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第2章
37 smash out
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私は自分の耳と目を疑った。
人格データが消されたはずのセリナが、アイナに肩を支えられて立ち上がろうとしている。
私を『ボス』と呼んで。
「ポッド!アタシと同期しろ!」
「了解シマシタ、セリナ様。同期ヲ開始シマス」
セリナの身体がアイナのオーバードライブのように激しい光を放ってポッドと共鳴するように甲高い音を響き渡らせる。
その隣りでアイナが左腕を銃に変えてアンドロイド兵たちにビームを連射する。
「リリアス!セリナの人格データは私の中のバックアップデータで復旧完了した!ネットワークの分断に成功したらマザーを破壊してくれ!」
私は地に伏せたままアンドロイド兵やスクアッド・ゼロたちの銃弾の雨に打たれ、アイナとセリナを見つめている。
――――そうか。
私が見た記憶の中でセリナが言っていた。
『これからは毎日、時間があれば何回でも、アタシたちは記憶を共有しよう』
それでアイナの中にはセリナの記憶と感情のほとんどが残っていた。
さっき唇を重ねていたのは、空っぽのセリナの中にそれを移し入れるため。
アイナとの絆で、セリナは戻ってきたんだ。
「よかった…」
銃撃を受けて肉片を飛び散らしながら私がそう呟くと、ローザが「太陽の光の矢!」と叫んでアンドロイド兵たちを撃ち抜く。
「さあリリアス様!寝てる場合ではありませんわよ!」
私の顔が無意識に微笑み、銃撃を受けながら私は立ち上がる。
肉片が吹っ飛んでいくけど、同じ速度で再生し続ける私は直立して両手を左右に広げる。
「超音波!!!」
両手から強力な音波を放ち、アンドロイド兵の何人かを痺れさせて機能を停止させる。
これも、アイナとセリナの血を吸って得た能力だ。
ケイトとアンズも銃でアンドロイド兵たちと交戦している。
ライラはツタを伸ばして巨大なマザー本体のまわりを飛び回りながら撹乱している。
私は闇に消えて移動し、アイナとセリナの前に立つ。
あとはここで2人を守れば、セリナがマザーをネットワークから分断してくれる。
そうすればマザーを力任せにぶっ壊すだけ。
アンドロイド兵やスクアッド・ゼロたちが次々と銃弾やレーザーを撃ち込んでくるが、すべて私のバリアでかき消されていく。
私の背後でセリナがより一層強い光と金属音を放つ。
「ボス…」
私は振り向く。
「どうしたの?」
セリナが微笑みを浮かべて言う。
「…マザーの隔離、完了だ」
私も微笑みを返して言う。
「よくやったわ!さすが私の侍女よ!」
マザーのほうに向き直ると、司令官の身体を借りたマザーが呟いた。
「まさか、このマザーAIに読み抜けがあるとは思いませんでしたよ…」
私は全身から魔力を解き放ちながら言う。
「誰にでも間違いはあるわ…観念するのね…」
私がそう言うと「ふふふ…投了にはまだ早いですね」と言って司令官の身体がメキメキメキと崩れ、笑みを浮かべる頭部を残して機械の部品に変わっていく。残っていたアンドロイド兵たちも機械の部品に変わり、スクアッド・ゼロたちはドロドロと溶けて液体のようになる。
それらが宙に浮いてマザーの本体に吸い込まれていく。
同時にゴゴゴゴゴ…と地面が揺れ、マザーの本体がせり上がり、パラパラと天井から金属片が落ち、私たちのいる空間が崩壊していく。
「さあ…クライマックスはこれからですよ」
マザーがそう言うとガラガラガラと天井が崩落し始めて、ローザが「危険ですわ!脱出しましょう!」と言い、ライラもその横で頷く。
私は天井に手のひらを向け、「レーザー!」と光線を撃ち放つ。
「みんな!飛ぶわよ!」
私は雷竜の翼を広げてローザとライラを抱えたまま飛び立つ。
アイナとセリナ、ケイトとアンズもバシュッ!と私に続いて飛ぶ。
天井の穴を抜けると満天の星空。
眼下に広がるのは広大な基地。
それがズズズズズ…とマザーのいた場所に飲み込まれていき、生き物のようにうごめいて膨れ上がっていく。
基地の様々な建物がベキベキベキと音を立てて形を変え、マザーの本体を包み込むように巨大な人間の形を作っていく。
エンドマイルで戦った超大型機械装甲兵の何倍も巨大な金属の人間。
それが司令官の音声を夜空に響き渡らせる。
「この私が研究を続けてきたナノテクノロジーと『梵天』が磨き上げた機械生命工学、それがひとつに合わさったこの究極体に勝てるはずがありませんよ!」
