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第一膜 クラス転移した俺のスキルが【マスター◯ーション】だった件 編
十三射目「オナニー以外にできること」
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ー主人公視点ー
「いけぇぇえ!!」
「アクアソード!!」
「ドラゴンクローー」
「おりゃぁああ!!!」
クラスメイトが、声を上げて、ラストボス【スイーツ阿修羅】に向かっていく。
あるものは泣きながら、ある者は叫びながら、ボスの攻撃を搔い潜り、「特殊スキル」で攻撃をする。
頭部にある三つの頭にネザーストーン】があり、
朝尾和奈が、そこに直接攻撃を試みたが、バリアのような壁で防がれた。
ボスのHPをゼロにしてからでないと、頭部には攻撃できないのだろう。
ズルい手は使えないという事だ。
ボスの攻撃を喰らって、大怪我をする者も多い。
しかし、新崎さんが戦場を駆け回りながら、【超回復】スキルで回復していく。
そうして、傷が癒された人は、また戦線へと復帰する。
怪我というものは、肉体だけでなく、精神的にもダメージを負うものだ。
大やけど、切り傷、骨折、打撲、
当たり所が悪ければ、致命傷に近い攻撃を喰らい、地獄のような激痛に襲われるのだ。
新崎さんは、身体の傷は癒せても、心に負ったトラウマ、痛み、恐怖までは癒しきれない。
それでも彼らは声を上げて、トラウマに打ち勝ち、またボスへと立ち向かっていくのである。
どうして、痛い思いをしながらも戦い続けられるのだろうか?。
それは、岡野大吾と朝尾さんが、皆を先導して戦っているからであり。
新崎さんが息を切らしながら、必死でケガ人を治し続けているからであり。
全員が支え合い、励まし合いながら、諦めずに戦い続けているからである。
そんな中、俺は…万浪行宗は、
何も出来ずに、ただ遠くから、その戦いを傍観していた。
もちろん、傍観している人は俺だけではない。
クラスの34人のうち、7人程は、俺と同じ傍観者である。
戦場から離れた場所で、怖がっている人、ケガを負ってトラウマになった人、泣き続けている人がいるのだ。
俺が戦いに行けない理由は、色々ある。
特殊スキルが使えないから、まともなダメージを与えられないし。
俺は、あの攻撃を避けられる自信がないし、
そうなれば痛い怪我をして、回復役の新崎さんに迷惑が掛かるし…
きっと、足手まといしかならないだろう…。
でも、そんなのは言い訳だ。
俺はいつも、言い訳ばかりじゃないか。
俺は高校に入って、友達が作れない事を、
過去の失恋のトラウマだとか、周りの環境だとか、色んな事に言い訳して、
「しょうがない」と、勝手に諦めていたんだ。
でも、友達になれる人は、俺の席の隣に、ずっと居たじゃないか。
竹田慎吾には、なんども話かけて貰ったのだ、でも俺は、会話を拒絶していた。
俺はコミュ障だから、と、言い訳をして、話そうとしてこなかったのだ。
俺はコミュ障なんかじゃなかった、
コミュ障のフリをして、逃げてばかりの自分を、正当化していただけなんだ。
今このときも、俺に出来る事が、何かあるはずなんだ。
スキルが使えない俺にだって、出来る事が…。
ドゴォッ!!!
俺のすぐ隣で、大きな音がした。
そこには誰かが、全身血まみれの身体で、倒れていた。
どうやら、ボスの攻撃で、ここまで吹っ飛ばされてしまったらしい。
俺は、そいつに駆け寄った。
「竹田っ!?」
そいつは、俺の友達、竹田慎吾だった。
「ぁ……ぐぁ………」
竹田は、声にならない掠れ声で、苦しそうに息を漏らす。
お腹に大きな傷が開き、中からドロドロの血が溢れだしている。
見ているだけで腹が痛い、思わず目を背けたくなる。
(これ…ヤバいだろ、致命傷なんじゃねぇの?)
俺は顔を上げて、回復役の新崎さんを探す。
新崎さんは戦場の近くで、他の負傷者の治療に追われていた。
(いやっ、嘘だろ、どうすればっ?!他に回復の手段は、ないのかっ…!?)
