堕天の皇帝

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復讐編

君じゃ勝てないよ。

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「ねぇ。知り合いなの？」
「まぁそんなところだ。おい。龍大。
　アリーシャを連れて離れろ。」
「本当に大丈夫ですか？」
「あぁ。ここは任せてほしい。」
「分かりました。では。」
「気をつけるのよ。翔太。」
「あぁ。」

「ねぇ。翔太くんはなぜここに。」
「なぁに。単なるボディーガードさ。」
「なら翔太くんじたいはあまり関係ないのね。
　つまりさっきの女の子の方か。」
「さっきも言ったでしょ。シャーロットさん。
　俺はボディーガードだから
　あいつを守らないといけねぇ。
　それが俺の仕事だからな。」
「まぁそうでしょうね。
　私の立場上今の翔太くんを逃がす訳には
　いかないですしね。
　結局戦うしかないんですよ。
　私は今の翔太くんを止めます。何をしても。」
「俺には俺なりの正義がある。
　俺のやりたいことをする為に
　そこをどいてもらうぜ。シャーロットさん。」
「死なないでくださいね。翔太くん。」
俺たちの戦いはその言葉と同時に火蓋が切られた。

シャーロットさんは金色のオーラを身にまとい、
俺に負けず劣らずの速さで距離を詰めてくる。
身体強化系の能力でも手に入れてるのか？
まぁいい。俺はシャーロットさんからしたら
初見の技で決める。
俺の奥義と言っても差し支えない最強の技。
「ラディーレン。」
俺は粒子となりシャーロットさんの背後に
コンマ数秒で現れる。
俺は背後からナイフを振り下ろすが、
俺の腹に強い衝撃が走る。
俺の腹には蹴りが入っていた。
「グハッ。」
くっそ。まともなやつくらった。
くそ。なんでわかったんだ。
ラディーレンはシャーロットさんは完全初見のはずだ。
予測して俺の技を見切ったってのか。化け物だな。
シャーロットさんは再度距離を詰めてきている。
シャーロットさんの拳は紙一重でかわす。
地面は少しヒビが入る。
そして、そこから即座に曲がり斬撃と打撃を
組み合わせた連撃をしてくる。
俺はそれをさばくしか出来ない。
しかも完璧にさばけてるわけではなく
ちょくちょく俺にダメージが入る。
くっそ。さばきづらい。
昔シャーロットさんに習った。
斬撃と打撃を組み合わせることによって
相手はさばきづらくなると。
いざやられると困るな。
しかも俺の回避した先に全て攻撃が来る。
俺の回避先を誘導しているのか？
いや、違う。俺の行動を読んだ攻撃は
全て見てからの判断だ。
じゃあ圧倒的な反射速度？違う。
それにしてはミスが無さすぎる。
俺がそんなことを考えていると
1つの結論にたどり着く。まさかな。
「未来視か？」
その言葉にシャーロットさんは驚いた表情を見せる。
俺はナイフを大きく振りかぶり、距離をとる。

「よくわかりましたね。翔太くん。」
「ってことはやはり未来視か。」
「正確に言えば万能器って能力です。
　身体強化をすることができて、
　未来が見えるという能力です。」
ははっ。最強じゃねぇか。
俺ほどの強化はないが、それでも身体強化をして、
さらには相手の未来が見えるだと？
なんでこの人暗殺者だったんだよ。
「戦場での考え事は死に直結しますよ。」
俺はその声に反応した時には既に目の前に
シャーロットさんが迫ってきており、
シャーロットさんに左手の指を絡め取られる。
俺の第六感が伝えてくる。これはヤバイと。
そして、シャーロットさんは絡めた指を捻る。
俺の左腕からバキバキと音が鳴ると同時に
俺は激痛に襲われ、俺はその場に倒れた。
「翔太くん。君じゃ私には勝てないよ。今はまだね。」

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