私はあなたのことをこの世界の誰よりも愛しています

key

文字の大きさ
上 下
5 / 8

5日目。

しおりを挟む
 違う違う違う違う。
あれは夢だ。夢なんだ。
悪い夢すぎる。
俺は夕焼けどこかの高い場所。
俺は、俺は。
泣き叫びながら、結衣をだき抱えていた。 

 俺は久しぶりに朝にシャワーを浴びていた。
今日は大学が休みだ。
俺は明日にある結衣とのデートに備えるのと
について調べようと思った。

 俺はショッピングに出かけていた。
明日のデートの服装を買いに、
「お、翔太。」
「おー。大吾じゃねぇーか。」
「お前が外に出るだなんて珍しいな。
 明後日には世界滅亡するんじゃねぇーか?」
「ほんとにしそうだからやめてくれ。」
「あはは。」
1泊置いて大吾は言う。
「まだ死にたくねぇーな。」
「あぁ。そうだな。」
俺は心の奥底から願う。
どうか、俺らがまだ生きれる世界が、
俺らが生きれている世界が、
俺らがいつも通り笑っている世界が、
5分前に作られていますように。

 そして、俺は大吾と別れ、
家の近くのでかい図書館に来ていた。
神の鼓手という言葉の意味を知りたいから。
図書館には俺と管理者的なおじいちゃん1人だけだ。
何時間たっただろうか。
俺はひたすらに探し続けたが、見つからなかった。
「どうした。青年よ。」
おじいちゃんが話しかけてくる。
「ワシがお主の探している本を
 見つけてあげようじゃないか。」
「なら、神の鼓手って言う言葉が
 関係する本とかってありますかね?」
「神の鼓手?」
おじいちゃんは考えている。
「あぁ。そういや。
 図書保管庫にそんなのがあったような
 気がするのぉ。ちょっと待っとれ。」
そう言って、おじいちゃんは
てこてこと歩いて探しに行ってくれた。
ってか、歩き方可愛いな。
そうして、1つの分厚い本を持って帰ってきた。
「これじゃないかのぉ。」
その本のタイトルは「神の鼓手」
完璧だ。
「ありがとうございます。」
「おぉ。見つかってよかったのぉ。」
 そういって、おじいちゃんは
 また仕事に戻って行った。
俺は1ページ、また1ページとめくる。

 あぁー!!よくわかんねぇ。
クトゥルフってやつが目覚めたら
人類滅ぶとか恐ろしすぎだろ。
だが、それを永遠と寝かすために
ヴィルトゥオースってやつが、
太鼓を鳴らし続ける?
逆にうるさくて寝れねぇだろ。
とかツッコミを入れながら
読むのを諦めようとしたその時、
1枚のメモ用紙が出てきた。
「選択肢は2つだけではない。
 提示されたものだけを
 選択肢だとは思ってはいけない。」
一体なんの意味を示すのだろう。
俺はこのメモ用紙だけを持って帰った。

 そして、俺は家に帰る。
いつも通りの暮らしをすると、
「プルルルル。」
結衣から電話だ。
ピッ。
俺はその電話に出る。
「もしもし。翔太。」
「今日は落ち着いているんだな。」
「毎日落ち着いてないみたいな言い方やめてよ。」
そして、また喋って時間を潰す。
そして、また夜遅くになり、
「明日は10時に駅前だからね。
 絶対に遅刻しちゃダメだよ!!」
「あぁ。わかってるよ。」
そう釘を刺されながら、俺らは就寝をした。






 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

最愛の彼

詩織
恋愛
部長の愛人がバレてた。 彼の言うとおりに従ってるうちに私の中で気持ちが揺れ動く

【ショートショート】おやすみ

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。 声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。 ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

処理中です...