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復讐編
石ころ
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「ね。ねぇ。」
「あぁ。わかってる。」
俺らの後ろを約5分間つけている車がいる。
「どうする。
撒くなら五分五分だ。わんちゃん事故する。
始末するなら確実だ。」
「ふーん。圧倒的自信だね。
なら、始末してちょうだい。
学校に遅れる訳にはいかないわ。」
「りょーかい。」
さすがの判断力だな。
やっぱりヤクザの頭してるだけはある。
そして、急ハンドルを切り人通りの少ない所に向かう。
「あんたって武器でも持ってきてるの?」
「は?んなもん持ってるわけないだろ。」
「じゃあどうやって始末するのよ。」
「そんなの決まってるだろ。石ころだよ。」
「は、はぁ?」
「まぁ見てろ。」
なんやかんやで俺はずっと石ころに助けられてるな。
俺はバイクの車体をかたむけ石を拾う。
そして、俺の右目はさらに赤く光る。
俺の視界から色が消え、スーパースローの世界で
後方の車両を捉える。
俺はタイヤを狙い小さくふりかぶる。
それと同時に腕のリミッターを5%だけ解放する。
時速200キロの速さで石ころはタイヤに着弾する。
防弾ではなかったのが幸いで、無事パンクした。
「あ、あんたってやっぱり化け物なのね。」
「あれくらいなら誰でも出来るさ。」
俺はハンドルを切りスピードを上げた。
「ほら。ここでいいんだろ?」
「あ、ありがとう。」
「気をつけろよ。」
「わかってるわよ。」
アリーシャはバイクから降りる。
「じゃあ行ってくるわ。」
「おい。待てよ。」
「何よ。」
「メット返せ。」
アリーシャは少し顔を赤らめてヘルメットを投げる。
「知ってたわよ。ばーか。」
「早く行け。クソガキ。」
「だからクソガキじゃ...。」
俺はその言葉を全て聞かずにバイクを急発進させた。
俺は朝食をとるためスターファックスに入る。
そして、モーニングセットがあったので
それを注文して席に着く。
「あら。奇遇ですね。」
「だから。お前が奇遇なんてことは有り得ねぇだろ。
シエスタ。」
そこに座っていたのは車椅子に座ったシエスタと。
服のようなものが着せられたハクの姿だった。
ってかお前めっちゃ久しぶりだな。
「えぇ。そうだね。私の計算通りよ。」
「はぁ。だと思ったよ。それで要件は?」
「アリーシャから頼まれた君への武器の支給だよ。」
「なるほどな。」
やっぱりあいつ仕事だけはできるんだな。
「それとまぁ私もモーニングをね。」
そうして、俺の目の前にアタッシュケースが置かれる。
中に入っていたのは黒い剣の柄の様なものと
黒のシャツとズボン、そして手袋だった。
「その柄のようなものはスイッチブレードね。
従来の硬さを残しながら少し細工をして
折りたたみ式プラス金属探知機に
引っかからないようになってるらしいわ。
そして、そのシャツとズボンは
銃弾を通さないような繊維でありながら
動きやすさを重視して作られてるわ。
それでその手袋は防弾性よ。
7.62mm弾を食らっても壊れないわ。
その代わり死ぬほど痛いけどね。
これも繊維をギリギリまで調整してるから
かなり着け心地は良いみたいよ。」
「なかなかの高待遇だな。」
「まぁそんなとこね。じゃあ私は面会があるので。
あ、あとハクちゃんは私が預かっとくよ。
この子は1人でも生きていけそうだけどね。」
「あぁ。さんきゅな。
ってかなんで俺の家知ってんだ?」
「さぁ。早く行こうか。」
「えぇ。シエスタ様。」
俺の背後に知らない男が立っていた。
俺は慌てて臨戦態勢になる。
「おっと。驚かせてしまったならごめんなさい。」
「彼は龍大よ。前の君みたいな感じで雇った
ボディーガードよ。
君とは違って、できたボディーガードだよ。」
「あぁ。そうかよ。」
気づけなかった。
