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第3部 歩く路は笑顔で 余裕を持って進んでいこう
15 夜市2
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「みんな、大丈夫?」
花酒を飲んで(ちょびっと)子供と、大河達以外は皆グデングデンになっていた。
「これじゃ、立てないだろう。浄化かけておくか…」
大河がこっそり浄化魔法をかけてみると、徐々に回復してきたのか皆ゆっくり起き上がって来た。
「う…すごい酒」
「もう、しばらくお酒はいい…」
「ひー」
「えらいもん飲んじまったよ…」
「みんな変なの」
「では、明後日よろしく」
『はいー』
まだ回復しきれていない面子と別れ、テトラが布屋に行きたいと言うので馴染みの所へ向かった。
「よぉ、兄ちゃん達来てくれたのか!」
「お兄さん達見て行ってね。お陰でこっちは大忙しよ!枕も売れているわよ」
キャサナと旦那が明るい声で迎えてくれる、今日も椅子で内職をしている人々がいた。
「こんにちはー」
「こんにちはー」
「どもどもーふんふん、ここが詠斗くんたちが巾着袋を教えた店だねー」
テトラや率が布を選んでいる、大河は旦那に布団の在庫を聞いた。
「いま、20組あるぞー。この時期敷き布と掛け布はあまり売れないからな。枕は今在庫0だ」
「それ全部くれ」
「いいぞー、ちょっと待ってくれ」
ドラゴン達が増えたし、皆に布団をプレゼントしても良いだろうと在庫全て購入した。
「巾着ズィーガーさんの所が買ってくれるんだけど、最近困った客も来てね」
「困った客ですか?」
「ええ、ブルラド商会…ズィーガー商会の倍出すから売れとか…後、高く買いとってくれるからそっちに売る人もいるけど、かなり高値でブルラド商会が巾着袋を売っているみたいなの。まあ、売れてないけどね。こっちの倍の値段で売ってるんだから」
「ほら、敷き布と掛け布。作り方を知っている奴が教えたのか売っているのか分からんがな。それにショルダーバッグも売っているみたいだ。質は悪いし高いからあんまり売れてないがな。他の町や国で売るなら売れるかもな…俺達が作った物は数はあまり出回ってないから」
「質が悪い物を高く売っても、続かないから今のうちだけだ。気にしなくていい」
「それもそうだな」
「ボクはこれ買うよー」
「ありがとうなー」
テトラも布を買い込み店を後にしする、テトラはテントに戻って作業をするとの事なので皆で送って《クイナト》の夜市に向かった。
「今日も賑わってますね」
「肉食いたい」
「あそこの肉でいいか?」
「ん…」
もうすっかり空は暗く夜市は賑わいを見せている、さっそく昨日の串焼き屋で焼けている分は全て購入した。
「昨日の兄ちゃん達かありがとうよ、オマケしたからな!」
「ありがとうございます!」
食べならが食べ物屋を見て回る、野菜の串焼きはナイル達の土産にし、見慣れないキノコも沢山購入する。
「あ、スープ屋がありますね!」
「いらっしゃい、うちのは具沢山だよ!肉も入ってるよ!どうだい?」
「4人前下さい」
「あいよ、そこでくっていきな」
おばちゃんが木皿によそってくれたスープを受け取り隣のベンチみたいな木の椅子に皆で腰掛けスープを飲む。
「ん、具がトロトロで美味しいですね!」
「色々な味がしてはまりそう」
「肉も旨いな」
「………」
4人とも夢中でスープを飲む、一杯500ログも嬉しい。
「おいしいかい?うちは水を使ってないからね!野菜の旨味が詰まっているのさ!」
「おかわり、金」
「あいよ!」
チグリスがお代わりを頼みそれが食べ終わるまで、行き交う人々を眺めていた。
「食った」
いつの間にか食べおわったチグリスが立ち上がり、3人も次の店に移動した。
その後も目についた露店の食べ物を購入していき、ユナイドの紙に書いてあった酒を売っている店を見つけ全部の種類を瓶で数本ずつ購入した。
「水やお茶で割るとちょうどいいと思います、酒精が強いですから」