「あ…!」
俺は、思い出した。
戦闘前に、仮面の男から支給された、回復ポーションの存在である。
だがしかし、また毒である可能性もある。
強化ポーションが、実は「ハルハブシの猛毒」だったように…。
でももし、この回復ポーションが、本物の回復薬なら、
個人で回復できるようになり、回復役の新崎さんの負担が、かなり減るのではないだろうか?
そして、皆が、より戦いやすくなる筈だ。
(俺が毒見するか…)
今の俺に出来ることは、それくらいしか無いのではないか。
俺が毒見をして、回復ポーションが使えるのかを確かめるのだ。
万が一、猛毒で、俺が死んでしまったとしても、「回復ポーション」が毒であるという情報を、皆に与えられる。
他の皆は、命がけで戦っているのだ。俺もリスクを取らなければ。
(ふーーっ)
俺は、心臓をバクバクとさせながら、腰に付いたバックから、回復ポーションを取り出した。
それを口に近づけて、
コクッ
と、わずかに飲み込んだ。
俺は急いで、ステータスウィンドウを確認する、
毒は…増えていない。
俺は、今度は普通にごくごくと飲み込んでいく。
濃い栄養ドリンクの味がして、身体の疲労が取れていく。
俺はもう一度、ステータスウィンドウを開いた。
毒は…増えていなかった!!
「竹田!!この回復ポーション使えるよ!!」
俺は急いで、倒れている竹田の口の中へと、回復ポーションを注ぎ込んだ。
ゴク、ゴクゴクゴク…
竹田は、喉を鳴らしながら、ポーションを飲み込んでいく。
血まみれのお腹が、淡い光に包まれていく…
「こほっ!ごほっ!ごほっ!」
竹田が、口から血を吐き出した。
さらにポーションを飲ませていくと、大きかった傷が、少しづつ治っていく。
そうして、竹田はゆっくりと立ち上がった。
「良かった!!、回復ポーションが効いたよ。なあ竹田!!」
俺は嬉しくて、声に出して喜んだ。
戦えない俺でも、皆に貢献できたのだ。
「そんな事みんな知ってるわ!!回復ポーションなんて、とっくに試して使ってんだよ!」
竹田は振り返ると、俺を睨みつけながら怒鳴ってきた。
「え…?」
俺は、心臓を突かれたような衝撃を受けた。身体がガタガタと震えだす。
そんなっ、俺は……、
「…すまん、言い過ぎた。
助けてくれてありがとよ。
まあ、戦わないのはお前の勝手だが、落とした武器を拾うとか、回復ポーションを届けるとか、働いてくれると助かるわ……」
竹田は、冷たい声でそう言い捨てて、地面に落ちた剣を握り、また戦場へと走っていった。
胸が苦しくて、涙が溢れた。
また、やってしまった。
回復ポーションが使えるのかどうか、戦場で死ぬ気で戦ってる人が、試さない筈がないよな。
俺、バカみたいじゃん。
くそっ、いくらでもあるじゃないか。戦えなくても出来る事。
俺は、そんなことにも気づけなかった。
いや違う、俺はそれを本気で探そうとしていなかったのだ。
また、言い訳して逃げていただけなんだ。
くそっ、泣いてる場合じゃねぇだろう!
