堕天の皇帝

ロシア(アルファ部隊)編

再会

 俺はもらった参考書を開き、
発音の練習をしていた。
英語に近かったらある程度はできるのだが、
全くもって発音とかが違うため難しい。
「ヴァタ。ヴァタ。ん～なんか違うんだよな。」
俺は今水という言葉を練習しているのだが、
これがうまいこといかない。
俺がずっと発音していると、
肩をとんとんとして、
『ヴァラァですよ。ヴァラァ。ヴァラァ。』
ヴァラァと発音している。
多分教えてくれてるのかな？
「ヴァラァ。ヴァラァ。」
グッジョブみたいな動作をする。
多分OKってことなのだろう。
そうして俺は街へとまた出た。

どこだっけな～。
俺は竹縄さんのいる場所を探していた。
やはりこの街はいい街だ。
非常に活発的で綺麗。
だから気になる。あの子が睨まれている理由が。
まぁ俺が考えたところで意味が無い。
そんなことを考えていると。
「おお。ジャパンレストラン。
　これは非常に気になるな。」
と俺が聞いたことのある力強い声。
まさかな。俺はそう思い顔を上げると、
そこに居たのはFIRSTKINGだった。

「おい。何をしてるんだ。」
「ん？久しぶりの日本語か。誰だ。
　って西宮翔太じゃないか。久しぶりだな。」
「久しぶりだな。じゃねぇーよ。
　なんであんたがここに居るんだよ。」
「目が覚めたらここにいた。ただそれだけだ。」
「ここどこかわかってんのか？」
「いや、わからん。」
「ここはロシアだぞ。なんであんたも一緒なんだよ。」
はぁ。とため息がでた。
「あんたマイペースすぎるだろ。」
「はっはっは。それが私の長所だ。」
「あ、そうかよ。」