大音量が空気を震わせて、宙に浮いた私たちにビリビリと響いてくる。
「あなたたちを廃棄処分してゲームオーバーです!」
私は抱きかかえたローザに言う。
「ねえローザ、マザーを倒すまでライラと一緒に光の盾でそこにいてくれる?」
「ええ、わかりましたわ…。でもリリアス様、どうやってあんな巨体を?」
ローザは「聖なる光の盾」と唱えて光の盾を横向きに展開し、その上に飛び乗る。ライラも私の腕の中からそこに続く。
「どれだけ大きくても関係ないわ。でも一応そうね…ライラ、解析眼であいつの弱点とか見えるかしら」
ライラは左右に首を振る。
「その必要はないよ、リリアス。実はさっきもう仕込んでおいたんだ」
首をかしげる私に構わずライラは続ける。
「解き放て…魔蒼麗樹!」
ライラがそう言うと、巨大化したマザーの胸の中心を巨木が突き破った。
「な!こ、これは!」
マザーは胸から生えてくる木の枝をむしり取るが、そのたびに次から次に生えてきてなくならない。ライラが拳を握りしめて言う。
「さあリリアス!あそこにマザーの本体があるよ!」
私は頷いて「さすがライラね!」と言ってマザーに向き直る。
マザーはまだ胸から生えてくる木々を引き抜き続けている。
「こ、こんなもの!こんな!お、玩具の分際で…!」
私は全身の魔力を燃え上がらせ、身体の前に突き出した両手の手のひらに集中させる。
ギィィィィィィィィ…!と手のひらに眩い光が集まる。
「私たちは、玩具じゃないわ…!」
私の背後でケイトが「頼む…リリアス」と呟き、アンズも祈るように「お願い…!」と言い、アイナとセリナが「やってくれ!」「このくだらないゲームを終わらせてくれ!」と叫ぶ。
「全力で行くわ!吹き飛びなさい!!!」
私の両手から太く強大な光線が放たれ、一直線にマザーの胸の中心へと向かう。
それに気付いたマザーがバリアを展開するが、私の怒りを乗せたレーザーはバリアを貫通し、マザーの本体のある胸もそのまま突き破る。
「そんな…そんな…!」
胸に巨大な風穴を開けたマザーがそう呟いてよろめいて倒れそうになるがその動きが止まる。すぐにメキメキと音を立てて修復し胸の風穴が塞がれる。
「…ふふ、まだ終わりませんよ」
驚く私たちを嘲笑うかのようにマザーは続ける。
「掻き集めたスクアッド・ゼロやアンドロイド兵のコア、基地中の機械…それらを繋ぎ合わせ、もはやこの身体そのものが巨大な思考回路となっているのです」
ローザが「なんですって!」と驚きの声を上げ、ライラが「そんなのって…!」と落胆の声を漏らす。だけど私は再び身体中の魔力を燃え上がらせ「それなら話は早いわ!」と飛び出す。
全身に電流を纏い、稲妻そのものになりながら私は右腕の腕輪に語りかける。
エンドマイルの街中のアンデッドを集めた腕輪。
「エンドマイル!変形しなさい!」
数え切れないほど大量のアンデッドの結晶が私の右腕から形を変えて天を衝くような巨大な剣になる。私はマザーに飛びかかりながらそれを振りかざす。
マザーは再びバリアを張るが私にはそんなもの関係ない。
「これで!!!」
ザンッ!
マザーの頭から一気に下まで振り抜いて一刀両断にする。
「終わりよっ!!!!!」
ザザザザザザザザザンッ!!!
稲妻の速度でマザーのまわりを飛び回って次々に斬撃を浴びせ、マザーの巨体を微塵切りにしていく。街そのもののような大きさだったマザーを家くらいの大きさの破片にして、まだ斬り続けて馬車くらいの大きさに、もっと斬り続けて人間くらいの大きさに。まだ斬る。もっと細かく。私の目の前の破片のひとつが司令官の顔に変わる。
「長いゲームも、ようやく…エンディングですね…」
寂しそうに、でもどこか嬉しそうに微笑んだ顔。
私は身体の中で自分の魔力をケルベロスの炎に変化させながら言う。
「ゲームなら、あの世で勝手にやってなさい」
私は全身から地獄の業火を爆発させ、マザーの破片のすべてを一気に焼き尽くした。
人格データが消されたはずのセリナが、アイナに肩を支えられて立ち上がろうとしている。
私を『ボス』と呼んで。
「ポッド!アタシと同期しろ!」
「了解シマシタ、セリナ様。同期ヲ開始シマス」
セリナの身体がアイナのオーバードライブのように激しい光を放ってポッドと共鳴するように甲高い音を響き渡らせる。
その隣りでアイナが左腕を銃に変えてアンドロイド兵たちにビームを連射する。
「リリアス!セリナの人格データは私の中のバックアップデータで復旧完了した!ネットワークの分断に成功したらマザーを破壊してくれ!」
