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第28話 おお、あなたが神か
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私は家から飛び出した。
「「「ただいま!」」」
そこにいたのは可愛い可愛い子供たち。
レオルくんにレオナちゃん、ライオくんにチタくん、ヒューネちゃん。
ちゃんと全員いる。それに元気そうだ。
「おかえりぃぃぃぃぃぃっ! お姉ちゃん心配したよぉぉぉっ!」
思わずみんなを抱き締める。
「――って、くっさ!?」
鼻をぶん殴られたように仰け反る私。なにこの暴力的なニオイは!? 公園のトイレでももっとマシだよ!
「そういえばずっと身体あらってなかった」
よく見ると五人ともめちゃくちゃ汚れていた。
「たくさん汁あびちゃったしね」
汁? 汁って何さ? 返り血のこと? でも色がちょっとおかしいような気が。
そういえば、そのダンジョンは昆虫系の魔物がたくさん出没するって……。
「すぐお風呂入っておいで!」
「「「はーい」」」
……あとで私も入ろう。
どうやら無事にダンジョンを攻略したらしい。
「すごい! さすが! みんなならできるってお姉ちゃんは信じてたよ!」
「クルルー?」
こら、リュー、疑わしげな目で見ない。
みんなは嬉しそうに武勇伝を語ってくれた。
ダンジョンは洞窟型で、中はアリの巣のように複雑だったという。
彼らの前には巨大なハチやクワガタ、ムカデ、クモなどが立ち塞がったけれど、斬ったり千切ったり焼いたり――って、やめて、具体的な描写は! 想像しちゃうでしょ!
そうして激しい戦闘を繰り返し、ついに最奥に辿りついたみんなを待っていたのは、巨大なハエだったという。
要するにそいつがダンジョンのボスだ。
「すっごく飛ぶのが速くて、ぜんぜん攻げきが当たらなかったんだ!」
「ぼくでも追いつけないくらい!」
「それに子どもを産んでどんどんふえてくの!」
「でもレオナお姉ちゃんが、きしかいせーのすごい方法を思いついたわ!」
「そして、ついにげき破!」
手振り身振りで、臨場感たっぷりに話してくれる。
まるで吟遊詩人が歌う英雄譚みたいだった。いや吟遊詩人なんて会ったことないけど。
「……まさか本当に攻略してしまうとは」
一緒に話を聞いていたシシオダスさんが信じられないとばかりに唸る。
「族長、彼らの言うことは間違いない。間近で見ていた俺が保障しよう。ダンジョンの崩壊も確認した」
攻略に同行した族長の息子であるシシオさんが、そう請け負った。
「つまり、これでもうダンジョンの魔物に困らされることはないということか」
「まだ森に出てしまった個体が幾らか残ってはいるだろうが、駆除していけば元の森に戻るだろう」
よかった。
ニャー族は元の村に帰ることができそうだ。
「サオリ殿。この度は何から何まで世話になった。心から感謝する」
「いえ、私は大したことしてないですから」
本当にね。待ってただけだし。
「……それからこのようなことを言えた立場ではないが、彼ら三人を助けてくれたことにも礼を言いたい」
そう言って私に頭を下げてから、シシオダスさんはライオくんたちへと視線を転じた。
「ダンジョンを攻略して村を救ってくれた今、君たちは我が村の英雄だ。……もし希望するというのであれば、いつでも村に迎え入れたいと思う」
「「「っ……」」」
予想外の言葉に、ライオくんたちが息を呑む。
ちょっ、こら、おっさん! なに言ってんの! もうこの子たちはうちの子やで!
と思ったけれど、残念ながら私にそう主張する権限なんてない。
もちろん一度彼らを追放した村にだってないだろう。
だから決めるのはこの子たち自身だ。
もし村に戻りたいと言うのなら、そのときは……涙を呑んで受け入れるしかない。
「ぼくは戻る気なんてない。これからも、ここでおねえちゃんたちと暮らす」
チタくぅぅぅ~~~~ん!
