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ロシア(アルファ部隊)編
堕天
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「状況はわかるか?マリア。」
「半径2キロをSATが囲み尽くしてるわ。
それでいて、公安0課の奴らも
こちらに詰めてきている状態。
今、作戦を伝えるわ。
翔太くんと裕太くんで、時間を稼いで。
その間に私が大移動テレポートの魔術を
使用できるようにするわ。」
「わかった。大体どれくらい稼げばいい?」
「10分は欲しいかな。」
「りょーかい。よし行くぞ。裕太。」
「わ、私も行くわ。」
「そこで休んでな。姉さん。」
「あぁ。俺たちに任せろ。愛美。」
俺たちはホテルの中庭に到着した。
そこには2人の姿が見えた。
1人は軍事学校で戦った老兵。
そして、もう1人はよく見知った顔だった。
「和樹。」
「やっぱり君はここに来るんだね。
出来れば会いたくなかったんだけどな。
僕はここで君を止めるよ。上の命令だからね。」
「いつの間にそんな面白くないことを
言うようになっちまったんだ?和樹。」
「彼相手にアマテラスを使わないのは
かなり厳しそうだが?いいのか?」
「えぇ。あれは悪と戦う時しか使いませんから。
それが僕と彼女の契約です。」
「裕太。隣の老兵を頼んだぞ。」
「りょーかい。
ということでおじいちゃん。
俺が介護してやるよ。」
「もう若いものには負けんがな。」
そして、その場から老兵と裕太が消えた。
「翔太。君はなぜ西宮愛美を連れて帰る?」
「それが俺の目的だからだよ。
俺は愛美と仲良く静かに暮らしたいだけだ。」
「そうか。なら始めようか。
5ヶ月ぶりの君のリベンジマッチを。」
和樹はそう言うと同時に発砲する。
「ヴァクストゥーム。最後に力を貸してくれ。」
俺はその飛んできた銃弾をブレードで弾く。
だが、ブラインドがあった。
俺はそれすらをかわす。
あぶねぇ。あんなの死ぬぞ。
「本気で殺しに来てるな。」
「捕らえたいんだけどね。
君相手に手を抜くと負けてしまうからね。」
「手を抜いてくれた方が嬉しいんだけどな。」
俺は近距離戦を挑む。
和樹はウィンチェスターM1887を構える。
多分あれはスピンコッキングになってるだろうな。
はぁ相手にしたくねぇ。
近づいてると同時にパァンと銃声。
だが、俺はその散弾をスライディングをしかわす。
もちろん。和樹も予想通りだったのだろう。
コッキングしたあとに俺の方へと銃口を向ける。
俺はその発砲のタイミングに合わせて
べレッタを発砲する。
そうすると全ての銃弾が弾け飛ぶ。
さらに運良くウィンチェスターがジャムったらしい。
俺はフラッシュバンを和樹に見えないように
下投げをする。
俺と和樹の間に白い閃光が輝く。
すぐ近くで爆発したため耳鳴りが凄いが
気にする暇もなく、和樹に攻撃する。
だが、和樹は後ろを向いていた。
なぜだ?わざわざフラッシュをかわすために?あ。
和樹の手には2本目のウィンチェスターがあった。
和樹は回転すると同時にウィンチェスターを
取りやすくしていたのだった。
そして、銃口が向けられていた。
「そこまでだ。」
俺でも和樹でもない声がそこに響く。
だが、俺はその声の主のことを知っていた。
「おい。なんでお前がここにいる。山崎直人。」
「ただ帰りの飛行機から飛び降りてきただけだ。
襲撃を受けたと聞いたからな。」
「ツッコミどころありすぎですよ。直人さん。」
「まぁそんな与太話をするために来たんじゃない。」
そして、直人は深呼吸をして。
「西宮翔太。投降するんだ。」