「なら、ロックでも旨いかもな」
大河が口にすると、栗色の髪と更に薄い瞳の店主が首を傾げた。
「お客様、ロックとはどういう飲み方でしょうか、良ければ教えて頂けないでしょうか」
「グラスにこうやって…率くん氷を頼む」
「はい」
氷の塊を率に魔法で作って貰い、グラスに琥珀色の酒を1/3ほど注ぐ、ブランデーのような薫りが広がった。
「氷を溶かしながら飲む」
「これは…なるほど贅沢な飲み方ですね、ありがとうございます、また新しい酒の楽しみ方が増えました」
店主がにこりと笑って見送ってくれる、さすがは商業ギルドのマスター教えてくれる店は全て品も店主も良かった。
「大河、肉」
「ほら、肉串し」
チグリスが大河から肉串しを貰い歯を立てる、後ろを振り返えれば人の流れからに紛れてどこからか視線を感じるが、無視をして詠斗達に付いていった。
「ここが、紙にかいてある最後の店か…」
「ここって…」
「いらっしゃい、ここは書店と道具屋さ好きに見ていってくれ」
本とペンとインクと紙が並んだ奥行きのある店、一番奥の机で老人が読んでいた本から顔を上げた。
「……」
「大河さん自分の世界に入っちゃいましたね」
「俺達は俺達で見て回ろう」
「ペンは試し書き出来るからしたければ言っておくれ」
「ありがとうございます」
「この小さい棚いいね、机とかも。千眼さんやチグリス達がくれたものを飾りたいな。あ、買ったあの家一室貰おうかな。コレクション部屋とか」
「いいですねー」
「会計を頼む」
「はいはい、珍しい本を選ぶねー」
「ああ、面白そうだ」
「全部で120,000ログね。ありがとうね」
収納袋(偽装)に本をしまい、店主に見送られ店を後にする。
「ずいぶん高い本ですね。どんな本を買ったんですか?」
「歴史の本だ、魔王の事が書いてあるようだ。それを4冊」
「千眼さんの事かな、僕にも読ませて下さい」
「ああ、後で貸す」
「そろそろ帰りますか、明日も店造りで忙しいし」
「そうですね」
「……」
「チグリス?帰ろう」
「ん…」
立ち止まって後ろを振り返るチグリスを呼び、皆で畑にもどった。
花酒を飲んで(ちょびっと)子供と、大河達以外は皆グデングデンになっていた。
「これじゃ、立てないだろう。浄化かけておくか…」
大河がこっそり浄化魔法をかけてみると、徐々に回復してきたのか皆ゆっくり起き上がって来た。
「う…すごい酒」
「もう、しばらくお酒はいい…」
「ひー」
「えらいもん飲んじまったよ…」
「みんな変なの」
「では、明後日よろしく」
『はいー』
まだ回復しきれていない面子と別れ、テトラが布屋に行きたいと言うので馴染みの所へ向かった。
「よぉ、兄ちゃん達来てくれたのか!」
「お兄さん達見て行ってね。お陰でこっちは大忙しよ!枕も売れているわよ」
キャサナと旦那が明るい声で迎えてくれる、今日も椅子で内職をしている人々がいた。
「こんにちはー」
「こんにちはー」
「どもどもーふんふん、ここが詠斗くんたちが巾着袋を教えた店だねー」
テトラや率が布を選んでいる、大河は旦那に布団の在庫を聞いた。
「いま、20組あるぞー。この時期敷き布と掛け布はあまり売れないからな。枕は今在庫0だ」
「それ全部くれ」
「いいぞー、ちょっと待ってくれ」
ドラゴン達が増えたし、皆に布団をプレゼントしても良いだろうと在庫全て購入した。
「巾着ズィーガーさんの所が買ってくれるんだけど、最近困った客も来てね」
「困った客ですか?」
「ええ、ブルラド商会…ズィーガー商会の倍出すから売れとか…後、高く買いとってくれるからそっちに売る人もいるけど、かなり高値でブルラド商会が巾着袋を売っているみたいなの。まあ、売れてないけどね。こっちの倍の値段で売ってるんだから」
「ほら、敷き布と掛け布。作り方を知っている奴が教えたのか売っているのか分からんがな。それにショルダーバッグも売っているみたいだ。質は悪いし高いからあんまり売れてないがな。他の町や国で売るなら売れるかもな…俺達が作った物は数はあまり出回ってないから」
