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第一膜 クラス転移した俺のスキルが【マスター◯ーション】だった件 編

十六射目「優しい彼女をぐちゃぐちゃに」

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 俺は、新崎にいざきさんの声を聞きつけ、はっ、と目を開けた。
 そこには、倒れた俺をのぞき込むようにしゃがみ込み、涙を溢れだしながら安堵の顔を見せる、新崎さんがいた。

 はぁ、はぁ、と、呼吸が荒く、額や胸元、首筋まで汗が滲み、明らかに体調が悪そうだった。
 「ハルハブシの猛毒」の効果が、切れ始めているのかもしれない。
 俺はまだ大丈夫だが、新崎にいざきさんの命はもう、長くないのかもしれない。

 しかし、そんな中でも、俺は新崎にいざきさんに見つめられて、安心感を覚えた。
 性的興奮を妨げていた恐怖心は、新崎にいざきさんの包容感に包まれて、いとも簡単に離散した。
 そして、汗の滲んだ彼女のエロスは、俺の下半身を立ち上がらせた。

 今なら出来る。と、思った。
 目の前にいる彼女が傍に居てくれれば、俺は何時だって、何処でだって、出来る気がした。
 だが、いいのだろうか。このまま新崎にいざきさんの気持ちを無視して、彼女をオ○ズとして、抱き枕として、ラブ○-ルとして、俺がつかってもよいのだろうか?
 躊躇をした。やめておこうとも思った。
 でも俺は、やってしまうのだ。


 それは、抑えきれない興奮のためだろうか、それともクラスを救うためだろうか、
 きっとその両方だったのだろう。

 俺は、新崎にいざきさんの華奢な二の腕を、両手でガッチリと掴んだ。
 そして、動揺する新崎にいざきさんの身体を、俺の方へと引き寄せる。
 新崎にいざきさんは、小さな悲鳴を上げながら、俺の胸の中へと倒れ込んだ。


「うぅっ」

 新崎にいざきさんの体重が、俺の上へと乗りかかる。 
 互いの肉体が勢いよく重なり合い、俺と彼女は軽いうめき声をあげる。
 新崎にいざきさんの身体には、しっかりとした重さがあった。
 妄想の中で創られた新崎さんにせものとは違う。本物の重さである。 
 次に、柔らかさがある。 
 もちろん硬い部分は硬いのだが、太ももや腹筋、胸などの柔らかい感触は、男子の身体では再現不可能であった。
 最後に、熱と蒸れた汗である。
 新崎にいざきさんの身体は、高熱のように熱く、息づかいが荒かった。
 明らかに体調の悪そうな様子に、心配なるのと同時に、その生々しい姿に興奮を覚えてしまう。

「大丈夫?新崎にいざきさん?」

 と、心配する言葉をかけながら。
 俺は左腕を、新崎にいざきさんの脇の下へとくぐらせて、熱い身体をギュッと強く抱きしめる。
 
 「ハァ、ハァ。……一生、私をオ○ズにしちゃだめだって…言ったよね?」

 新崎にいざきさんが、耳元でそう囁いた。俺の心拍数がバクバクと跳ね上がる。
 新崎にいざきさんは脱力した様子で、俺の上で抱きしめられ続けている。

「ごめん…」

「クラスの皆に、君が変態だってコト、バレちゃってもいいの?」

「ごめん。でも、それでもいいんだ。俺がどう思われようと、皆を、新崎にいざきさんを、助けたい……」

「そっか………」

 新崎にいざきさんは、諦めたような、どこか投げやりな口調でそう言った。

「かっこいいと思うよ、私は……」

 新崎にいざきさんは、優しい声で、そう続けた。

 その言葉でもう、ダメだった。
 俺は、こんなに優しい新崎にいざきさんを、抱きしめながら、性的な目で見て、頭の中でぐちゃぐちゃにしているのだ。

 俺は右手を走らせた。

 ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん!!

 俺は興奮と背徳感でおかしくなりそうになりながら、高みへと上っていった。

 ごめん!ごめん!ごめん!ごめん!ごめん!ごめん!ごめんっ!ごめんっ!

 あと少し、もう少し、ほんの少しでたどり着く。
 そんな時だった。

 
「何してんだよクソ野郎!!」

 近くでそんな怒鳴り声がして、新崎にいざきさんの身体が、俺の元から剝がされた。
 次の瞬間、俺の顔面と腹が、順番に蹴飛ばされた。

 ドゴッ!ドゴ!!
 
「ガ八ッ!!」

 俺は、あまりの痛みに吐き出した。
 動かしている手が止まる。

 (くそっ、あと、ちょっとだったのにっ!)

