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041 的外れ
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エルフの隠れ里と思われる「約束の地」の情報が欲しい。
ちょうどそう思っている時に我が家のドアが開けられたわけだが、だからと言ってそう都合よく求める情報がポンと手に入るというものではない。
玄関を開けたジョシュアの第一声は、やはり的外れもいいところだった。
「実は、我がパーティーメンバーのベアが片想いをしていまして」
どうでもいい。超どうでもいい。
こっちはつい先ほどまで、世界を変える発明をするためにどうするかという壮大なテーマで話していたのだ。
「そんなの、相手に好きだって言えばいいだけじゃん!」
シシリーも同じ想いだったのだろう。やや憤慨した様子で言い放った。
「いや、もちろんそれはそうなんですが、相手がその、エレンさんでして」
エレン。先日の音楽祭で熱狂の中心にいた、マリアたち3姉妹の次女。
失礼な言い方になってしまうが、俺が知る限りでもっとも豊かな胸を持つ女性でもある。
「おお、じゃあエレンに告白してきなよドーンと。男は当たって砕けろだよ」
俺が少しぶっきらぼうにそう言うと、「違うんですよ!」とジョシュアが食い下がる。
違くないでしょ。
「そうしようにも、近付くことさえできないんですよ!」
聞けば、マリアたち3姉妹は1週間前の音楽祭で、一夜にしてこの街の話題の中心となった。
彼女たちが行く先々は常に人の山。「握手してくれ」「ここに名前を書いてくれ」などと、この街の市民のほとんどに追い回されるほどの存在になってしまったらしい。
「すっかりスターですね!」とレミー。
スター。星ということか。
確かに今や彼女たちはこの街において星のように煌めく存在なのだろう。
だが星は、どれだけ手を伸ばしても届かないものだ。
「確かに会って話すこともできないほどの人気者なら、告白どころじゃないわね」
そのシェリルの言葉に、「それもまあ、そうなんですが」とジョシュアが続ける。
「実はマリアさんたち、3日前から行方が知れないんですよ」
どこに行っても人だかりができ、街を歩いていて人が集まっているところがあれば、「ああ、あそこにマリアたちがいるのだな」とわかるレベルだったのが、ここ3日間はこの街のどこにもその人だかりができることもなく、彼女たちの姿は一切見当たらなくなってしまったのだそうだ。
「そりゃそれだけ追い立てられたんだから、どこかに隠れちゃったんじゃないですか?」
レミーがそう言うと、ジョシュアは首をひねった。
「いえ…それならまだいいんですが、名うての冒険者たちが総出で探しても見つからないっていうのは、いくら何でもおかしいんですよね」
マリアたちがいなくなった3日前、その日のうちに冒険者ギルドへと捜索依頼のクエストが出されたという。報酬額は最高レベルに跳ね上がり、Sランクのパーティーまでもが捜索に参加したが、それでも見つからないらしい。
<では、この街をすでに去ったのかもしれぬな>
バーグルーラが本棚の上からそう言った。
「ええ、ですがもしそうだとしても、足取りくらいは掴めるはずなんです。もし他の国に行くのなら冒険者に護衛を依頼することも多いですし、馬車の手配もありますし」
一同が考え込む中、シェリルが口を開いた。
「もしかしたら、誘拐という可能性もあるわね」
その言葉を聞いてジョシュアが身を乗り出す。
「そうなんですよ!もしそんなことになったら大事件ですよ!だからティモシーさんのところに来たんです!どんな事件でも解決してくれるこの探偵事務所に!」
探偵。
そうだった。
そう言えばそうだった。
迷宮に入れられたりドワーフの鉱山まで連れ回されたりラノアールに拉致されたりしてる間にすっかり忘れてた。
俺、探偵だった。
咳払いをひとつして、俺はその身を乗り出す。
「いいでしょう。その依頼、私が引き受けましょう。ただし報酬は前金で15万ディルだ。構いませんね?」
ジョシュアは顔をほころばせ、「はい!ぜひ!」と俺の手をとった。
レミーは首を傾げて、「ドラマなんかない世界なのに、どうして同じようなカッコつけ方するんだろ…」などと、わけのわからないことを呟いている。