「は?」
「いや。頼む。投降してくれ。」
「おいおい。どういうことだよ。」
「簡潔に説明すると、この作戦の指揮権を
俺が無理を言って公安0課が持っている。
だが、その指揮権を握れているのは
ほんの少しの間だけなんだ。
そして、村田真理に指揮権が移ると、
お前たち全員為す術なく殺される。
もちろん。アルファ部隊の奴らもだ。
だから頼む。投降してくれ。」
俺はその言葉を信じることが出来なかった。
だが、こいつはいつになく真剣だ。
そのため嘘じゃないのかもしれない。
俺はそう思い、ブレードを地面に置こうとした。
「翔太くん。」
そして、俺と直人の間に一人の人間が割って入った。
「まな、み。なんでここに来たんだ。」
「お姉ちゃんとして弟を守るのは当然です。」
「あぁ。そうだな。そして、妹を守るのが
お兄ちゃんである俺の役目だ。」
「西宮愛美に西宮裕太か。そうだな。
なら俺の首をかけてお前たち3人が
過ごせるようにしよう。
そして、公安で働けるようにしよう。」
「ははっ。それはなんと好条件だ。
だが、逆に信用が出来ねぇ。
なぜお前が俺たちのために首をかける?」
「それはお前らのおや、、、。」
「現時点をもちまして、第1級指定危険人物排除作戦の
指揮権はこの私。村田真理に移行しました。」
「ぐっ。直人さん。」
「お前らどうするんだ。投降するのか。しないのか。」
直人と和樹が焦っている。
さっき言っていた時間が来たのだろう。
「わかったよ。投降す、」
「危ない。」「危ない。」
俺は裕太と愛美に弾き飛ばされた。
「いってて。なんだよ。」
俺は愛美の体を触る。
そこには冷たい感触があった。
そして、裕太の方を見ると、裕太の腹部が
赤く染っていた。
「おい。どうなってんだよ。裕太。愛美。」
「はっは。ぐふぅ。」裕太は血を吹き出す。
「しょ、うた、く、ん。」愛美は苦しそうに声を出す。
「待ってろ。今すぐマリアを呼んでくる。」
「もう意味ないさ。翔太。」
「ゆ、うた。」
「よく聞くんだ。
俺はお前のお兄ちゃんだ。だから俺は
お前を守れたのを誇りに思う。
お前はこれからは静かに暮らしてくれ。」
裕太が目を閉じる。
「おい。裕太。裕太。」
「しょ、うた、くん。
お姉ちゃん、らしい、こ、と。
ひとつも、できなくて、ごめんね。
わた、しは、ごほっごほっ。
しょ、うたくんとまた話せてよかっ、た、よ。」
愛美が目を閉じる。
「おい。裕太。愛美。起きろって。
どうしてこんなことになるんだよ。
頼むからさ。起きてくれよ。」
だが、裕太からも愛美からも返事はなかった。
2人は幸せそうにそこで寝ていた。
その瞬間。俺は黒い複数の手に捕まり、
持ち上げられる。
「西宮裕太と西宮愛美は死亡っと。
それで君はどうしましょうか。」
「裕太と愛美がお前たちに何をした。」
「何をしたとは?」
「お前らに何をしたかと聞いてるんだよ!」
「何をした。何をしてない。という問題では
ないのですよ。何かされる前に
私たちはその可能性を排除する必要があるんです。」
「あぁ。そうかよ。
ははっ。そうか。」
俺は相手を見て嘲り笑う。そして話す。
「俺はお前たちが憎くて憎くて仕方ないんだよ。」
その瞬間。俺を掴んでいた黒い手は塵となり消える。
「だから、俺は日本を潰す。絶対に。」
俺の懐からスモークグレネードが落ちる。
プシューと音がなりスモークが展開される。
「裕太。愛美。待っててくれよな。」
裕太と愛美が寝ているそばには
その場に似つかわしくない1輪のサルビアが咲いていた。
「早く殺しなさい。直人。上官命令よ。」
「ははっ。すまんな。真理。
それは俺の首が飛んでもできねぇ。
それにもうやつはこの場にはいないよ。」
