98 / 867
第4部 生きる世界に微笑んで 立ち止まったら空を見上げて編
15 王様と夜市
しおりを挟む
「よし、ではまず飯だな!」
詠斗、大河、率、綴、ジラ、ラージュで合流し、夜市に向かう頃には辺りはすっかり暗くなっていた。
「茶色の髪も似合いますねー」
「そうだろう、忍びの時はこの色だ。一番目立たないからな」
フードを被り大河の服を着たラージュは、茶色の髪と瞳の気配の薄い青年へと魔道具で変化していた。
「まずはこっちだ」
ガヤガヤと賑わう人だかりの合間を縫って奥へと移動していく、奥から漂う食欲をそそる匂い付いた場所は網の上で平たいパンが焼かれていた。
「店主、6個頂こう」
「お、兄さんきてくれたのか!今日は大人数だな!」
「ああ、友人達にも食べさせたくてな」
「嬉しいねぇ、オマケしとく!1つサービスな!」
「ありがとう」
太めの串に刺したパンを貰い代金を支払い皆で食べる、具は肉を細かくした物に香辛料とハーブを混ぜた物で美味しかった。
「おいしい!」
「具がたっぷり入ってますね」
「うまいな」
「だろう、次はー」
「あら、お兄さん!きてくれたの」
「ああ、スープを6つ頂こう」
「あいよ!たっぷり入れとくよ!」
「ありがとう」
「ん、肉が柔らかいな」
「芋もほくほくですね」
「色々な味がします」
木のコップに入れられた湯気立つスープ、スプーンで掬い立ちながら食べる、様々な味が広がりあっという間に無くなった。
「じゃ、次は俺の番。奥に行くぞー」
ジラの案内で狭く薄暗い路地裏をずんずん進む、途中化粧の濃い胸をはだけた手練れた娼婦、まだあどけない少女とも言える娼婦、容姿の整った男娼達から花を向けられるがジラが笑って手を振る。
花を受け取れば商売成立となり彼らの一夜を買う、布で造られた造花…その一輪に込められた思いは量りしれない。
「ここだ」
奥の簡素な木造の2階建ての店、外には小さな灯りが灯り看板もないが、迷わずジラが入って行く。
「いらっしゃい、待ってたよ」
「久しぶりだ、ここは変わらずか」
「私がいる限りここはここさ。さあ、お客様方どうぞこちらへ…」
「この店は何を食わせてくれる?」
カウンターしかない店内、店主の後ろの棚には瓶が所狭しと並ぶ、バーのような雰囲気で他に客はいなかった。
「占いと飯さ、王様。この店に王様が来るのは久しぶりか」
店主は年齢、性別不明の容姿…存在全てが曖昧だった。
「ほぅ…」
「占いより、俺は酒とつまみを貰おう」
すぐに正体を看破した店主を面白がるラージュ、メニューが見当たらないので注文をしてみる大河とその遣り取りを見ている詠斗達。
「酒はこれを…最近この辺りで流行っている、客人方が広めたロックで…」
グラスに店主が氷を魔法で作り琥珀色の液体を注ぐ、立ち上る濃い酒の匂いが鼻腔を擽る、ジラとラージュにも同じ物が出され、詠斗、率、綴には果実を潰して蜂蜜を混ぜた甘い飲み物が出された。
「これ、美味しい!」
「この酒…強いな」
「そうだな」
「俺がここに来るといつもこれを飲む、最近氷で飲むのが流行っているらしいがいつもはお湯か水か蜂蜜水で割って飲む」
「食事は今日はこれ…」
店主が指を鳴らすと皆の目の前に、骨付きの肉の下にトウモロコシモドキを炒めた物、薄いパンの様な物で中の具を包んだ物。
「ん!この包み焼き中に果物を煮た物が入ってます!美味しい」
「この肉も柔らかいです、クセになりそうですね」
「今度やってみよう!」
嬉しそうに肉を頬張る面々その姿を愉快そうに眺める店主、ラージュと大河は肉と酒を楽しみ、ジラはそんな皆の姿を眺め酒を楽しむ。
「で、店主は随分物知りだな」
「ふふ…情報屋も兼ているからねぇ」
「情報か…1つ買いたい情報があるんだが?」
「内容によるねぇ、何の情報が欲しいんだい?」
「千華の魔王の封印場所だ」
「ふふ、それは客人の黒い蝶に聞けばよい」
「残念だが、黒い蝶は教えてくれない」
「山だよ、誰も行けない山…目の前にあるのに行けない場所」
「なぞなぞは得意ではない」
「大河…止めておけ…あそこは無理だ…」
大河と店主の遣り取りにジラが割って入る、大河は一旦退くことにした。
「わかった」
「では、最後に占いを…この中から好きなカードを1枚取って貰いたい」
食事も粗方終わり締めのデザートはどうやら占いらしい、6枚のカードを店主が広げ取るよう促す、表は複雑な模様が細かく描かれたデザイン、詠斗、大河、率、綴、ジラ…最後にラージュの順でカードを取り、裏返す。
「俺は木と人とドラゴンの絵のカードだ」
「俺は…歌を歌う女性のカード?」
「僕は…子供と大人と種?」
「僕は夜と星と月と3人のカードですね」
「俺は…白い剣と黒い剣に鎧?どれも使い辛そうだな」
「俺のカードは…山と白い蝶…か」
「そのカードは、今日の記念にプレゼント。占いは当たるも当たらぬも己次第…カードは未来か只の遊びかはまだ分からない…」
「俺は占いは気にしない性でね、幾らだ?」
「ふふ…値段は今度逢う時に貰おう。さあ店仕舞いさ、おやすみ」
そう言って店主は皆を手で追い払う仕草をする、皆で店の外に出て各々カードをしまう。
「ラージュさん、城まで送りますね」
「ああ…」
「ジラ、あの店主は何だ?」
「さあ?昔からああだな。気にするな」