 いや、まだだ、まだ諦めるな。
 新崎にいざきさんの匂いと汗が、まだ身体に残っている。まだやれる…。
 俺は、もう一度手を強く握り直し。想像上の新崎にいざきさんと、行為を続けていく。
 
直穂なおほちゃんに何してんだよ!?クソ野郎!!キモ野郎!」

 ゴッ!!ドッ!!ゴンッ!!

 俺を蹴飛ばしていたのは、俺の友達、だった人である。
 竹田慎吾たけだしんごであった。
 まあ、そりゃあ怒るよな…
 自分の好きな人を、強引に抱きしめながら致しているやつなんて、クソ野郎でキモ野郎だ。
 
 でも、俺は、やらなきゃいけないんだ。
 俺は、必死で動かし続ける。
 でも、痛みのせいで、どんどんとしぼんでいく。

「きっも…」
「〇ねやカス」
「最悪、きも」

 クラスメイトが、俺の行為を見ながら、そんな事を呟く。
 心臓が抉れる程つらい、人として恥ずかしい、涙が溢れてくる…
 でも、俺は止められない、止まられない…
 だって、あと、ちょっとなのだ。
 諦めて、たまるか。
 

「危ないっ!慎吾しんご!!」

 そんな声が聞こえた。
 俺達に大きな影がかかる。
 俺を蹴り続けていた、竹田慎吾たけだしんごの足が止まった。
 
「ちっ!、もういいわ。そのまま〇ねよ」

 竹田慎吾たけだしんごはそう言い捨てて、俺の側から離れていった。
 俺は一人になった。俺は一人になっても、シ〇り続けた。

 
 目を開けると、巨大なチュロスが、俺に向かって振り落とされていた。
 あんな硬くて太そうな棒に叩き潰されれば、俺は死んでしまうだろう。
 もし俺がギリギリで生き残っても、新崎にいざきさんはかなり弱っていたから、
 今の新崎にいざきさんに、俺を治す力なんて残っていないかもしれない。

 ゴォォォォ
 
 大きなチュロスがどんどんと近づいてくる。
 ああ、俺、死ぬのか…
 クラスメイトに汚物を見る目で蔑まれながら、一度も〇ケずに逝ってしまうのか。
 なんて惨めで、情けない死に方なんだ。

 クラスメイトには、俺を守れる人は沢山いるだろう。
 しかし、俺を助けにくる人なんて、誰もいなかった。
 そりゃあそうだ。
 朝尾あさおさんが死んだ直後に、戦場でオ〇ニーをしているようなキチガイを、助ける人なんていないのだ。

 たった一人を除いて。

 
 バサァァァ……

 俺の頭をまたぐように、マントをはためかせながら、
 スカートを履いた女性が立ちふさがった。
 俺の頭を挟んで踏みしめる華奢な両足からは、特に太ももから、ぽたぽたと汗を振りまきながら。
 その太ももの付け根には、真っ白な布地があった。
 綺麗なパンツである。
 ひらひらとはためくマントやスカートの中心で、そのパンツは、綺麗な花のめしべのように、煌々と輝いていた。
 
 俺は、信じられないものを目にしながら、右手を動かしていた。

新崎にいざきさん!?、なんでっ!?」

 俺は、腹の底から叫んだ。
 俺の顔に跨りながら、大きなチュロスと対峙したのは。新崎にいざきさんだったのだ。

「あーもう、じれったいわっ!」

 新崎にいざきさんが、パンツの上からそう叫んだ。
 そして、

「とっとと〇ケよ、〇漏野郎」

 最後に、そう言い捨てた。

(あ………)
 
 俺はただ、唖然とした。
 時が止まったような感覚…
 その言葉の意味を理解するのに、少しかかった。

 
 その後。新崎にいざきさんは、俺の顔面に向かってしゃがみ込んだ。
 新崎にいざきさんのパンツが、俺の顔面を襲い、覆い尽くす。
 え??
 そのふかふかとした布は、言葉では言い表せない、すごい匂いがした。

 同時に、俺は頂上へと達した。


  
 グシャァァア!!!

 違った。
 新崎にいざきさんは、しゃがみ込んだのではなかった。
 叩き潰されたのだ、大きなチュロスによって。
 新崎にいざきさんから、大量の赤い血が噴き出る、骨が折れる音がする。
 
 少し遅れて、俺にも大きな衝撃がくる。
 ぺちゃんこに潰されそうな、凄まじい痛み。
 でも、骨は折れていない。俺は死んでいない。
 俺は新崎にいざきさんに、守られたのだ。
 
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