「待って。翔太くん。
今の君はあの時と同じ。
だから一人じゃ。」
「半径2キロをSATが囲み尽くしてるわ。
それでいて、公安0課の奴らも
こちらに詰めてきている状態。
今、作戦を伝えるわ。
翔太くんと裕太くんで、時間を稼いで。
その間に私が大移動テレポートの魔術を
使用できるようにするわ。」
「わかった。大体どれくらい稼げばいい?」
「10分は欲しいかな。」
「りょーかい。よし行くぞ。裕太。」
「わ、私も行くわ。」
「そこで休んでな。姉さん。」
「あぁ。俺たちに任せろ。愛美。」
俺たちはホテルの中庭に到着した。
そこには2人の姿が見えた。
1人は軍事学校で戦った老兵。
そして、もう1人はよく見知った顔だった。
「和樹。」
「やっぱり君はここに来るんだね。
出来れば会いたくなかったんだけどな。
僕はここで君を止めるよ。上の命令だからね。」
「いつの間にそんな面白くないことを
言うようになっちまったんだ?和樹。」
「彼相手にアマテラスを使わないのは
かなり厳しそうだが?いいのか?」
「えぇ。あれは悪と戦う時しか使いませんから。
それが僕と彼女の契約です。」
「裕太。隣の老兵を頼んだぞ。」
「りょーかい。
ということでおじいちゃん。
俺が介護してやるよ。」
「もう若いものには負けんがな。」
そして、その場から老兵と裕太が消えた。
「翔太。君はなぜ西宮愛美を連れて帰る?」
「それが俺の目的だからだよ。
俺は愛美と仲良く静かに暮らしたいだけだ。」
「そうか。なら始めようか。
5ヶ月ぶりの君のリベンジマッチを。」
和樹はそう言うと同時に発砲する。
「ヴァクストゥーム。最後に力を貸してくれ。」
俺はその飛んできた銃弾をブレードで弾く。
だが、ブラインドがあった。
俺はそれすらをかわす。
あぶねぇ。あんなの死ぬぞ。
「本気で殺しに来てるな。」
「捕らえたいんだけどね。
君相手に手を抜くと負けてしまうからね。」
「手を抜いてくれた方が嬉しいんだけどな。」
俺は近距離戦を挑む。
和樹はウィンチェスターM1887を構える。
多分あれはスピンコッキングになってるだろうな。
はぁ相手にしたくねぇ。
近づいてると同時にパァンと銃声。
だが、俺はその散弾をスライディングをしかわす。
もちろん。和樹も予想通りだったのだろう。
コッキングしたあとに俺の方へと銃口を向ける。
俺はその発砲のタイミングに合わせて
べレッタを発砲する。
そうすると全ての銃弾が弾け飛ぶ。
さらに運良くウィンチェスターがジャムったらしい。
俺はフラッシュバンを和樹に見えないように
下投げをする。
俺と和樹の間に白い閃光が輝く。
すぐ近くで爆発したため耳鳴りが凄いが
気にする暇もなく、和樹に攻撃する。
だが、和樹は後ろを向いていた。
なぜだ?わざわざフラッシュをかわすために?あ。
和樹の手には2本目のウィンチェスターがあった。
和樹は回転すると同時にウィンチェスターを
取りやすくしていたのだった。
そして、銃口が向けられていた。
「そこまでだ。」
俺でも和樹でもない声がそこに響く。
だが、俺はその声の主のことを知っていた。
「おい。なんでお前がここにいる。山崎直人。」
「ただ帰りの飛行機から飛び降りてきただけだ。
襲撃を受けたと聞いたからな。」
「ツッコミどころありすぎですよ。直人さん。」
「まぁそんな与太話をするために来たんじゃない。」
そして、直人は深呼吸をして。
「西宮翔太。投降するんだ。」
「は?」
「いや。頼む。投降してくれ。」
「おいおい。どういうことだよ。」
「簡潔に説明すると、この作戦の指揮権を
俺が無理を言って公安0課が持っている。
だが、その指揮権を握れているのは
