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第7部 異世界帰りの魔王様はチートで無双したりしなかったり~サラリーマンの1から始める異世界ビジネスプラン~

11 ぽちゃぽちゃ令嬢

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「あ、神様達ー俺だよ!こんばんわ!それでね用事なんだけど、……本当?じゃ、13個作る!うん!頑張るよ!待ってて」
食事が終わり早速晴海が神々と通話する、表情は明るい良い答えが聞けたようだ。
「依り代?があればカジノ内なら来れるって!俺テトラさんの所に行ってくる!」
「私も行きますね、食事を届けに」
「遅くならないうちに帰ってこいよー」
『はーい』
ナイルと晴海を見送り、懐記、千歳、大河、ラジカはカジノの調整、千眼、詠斗、ジラ、チグリスはメダルゲーム作り、ラウラスは料理本を見て料理の研究、綴と率は大河と千歳から頼まれたカジノのプレオープンの招待客や料理などの打ち合わせを行っている、ニアはハル達と畑仕事をしている。
「最初はナイルさんにも来て欲しいから、ドラゴンの皆さんメインでニジェルガさんやナイデルさんやアルケールさん達に確認して…」
「さっそく返信が来ましたね、何名呼んでいいかって来てますね」
「キャパはカジノはマックス200かなー俺らもいるから150位で良い?」
「そうだね、妥当だと思うよ」
「皇国の料理人呼びますよ!」
「それはいいな、人は入れないから助かる」
最初に招待したいのはドラゴンの皆と間に合えば神々と動物達いった感じにし、招待客はドラゴン達に任せる事にした。
「料理は品数絞って好みの違い等もありますから、ナイルさんはサラダや木の実やソテーや野菜スープを好んでますよねー」
「なら、サラダバーとスープに…」
「餃子!俺作りまくります!」
「うん、餃子!いいね!」
率があれこれ言い、綴が纏めればラウラスが手を挙げる、チグリスがぼそりとカレー希望。
「カレー…」
「良いですね!」
綴が千歳から貰った手帳に早速書き込む、後は酒にポップコーンにアイスとドーナツといった感じにし、野菜の収穫量と懐記の酒と大河のビールをストックを出して貰い、パン等を店で多めに作って貰いそれもストックする事にした。
「メダルゲームよーし、風呂行こう!晴海くん達も呼んで!」
「そうだね、明日もあるし」
「行くか」
腰を上げて皆で風呂に向かう、ドラゴン達のプレオープンが終了し、今度は馴染みの人々へのプレオープンを経ての会員向けのカジノ、商業エリアとビジネスエリア、まだまだ忙しいが気合いを入れていこうと引き締めた。

「おはよー」
「おはよ、今日は魚介スープに試しに作ったミルク粥に木の実のサラダと果物の盛り合わせ」
「…おはよう…何を飲む?」
いつもの朝懐記達が先に朝食の準備を行う、詠斗達が起き出しテーブルに着く。
「俺は冷たい果実水、今日はチグリスは晴海くんと千歳さんに挟まれてるー」
「おはようございます、温かい紅茶をお願いします」
「おはようございます、僕は温かいミルクを。晴海君、昨日遅くまで作業していたようですし。今日はお店も休みですし、《ズィーガー商会》に連れていく皆さんとポップコーンの販売ですから」
「おはようございます。《ガルディア》でお手伝いしたら、ユナイドさんの所で仕入れと買い出しします!」
「俺も行くわー」
「私もご一緒します」
《ガルディア》での手伝いが終われば率、ジラ、ラジカは仕入れに、詠斗、懐記、ラウラスは畑で作物の追加と畑を広くする、綴は《トイタナ》で教室の手伝いと決めて朝食を平らげた。

「私はユラヴィカ・サマルクよ!」
ぽちゃぽちゃの薔薇色の頬可愛らしいが高飛車そうな、10歳前後の少女が貧民街に着いた早々挨拶をする。
片手には砂糖がたぁーぷり掛けられたお菓子を持ち、とにかく我が儘に育てられた令嬢といった感じだった。
「あら、貴方と貴方可愛いわ!特別に私の女中にしてあげる!」
「えと、僕ですか?女中?僕は男ですけど?」
「女中ってなに?メイド?俺男だよ?」
「あら、似合うと思うわ!特別に女中にしてあげる!」
「ユラヴィカ…」
「確かにメイド服、僕に似合いますけどやめておきます」
「俺もーやだ、遊ぶならいいよ!」
「私の女中になるのは光栄な事なのよ!」
「ユラヴィカ…止めなさい」
「お兄様!」
「おーい、ほら飯準備したぞ。そっちの子は?なんか飲む?」
メルガドールはこのやりとりを気に留めずテーブルに着席し、ユラヴィレオはこめかみを押さえユラヴィカと共に席に着いた。
「スープとミルク粥。温かい茶に蜂蜜な。どうぞ」
「まあ、使用人も一緒なの!?信じられませんわ」
大袈裟に騒ぐユラヴィカに眉をしかめる、静かにしていなさいと伝えてはいたがやはりこうなるのかと妹に失望を覚えしまう。
「お宅の家じゃ知らないが、ここではそうなの。貴族も王様も人も同じ」
「なっ!」
「は、早く食べないと冷めますよ?ユラヴィカ嬢。こ、このスープ魚を使っていますか?臭みがないですね」
「あー何て魚と貝だっけ?」
「ギョロリとギュロリ貝だよ」
『……』
高級食材だ貴族も王族もこの辺りではまず口にするのも難しい代物に一同絶句する、いくら金を積んでも食べる事が難しいそれにユラヴィカも黙って食べる事にした。
「このミルク粥も大変美味だ、上に掛かっているこの食材は…」
「モギのミルクとチーズを使ってますよー」
『……』
ユラヴィカも愚かではない、高級食材を簡単に出せる等ただ者達ではない。
「大変美味でしたわ」
「はい、デザート!ミルクアイスと果物のアイス」
「昨日とは違う味もあるのか…」
「す、すごい」
晴海がアイスを皆に振る舞う、ユラヴィカが恐る恐るスプーンで掬って口に運ぶ、余りの美味にまん丸の目を見開きあっという間に食べてしまう、ユラヴィレオがまだ手を付けていないアイスをユラヴィカの前に置く。
「お兄様…」
「食べなさい」
「はい!ユラヴィレオさんには追加!」
「感謝する」
「うん!」
晴海から追加を貰いユラヴィレオも食べる、ユラヴィカが早々に食べ終わると子供達が集まってくる。
「今から綴先生と教室行くけどくる?」
「教室?なにそれ?」
「色々教えてくれるよ!」
「楽しいよ」
「ユラヴィカさんも来ますか?良ければユラヴィレオさんやメルガドールさん達も」
「おいでよ!」
「行くかい?ユラヴィカ」
「ま、まあ。そこまで言うなら行っても良くてよ」
「わ、私も」
「じゃ、行きますね。《トイタナ》へ」
『え?』
「行ってらー」
懐記達に見送られ《トイタナ》の貴族屋敷へと連れて行く、詠斗達は片付けをして各々買い出し等に向かう。
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