あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第一部 不毛の大地開拓 頑張ろう編

19 テントパねぇ

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冒険者ギルドに戻る最中に干し肉や芋を買い込み、木製の食器をまとめ買い(神様達の分含む)沢山の食器が並ぶ露店でどうやら見習いの人が作った物を大量に安く売っていた為それを購入、見ても詠斗には出来の善し悪しが今一分からずお得だなあーと思い、しかも更に安くしてくれたのでホクホクしている。
「いやあーお金使ったわーでも稼いだわー」
ルンルン気分で裏に回ると、ロープを杭で地面に打ち付け区画分けされた土地と看板が建てられ、区画の間には道幅があり歩きやすくなっていた。
「思っていたよりも使い勝手よさそう、キャンプ場と思えばいけるかな…」
【78】を探すと大分奥の方にある、他の冒険者達はまだ仕事中だろうか今は詠斗しかいない、似たり寄ったりのテントが並び自分の場所を見つけ早速テントを出す。
「魔力を込めたらいいんだっけ」
布からテントを取り出し地面に置いて魔力を込める、区画ギリギリの大きさのテントが出来上がる。
「おー魔法魔法、すごいな」
パチパチ拍手をしながら早速はいるが…「ん…?」中に入ってすぐに外に出てテントの幅と長さを確認し、もう一度入ってみるとそこは…。
「体育館?」
並みの広さの真っ白い空間が広がる、背後にはテントの入り口だけが存在している。
「はえええーズィーガーさん感謝。良いのかなこんなすごい物貰って」
詠斗には何の影響も無いから気づかないだろうが、入れば常に魔力を消費し続けるテントはパーティ単位で全員で魔力を消費しながら維持し続けるか、ほんの少し広くなるテントを1人等で使う位しか長時間の維持は難しい。
このテントも戦争や大規模な移動の際の拠点として使われる為に開発したが、今の半分程の広さを維持するのにも10数人がかりで数時間程度という非常にコスパが悪い為、長年埃を被ってしまっていた代物である。
「でもよしこれで、洞窟暮らしはおさらばだ!明日からはここと《不毛の地》とあの湖を拠点に活動していこう!」
お金はもっと稼ぎたいし、不毛の地の開拓も進めていきたい、神様達にもご飯を供えたいしやりたいことは沢山ある。
「よし、まずは…シャワーでさっぱりしてからだ!」
昨日と同じようにシャワーを浴び、水は火魔法で蒸発させてさっぱりし、ついでに洗濯を行いつつ体を風魔法で乾かし着替えも行う。
「うーん、そういえば昼飯らしい昼飯も食べてないなーてかもう晩飯だよなー。鍋があれば干し肉を使ってスープとかにするけどないし…。あっ、リンゴモドキ(仮)とミカンモドキ(仮)の食べ比べと、ギョロリの蒸し焼きにしよう」
適当な場所に座りまず買ったリンゴモドキ(仮)を食べる、2口3口程食べて間が空く。
「美味しく…ない、味が薄いしシャキシャキ感も無いし、小さい方が味が詰まってるって聞くけどこの世界は違うのかな」
試しに鑑定してみる 果物:不作の為 薄味 ジャムにするとよい と表示され、とりあえず一気に食べきり自分が採取した方のリンゴモドキ(仮)で口直しをする。
「今不作なのかな、森は生物とか少ないから栄養も豊富なのかな…《不毛の地》は何も無いのに…そこら辺も調べてみよう」
食事を終わらせ、次にやるものの準備を始める。
「布と紐と…裁縫道具と、万能ハサミと…あ、ステータス確認して、ポイントなんか増えたかな」

善行ポイント

8,250pt

現在交換可能

魔法

土魔法(土生成:50pt) 水魔法(水弾:50pt)

火魔法(火矢:50pt) 風魔法(竜巻:60pt)

浄化魔法(自動清掃:300pt) 

スキル

深眼(遠い場所も見えるようになる:600pt)

「しんがん…?これはちょっとパス。自動清掃は交換しよう、せっかくの広い場所掃除楽になるし。それから布とか買った物を出して…と」
早速自動清掃を交換し、収納から買った布を裁縫道具を出していく。
「えと、俺の分とズィーガーさんの分にゴーテンさん、キャサナさんとおばあちゃんの分で5人分作ろう。後は…」
詠斗は青が好きなので青系統の小さい布を2枚と青い紐、ズィーガーは髪の色が灰色だったのでそれに近い2枚に緑系統の紐を組み合わせて編んだもの、ゴーテンには髪色が黄色がかっていたので、淡い黄色の布2枚と暗い赤の紐、キャサナは首に花柄のスカーフを巻いていたので花柄の布と、艶やかな赤い紐、おばあちゃんには優しい色合いのクリーム色の布と白い紐を選ぶ。
「針太すぎるし大きいんだよなあ、紐通しに使おう。収納にソーイングセットがあったから…それを出してと針と待ち針位ならこれでもいいね」
子供の頃母親が仕事で忙しく簡単なボタン付け等は自分で行い、簡単な縫い物なら授業でやった分位は簡単に出来るようになった。
靴下など穴が空けば当て布で繕っていし、袖が解れても縫って直している、貧乏性のお陰か手先は器用である。
「よし、始めよう」
早速布の大きさを万能ハサミで揃え、待ち針で止め後は縫い合わせていく。
白い空間なので手元は見やすい、元倉庫系従事者シンプルな作業は早い。

「よし!これで紐を通せばおしまい!」
店で購入した太い針に紐をさして紐通し代わりにする、最初は遣りづらかったが無いものはあるもので補う精神の元直ぐに慣れて、5枚の巾着が出来上がった。
「少し不恰好だけど…うん大丈夫そう」
後はもう1つ余りの布を縫い合わせて…、こちらは地道にやっていく事に決める。
思い切り背伸びをし寝る準備を始める、早速買った敷物と布を布団代わりに…大事な物を1つ買い忘れていた。
「まくらーあーまあ起きたらまた行くし」
タオルを枕代わりにし、早速寝心地を確かめる。
「いい!気持ちいい!すごい、高級布団!」
敷物はふかふかで柔らかいが弾力もある、毛布代わりの布は軽く肌触りが良かった、そのまますぅーと眠りにつく。
こんなに気持ちの良い眠りはいつぶりかも思い出せず、深い眠りに付いた。
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