ほんの少しの間だけなんだ。
そして、村田真理に指揮権が移ると、
お前たち全員為す術なく殺される。
もちろん。アルファ部隊の奴らもだ。
だから頼む。投降してくれ。」
俺はその言葉を信じることが出来なかった。
だが、こいつはいつになく真剣だ。
そのため嘘じゃないのかもしれない。
俺はそう思い、ブレードを地面に置こうとした。
「翔太くん。」
そして、俺と直人の間に一人の人間が割って入った。
「まな、み。なんでここに来たんだ。」
「お姉ちゃんとして弟を守るのは当然です。」
「あぁ。そうだな。そして、妹を守るのが
お兄ちゃんである俺の役目だ。」
「西宮愛美に西宮裕太か。そうだな。
なら俺の首をかけてお前たち3人が
過ごせるようにしよう。
そして、公安で働けるようにしよう。」
「ははっ。それはなんと好条件だ。
だが、逆に信用が出来ねぇ。
なぜお前が俺たちのために首をかける?」
「それはお前らのおや、、、。」
「現時点をもちまして、第1級指定危険人物排除作戦の
指揮権はこの私。村田真理に移行しました。」
「ぐっ。直人さん。」
「お前らどうするんだ。投降するのか。しないのか。」
直人と和樹が焦っている。
さっき言っていた時間が来たのだろう。
「わかったよ。投降す、」
「危ない。」「危ない。」
俺は裕太と愛美に弾き飛ばされた。
「いってて。なんだよ。」
俺は愛美の体を触る。
そこには冷たい感触があった。
そして、裕太の方を見ると、裕太の腹部が
赤く染っていた。
「おい。どうなってんだよ。裕太。愛美。」
「はっは。ぐふぅ。」裕太は血を吹き出す。
「しょ、うた、く、ん。」愛美は苦しそうに声を出す。
「待ってろ。今すぐマリアを呼んでくる。」
「もう意味ないさ。翔太。」
「ゆ、うた。」
「よく聞くんだ。
俺はお前のお兄ちゃんだ。だから俺は
お前を守れたのを誇りに思う。
お前はこれからは静かに暮らしてくれ。」
裕太が目を閉じる。
「おい。裕太。裕太。」
「しょ、うた、くん。
お姉ちゃん、らしい、こ、と。
ひとつも、できなくて、ごめんね。
わた、しは、ごほっごほっ。
しょ、うたくんとまた話せてよかっ、た、よ。」
愛美が目を閉じる。
「おい。裕太。愛美。起きろって。
どうしてこんなことになるんだよ。
頼むからさ。起きてくれよ。」
だが、裕太からも愛美からも返事はなかった。
2人は幸せそうにそこで寝ていた。
その瞬間。俺は黒い複数の手に捕まり、
持ち上げられる。
「西宮裕太と西宮愛美は死亡っと。
それで君はどうしましょうか。」
「裕太と愛美がお前たちに何をした。」
「何をしたとは?」
「お前らに何をしたかと聞いてるんだよ!」
「何をした。何をしてない。という問題では
ないのですよ。何かされる前に
私たちはその可能性を排除する必要があるんです。」
「あぁ。そうかよ。
ははっ。そうか。」
俺は相手を見て嘲り笑う。そして話す。
「俺はお前たちが憎くて憎くて仕方ないんだよ。」
その瞬間。俺を掴んでいた黒い手は塵となり消える。
「だから、俺は日本を潰す。絶対に。」
俺の懐からスモークグレネードが落ちる。
プシューと音がなりスモークが展開される。
「裕太。愛美。待っててくれよな。」
裕太と愛美が寝ているそばには
その場に似つかわしくない1輪のサルビアが咲いていた。
「早く殺しなさい。直人。上官命令よ。」
「ははっ。すまんな。真理。
それは俺の首が飛んでもできねぇ。
それにもうやつはこの場にはいないよ。」
「待って。翔太くん。
今の君はあの時と同じ。
だから一人じゃ。」
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