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第6部 移動は常にマイホームと共に 渡る世間は家さえあればなんとかなる
25 さあ、宴会の前にお馬さん
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「おはようー」
「おはよ」
「おはようございます」
朝、懐記と千眼とラウラスとナイルが朝食の支度をしている所に、詠斗、率、綴、晴海、ジラ、ラジカも合流した。
「昨日のカレーのリメイクで今日はカレードリアとサラダとスープ」
釜戸や電子レンジを応用して作ったオーブンをフル稼動で、たっぷりのチーズを乗せたドリアが湯気を立てて食卓に並んでいく。
「わあ!美味しそう!」
「早く食べよう」
率と晴海が嬉しそうに座る、ジラやラジカも興味津々だ。
『いただきまーす!』
『おいしい!』
千眼がミルクやお茶を用意し、ナイルが果物を切って皿に盛ってくれる。
『……』
「無言で催促するな、食事終わったら連れていくから。ほら、果物とかサラダにスープだぞ」
ハル達も楽しみにしているらしく、懐記の周辺で無言の圧力を掛けている、懐記がサラダや果物を渡せば皆で仲良く食べている。
「食べたら、《ガルディア》の人達を貴族屋敷に連れてくるよ。教室の後で宴会になるから皆で支度すればいいね!」
「はい!僕達で教室の準備しますね」
「僕はラジカさんとジラさんと買い出しに行ってきます」
「教室が終わったら、ラージュさんやユナイドさんにエッジさん達を連れてくればいいんでしょ」
本日の予定を話していると大河とチグリスとニアも合流し、大まかな流れを確認して各自で動く。
「俺は、ハルっち達を連れて、アシューとサウの所の前にフォークナーさんの所で買い取りか。ベルっちがモギ達の分の支払いをするから」
「俺と行こう」
「ん、そうね」
大河が懐記と行動すると決めた所で大河のスマホにランダから電話が掛かってくる、出れば急いで来てくれと焦った声で伝えてくる、大河、懐記、ジラ、チグリス、ラジカ、ニアとハル達を連れて急ぎ《ガルディア》に向かった。
アシューは部屋でサウと貰った道具の使い心地を楽しんでいた、サウも夢中で丸太を貰った彫刻刀で彫っていた。
「すごい、すごい!紙も滑らか!このペンも!」
アシューは歓喜し夢中で鉛筆を紙に滑らせる、描いているのは幼い頃に滅んだ故郷に伝わるお伽噺の伝説の6本足の馬、ホーライルホーラスをアシューはイメージで描く。
色鉛筆を使い色を載せていく、濃く黒と紺色、藍色を沢山使い夢中で塗り込んでいく、見事な体躯、見事な鬣、見事な深い濃い藍…無我夢中で描く…そして気づいたら2人とも寝ていた。
「ん…」
サラリと何かがアシューの顔に触れる、くすぐったいゆっくりと目を開けると目の前にブルルと藍色の馬と目が合った。
「え、う、うわあああ!!」
「ん、アシュー?何?どうし…うわわ!」
2人の目の前に大きな見事な体躯の6本足の馬、ホーライルホーラスが2人を見下ろしていた。
2人の悲鳴にも微動だにせず、静かにしている。
「ま、まさか俺が描いた…ない!絵が消えてる…」
「今の所俺たちに何もしないみたいだし、ランダさんに言ってタイガさん達に…」
「う、うん!」
散らばる晴海が生成した紙の中にホーライルホーラスがいない、サウはアシューの手を取り大人しくしているホーライルホーラスを置いて外に出てランダの所へ向かった。
「おーすごい上手く描けてんじゃん」
「この世界にはこんな馬がいるのか」
「いた…ホーライルホーラスは雌雄同体…ゆっくりと数を減らし消えていった種族…見事だ」