早く皆を支えに行くんだ。
俺は、俺以外の「傍観者たち」に向かって、大声で叫んだ。
話したこともない、名前も分からないクラスメイトに向かって叫んだ。
「なぁ!別に戦わなくてもいいからさ!回復ポーションを渡したり、飲ませたり。
手放してしまった武器を届けたり!サポートとして戦わないか?このままじっとして、アイツらに全部任せていいのかよ!?」
俺は叫んだ。
その言葉はほとんど、自分自身に向けて叫んだ。
何やってんだ俺は、とんだダメ人間じゃないか。
こんな俺なんかが、新崎さんと付き合おうなんて、ずうずうしいにも程があるだろ。
とにかく今は、早くあいつ等の役に立つんだ。
傍観者たちの中には、
「分かった、手伝う」という人がいた。
何も言わない人もいた。
泣き続ける人もいた。
でも、俺のすることは変わらない。
俺は急いで、戦場へと駆けつけた。
そこには、毒を喰らった人、ケガを負った人、武器をロストした人が沢山いた。
でも、皆で励ましあいながら、本気で戦っている。
俺は、涙を流しながら、全力で戦場を駆け回った。
「いけぇぇえ!!」
「アクアソード!!」
「ドラゴンクローー」
「おりゃぁああ!!!」
クラスメイトが、声を上げて、ラストボス【スイーツ阿修羅】に向かっていく。
あるものは泣きながら、ある者は叫びながら、ボスの攻撃を搔い潜り、「特殊スキル」で攻撃をする。
頭部にある三つの頭にネザーストーン】があり、
朝尾和奈が、そこに直接攻撃を試みたが、バリアのような壁で防がれた。
ボスのHPをゼロにしてからでないと、頭部には攻撃できないのだろう。
ズルい手は使えないという事だ。
ボスの攻撃を喰らって、大怪我をする者も多い。
しかし、新崎さんが戦場を駆け回りながら、【超回復】スキルで回復していく。
そうして、傷が癒された人は、また戦線へと復帰する。
怪我というものは、肉体だけでなく、精神的にもダメージを負うものだ。
大やけど、切り傷、骨折、打撲、
当たり所が悪ければ、致命傷に近い攻撃を喰らい、地獄のような激痛に襲われるのだ。
新崎さんは、身体の傷は癒せても、心に負ったトラウマ、痛み、恐怖までは癒しきれない。
それでも彼らは声を上げて、トラウマに打ち勝ち、またボスへと立ち向かっていくのである。
どうして、痛い思いをしながらも戦い続けられるのだろうか?。
それは、岡野大吾と朝尾さんが、皆を先導して戦っているからであり。
新崎さんが息を切らしながら、必死でケガ人を治し続けているからであり。
全員が支え合い、励まし合いながら、諦めずに戦い続けているからである。
そんな中、俺は…万浪行宗は、
何も出来ずに、ただ遠くから、その戦いを傍観していた。
もちろん、傍観している人は俺だけではない。
クラスの34人のうち、7人程は、俺と同じ傍観者である。
戦場から離れた場所で、怖がっている人、ケガを負ってトラウマになった人、泣き続けている人がいるのだ。
俺が戦いに行けない理由は、色々ある。
特殊スキルが使えないから、まともなダメージを与えられないし。
俺は、あの攻撃を避けられる自信がないし、
そうなれば痛い怪我をして、回復役の新崎さんに迷惑が掛かるし…
きっと、足手まといしかならないだろう…。
でも、そんなのは言い訳だ。
俺はいつも、言い訳ばかりじゃないか。
俺は高校に入って、友達が作れない事を、
過去の失恋のトラウマだとか、周りの環境だとか、色んな事に言い訳して、
「しょうがない」と、勝手に諦めていたんだ。
でも、友達になれる人は、俺の席の隣に、ずっと居たじゃないか。
竹田慎吾には、なんども話かけて貰ったのだ、でも俺は、会話を拒絶していた。
俺はコミュ障だから、と、言い訳をして、話そうとしてこなかったのだ。
俺はコミュ障なんかじゃなかった、
コミュ障のフリをして、逃げてばかりの自分を、正当化していただけなんだ。
今このときも、俺に出来る事が、何かあるはずなんだ。
スキルが使えない俺にだって、出来る事が…。
ドゴォッ!!!
俺のすぐ隣で、大きな音がした。
そこには誰かが、全身血まみれの身体で、倒れていた。
どうやら、ボスの攻撃で、ここまで吹っ飛ばされてしまったらしい。
俺は、そいつに駆け寄った。
「竹田っ!?」
そいつは、俺の友達、竹田慎吾だった。
「ぁ……ぐぁ………」
竹田は、声にならない掠れ声で、苦しそうに息を漏らす。
お腹に大きな傷が開き、中からドロドロの血が溢れだしている。
見ているだけで腹が痛い、思わず目を背けたくなる。
(これ…ヤバいだろ、致命傷なんじゃねぇの?)
俺は顔を上げて、回復役の新崎さんを探す。
新崎さんは戦場の近くで、他の負傷者の治療に追われていた。
(いやっ、嘘だろ、どうすればっ?!他に回復の手段は、ないのかっ…!?)
