュが笑う、おりがみの作品達やヒヨコや鳥達はゴーシュの身体で遊んでいる。
「ここがこれからのお前の故郷だ」
「故郷?」
「そ、家」
「うん」
「これから沢山遊んで学んでいくと良い」
「分かった」
頷くグローリーの頭をゴーシュの大きな手がわしゃわしゃと掻き回す、グローリーは無表情だがくすぐったそうにしている、そうして夜は少しずつ流れていった。
「今回はどうなる事かと」
「ヤバかったな」
「視えない事が不便過ぎました」
《神の庭》にて神々が反省会を行う、各々気まずい雰囲気を出していた。
「魔王の1体は彼方に堕ちましたが、魔神が此方ならば上場かと」
「これで憂いの1つは解消しましたね」
「色々…反省…」
「この子達が早く行きたいと言ってるのです」
「ふむ、明日《不毛の地》へ向かわせよう」
「受け入れてくれるでしょう」
「そして、最後の召喚も間も無く…」
神々の1人の胸に抱えられた小さな3匹の生き物、目を輝かせ足をパタパタさせていた。
「ここまで来ましたね」
「彼らには感謝してもしたりん」
「《アタラクシア》を好きだと言ってくれた彼らが来てくれて良かった」
「我々もまた恵まれている…なのです」
「ふむ、善き友を持った…」
全員が頷く、善き友であり恩人であり救世主たる異界人達…、神々にとって何物にも変えがたい存在だった。
「トラング、遣り過ぎたな」
「うぇ~い」
「話を聞きなさい」
「あいあ~い」
皇城の謁見の間にてニジェルガ、ライガルそして跪かされているトラングが反省の色無く適当に相槌を打っていた。
「救世主の1人を拐った件とわざと魔王を逃がした件(・・・・・)に弁明は?」
「わざと逃がしてなんかません~タイミングが悪かったんですぅ…」
「成る程、だが今までは君を庇い守ってくれていた長殿が今回は庇いきれないとの事だ」
「ふ~ん伯父上~手回した?」
「………」
「よって、トラング・ハーベンダー・カゥドゥ。本日を持ち領地及び財産を没収、皇国の下街にてゴーシュ殿の監視下の元、奉仕を行う事を命じる。期限は無期とする」
「うぇ~めんど」
トラングが心底嫌そうな顔をする、ニジェルガは顔色1つ変えずに書類にサインし魔力を込め硬質化させた。
「明日から励むように、以上だ」
「行きますよ、来なさい」
「うぇ~さよならー皇帝陛下」
「学びある日々を」
「げ~つまんな」
ライガルに引き摺られるように謁見の間を出ていく2人を見送る、まだまだ今夜は眠れそうにないなとニジェルガはため息をこっそりと吐き出した…。
「仕方ありませんよ、仕事が終わりませんし」
カジノタワーの商業エリアの会議室、1番広い場所を貸し切りライガルの業務をナイル、チグリス、ラウラス、ラジカ、ジラとライガルの補佐官達に業務の合間を縫ってニジェルガが入り片端から仕事を減らしていく。
「お風呂入りたい…」
「あー料理したいす…懐記さん」
「……お腹すいた」
「チグリス…お前さっき食ったじゃん」
「おにぎりとお味噌汁と唐揚げをどうぞ、働いて下さい」
「ん…」
ラジカ以外皆くたびれている、ラジカが収納袋から大量のおにぎりと唐揚げを出して味噌汁を置いてくれる、チグリスが風魔法で書類を…ラウラスの方へ追いやりもそもそ食べる。
「皆、助かった」
「ニジェルガ…おにぎり」
「珍しいな、チグリスが食べ物をくれるとは明日は嵐か?」
「ニジェルガも疲れてる…」
「ふ…今回の件で色々と動いたからな」
転移札を使いニジェルガが会議室を訪れ、チグリスがおにぎりを渡す。
「陛下、お茶をどうぞ」
「ああ、頂くとしよう」
ナイルから熱い緑茶を貰いおにぎりを食べる、具は肉そぼろで甘めな味付けが美味しかった。
「まさか、ライガル様とティスが一緒に行くとは思わなかったすけど心強かったっす」
「《ガルディア》はトラング殿の領地ですから、色々と…」
「それだけ…ティスが大事…」
「なんだなんだ単にお互い素直じゃなってだけねー」
ナイルが仕事をこなし、チグリスが唐揚げの山を消していく、ジラも唐揚げにレモンもどきを振りかけ口に放り込む。