ハル達を抱えた懐記、家から縁側から出したホーライルホーラス、じっくり観察して何処かへ電話する大河、普段感情をあまり出さないチグリスも感嘆としている。
「描いた絵が本物になる…ねぇ」
「ホーライルホーラスは敵意や殺意等を向けなければ、基本穏やかな性格です。アシューさんの絵から産まれたのであればアシューさんに従うと思いますよ」
「えぇ」
まじまじ見ているジラと、不安要素を取り除いてくれるラジカ、スマホで何処かに連絡し何かを確認していた大河が通話を切りアシューとサウと向き直った。
「晴海くんが用意した紙とアシューの親和性が高い…相性が良かった結果のようだ。君が産み出した物だから、君の命令には従うとの事だ」
「えぇ…」
「ふぅん、コイツ食べ物は何でも食うって晴海っちの紙も食いたいって。で、アシュっちが親だから言うこと聞くって」
「えぇ…」
真っ直ぐな藍色の眼でじっと静かにアシューを見つめる、確かにアシューが絵描いた絵…である事に間違いはない。
「そ、そうか…俺の絵だ!うん!大丈夫!」
「ま、そいつも《トイタナ》の宴会だかパーティーに連れてくればいいし、で、本題はこっち。コイツらが絵と木彫りを作って欲しいって。あ、金はあるからどう?《トイタナ》のタヌキたちもだけど」
懐記が抱えていたハル達のつぶらな瞳、足元のきゅうとふーもアシューとサウを見ている。
「えと、ふつうの紙なら大丈夫ですか?描いてもこう…出て来たりは…」
「ああ、問題ない。ハル達が楽しみにしているから受けてくれると助かる、いつも頑張ってくれているならな」
「そ、それなら!うけます!よろしくお願いします」
「お、俺も!喜んで貰えるものつくる…ます!」
『もぐ!』『もぐっ』『もぉぐ』『ぴい』『きゅ!』『ぱしゃ』『……』『ぶるる』
「よろしくって、あとこの馬名前が欲しいって」
「なまえ…考えます」
「続きは《トイタナ》で、皆集まっているからな」
「んー、じゃ行こう」
ホーライルホーラスも静かにアシューの傍らにいる、大河によって景色が揺らぎ転移魔法が発動した。
「おはよ」
「おはようございます」
朝、懐記と千眼とラウラスとナイルが朝食の支度をしている所に、詠斗、率、綴、晴海、ジラ、ラジカも合流した。
「昨日のカレーのリメイクで今日はカレードリアとサラダとスープ」
釜戸や電子レンジを応用して作ったオーブンをフル稼動で、たっぷりのチーズを乗せたドリアが湯気を立てて食卓に並んでいく。
「わあ!美味しそう!」
「早く食べよう」
率と晴海が嬉しそうに座る、ジラやラジカも興味津々だ。
『いただきまーす!』
『おいしい!』
千眼がミルクやお茶を用意し、ナイルが果物を切って皿に盛ってくれる。
『……』
「無言で催促するな、食事終わったら連れていくから。ほら、果物とかサラダにスープだぞ」
ハル達も楽しみにしているらしく、懐記の周辺で無言の圧力を掛けている、懐記がサラダや果物を渡せば皆で仲良く食べている。
「食べたら、《ガルディア》の人達を貴族屋敷に連れてくるよ。教室の後で宴会になるから皆で支度すればいいね!」
「はい!僕達で教室の準備しますね」
「僕はラジカさんとジラさんと買い出しに行ってきます」
「教室が終わったら、ラージュさんやユナイドさんにエッジさん達を連れてくればいいんでしょ」
本日の予定を話していると大河とチグリスとニアも合流し、大まかな流れを確認して各自で動く。
「俺は、ハルっち達を連れて、アシューとサウの所の前にフォークナーさんの所で買い取りか。ベルっちがモギ達の分の支払いをするから」
「俺と行こう」
「ん、そうね」
大河が懐記と行動すると決めた所で大河のスマホにランダから電話が掛かってくる、出れば急いで来てくれと焦った声で伝えてくる、大河、懐記、ジラ、チグリス、ラジカ、ニアとハル達を連れて急ぎ《ガルディア》に向かった。
