堕天の皇帝

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ロシア(シエスタ護衛)編

襲撃者

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「早く起きなさい。」
俺は腹パンされた。
あれ?俺寝ちまったのか?
「あぁ君はリムジンの中で寝ていたよ。」
「腹パンで起こす必要は無いだろ。」
「ちょうどいい位置に腹があったから仕方ない。」
「いや。仕方なくねぇーよ。」 
そして、俺たちはリムジンから下りる。

 シエスタやジョンとかと夜飯を食った。
そして、俺は風呂に入る。
「はぁ~。気持ちぃ~。」
この家の風呂は無駄に大きい。
「あら奇遇ですね。」
半分怒り気味のよく聞く声が聞こえる。
俺は相手の方を見ずに、
「よ、よぉ奇遇だな。」
「ねぇ。君。」
「ん?なんだ?」
「君、1回こっちへ向いてくれないか?」
やったぜ。これで合法だぜ。
「喜んで。」
俺は声のする方へと体を向けた。
その瞬間には顔にグーパンが飛んできていた。
いってぇ。鼻の骨折れたか?
だけど、ほんの少しだけ見えた白い肌。
ごちそうさまでした。

 俺は部屋に戻り、少し考え事をする。
なぜシエスタが命を狙われるのか。
天才がゆえ狙われるか。
何か違う理由があるだろう。
今まで飛んできた銃弾は全部
シエスタに飛んでいなかった。
「こりゃ。殺すのが目的じゃないな。」
俺は少しめんどくさくなると予想し、そのまま寝た。
少し雨の音がうるさかったため、寝るのは
30分後となってしまった。

「起きろ。翔太。」
ん?ジョンか?まだ朝じゃねぇーだろ?
「なんだよ。ジョン。」
「早く起きろ。シエスタ様が居ない。」
「は?」

 俺は急いで外に出る。
外は雨が降っていたため、車の跡がある。
だが、バイクも何も無い。
そんな時、
車に乗ってる女性とスナイパーを担いだ人。
「君が西宮翔太君だね。早く乗りなさい。」
スナイパーの人が言う。
そして、スナイパーの人がそこから降りて
シエスタの家の中に入る。
「僕がここから狙ってやるよ。君が追いかけろ。」
ここは山だから意味は無さそうだが、
よほど自信があるんだろうな。

 俺は車に乗る。
隣にいる人は深くフードを被っている。
大丈夫?それ前見えてる?
そう思ってたのもつかの間車が
ロケットスタートする。
わぁ~。サラマンダーよりずっとはや~い。
なんてふざけてる場合じゃねぇ。
クッソ。すげぇ耳鳴りがする。

『アノルフ。後輪を狙って。転ばさないように。』
なんか隣の人が言ってるな。
しかも少し聞いたことがあるような声だ。
だが、どこで聞いたかまでは分からない。
耳鳴りのせいでよく聞き取れなかったしな。
そうすると銃声が鳴り響く。
俺らの眼前にはマッスルカーが置かれていた。
よく見るとパンクまでしてやがる。まさかな?
そして、相手を見つけた。シエスタと共に。
だが、左から足音が聞こえる。
隣の人も聞こえていたようで、
ここは任せてと言わんばかりのジェスチャーをする。
俺は一礼して森の中に逃げた足音を追いかけた。

 
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