「…そうか」
ラージュを城の自室へ転移魔法で送り、皆で畑へと戻った。
もう夜も深いから寝よう…そんな気持ちになる、遊びいけど寝ないと…そんな、気持ちを抱かせる夜だった…。
詠斗、大河、率、綴、ジラ、ラージュで合流し、夜市に向かう頃には辺りはすっかり暗くなっていた。
「茶色の髪も似合いますねー」
「そうだろう、忍びの時はこの色だ。一番目立たないからな」
フードを被り大河の服を着たラージュは、茶色の髪と瞳の気配の薄い青年へと魔道具で変化していた。
「まずはこっちだ」
ガヤガヤと賑わう人だかりの合間を縫って奥へと移動していく、奥から漂う食欲をそそる匂い付いた場所は網の上で平たいパンが焼かれていた。
「店主、6個頂こう」
「お、兄さんきてくれたのか!今日は大人数だな!」
「ああ、友人達にも食べさせたくてな」
「嬉しいねぇ、オマケしとく!1つサービスな!」
「ありがとう」
太めの串に刺したパンを貰い代金を支払い皆で食べる、具は肉を細かくした物に香辛料とハーブを混ぜた物で美味しかった。
「おいしい!」
「具がたっぷり入ってますね」
「うまいな」
「だろう、次はー」
「あら、お兄さん!きてくれたの」
「ああ、スープを6つ頂こう」
「あいよ!たっぷり入れとくよ!」
「ありがとう」
「ん、肉が柔らかいな」
「芋もほくほくですね」
「色々な味がします」
木のコップに入れられた湯気立つスープ、スプーンで掬い立ちながら食べる、様々な味が広がりあっという間に無くなった。
「じゃ、次は俺の番。奥に行くぞー」
ジラの案内で狭く薄暗い路地裏をずんずん進む、途中化粧の濃い胸をはだけた手練れた娼婦、まだあどけない少女とも言える娼婦、容姿の整った男娼達から花を向けられるがジラが笑って手を振る。
花を受け取れば商売成立となり彼らの一夜を買う、布で造られた造花…その一輪に込められた思いは量りしれない。
「ここだ」
奥の簡素な木造の2階建ての店、外には小さな灯りが灯り看板もないが、迷わずジラが入って行く。
「いらっしゃい、待ってたよ」
「久しぶりだ、ここは変わらずか」
「私がいる限りここはここさ。さあ、お客様方どうぞこちらへ…」
「この店は何を食わせてくれる?」
カウンターしかない店内、店主の後ろの棚には瓶が所狭しと並ぶ、バーのような雰囲気で他に客はいなかった。
「占いと飯さ、王様。この店に王様が来るのは久しぶりか」
店主は年齢、性別不明の容姿…存在全てが曖昧だった。
「ほぅ…」
「占いより、俺は酒とつまみを貰おう」
すぐに正体を看破した店主を面白がるラージュ、メニューが見当たらないので注文をしてみる大河とその遣り取りを見ている詠斗達。
「酒はこれを…最近この辺りで流行っている、客人方が広めたロックで…」
グラスに店主が氷を魔法で作り琥珀色の液体を注ぐ、立ち上る濃い酒の匂いが鼻腔を擽る、ジラとラージュにも同じ物が出され、詠斗、率、綴には果実を潰して蜂蜜を混ぜた甘い飲み物が出された。
「これ、美味しい!」
「この酒…強いな」
「そうだな」
「俺がここに来るといつもこれを飲む、最近氷で飲むのが流行っているらしいがいつもはお湯か水か蜂蜜水で割って飲む」
「食事は今日はこれ…」
店主が指を鳴らすと皆の目の前に、骨付きの肉の下にトウモロコシモドキを炒めた物、薄いパンの様な物で中の具を包んだ物。
「ん!この包み焼き中に果物を煮た物が入ってます!美味しい」
「この肉も柔らかいです、クセになりそうですね」
「今度やってみよう!」
嬉しそうに肉を頬張る面々その姿を愉快そうに眺める店主、ラージュと大河は肉と酒を楽しみ、ジラはそんな皆の姿を眺め酒を楽しむ。
「で、店主は随分物知りだな」
「ふふ…情報屋も兼ているからねぇ」
「情報か…1つ買いたい情報があるんだが?」
「内容によるねぇ、何の情報が欲しいんだい?」
「千華の魔王の封印場所だ」
「ふふ、それは客人の黒い蝶に聞けばよい」
「残念だが、黒い蝶は教えてくれない」
「山だよ、誰も行けない山…目の前にあるのに行けない場所」
「なぞなぞは得意ではない」
「大河…止めておけ…あそこは無理だ…」
大河と店主の遣り取りにジラが割って入る、大河は一旦退くことにした。
「わかった」
「では、最後に占いを…この中から好きなカードを1枚取って貰いたい」
食事も粗方終わり締めのデザートはどうやら占いらしい、6枚のカードを店主が広げ取るよう促す、表は複雑な模様が細かく描かれたデザイン、詠斗、大河、率、綴、ジラ…最後にラージュの順でカードを取り、裏返す。
「俺は木と人とドラゴンの絵のカードだ」
「俺は…歌を歌う女性のカード?」
「僕は…子供と大人と種?」
「僕は夜と星と月と3人のカードですね」
「俺は…白い剣と黒い剣に鎧?どれも使い辛そうだな」
「俺のカードは…山と白い蝶…か」
「そのカードは、今日の記念にプレゼント。占いは当たるも当たらぬも己次第…カードは未来か只の遊びかはまだ分からない…」
「俺は占いは気にしない性でね、幾らだ?」
「ふふ…値段は今度逢う時に貰おう。さあ店仕舞いさ、おやすみ」
そう言って店主は皆を手で追い払う仕草をする、皆で店の外に出て各々カードをしまう。
「ラージュさん、城まで送りますね」
「ああ…」
「ジラ、あの店主は何だ?」
