堕天の皇帝

復讐編

カチコミ

「ノイマンの家系は拉致られやすいのか？」 シエスタの時もあった。
学校の中にまで入ってきたらしい。
龍大も学校までは予想外であったらしい。
龍大とハクが相手の場所を嗅ぎつけ俺が今
その現場へと向かっている途中だ。
はぁ。めんどくせぇな。
俺自身病み上がりではあるが、
体の状態はばっちりだ。
そして、隣町の海岸沿いにあるコンテナに着いた。

「あら。遅かったですね。翔太さん。」
そこには拳に血がつき、そいつの足元には
数十人が血を流して倒れている。
「もう遅かったか。龍大。」
「えぇ。既に私が終わらしておきましたよ。」
「ならあのロリはどこだ。」
龍大はバツの悪そうな顔をして、
「それが、、、」と言葉を続ける。
龍大の話を要約すると、
車に乗ってまた追いかけっこらしい。
「ハク！！」
そう言うとハクはバイクに乗る。
「ちょっと待ってください。
　ど、どうするんですか？」
「生憎とハクは鼻が利くんだ。
　だから心配すんな。
　お前は早く戻っておかえりパーティーの
　準備でもしていてくれ。」
「は、はぁ。」
そうしてバイクは急発進した。

 俺はハクの鼻を頼りにしながら、
更なる海岸沿いへと向かう。
そうすると大きな船の中に車が入っていった。
龍大に聞いたナンバーと同じだった。
だが、車が入った瞬間から船が動き始めた。
やべぇ。このままじゃ逃げられちまう。
俺は堤防近くでエンジンをフルスロットルする。
そして、俺たちは飛んだ。
だが、これじゃあ届かない。
「ハク！！」
俺とハクはバイクを蹴り飛ぶ。
そして、1つの窓の中に飛び込んだ。
かなり下の窓にだが。
俺たちの乗り込んだ先は拷問部屋だった。
腐敗臭がするが、すぐに原因はわかった。
ベッドのような場所に焼死体があった。
手足の指はあらぬ方向に行き、
腸は引き抜かれていた。
そこにはこの人のものだったであろう
1本の金髪があった。
「アリーシャではないだろう。
　死ぬにははやすぎる。」
俺はそのまま奥にずんずん突き進んだ。