「わたしも。だって、ここがいちばん好き」
ヒューネちゃぁぁぁ~~~~ん!
ありがとう! お姉ちゃん嬉しいよ!
「父さん……おれも、戻る気はないよ」
「……そうか」
最後にライオくんがはっきりと自分の意思を伝えると、シシオダスさんは重々しく頷いた。
「そう言うだろうと思っていた。……サオリ殿、三人のこと、お任せしていいだろうか?」
「もちろんです」
頼まれなくても任されますって。
「だがいつでも村に来てくれていい。そのときは歓迎しよう」
最後にシシオダスさんがそう告げて、ライオくんたちはこくりと頷いた。
その翌日には、これ以上長居して迷惑をかけるわけにはいかないと、ニャー族は村に帰ることになった。
森の中の大移動。当然、危険が伴うが、中には身重の女性や幼い子供がいる。
そこでリューに頼んで、彼らの護衛をしてもらうことにした。リューがいるだけで森の大半の魔物が近づいてこないしね。
だけどいよいよ彼らが出発するとなったとき、大きな問題が起こった。
「やだー、かえりたくなーい!」
「おねーちゃんといるーっ!」
「うわあああああんっ!」
ニャー族の子供たちが駄々を捏ねだしたのだ。
私、モテモテやん。
もちろん〈子育て〉スキルの効果だと思うんだけど……もはや惚れ薬レベルじゃね、これ?
「サオリ殿。一つ提案があるのだが」
泣き叫ぶ子供たちに群がられて困っていると、シシオダスさんと息子のシシオさんがやってきた。
「この子たちを預かっていただけないだろうか?」
「へ?」
「実はだな……」
シシオダスさんが見遣ると、シシオさんが引き継いで話し出した。
「これはあくまで推測でしかないのだが……俺は、ライオたちの進化の原因が貴方にあるのではないかと思っている」
大正解!
って、なんかめっちゃバレちゃってるんですけど!?
「彼らだけではない。あの人族の二人も、貴方に会ってから著しく成長したと聞いた。もしかして貴方は、人を成長させるような何らかの力を持っているのではないか?」
大正解!
いやいや、思いっ切り当たってるし!
まぁでも思い至るのも当然っちゃ当然か。
「えー、そんなことないと思いますけどねー?」
全力でしらばっくれてみました。
だってこんなチート能力持ってるなんて知られたら悪用されそうじゃん! ヤバイ組織に軟禁されて、延々と子育てさせられそう。……ん? それは別に悪くないかも?
「もしかしたら貴方自身も把握していない力なのかもしれない。……ともかく、今のが先ほどの族長の提案に繋がるわけだ」
「つまり、シシオの推測が正しいならば……貴殿の元にいれば、この子供たちもいずれ進化するかもしれない」
だからこの子たちも預かってくれ、と?
「……い、いや、もちろん虫がいい話だということは分かっているし、難しければ断ってくれて構わない。すでに十分過ぎるほど、貴殿には助けられたのだ。これ以上、何かを求めようなど図々しいにも程があるだろう。見れば随分とこの子たちも懐いていたため、あくまでダメもとで提案してみたまで。去り際に困らせるようなことを言ってしまい、申し訳なか――」
「ダメじゃないです!」
私はつい前のめりになって叫んでいた。
つまり、この私と別れたくなくて泣いてる可愛い子たちと別れなくていいってこと? なにその神対応? あなたが神でしたか?
