堕天の皇帝

無人島編

私を殺してよ。

 俺は毒ガスを吸いながらも
何とかおばさんに勝利した。
俺、結衣、千春、そしてもう1人。
どうせこのラストがめっちゃ強いとか
なんだろうな～。やだな～。
おばさんから毒ガスを1つ貰う。
なにかに使えたらいいんだが。

 俺は敵の武器を考える。
相手自身の武器が1つ。
そしてヤンキーが持ってたコルトパイソン。
そして、毒ガスの可能性。
救援物資の武器の可能性もあるのか、、、
相当強敵だな。

 俺はひとつ気づく。
おばさんの持ち物を漁っていると、
1枚の紙が出てくる。
「君が初めて人を殺した場所に来い。
　私はそこで君を待っているよ。」
は、もともとこのおばさんは捨て駒か。
そりゃそうだ。
おばさんは毒ガスを2個しか所有していない
捨て駒じゃ無ければ、もう少し武器を
持たせるはずだからな。
そして俺は結衣と千春を集めて
作戦会議を行うのだった。

 俺が考える相手の武器と、
俺らの武器を整理する。
1番の決めてはＭ９ベレッタだろう。
だが、もう装弾数があまりない。
外してばかりじゃいられないだろう。
次点で千春の刀と俺らのナイフ。
そして、テーザーが一丁。
ラストが毒ガスひとつ。
まぁ二人で距離を詰めるしかないだろう。
なんやかんやで俺は千春のことを
認めつつある。一応合図をしたとはいえ、
千春がいなければ、おばさんの時点で
既に負けていたからな。
そんなことを考えていると、
結衣が俺の背中を叩いてくる。
「じ・か・ん・つ・くっ・て」
モールス信号か。
そういや、昔2人で秘密の言葉とか
言いながら、学んでたんだよな。
俺は小さくOKと指で合図した。

ーー夜ーー
 深夜だ。
とても月が綺麗に感じる。
千春は既にぐっすりと寝ていた。
そうして、俺は洞窟を出る。
結衣の後ろ姿が見える。
「結衣。どうした？」
俺は話しかける。
「ねぇ。翔太。」
結衣の顔は至って真剣だ。
そして、結衣が言葉を紡ぐ。
「この戦いが終わったらさ、」
俺は嫌な予感がする。
「私を殺してよ。」
そんな結衣の悲しげな言葉が
綺麗な月が見えると共に
俺の中で反響するのであった。