アシューは部屋でサウと貰った道具の使い心地を楽しんでいた、サウも夢中で丸太を貰った彫刻刀で彫っていた。
「すごい、すごい!紙も滑らか!このペンも!」
アシューは歓喜し夢中で鉛筆を紙に滑らせる、描いているのは幼い頃に滅んだ故郷に伝わるお伽噺の伝説の6本足の馬、ホーライルホーラスをアシューはイメージで描く。
色鉛筆を使い色を載せていく、濃く黒と紺色、藍色を沢山使い夢中で塗り込んでいく、見事な体躯、見事な鬣、見事な深い濃い藍…無我夢中で描く…そして気づいたら2人とも寝ていた。
「ん…」
サラリと何かがアシューの顔に触れる、くすぐったいゆっくりと目を開けると目の前にブルルと藍色の馬と目が合った。
「え、う、うわあああ!!」
「ん、アシュー?何?どうし…うわわ!」
2人の目の前に大きな見事な体躯の6本足の馬、ホーライルホーラスが2人を見下ろしていた。
2人の悲鳴にも微動だにせず、静かにしている。
「ま、まさか俺が描いた…ない!絵が消えてる…」
「今の所俺たちに何もしないみたいだし、ランダさんに言ってタイガさん達に…」
「う、うん!」
散らばる晴海が生成した紙の中にホーライルホーラスがいない、サウはアシューの手を取り大人しくしているホーライルホーラスを置いて外に出てランダの所へ向かった。
「おーすごい上手く描けてんじゃん」
「この世界にはこんな馬がいるのか」
「いた…ホーライルホーラスは雌雄同体…ゆっくりと数を減らし消えていった種族…見事だ」
ハル達を抱えた懐記、家から縁側から出したホーライルホーラス、じっくり観察して何処かへ電話する大河、普段感情をあまり出さないチグリスも感嘆としている。
「描いた絵が本物になる…ねぇ」
「ホーライルホーラスは敵意や殺意等を向けなければ、基本穏やかな性格です。アシューさんの絵から産まれたのであればアシューさんに従うと思いますよ」
「えぇ」
まじまじ見ているジラと、不安要素を取り除いてくれるラジカ、スマホで何処かに連絡し何かを確認していた大河が通話を切りアシューとサウと向き直った。
「晴海くんが用意した紙とアシューの親和性が高い…相性が良かった結果のようだ。君が産み出した物だから、君の命令には従うとの事だ」
「えぇ…」
「ふぅん、コイツ食べ物は何でも食うって晴海っちの紙も食いたいって。で、アシュっちが親だから言うこと聞くって」
「えぇ…」
真っ直ぐな藍色の眼でじっと静かにアシューを見つめる、確かにアシューが絵描いた絵…である事に間違いはない。
「そ、そうか…俺の絵だ!うん!大丈夫!」
「ま、そいつも《トイタナ》の宴会だかパーティーに連れてくればいいし、で、本題はこっち。コイツらが絵と木彫りを作って欲しいって。あ、金はあるからどう?《トイタナ》のタヌキたちもだけど」
懐記が抱えていたハル達のつぶらな瞳、足元のきゅうとふーもアシューとサウを見ている。
「えと、ふつうの紙なら大丈夫ですか?描いてもこう…出て来たりは…」
「ああ、問題ない。ハル達が楽しみにしているから受けてくれると助かる、いつも頑張ってくれているならな」
「そ、それなら!うけます!よろしくお願いします」
「お、俺も!喜んで貰えるものつくる…ます!」
『もぐ!』『もぐっ』『もぉぐ』『ぴい』『きゅ!』『ぱしゃ』『……』『ぶるる』
「よろしくって、あとこの馬名前が欲しいって」
「なまえ…考えます」
「続きは《トイタナ》で、皆集まっているからな」
「んー、じゃ行こう」
ホーライルホーラスも静かにアシューの傍らにいる、大河によって景色が揺らぎ転移魔法が発動した。
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