「質が悪い物を高く売っても、続かないから今のうちだけだ。気にしなくていい」
「それもそうだな」
「ボクはこれ買うよー」
「ありがとうなー」
テトラも布を買い込み店を後にしする、テトラはテントに戻って作業をするとの事なので皆で送って《クイナト》の夜市に向かった。
「今日も賑わってますね」
「肉食いたい」
「あそこの肉でいいか?」
「ん…」
もうすっかり空は暗く夜市は賑わいを見せている、さっそく昨日の串焼き屋で焼けている分は全て購入した。
「昨日の兄ちゃん達かありがとうよ、オマケしたからな!」
「ありがとうございます!」
食べならが食べ物屋を見て回る、野菜の串焼きはナイル達の土産にし、見慣れないキノコも沢山購入する。
「あ、スープ屋がありますね!」
「いらっしゃい、うちのは具沢山だよ!肉も入ってるよ!どうだい?」
「4人前下さい」
「あいよ、そこでくっていきな」
おばちゃんが木皿によそってくれたスープを受け取り隣のベンチみたいな木の椅子に皆で腰掛けスープを飲む。
「ん、具がトロトロで美味しいですね!」
「色々な味がしてはまりそう」
「肉も旨いな」
「………」
4人とも夢中でスープを飲む、一杯500ログも嬉しい。
「おいしいかい?うちは水を使ってないからね!野菜の旨味が詰まっているのさ!」
「おかわり、金」
「あいよ!」
チグリスがお代わりを頼みそれが食べ終わるまで、行き交う人々を眺めていた。
「食った」
いつの間にか食べおわったチグリスが立ち上がり、3人も次の店に移動した。
その後も目についた露店の食べ物を購入していき、ユナイドの紙に書いてあった酒を売っている店を見つけ全部の種類を瓶で数本ずつ購入した。
「水やお茶で割るとちょうどいいと思います、酒精が強いですから」
「なら、ロックでも旨いかもな」
大河が口にすると、栗色の髪と更に薄い瞳の店主が首を傾げた。
「お客様、ロックとはどういう飲み方でしょうか、良ければ教えて頂けないでしょうか」
「グラスにこうやって…率くん氷を頼む」
「はい」
氷の塊を率に魔法で作って貰い、グラスに琥珀色の酒を1/3ほど注ぐ、ブランデーのような薫りが広がった。
「氷を溶かしながら飲む」
「これは…なるほど贅沢な飲み方ですね、ありがとうございます、また新しい酒の楽しみ方が増えました」
店主がにこりと笑って見送ってくれる、さすがは商業ギルドのマスター教えてくれる店は全て品も店主も良かった。
「大河、肉」
「ほら、肉串し」
チグリスが大河から肉串しを貰い歯を立てる、後ろを振り返えれば人の流れからに紛れてどこからか視線を感じるが、無視をして詠斗達に付いていった。
「ここが、紙にかいてある最後の店か…」
「ここって…」
「いらっしゃい、ここは書店と道具屋さ好きに見ていってくれ」
本とペンとインクと紙が並んだ奥行きのある店、一番奥の机で老人が読んでいた本から顔を上げた。
「……」
「大河さん自分の世界に入っちゃいましたね」
「俺達は俺達で見て回ろう」
「ペンは試し書き出来るからしたければ言っておくれ」
「ありがとうございます」
「この小さい棚いいね、机とかも。千眼さんやチグリス達がくれたものを飾りたいな。あ、買ったあの家一室貰おうかな。コレクション部屋とか」
「いいですねー」
「会計を頼む」
「はいはい、珍しい本を選ぶねー」
「ああ、面白そうだ」
「全部で120,000ログね。ありがとうね」
収納袋(偽装)に本をしまい、店主に見送られ店を後にする。
「ずいぶん高い本ですね。どんな本を買ったんですか?」
「歴史の本だ、魔王の事が書いてあるようだ。それを4冊」
「千眼さんの事かな、僕にも読ませて下さい」
「ああ、後で貸す」
「そろそろ帰りますか、明日も店造りで忙しいし」
「そうですね」
「……」
「チグリス?帰ろう」
「ん…」
立ち止まって後ろを振り返るチグリスを呼び、皆で畑にもどった。
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