「さあ?昔からああだな。気にするな」
「…そうか」
ラージュを城の自室へ転移魔法で送り、皆で畑へと戻った。
もう夜も深いから寝よう…そんな気持ちになる、遊びいけど寝ないと…そんな、気持ちを抱かせる夜だった…。
5
お気に入りに追加
355
あなたにおすすめの小説
黒の創造召喚師
幾威空
ファンタジー
※2021/04/12 お気に入り登録数5,000を達成しました!ありがとうございます!
※2021/02/28 続編の連載を開始しました。
■あらすじ■
佐伯継那(さえき つぐな)16歳。彼は偶然とも奇跡的ともいえる確率と原因により死亡してしまう。しかも、神様の「手違い」によって。
そんな継那は神様から転生の権利を得、地球とは異なる異世界で第二の人生を歩む。神様からの「お詫び」にもらった(というよりぶんどった)「創造召喚魔法」というオリジナルでユニーク過ぎる魔法を引っ提げて。

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。
長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。
女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。
お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。
のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。
ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。
拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。
中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。
旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~
手乗りドラゴンと行く異世界ゆるり旅 落ちこぼれ公爵令息ともふもふ竜の絆の物語
さとう
ファンタジー
旧題:手乗りドラゴンと行く追放公爵令息の冒険譚
〇書籍化決定しました!!
竜使い一族であるドラグネイズ公爵家に生まれたレクス。彼は生まれながらにして前世の記憶を持ち、両親や兄、妹にも隠して生きてきた。
十六歳になったある日、妹と共に『竜誕の儀』という一族の秘伝儀式を受け、天から『ドラゴン』を授かるのだが……レクスが授かったドラゴンは、真っ白でフワフワした手乗りサイズの小さなドラゴン。
特に何かできるわけでもない。ただ小さくて可愛いだけのドラゴン。一族の恥と言われ、レクスはついに実家から追放されてしまう。
レクスは少しだけ悲しんだが……偶然出会った『婚約破棄され実家を追放された少女』と気が合い、共に世界を旅することに。
手乗りドラゴンに前世で飼っていた犬と同じ『ムサシ』と名付け、二人と一匹で広い世界を冒険する!

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~
かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。
望んで召喚などしたわけでもない。
ただ、落ちただけ。
異世界から落ちて来た落ち人。
それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。
望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。
だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど……
中に男が混じっている!?
帰りたいと、それだけを望む者も居る。
護衛騎士という名の監視もつけられて……
でも、私はもう大切な人は作らない。
どうせ、無くしてしまうのだから。
異世界に落ちた五人。
五人が五人共、色々な思わくもあり……
だけれど、私はただ流れに流され……

異世界召喚?やっと社畜から抜け出せる!
アルテミス
ファンタジー
第13回ファンタジー大賞に応募しました。応援してもらえると嬉しいです。
->最終選考まで残ったようですが、奨励賞止まりだったようです。応援ありがとうございました!
ーーーー
ヤンキーが勇者として召喚された。
社畜歴十五年のベテラン社畜の俺は、世界に巻き込まれてしまう。
巻き込まれたので女神様の加護はないし、チートもらった訳でもない。幸い召喚の担当をした公爵様が俺の生活の面倒を見てくれるらしいけどね。
そんな俺が異世界で女神様と崇められている”下級神”より上位の"創造神"から加護を与えられる話。
ほのぼのライフを目指してます。
設定も決めずに書き始めたのでブレブレです。気楽〜に読んでください。
6/20-22HOT1位、ファンタジー1位頂きました。有難うございます。
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる