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048 満月貝
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「一緒に夜通し飲んで歌ったんだ!俺たちゃもう友達だ!」
昇り始めた朝日に照らされた甲板で、組合長はセイレーンと肩を組みながらそう言って酒臭い息を吐いた。
<うふふ、人間のお友達、嬉しい>
途中から一緒になって酒を飲み始めたセイレーンも、魚の下半身の先の尾びれをビチビチさせながら、頬をピンク色に染めて微笑っている。
数人の若い漁師たちも、それぞれにセイレーンたちと肩を組んだり手を取り合ったりして一緒に酒を飲んでいる。
やはりセイレーンたちは人間を襲うつもりではなく、人間と仲良くなりたくて自慢の歌を聴かせに来ていただけだったそうだ。
セイレーンは人間のように発声することはできず、歌うことしかできないらしい。
「おや、ティモシーさん。ハーヴェストが解析結果を送信してきましたよ」
レミーが薄い石版を手にしてそう言った。
「ハーヴェストによると、セイレーンさんたちの歌声の周波数が人間の脳に影響を与えて急速に眠りに誘うみたいですね。聴覚を遮断しても水分量の多い人体そのものを揺らして脳に作用するようです。だから耳栓も効果なかったんですね…魔力障壁も音波は通過してしまいますし………無効化するには同程度の音量や近い周波数で打ち消すしかないのか……マリアさんたちの音楽が比較的近い周波数だったのは僥倖でしたね…」
レミーは何やら小難しいことを言いながら甲板を歩き回っている。
「これは新しい魔導具のアイデアになりそうですよ」
歩みを止めてレミーはニヤリと笑った。
研究熱心だな。
ていうか、だからレミーはペールポートまでの道中でも俺に魔導兵装で戦わせたがっていたのか。
ハーヴェストで情報を収集して新しい魔導具開発に活かしたいと。
なんだか俺は、すっかりレミーに良いように使われている気がしないでもない。
マストにもたれかかってその様子を見ていたシェリルが髪をかきあげた。
「ところで、今回はマリアたちがいて助かったわけだけど、次回からはどうするの?仲良くなれたはいいけど、それでも歌を聴いたらまた眠ってしまうんじゃないかしら」
それを聞いてレミーが胸を張る。
「その点はご心配なく!昨夜の音声は録音再生装置でバッチリ収録済みですから!それを大音量で流せば眠ってしまうことはないはずですよ!」
レミーはそう説明しながら、船室から録音再生装置を持ってきて組合長に渡した。
「ありがとよ!じゃあ今後は昨晩の音楽を聴きながら漁をするってぇわけだ!こりゃ仕事が楽しくなりそうだな!」
組合長は録音再生装置を抱えてガッハッハと笑っている。
「でもよ!せっかく仲良くなったんだから、俺たちもセイレーンと話せりゃもっといいんだけどな!」
確かにそうだ。
今は俺の精神感応による思念共有でコミュニケーションがとれているが、俺がいなくなれば意思疎通はできなくなってしまう。
そうなれば、何かのきっかけで行き違いが起きてしまうこともあるかもしれない。
「それなら、シルフィードがいればいいんじゃない?」
シシリーがそう言った。
シルフィード。
俺もラノアール王国で運用していた、通信を補助してくれる精霊。
半径100m程度の範囲内にいる人間の思念共有を促してくれるので、確かにシルフィードがいれば漁師たちもセイレーンと意思疎通ができるはずだ。
しかし、召喚魔術師が作成した魔法陣がなければ俺には呼び出すことができない。性格がデリケートで適切なケアをしなければすぐに消えてしまうのも難点だ。
「でもシシリー、今の俺じゃシルフィードは呼び出せないんだよ」
俺のその言葉にシシリーは、きょとんとした顔をする。
「シルフィードなら、アタシ呼べるよ?エルフだもん」
…………………………………………
シシリーは魔法陣を描くこともなくシルフィードを呼び出した。
「よろしくね!シルフィード!この港で漁師さんたちとセイレーンさんたち、みんなと仲良くしてあげてね!」
羽の生えた小さな精霊が光の粉を振りまきながら、シシリーのまわりをグルグルと飛び回ってから、組合長の鍛え上げられた肩の上に乗った。
「おお…これで俺たちもセイレーンと話せるようになるってのか?」
「そうだよ!ちゃんと毎日シレヌクの葉っぱを浮かせたお水をあげてね!それと魔力もたっぷりあげるのを忘れないで!」
「いや…シレヌクの樹はこの辺にも生えてるから問題ねえけどよ、魔力をたっぷりってのはな…俺たちの中にゃ、そんなに魔術が上手い奴はいねえぞ?」
「…あれ、そうなの?」
シシリーは呼び出した後のケアまでは深く考えていなかったようだ。
となれば、俺が毎日ここに通って魔力注入でもするしかないか。
まあシシリーの空間魔術ですぐ来れるけど、毎日ってのはちょっとな…。
俺が悩み込んでいると、さっきまで組合長と肩を組んでいたセイレーンの1人が思念を発した。
<魔力は、私たち、あげられるわ>
…………………………………………
「またこの街に来たら必ず組合に顔を出せよ!大歓迎してやるぜ!」
俺たちは組合長に見送られながら港をあとにした。
漁師たちは今後、録音再生装置でマリアたちの音楽を流しながら、シルフィードを連れて毎日、海に出るそうだ。
セイレーンたちにシルフィードのケアをしてもらい、漁を終えたらセイレーンたちと歌って踊って酒を飲んで、港に帰ってくる。
それがペールポートの漁師たちの新しい日常になるらしい。
「よかったね!満月貝も見つかって!」
そう言ったシシリーの隣りを歩くモモは、その華奢な手のひらの上に金色の貝殻を乗せていた。
「はい!これでおばあちゃんの薬が作れます!」
俺はセイレーンたちとの宴を終えて港に戻ると、さっそく強烈な吐き気を催して、そのまま組合本部の仮眠室を借りて丸1日眠った。
その二日酔いは今までにないほど激しい戦いで、今回ばかりは胃がひっくり返って口から飛び出ることを本気で覚悟したほどだった。
俺が丸1日寝込んでいる間、他の面々はマリアたちに礼を言ってカーライルに帰し、漁師たちとともに再び海に出て満月貝を手に入れてきたのだそうだ。
滅多にとれる貝ではないのだが、セイレーンたちが潜ってとってきてくれたおかげで、数年ぶりの大漁となったという。
「では次はエルフの隠れ里がある『約束の地』ね」
「はい!最寄りの村まで私の空間魔術で行きましょう!」
ネネがそう言って空中に大きな光の輪を描き出す。
「あれ?直接エルフの隠れ里じゃないんですか?」
レミーのその質問にモモが答える。
「里には特別な結界が張られていて直接は行けないので、森の中を歩いていくことになります」
マジかよ。超大変そうじゃん。
しかし俺の肩に乗っているバーグルーラは愉快そうに言う。
<海の次は森か。お前たちといると退屈しなくていいな>
「ま、とりあえず行ってみよーっ!」
シシリーが勢いよく光の輪に飛び込んでいく。
続いてレミーにモモ、俺の肩から飛び立ったバーグルーラも飛び込んでいく。
ネネも顔だけ振り向いて、「早く通らないと消えちゃいますよ!」と光の輪をくぐっていく。
そしてシェリルが光の輪に片足を踏み入れる。
「みんなで昨日いただいたこの街の海鮮料理も、また食べに来たいわね」
――ちょっと待て!
俺が二日酔いで寝てる間にみんなで食ったのか!
結局この街で何も食ってないぞ俺は!
俺はみんなを追いかけて光の輪に飛び込んだ。
昇り始めた朝日に照らされた甲板で、組合長はセイレーンと肩を組みながらそう言って酒臭い息を吐いた。
<うふふ、人間のお友達、嬉しい>
途中から一緒になって酒を飲み始めたセイレーンも、魚の下半身の先の尾びれをビチビチさせながら、頬をピンク色に染めて微笑っている。
数人の若い漁師たちも、それぞれにセイレーンたちと肩を組んだり手を取り合ったりして一緒に酒を飲んでいる。
やはりセイレーンたちは人間を襲うつもりではなく、人間と仲良くなりたくて自慢の歌を聴かせに来ていただけだったそうだ。
セイレーンは人間のように発声することはできず、歌うことしかできないらしい。
「おや、ティモシーさん。ハーヴェストが解析結果を送信してきましたよ」
レミーが薄い石版を手にしてそう言った。
「ハーヴェストによると、セイレーンさんたちの歌声の周波数が人間の脳に影響を与えて急速に眠りに誘うみたいですね。聴覚を遮断しても水分量の多い人体そのものを揺らして脳に作用するようです。だから耳栓も効果なかったんですね…魔力障壁も音波は通過してしまいますし………無効化するには同程度の音量や近い周波数で打ち消すしかないのか……マリアさんたちの音楽が比較的近い周波数だったのは僥倖でしたね…」
レミーは何やら小難しいことを言いながら甲板を歩き回っている。
「これは新しい魔導具のアイデアになりそうですよ」
歩みを止めてレミーはニヤリと笑った。
研究熱心だな。
ていうか、だからレミーはペールポートまでの道中でも俺に魔導兵装で戦わせたがっていたのか。
ハーヴェストで情報を収集して新しい魔導具開発に活かしたいと。
なんだか俺は、すっかりレミーに良いように使われている気がしないでもない。
マストにもたれかかってその様子を見ていたシェリルが髪をかきあげた。
「ところで、今回はマリアたちがいて助かったわけだけど、次回からはどうするの?仲良くなれたはいいけど、それでも歌を聴いたらまた眠ってしまうんじゃないかしら」
それを聞いてレミーが胸を張る。
「その点はご心配なく!昨夜の音声は録音再生装置でバッチリ収録済みですから!それを大音量で流せば眠ってしまうことはないはずですよ!」
レミーはそう説明しながら、船室から録音再生装置を持ってきて組合長に渡した。
