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無人島編
チートで俺を殺すな。
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俺らは指定されていた場所まで歩いていた。
歩いている時間ほとんど会話はなかった。
やはり最終決戦ってこともあってか、
緊張が走っていた。
俺らの戦術としては俺と千春で詰める。
これしかないと思っていた。
あくまで予想だが、
小手先の通用する相手ではないと判断し、
なおかつ今更コンビネーションを
練習したところで全く意味の無いと思い
なんとか数の暴力で押し切ろうと思った。
人を殺せない結衣は後ろで
見てもらうしかない。
殺し合いにおいて殺せないという感情は
危険でしかないからだ。
俺は誓ったあの日を思い出しながら
1歩また1歩と歩を進めた。
俺らは街の中心に着いた。
そこに座っている1人の男性。
持ち物的に刀とかではない。
銃の可能性が高いだろう。
それもバランス調整のためにハンドガンかな
あまりにも強い武器を1人持っていたら、
主催者側も楽しくないだろうしな。
「やっと来たか。翔太くん。」
相手は不気味な笑みを浮かべながら
俺に話しかける。
俺は返答しなかった。いや、できなかった。
相手のただものでは無いオーラに押された。
「僕の名前は修斗だ。
君たちとの勝負を楽しみにしてたよ。」
俺と千春は呼吸を整える。
冷や汗が流れる。
「じゃあバトルスタートだ。」
その声とともに俺はM9ベレッタを放つ。
修斗の足を狙った。
だが、修斗は難なく躱した。
は?距離的に15mぐらいしかないのに
躱すのかよ。単なるチーターじゃん。
そんなことを考えていると、
修斗という男は距離を詰めてきた。
それに対し俺よりも早く千春が反応した。
修斗のナイフと千春の刀が交わる。
その時に俺は気づいた。
「千春!すぐ離れろ!!」
その声とともに千春は修斗から離れる。
だが、遅かった。
千春の刀が砕けた。
高周波ブレード。
ナイフの刃先がギザギザになっているのが
特徴的で、高周波振動発生機により、
振動させることで相手の刀やナイフを
容易く折ることが可能なんだとか。
SFのゲームとかによく出てくるが、
まさか現実にあるとは思いもしなかった。
千春は驚いたが、
すぐに素手での戦闘を挑む。
それに合わせて俺も修斗との距離を詰める。
高周波ブレードの振動が止まっている。
多分だが、制限時間とかがあるのだろう。
俺と千春は果敢に攻め続けた。
だが、修斗に致命的な一撃を加えることが
できない。
翔太は俺のナイフを捌き、
千春の拳を躱し、
そしてカウンターまでしてくる。
まるで、未来を読んでいるかのように。
「はぁはぁ」
先に息切れしたのは俺たちの方だった。
「もう終わりかい?
君たちならもう少し楽しませてくれよ。」
疲れていたせいか俺の視界から修斗が消える
「グハッ」
千春が吹き飛ぶ。
「千春!!」
なんだよ。全く見えない。
あの感じじゃ千春はダウンだ。
もう意識がないように見える。
俺はナイフとM9ベレッタを構える。
一か八かで行くしかねぇ。
一気に距離を詰める。
「パンっ」
銃声が鳴り響く。
修斗のコルトパイソンから。
M9ベレッタを持っていた右手から
血が吹き出してくる。
狙いはM9ベレッタだったのだろう。
俺の指を掠めただけだった。
だが、M9ベレッタは砕けた。
俺は死を悟った。
結衣には逃げてほしかった。
だから、時間を稼ごう。
「降参だよ。修斗さん。」
「ふっ何を言っているんだい。
君はまだ死んでいない。
だから、ゲームは終わらない。
もう少し楽しもうじゃないか。」
俺の左足にコルトパイソンの銃弾が
貫通する。
だが、俺は結衣の逃げる時間を稼ぐために
喋ることをやめない。
「どうしてあんたはそんなに強いんだ?」
「僕は君たちの未来が見えるんだよ。
まぁ、未来と言っても次の行動だけだが
相手の動きを予測しているだけさ。」
は、まじのくそチート野郎が。
っと俺は思いながらゆっくりの
死を受け入れようとしていた。