「よ、よいのか?」
「モチのロン」
「だがさすがに全員というわけには……」
「何人でもオッケー○場」
やばいちょっとテンションあがって、痛いアラサーと化してる。
「かえらなくていいの?」
「まだおねーちゃんとあそべる?」
子供たちが涙目で見上げてくる。
「うん、まだいていいみたいだよ!」
「「「わーい!」」」
というわけで、そういうことになった。
上は十歳から下は四歳くらいまで。
なんと総勢二十六人もの子供たちがこの村に残ることになりました。うん、もう村って呼んでもいいレベルだよね? 子供ばっかりだけど。
さすがに労働人口が少な過ぎて大変だということで、大人が五人ほど残ることになった。
その中にはシシオさんもいる。なんか本人が志願したらしい。
さらに、
「えー、ヤンキー女も残るんだ……」
「アタシだって御免だっての! てか、ヤンキー女って何だよ!?」
「「「ただいま!」」」
そこにいたのは可愛い可愛い子供たち。
レオルくんにレオナちゃん、ライオくんにチタくん、ヒューネちゃん。
ちゃんと全員いる。それに元気そうだ。
「おかえりぃぃぃぃぃぃっ! お姉ちゃん心配したよぉぉぉっ!」
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汁? 汁って何さ? 返り血のこと? でも色がちょっとおかしいような気が。
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どうやら無事にダンジョンを攻略したらしい。
「すごい! さすが! みんなならできるってお姉ちゃんは信じてたよ!」
「クルルー?」
こら、リュー、疑わしげな目で見ない。
みんなは嬉しそうに武勇伝を語ってくれた。
ダンジョンは洞窟型で、中はアリの巣のように複雑だったという。
彼らの前には巨大なハチやクワガタ、ムカデ、クモなどが立ち塞がったけれど、斬ったり千切ったり焼いたり――って、やめて、具体的な描写は! 想像しちゃうでしょ!
そうして激しい戦闘を繰り返し、ついに最奥に辿りついたみんなを待っていたのは、巨大なハエだったという。
要するにそいつがダンジョンのボスだ。
「すっごく飛ぶのが速くて、ぜんぜん攻げきが当たらなかったんだ!」
「ぼくでも追いつけないくらい!」
「それに子どもを産んでどんどんふえてくの!」
「でもレオナお姉ちゃんが、きしかいせーのすごい方法を思いついたわ!」
「そして、ついにげき破!」
手振り身振りで、臨場感たっぷりに話してくれる。
まるで吟遊詩人が歌う英雄譚みたいだった。いや吟遊詩人なんて会ったことないけど。
「……まさか本当に攻略してしまうとは」
一緒に話を聞いていたシシオダスさんが信じられないとばかりに唸る。
「族長、彼らの言うことは間違いない。間近で見ていた俺が保障しよう。ダンジョンの崩壊も確認した」
攻略に同行した族長の息子であるシシオさんが、そう請け負った。
「つまり、これでもうダンジョンの魔物に困らされることはないということか」
「まだ森に出てしまった個体が幾らか残ってはいるだろうが、駆除していけば元の森に戻るだろう」
よかった。
ニャー族は元の村に帰ることができそうだ。
「サオリ殿。この度は何から何まで世話になった。心から感謝する」
「いえ、私は大したことしてないですから」
本当にね。待ってただけだし。
「……それからこのようなことを言えた立場ではないが、彼ら三人を助けてくれたことにも礼を言いたい」
そう言って私に頭を下げてから、シシオダスさんはライオくんたちへと視線を転じた。
「ダンジョンを攻略して村を救ってくれた今、君たちは我が村の英雄だ。……もし希望するというのであれば、いつでも村に迎え入れたいと思う」
「「「っ……」」」
予想外の言葉に、ライオくんたちが息を呑む。
ちょっ、こら、おっさん! なに言ってんの! もうこの子たちはうちの子やで!
と思ったけれど、残念ながら私にそう主張する権限なんてない。
もちろん一度彼らを追放した村にだってないだろう。
だから決めるのはこの子たち自身だ。
もし村に戻りたいと言うのなら、そのときは……涙を呑んで受け入れるしかない。
「ぼくは戻る気なんてない。これからも、ここでおねえちゃんたちと暮らす」
チタくぅぅぅ~~~~ん!
「わたしも。だって、ここがいちばん好き」
ヒューネちゃぁぁぁ~~~~ん!
ありがとう! お姉ちゃん嬉しいよ!