もしあいつが俺を殺す気なら
俺はすぐに殺されていたのだろう。
「あぁ。わかってる。」
俺らの後ろを約5分間つけている車がいる。
「どうする。
撒くなら五分五分だ。わんちゃん事故する。
始末するなら確実だ。」
「ふーん。圧倒的自信だね。
なら、始末してちょうだい。
学校に遅れる訳にはいかないわ。」
「りょーかい。」
さすがの判断力だな。
やっぱりヤクザの頭してるだけはある。
そして、急ハンドルを切り人通りの少ない所に向かう。
「あんたって武器でも持ってきてるの?」
「は?んなもん持ってるわけないだろ。」
「じゃあどうやって始末するのよ。」
「そんなの決まってるだろ。石ころだよ。」
「は、はぁ?」
「まぁ見てろ。」
なんやかんやで俺はずっと石ころに助けられてるな。
俺はバイクの車体をかたむけ石を拾う。
そして、俺の右目はさらに赤く光る。
俺の視界から色が消え、スーパースローの世界で
後方の車両を捉える。
俺はタイヤを狙い小さくふりかぶる。
それと同時に腕のリミッターを5%だけ解放する。
時速200キロの速さで石ころはタイヤに着弾する。
防弾ではなかったのが幸いで、無事パンクした。
「あ、あんたってやっぱり化け物なのね。」
「あれくらいなら誰でも出来るさ。」
俺はハンドルを切りスピードを上げた。
「ほら。ここでいいんだろ?」
「あ、ありがとう。」
「気をつけろよ。」
「わかってるわよ。」
アリーシャはバイクから降りる。
「じゃあ行ってくるわ。」
「おい。待てよ。」
「何よ。」
「メット返せ。」
アリーシャは少し顔を赤らめてヘルメットを投げる。
「知ってたわよ。ばーか。」
「早く行け。クソガキ。」
「だからクソガキじゃ...。」
俺はその言葉を全て聞かずにバイクを急発進させた。
俺は朝食をとるためスターファックスに入る。
そして、モーニングセットがあったので
それを注文して席に着く。
「あら。奇遇ですね。」
「だから。お前が奇遇なんてことは有り得ねぇだろ。
シエスタ。」
そこに座っていたのは車椅子に座ったシエスタと。
服のようなものが着せられたハクの姿だった。
ってかお前めっちゃ久しぶりだな。
「えぇ。そうだね。私の計算通りよ。」
「はぁ。だと思ったよ。それで要件は?」
「アリーシャから頼まれた君への武器の支給だよ。」
「なるほどな。」
やっぱりあいつ仕事だけはできるんだな。
「それとまぁ私もモーニングをね。」
そうして、俺の目の前にアタッシュケースが置かれる。
中に入っていたのは黒い剣の柄の様なものと
黒のシャツとズボン、そして手袋だった。
「その柄のようなものはスイッチブレードね。
従来の硬さを残しながら少し細工をして
折りたたみ式プラス金属探知機に
引っかからないようになってるらしいわ。
そして、そのシャツとズボンは
銃弾を通さないような繊維でありながら
動きやすさを重視して作られてるわ。
それでその手袋は防弾性よ。
7.62mm弾を食らっても壊れないわ。
その代わり死ぬほど痛いけどね。
これも繊維をギリギリまで調整してるから
かなり着け心地は良いみたいよ。」
「なかなかの高待遇だな。」
「まぁそんなとこね。じゃあ私は面会があるので。
あ、あとハクちゃんは私が預かっとくよ。
この子は1人でも生きていけそうだけどね。」
「あぁ。さんきゅな。
ってかなんで俺の家知ってんだ?」
「さぁ。早く行こうか。」
「えぇ。シエスタ様。」
俺の背後に知らない男が立っていた。
俺は慌てて臨戦態勢になる。
「おっと。驚かせてしまったならごめんなさい。」
「彼は龍大よ。前の君みたいな感じで雇った
ボディーガードよ。
君とは違って、できたボディーガードだよ。」
「あぁ。そうかよ。」
気づけなかった。
もしあいつが俺を殺す気なら
俺はすぐに殺されていたのだろう。
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