「ありがとよ!じゃあ今後は昨晩の音楽を聴きながら漁をするってぇわけだ!こりゃ仕事が楽しくなりそうだな!」
組合長は録音再生装置を抱えてガッハッハと笑っている。
「でもよ!せっかく仲良くなったんだから、俺たちもセイレーンと話せりゃもっといいんだけどな!」
確かにそうだ。
今は俺の精神感応による思念共有でコミュニケーションがとれているが、俺がいなくなれば意思疎通はできなくなってしまう。
そうなれば、何かのきっかけで行き違いが起きてしまうこともあるかもしれない。
「それなら、シルフィードがいればいいんじゃない?」
シシリーがそう言った。
シルフィード。
俺もラノアール王国で運用していた、通信を補助してくれる精霊。
半径100m程度の範囲内にいる人間の思念共有を促してくれるので、確かにシルフィードがいれば漁師たちもセイレーンと意思疎通ができるはずだ。
しかし、召喚魔術師が作成した魔法陣がなければ俺には呼び出すことができない。性格がデリケートで適切なケアをしなければすぐに消えてしまうのも難点だ。
「でもシシリー、今の俺じゃシルフィードは呼び出せないんだよ」
俺のその言葉にシシリーは、きょとんとした顔をする。
「シルフィードなら、アタシ呼べるよ?エルフだもん」
…………………………………………
シシリーは魔法陣を描くこともなくシルフィードを呼び出した。
「よろしくね!シルフィード!この港で漁師さんたちとセイレーンさんたち、みんなと仲良くしてあげてね!」
羽の生えた小さな精霊が光の粉を振りまきながら、シシリーのまわりをグルグルと飛び回ってから、組合長の鍛え上げられた肩の上に乗った。
「おお…これで俺たちもセイレーンと話せるようになるってのか?」
「そうだよ!ちゃんと毎日シレヌクの葉っぱを浮かせたお水をあげてね!それと魔力もたっぷりあげるのを忘れないで!」
「いや…シレヌクの樹はこの辺にも生えてるから問題ねえけどよ、魔力をたっぷりってのはな…俺たちの中にゃ、そんなに魔術が上手い奴はいねえぞ?」
「…あれ、そうなの?」
シシリーは呼び出した後のケアまでは深く考えていなかったようだ。
となれば、俺が毎日ここに通って魔力注入でもするしかないか。
まあシシリーの空間魔術ですぐ来れるけど、毎日ってのはちょっとな…。
俺が悩み込んでいると、さっきまで組合長と肩を組んでいたセイレーンの1人が思念を発した。
<魔力は、私たち、あげられるわ>
…………………………………………
「またこの街に来たら必ず組合に顔を出せよ!大歓迎してやるぜ!」
俺たちは組合長に見送られながら港をあとにした。
漁師たちは今後、録音再生装置でマリアたちの音楽を流しながら、シルフィードを連れて毎日、海に出るそうだ。
セイレーンたちにシルフィードのケアをしてもらい、漁を終えたらセイレーンたちと歌って踊って酒を飲んで、港に帰ってくる。
それがペールポートの漁師たちの新しい日常になるらしい。
「よかったね!満月貝も見つかって!」
そう言ったシシリーの隣りを歩くモモは、その華奢な手のひらの上に金色の貝殻を乗せていた。
「はい!これでおばあちゃんの薬が作れます!」
俺はセイレーンたちとの宴を終えて港に戻ると、さっそく強烈な吐き気を催して、そのまま組合本部の仮眠室を借りて丸1日眠った。
その二日酔いは今までにないほど激しい戦いで、今回ばかりは胃がひっくり返って口から飛び出ることを本気で覚悟したほどだった。
俺が丸1日寝込んでいる間、他の面々はマリアたちに礼を言ってカーライルに帰し、漁師たちとともに再び海に出て満月貝を手に入れてきたのだそうだ。
滅多にとれる貝ではないのだが、セイレーンたちが潜ってとってきてくれたおかげで、数年ぶりの大漁となったという。
「では次はエルフの隠れ里がある『約束の地』ね」
「はい!最寄りの村まで私の空間魔術で行きましょう!」
ネネがそう言って空中に大きな光の輪を描き出す。
「あれ?直接エルフの隠れ里じゃないんですか?」
レミーのその質問にモモが答える。
「里には特別な結界が張られていて直接は行けないので、森の中を歩いていくことになります」
マジかよ。超大変そうじゃん。
しかし俺の肩に乗っているバーグルーラは愉快そうに言う。
<海の次は森か。お前たちといると退屈しなくていいな>
「ま、とりあえず行ってみよーっ!」
シシリーが勢いよく光の輪に飛び込んでいく。
続いてレミーにモモ、俺の肩から飛び立ったバーグルーラも飛び込んでいく。
ネネも顔だけ振り向いて、「早く通らないと消えちゃいますよ!」と光の輪をくぐっていく。
そしてシェリルが光の輪に片足を踏み入れる。
「みんなで昨日いただいたこの街の海鮮料理も、また食べに来たいわね」
――ちょっと待て!
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