「今回の件で少し素直なるといいですねお互いに」
ラジカが緑茶を啜りスマホを眺めるとメッセージに食いつく、嬉しい知らせだが先ずは仕事を片付ける事に専念する。
「さ、仕事も目処が立ちましたね。皆さん頑張りましょう」
『お~…』
嬉しい報告と少し悲しい知らせまで、後少し…。
「グリーもう寝るぞ、俺は疲れたぞー」
「ん、寝る」
「おやすみーグリ」
「おやすみなさいグローリーさん」
「……おやすみなさい」
ティスの家で過ごす最初の夜…何処かで建物が動く気配を感じながらグローリーは窓から外を眺める、明日は皇城に行き皇帝とライガルと挨拶を交わし、懐記が会いに来てくれるとティスが教えてくれた。
初めてこんなに明日が来るのを待ち遠しいと思った事は無い、懐記がくれた沢山のおりがみを折れば勝手に動き出して収納に出たり入ったりして動き回っている。
魔法のヒヨコや鳥達も遊びながらパンをつついている、明日懐記が引き取ると言っていたから良い子にしてねと伝えた。
「よ、グリ」
「?ゴーシュ…パパ?」
「そ、会いに来たよ」
「こんばんは?」
「はい、こんばんは」
窓からゴーシュが訪れる、グローリーは懐記から持たされたお茶をコップに注いでゴーシュに渡す、懐記がそうしてくれたからだ。
「お、ごちごち。どう?ここは?」
「?よく動く…」
「はは、そうだなー」
お茶を飲みゴーシュが笑う、おりがみの作品達やヒヨコや鳥達はゴーシュの身体で遊んでいる。
「ここがこれからのお前の故郷だ」
「故郷?」
「そ、家」
「うん」
「これから沢山遊んで学んでいくと良い」
「分かった」
頷くグローリーの頭をゴーシュの大きな手がわしゃわしゃと掻き回す、グローリーは無表情だがくすぐったそうにしている、そうして夜は少しずつ流れていった。
「今回はどうなる事かと」
「ヤバかったな」
「視えない事が不便過ぎました」
《神の庭》にて神々が反省会を行う、各々気まずい雰囲気を出していた。
「魔王の1体は彼方に堕ちましたが、魔神が此方ならば上場かと」
「これで憂いの1つは解消しましたね」
「色々…反省…」
「この子達が早く行きたいと言ってるのです」
「ふむ、明日《不毛の地》へ向かわせよう」
「受け入れてくれるでしょう」
「そして、最後の召喚も間も無く…」
神々の1人の胸に抱えられた小さな3匹の生き物、目を輝かせ足をパタパタさせていた。
「ここまで来ましたね」
「彼らには感謝してもしたりん」
「《アタラクシア》を好きだと言ってくれた彼らが来てくれて良かった」
「我々もまた恵まれている…なのです」
「ふむ、善き友を持った…」
全員が頷く、善き友であり恩人であり救世主たる異界人達…、神々にとって何物にも変えがたい存在だった。
「トラング、遣り過ぎたな」
「うぇ~い」
「話を聞きなさい」
「あいあ~い」
皇城の謁見の間にてニジェルガ、ライガルそして跪かされているトラングが反省の色無く適当に相槌を打っていた。
「救世主の1人を拐った件とわざと魔王を逃がした件(・・・・・)に弁明は?」
「わざと逃がしてなんかません~タイミングが悪かったんですぅ…」
「成る程、だが今までは君を庇い守ってくれていた長殿が今回は庇いきれないとの事だ」
「ふ~ん伯父上~手回した?」
「………」
「よって、トラング・ハーベンダー・カゥドゥ。本日を持ち領地及び財産を没収、皇国の下街にてゴーシュ殿の監視下の元、奉仕を行う事を命じる。期限は無期とする」
「うぇ~めんど」
トラングが心底嫌そうな顔をする、ニジェルガは顔色1つ変えずに書類にサインし魔力を込め硬質化させた。
「明日から励むように、以上だ」
「行きますよ、来なさい」
「うぇ~さよならー皇帝陛下」
「学びある日々を」
「げ~つまんな」
ライガルに引き摺られるように謁見の間を出ていく2人を見送る、まだまだ今夜は眠れそうにないなとニジェルガはため息をこっそりと吐き出した…。
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