堕天の皇帝

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軍事育成学校編

FIRSTKING

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「なんとか2人もっていってくれたのか。
　さすが化け物だね。翔太くん。」
僕はお互いの脱落者リストを見ながら呟く。
「ん？どうしたの？和樹。」
「いや、翔太くんが想像以上の働きを
　してくれたから感心してるとこだよ。真希。」
「ふーん。でも、あの相手の2人は
　もともと彼が倒す算段だったんでしょ？」
「あぁ。まぁそうだね。でも一応僕が出る
　予備のプランまで立ててたからね。
　彼一人でやってくれたのが予想外だったんだよ。
　しかも、まやさんを残して。」
「ふーん。まぁならほぼ勝ち確って感じかな？」
「まぁ一応油断はする気は無いけどね。
　最後だし、僕も前線に行こうかな。」
「わかったわ。じゃあいつも通り
　援護するから後ろは任せてね。」
「あぁ。頼むよ。
　あと、まやさんが来たらそのまま
　ガンカタで前線に来てくれと
　伝えといてくれ。」
「了解。じゃあいってらっしゃい。」
「あぁ。いってきます。」

今回の体育祭は最後の最後で和樹の参戦により
俺たちのクラスは優勝した。
あいついいとこだけ持っていきやがって。
そうして、昼飯の時間だ。
俺はクラスのやつに捕まり一緒に飯を食った。
その時に事件は起きた。

「翔太くんの弁当デカくない？」
無駄に大きめのカバンをセクレートに
持たされたのはこういうことだったのか。
無駄にでかい弁当の真ん中に
海苔で描かれたウサギが陣取っている。
そしてその周りには唐揚げやミートボールといった
小学生が喜びそうなものばかり。
俺は小学生じゃねぇーぞ。セクレート。
まぁこれをクラスのやつらに見られるのは
まだギリギリ許容できるが、
俺の隣に座ってるこいつは問題だ。
「やぁ。翔太くん。そんな可愛いうさぎ弁当だなんて
　とても羨ましいね。」
半笑いで俺に言ってくる和樹。
こいつには絶対にバレたくなかった。
俺はセクレートを恨むぜ。
「私のせいにしないでくれるかな。」と
俺の中で叫ぶセクレートを無視して、
静かに弁当を食した。

「これって午後は何するんだ？」
「午後は先輩たちの模擬戦だよ。」
「あとはFIRSTKINGのタイマンかな。」
「FIRSTKING？誰だそれ？」
「この学校の有名人だよ。
　まさか知らなかったのかい？」
俺は和樹のたこさんウィンナーを食いながら首肯する
「はぁ～。なら教えてあげるよ。
　この学校でいちばん強い人間だよ。
　国内でも実力はトップレベルと呼ばれ、
　日本の隠れた部隊。
　ヤタガラスに内定してるだとか。」
ヤタガラス。自衛隊の特殊部隊。
あるかどうかすらもわからない部隊。
この部隊は自衛隊の中でもエリート中のエリートしか
入れないと言われている。
ヤタガラスが行動する時は主に3つ。
1つは大規模すぎる災害が来た時の人命救助。
2つ目は海外が攻めて来た時の切り札。
そして3つ目は暗殺。
この3つが主な活動内容だと噂になっている。
「はぁ～。そこに内定とかバケモンかよ。」
「FIRSTKINGが直々に指名して
　その人とタイマンをし、
　教育してもらうんだとか。
　もしかすると、今回の試合を見て、
　君が選ばれるかもね。」
「俺が選ばれたとしたら和樹が影武者で出てくれ。
　そして、俺のために死んでくれ。」
「やだよ。」
そして、時間は経つ。
俺、まや、和樹、千春、結衣は
FIRSTKINGのタイマンを見に向かった。

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