あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第4部 生きる世界に微笑んで 立ち止まったら空を見上げて編

8 オープン初日 後半戦

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「本日分もうじき終わりですね」
「列…止めるか」
「はい、パティとポップコーンはまだ余裕ありそうです」
「中に確認と最後尾に看板立てるから、綴さんはここで案内頼む」
「分かりました」
「そろそろ、売り切れの看板だすぞ」
「はい!今やか上がったので本日分は終わりです」
店内は慌ただしくパンを並べ、レジを打ったりと世話しない、状況を確認して外の10名程の最後尾に本日売り切れの看板を立てる、後から来た客にはパティとポップコーンはまだ売っている事を伝えてパン屋の営業は間もなくの終了となる。

「パティもラスト10個ずつです!」
「了解、こちらもお客様に数聞いて列切っておくよ」
「ありがとうございますー」
詠斗が外に出て残り各10個だと伝えて、入り数聞いて列を切って看板を立てた。
「ならんでたのに!」
「ないのかよ」
「すみません、品切れです。ポップコーンはまだあるので宜しくお願いします」
詠斗が笑顔で伝えると渋々ポップコーンの列に移動していく、どこでも並んでいる途中で無くなる事はあるだろうが面白くはないかもしれない、次回からは列の最後尾まで先に入り数聞いて列を切る事にしようと詠斗は案を考えた。

「こっちもこの列の最後で終わりにするか」
「そうですね、今の出来たのでちょうど良いくらいだと思います」
「じゃ、看板だしてくるわー」
「ん…」
「ポップコーンもここで終わりーっと」
ジラが看板を立てて店仕舞いにする、後から来た客は看板を見てがっかりして引き返していった。
「またどうぞー」
背中に声を掛けて、もう一踏ん張りだなと売り場に戻った。

「お疲れ」
「早々売り切れましたね」
「売り上げも良いです!」
「みんなお疲れ、2階で軽く食べよう」
『やったー』
今日用意した売り物で残ったのはお茶だけだった、それ以外は完売御礼良いスタートをきる事が出来た。

「労働の後の飯は染みるなー」
「今日のご飯も美味しいです!」
「良かった」
「皆明日は休みにするからゆっくり休んでくれ」
『はい!』
「明後日またよろしくお願いします」
「小麦、油、砂糖は追加しておく。それ以外は自分達の馴染みの所から経費で購入してくれ」
「分かりました!」
「レジ楽しいね!」
「すごく楽に作業出来てありがたいです!」
「うちの近所でも噂になってますよ!すごいキレイなお店だって」
「こんなすごい店で働けてオーナー達のお陰ですよ!」
「皆さんが真面目に働いていたからですよ!」
「これからも頑張るぞ!」
「ええ!」
皆一丸となっているようだった、遅めの昼食が終わりカイネと詠斗、チグリスは残って片付けを行うとの事なので、ユナイドに小麦粉の手配をラインで頼み、大河、率、綴、ジラは貴族屋敷で次の店の計画を立てる事にした。

「ここが貴族屋敷…大きいし広いですねー」
「貴族の屋敷なんかこんなもんだろう」
「お金あるんですね、貴族はやっぱり」
「あったが正しいな、1階の部屋を全て厨房にして広間と入り口をフードコートにしたい。店数とかはまだ決めていないが…2階は店を…という事で率くん、綴さん店をやってみないか?詠斗くんにも聞いてみるが…」
「お店…なら僕はスキルが雑貨屋なのでそれを活かしたお店と…ネイルをするお店をやりたいです!資格とかはないんですが…」
「いいんじゃないか?ここは異世界、日本から持ち込んだ物をどこまでも日本と同じにする必要もないと思うが」
「っはい!そうですね!是非!」
「僕は…少し考えさせてください」
「いつでもいい、先に1階の改装から依頼するから
「はい」
「希望とかあればまとめておいて欲しい、ジラは?やりたければ店を任せるが」
「んー、考えとくー。大河は働き手にあてあんの?」
「分かった、カイネの孤児院の状態が良くないらしいからな、こちらに引っ張ろう思っている」
「なるほど、いんじゃない?」
「店の裏手のツンドーラの木を斬り倒して土地を拡げておきたい」
「了解、それなら簡単。道具が欲しいけど、素手と魔法でいいか」
「道具?」
「そう、アイツら魔法耐性ある上に硬いから並の道具はすぐダメになる。俺だったら身体強化と風魔法で倒す方が早い」
「道具…切れればいいのか?」
「ん、でも俺すぐ武器ダメにするからなー。耐えられないのよ武器が俺の力に」
「あ、大河さんもしかして…」
「ああ、ジラうってつけがあるぞ。夜、千眼を連れて店の裏に行こう」
「へえ、なんか面白そう…」
「今ラインにユナイドが話しがあるから、早目に来て欲しいと、小麦粉等は用意出来ている…めんどくさそうな予感がするな」
「お世話になっていますから…」
「ユナイドねぇ…俺も行く」
「僕もいきますよ」
「詠斗くんにも声掛けるか…」
こういう時の予感は必ず当たる、昔からそうだった。
送ったラインはすぐに既読が付き、『こちらも片付け終わったのでOKです、チグリスも行くとの事です』と返ってくる、ついでに買い物でもして帰るかと楽しみにしている率達を横目に向こうのテントで集合しようと返した。
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