「父さん……おれも、戻る気はないよ」
「……そうか」
最後にライオくんがはっきりと自分の意思を伝えると、シシオダスさんは重々しく頷いた。
「そう言うだろうと思っていた。……サオリ殿、三人のこと、お任せしていいだろうか?」
「もちろんです」
頼まれなくても任されますって。
「だがいつでも村に来てくれていい。そのときは歓迎しよう」
最後にシシオダスさんがそう告げて、ライオくんたちはこくりと頷いた。
その翌日には、これ以上長居して迷惑をかけるわけにはいかないと、ニャー族は村に帰ることになった。
森の中の大移動。当然、危険が伴うが、中には身重の女性や幼い子供がいる。
そこでリューに頼んで、彼らの護衛をしてもらうことにした。リューがいるだけで森の大半の魔物が近づいてこないしね。
だけどいよいよ彼らが出発するとなったとき、大きな問題が起こった。
「やだー、かえりたくなーい!」
「おねーちゃんといるーっ!」
「うわあああああんっ!」
ニャー族の子供たちが駄々を捏ねだしたのだ。
私、モテモテやん。
もちろん〈子育て〉スキルの効果だと思うんだけど……もはや惚れ薬レベルじゃね、これ?
「サオリ殿。一つ提案があるのだが」
泣き叫ぶ子供たちに群がられて困っていると、シシオダスさんと息子のシシオさんがやってきた。
「この子たちを預かっていただけないだろうか?」
「へ?」
「実はだな……」
シシオダスさんが見遣ると、シシオさんが引き継いで話し出した。
「これはあくまで推測でしかないのだが……俺は、ライオたちの進化の原因が貴方にあるのではないかと思っている」
大正解!
って、なんかめっちゃバレちゃってるんですけど!?
「彼らだけではない。あの人族の二人も、貴方に会ってから著しく成長したと聞いた。もしかして貴方は、人を成長させるような何らかの力を持っているのではないか?」
大正解!
いやいや、思いっ切り当たってるし!
まぁでも思い至るのも当然っちゃ当然か。
「えー、そんなことないと思いますけどねー?」
全力でしらばっくれてみました。
だってこんなチート能力持ってるなんて知られたら悪用されそうじゃん! ヤバイ組織に軟禁されて、延々と子育てさせられそう。……ん? それは別に悪くないかも?
「もしかしたら貴方自身も把握していない力なのかもしれない。……ともかく、今のが先ほどの族長の提案に繋がるわけだ」
「つまり、シシオの推測が正しいならば……貴殿の元にいれば、この子供たちもいずれ進化するかもしれない」
だからこの子たちも預かってくれ、と?
「……い、いや、もちろん虫がいい話だということは分かっているし、難しければ断ってくれて構わない。すでに十分過ぎるほど、貴殿には助けられたのだ。これ以上、何かを求めようなど図々しいにも程があるだろう。見れば随分とこの子たちも懐いていたため、あくまでダメもとで提案してみたまで。去り際に困らせるようなことを言ってしまい、申し訳なか――」
「ダメじゃないです!」
私はつい前のめりになって叫んでいた。
つまり、この私と別れたくなくて泣いてる可愛い子たちと別れなくていいってこと? なにその神対応? あなたが神でしたか?
「よ、よいのか?」
「モチのロン」
「だがさすがに全員というわけには……」
「何人でもオッケー○場」
やばいちょっとテンションあがって、痛いアラサーと化してる。
「かえらなくていいの?」
「まだおねーちゃんとあそべる?」
子供たちが涙目で見上げてくる。
「うん、まだいていいみたいだよ!」
「「「わーい!」」」
というわけで、そういうことになった。
上は十歳から下は四歳くらいまで。
なんと総勢二十六人もの子供たちがこの村に残ることになりました。うん、もう村って呼んでもいいレベルだよね? 子供ばっかりだけど。
さすがに労働人口が少な過ぎて大変だということで、大人が五人ほど残ることになった。
その中にはシシオさんもいる。なんか本人が志願したらしい。
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