誘拐。
もし本当にそうだったら、人気者にしてしまった俺たちにも責任あるんだぞ、レミー君。
ちょうどそう思っている時に我が家のドアが開けられたわけだが、だからと言ってそう都合よく求める情報がポンと手に入るというものではない。
玄関を開けたジョシュアの第一声は、やはり的外れもいいところだった。
「実は、我がパーティーメンバーのベアが片想いをしていまして」
どうでもいい。超どうでもいい。
こっちはつい先ほどまで、世界を変える発明をするためにどうするかという壮大なテーマで話していたのだ。
「そんなの、相手に好きだって言えばいいだけじゃん!」
シシリーも同じ想いだったのだろう。やや憤慨した様子で言い放った。
「いや、もちろんそれはそうなんですが、相手がその、エレンさんでして」
エレン。先日の音楽祭で熱狂の中心にいた、マリアたち3姉妹の次女。
失礼な言い方になってしまうが、俺が知る限りでもっとも豊かな胸を持つ女性でもある。
「おお、じゃあエレンに告白してきなよドーンと。男は当たって砕けろだよ」
俺が少しぶっきらぼうにそう言うと、「違うんですよ!」とジョシュアが食い下がる。
違くないでしょ。
「そうしようにも、近付くことさえできないんですよ!」
聞けば、マリアたち3姉妹は1週間前の音楽祭で、一夜にしてこの街の話題の中心となった。
彼女たちが行く先々は常に人の山。「握手してくれ」「ここに名前を書いてくれ」などと、この街の市民のほとんどに追い回されるほどの存在になってしまったらしい。
「すっかりスターですね!」とレミー。
スター。星ということか。
確かに今や彼女たちはこの街において星のように煌めく存在なのだろう。
だが星は、どれだけ手を伸ばしても届かないものだ。
「確かに会って話すこともできないほどの人気者なら、告白どころじゃないわね」
そのシェリルの言葉に、「それもまあ、そうなんですが」とジョシュアが続ける。
「実はマリアさんたち、3日前から行方が知れないんですよ」
どこに行っても人だかりができ、街を歩いていて人が集まっているところがあれば、「ああ、あそこにマリアたちがいるのだな」とわかるレベルだったのが、ここ3日間はこの街のどこにもその人だかりができることもなく、彼女たちの姿は一切見当たらなくなってしまったのだそうだ。
「そりゃそれだけ追い立てられたんだから、どこかに隠れちゃったんじゃないですか?」
レミーがそう言うと、ジョシュアは首をひねった。
「いえ…それならまだいいんですが、名うての冒険者たちが総出で探しても見つからないっていうのは、いくら何でもおかしいんですよね」
マリアたちがいなくなった3日前、その日のうちに冒険者ギルドへと捜索依頼のクエストが出されたという。報酬額は最高レベルに跳ね上がり、Sランクのパーティーまでもが捜索に参加したが、それでも見つからないらしい。
<では、この街をすでに去ったのかもしれぬな>
バーグルーラが本棚の上からそう言った。
「ええ、ですがもしそうだとしても、足取りくらいは掴めるはずなんです。もし他の国に行くのなら冒険者に護衛を依頼することも多いですし、馬車の手配もありますし」
一同が考え込む中、シェリルが口を開いた。
「もしかしたら、誘拐という可能性もあるわね」
その言葉を聞いてジョシュアが身を乗り出す。
「そうなんですよ!もしそんなことになったら大事件ですよ!だからティモシーさんのところに来たんです!どんな事件でも解決してくれるこの探偵事務所に!」
探偵。
そうだった。
そう言えばそうだった。
迷宮に入れられたりドワーフの鉱山まで連れ回されたりラノアールに拉致されたりしてる間にすっかり忘れてた。
俺、探偵だった。
咳払いをひとつして、俺はその身を乗り出す。
「いいでしょう。その依頼、私が引き受けましょう。ただし報酬は前金で15万ディルだ。構いませんね?」
ジョシュアは顔をほころばせ、「はい!ぜひ!」と俺の手をとった。
レミーは首を傾げて、「ドラマなんかない世界なのに、どうして同じようなカッコつけ方するんだろ…」などと、わけのわからないことを呟いている。
誘拐。
もし本当にそうだったら、人気者にしてしまった俺たちにも責任あるんだぞ、レミー君。
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