その時。
「はぁぁぁぁぁあ」
俺が何度も聞いた声で
無理やり意識を覚醒させられるのであった。
歩いている時間ほとんど会話はなかった。
やはり最終決戦ってこともあってか、
緊張が走っていた。
俺らの戦術としては俺と千春で詰める。
これしかないと思っていた。
あくまで予想だが、
小手先の通用する相手ではないと判断し、
なおかつ今更コンビネーションを
練習したところで全く意味の無いと思い
なんとか数の暴力で押し切ろうと思った。
人を殺せない結衣は後ろで
見てもらうしかない。
殺し合いにおいて殺せないという感情は
危険でしかないからだ。
俺は誓ったあの日を思い出しながら
1歩また1歩と歩を進めた。
俺らは街の中心に着いた。
そこに座っている1人の男性。
持ち物的に刀とかではない。
銃の可能性が高いだろう。
それもバランス調整のためにハンドガンかな
あまりにも強い武器を1人持っていたら、
主催者側も楽しくないだろうしな。
「やっと来たか。翔太くん。」
相手は不気味な笑みを浮かべながら
俺に話しかける。
俺は返答しなかった。いや、できなかった。
相手のただものでは無いオーラに押された。
「僕の名前は修斗だ。
君たちとの勝負を楽しみにしてたよ。」
俺と千春は呼吸を整える。
冷や汗が流れる。
「じゃあバトルスタートだ。」
その声とともに俺はM9ベレッタを放つ。
修斗の足を狙った。
だが、修斗は難なく躱した。
は?距離的に15mぐらいしかないのに
躱すのかよ。単なるチーターじゃん。
そんなことを考えていると、
修斗という男は距離を詰めてきた。
それに対し俺よりも早く千春が反応した。
修斗のナイフと千春の刀が交わる。
その時に俺は気づいた。
「千春!すぐ離れろ!!」
その声とともに千春は修斗から離れる。
だが、遅かった。
千春の刀が砕けた。
高周波ブレード。
ナイフの刃先がギザギザになっているのが
特徴的で、高周波振動発生機により、
振動させることで相手の刀やナイフを
容易く折ることが可能なんだとか。
SFのゲームとかによく出てくるが、
まさか現実にあるとは思いもしなかった。
千春は驚いたが、
すぐに素手での戦闘を挑む。
それに合わせて俺も修斗との距離を詰める。
高周波ブレードの振動が止まっている。
多分だが、制限時間とかがあるのだろう。
俺と千春は果敢に攻め続けた。
だが、修斗に致命的な一撃を加えることが
できない。
翔太は俺のナイフを捌き、
千春の拳を躱し、
そしてカウンターまでしてくる。
まるで、未来を読んでいるかのように。
「はぁはぁ」
先に息切れしたのは俺たちの方だった。
「もう終わりかい?
君たちならもう少し楽しませてくれよ。」
疲れていたせいか俺の視界から修斗が消える
「グハッ」
千春が吹き飛ぶ。
「千春!!」
なんだよ。全く見えない。
あの感じじゃ千春はダウンだ。
もう意識がないように見える。
俺はナイフとM9ベレッタを構える。
一か八かで行くしかねぇ。
一気に距離を詰める。
「パンっ」
銃声が鳴り響く。
修斗のコルトパイソンから。
M9ベレッタを持っていた右手から
血が吹き出してくる。
狙いはM9ベレッタだったのだろう。
俺の指を掠めただけだった。
だが、M9ベレッタは砕けた。
俺は死を悟った。
結衣には逃げてほしかった。
だから、時間を稼ごう。
「降参だよ。修斗さん。」
「ふっ何を言っているんだい。
君はまだ死んでいない。
だから、ゲームは終わらない。
もう少し楽しもうじゃないか。」
俺の左足にコルトパイソンの銃弾が
貫通する。
だが、俺は結衣の逃げる時間を稼ぐために
喋ることをやめない。
「どうしてあんたはそんなに強いんだ?」
「僕は君たちの未来が見えるんだよ。
まぁ、未来と言っても次の行動だけだが
相手の動きを予測しているだけさ。」
は、まじのくそチート野郎が。
っと俺は思いながらゆっくりの
死を受け入れようとしていた。
その時。
「はぁぁぁぁぁあ」
俺が何度も聞いた声で
無理やり意識を覚醒させられるのであった。
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