「あ…!」
俺は、思い出した。
戦闘前に、仮面の男から支給された、回復ポーションの存在である。
だがしかし、また毒である可能性もある。
強化ポーションが、実は「ハルハブシの猛毒」だったように…。
でももし、この回復ポーションが、本物の回復薬なら、
個人で回復できるようになり、回復役の新崎さんの負担が、かなり減るのではないだろうか?
そして、皆が、より戦いやすくなる筈だ。
(俺が毒見するか…)
今の俺に出来ることは、それくらいしか無いのではないか。
俺が毒見をして、回復ポーションが使えるのかを確かめるのだ。
万が一、猛毒で、俺が死んでしまったとしても、「回復ポーション」が毒であるという情報を、皆に与えられる。
他の皆は、命がけで戦っているのだ。俺もリスクを取らなければ。
(ふーーっ)
俺は、心臓をバクバクとさせながら、腰に付いたバックから、回復ポーションを取り出した。
それを口に近づけて、
コクッ
と、わずかに飲み込んだ。
俺は急いで、ステータスウィンドウを確認する、
毒は…増えていない。
俺は、今度は普通にごくごくと飲み込んでいく。
濃い栄養ドリンクの味がして、身体の疲労が取れていく。
俺はもう一度、ステータスウィンドウを開いた。
毒は…増えていなかった!!
「竹田!!この回復ポーション使えるよ!!」
俺は急いで、倒れている竹田の口の中へと、回復ポーションを注ぎ込んだ。
ゴク、ゴクゴクゴク…
竹田は、喉を鳴らしながら、ポーションを飲み込んでいく。
血まみれのお腹が、淡い光に包まれていく…
「こほっ!ごほっ!ごほっ!」
竹田が、口から血を吐き出した。
さらにポーションを飲ませていくと、大きかった傷が、少しづつ治っていく。
そうして、竹田はゆっくりと立ち上がった。
「良かった!!、回復ポーションが効いたよ。なあ竹田!!」
俺は嬉しくて、声に出して喜んだ。
戦えない俺でも、皆に貢献できたのだ。
「そんな事みんな知ってるわ!!回復ポーションなんて、とっくに試して使ってんだよ!」
竹田は振り返ると、俺を睨みつけながら怒鳴ってきた。
「え…?」
俺は、心臓を突かれたような衝撃を受けた。身体がガタガタと震えだす。
そんなっ、俺は……、
「…すまん、言い過ぎた。
助けてくれてありがとよ。
まあ、戦わないのはお前の勝手だが、落とした武器を拾うとか、回復ポーションを届けるとか、働いてくれると助かるわ……」
竹田は、冷たい声でそう言い捨てて、地面に落ちた剣を握り、また戦場へと走っていった。
胸が苦しくて、涙が溢れた。
また、やってしまった。
回復ポーションが使えるのかどうか、戦場で死ぬ気で戦ってる人が、試さない筈がないよな。
俺、バカみたいじゃん。
くそっ、いくらでもあるじゃないか。戦えなくても出来る事。
俺は、そんなことにも気づけなかった。
いや違う、俺はそれを本気で探そうとしていなかったのだ。
また、言い訳して逃げていただけなんだ。
くそっ、泣いてる場合じゃねぇだろう!
早く皆を支えに行くんだ。
俺は、俺以外の「傍観者たち」に向かって、大声で叫んだ。
話したこともない、名前も分からないクラスメイトに向かって叫んだ。
「なぁ!別に戦わなくてもいいからさ!回復ポーションを渡したり、飲ませたり。
手放してしまった武器を届けたり!サポートとして戦わないか?このままじっとして、アイツらに全部任せていいのかよ!?」
俺は叫んだ。
その言葉はほとんど、自分自身に向けて叫んだ。
何やってんだ俺は、とんだダメ人間じゃないか。
こんな俺なんかが、新崎さんと付き合おうなんて、ずうずうしいにも程があるだろ。
とにかく今は、早くあいつ等の役に立つんだ。
傍観者たちの中には、
「分かった、手伝う」という人がいた。
何も言わない人もいた。
泣き続ける人もいた。
でも、俺のすることは変わらない。
俺は急いで、戦場へと駆けつけた。
そこには、毒を喰らった人、ケガを負った人、武器をロストした人が沢山いた。
でも、皆で励ましあいながら、本気で戦っている。
俺は、涙を流しながら、全力で戦場を駆け回った。
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