私は地に伏せたままアンドロイド兵やスクアッド・ゼロたちの銃弾の雨に打たれ、アイナとセリナを見つめている。
――――そうか。
私が見た記憶の中でセリナが言っていた。
『これからは毎日、時間があれば何回でも、アタシたちは記憶を共有しよう』
それでアイナの中にはセリナの記憶と感情のほとんどが残っていた。
さっき唇を重ねていたのは、空っぽのセリナの中にそれを移し入れるため。
アイナとの絆で、セリナは戻ってきたんだ。
「よかった…」
銃撃を受けて肉片を飛び散らしながら私がそう呟くと、ローザが「太陽の光の矢!」と叫んでアンドロイド兵たちを撃ち抜く。
「さあリリアス様!寝てる場合ではありませんわよ!」
私の顔が無意識に微笑み、銃撃を受けながら私は立ち上がる。
肉片が吹っ飛んでいくけど、同じ速度で再生し続ける私は直立して両手を左右に広げる。
「超音波!!!」
両手から強力な音波を放ち、アンドロイド兵の何人かを痺れさせて機能を停止させる。
これも、アイナとセリナの血を吸って得た能力だ。
ケイトとアンズも銃でアンドロイド兵たちと交戦している。
ライラはツタを伸ばして巨大なマザー本体のまわりを飛び回りながら撹乱している。
私は闇に消えて移動し、アイナとセリナの前に立つ。
あとはここで2人を守れば、セリナがマザーをネットワークから分断してくれる。
そうすればマザーを力任せにぶっ壊すだけ。
アンドロイド兵やスクアッド・ゼロたちが次々と銃弾やレーザーを撃ち込んでくるが、すべて私のバリアでかき消されていく。
私の背後でセリナがより一層強い光と金属音を放つ。
「ボス…」
私は振り向く。
「どうしたの?」
セリナが微笑みを浮かべて言う。
「…マザーの隔離、完了だ」
私も微笑みを返して言う。
「よくやったわ!さすが私の侍女よ!」
マザーのほうに向き直ると、司令官の身体を借りたマザーが呟いた。
「まさか、このマザーAIに読み抜けがあるとは思いませんでしたよ…」
私は全身から魔力を解き放ちながら言う。
「誰にでも間違いはあるわ…観念するのね…」
私がそう言うと「ふふふ…投了にはまだ早いですね」と言って司令官の身体がメキメキメキと崩れ、笑みを浮かべる頭部を残して機械の部品に変わっていく。残っていたアンドロイド兵たちも機械の部品に変わり、スクアッド・ゼロたちはドロドロと溶けて液体のようになる。
それらが宙に浮いてマザーの本体に吸い込まれていく。
同時にゴゴゴゴゴ…と地面が揺れ、マザーの本体がせり上がり、パラパラと天井から金属片が落ち、私たちのいる空間が崩壊していく。
「さあ…クライマックスはこれからですよ」
マザーがそう言うとガラガラガラと天井が崩落し始めて、ローザが「危険ですわ!脱出しましょう!」と言い、ライラもその横で頷く。
私は天井に手のひらを向け、「レーザー!」と光線を撃ち放つ。
「みんな!飛ぶわよ!」
私は雷竜の翼を広げてローザとライラを抱えたまま飛び立つ。
アイナとセリナ、ケイトとアンズもバシュッ!と私に続いて飛ぶ。
天井の穴を抜けると満天の星空。
眼下に広がるのは広大な基地。
それがズズズズズ…とマザーのいた場所に飲み込まれていき、生き物のようにうごめいて膨れ上がっていく。
基地の様々な建物がベキベキベキと音を立てて形を変え、マザーの本体を包み込むように巨大な人間の形を作っていく。
エンドマイルで戦った超大型機械装甲兵の何倍も巨大な金属の人間。
それが司令官の音声を夜空に響き渡らせる。
「この私が研究を続けてきたナノテクノロジーと『梵天』が磨き上げた機械生命工学、それがひとつに合わさったこの究極体に勝てるはずがありませんよ!」
大音量が空気を震わせて、宙に浮いた私たちにビリビリと響いてくる。
「あなたたちを廃棄処分してゲームオーバーです!」
私は抱きかかえたローザに言う。
「ねえローザ、マザーを倒すまでライラと一緒に光の盾でそこにいてくれる?」
「ええ、わかりましたわ…。でもリリアス様、どうやってあんな巨体を?」
ローザは「聖なる光の盾」と唱えて光の盾を横向きに展開し、その上に飛び乗る。ライラも私の腕の中からそこに続く。
「どれだけ大きくても関係ないわ。でも一応そうね…ライラ、解析眼であいつの弱点とか見えるかしら」
ライラは左右に首を振る。
「その必要はないよ、リリアス。実はさっきもう仕込んでおいたんだ」
首をかしげる私に構わずライラは続ける。
「解き放て…魔蒼麗樹!」
ライラがそう言うと、巨大化したマザーの胸の中心を巨木が突き破った。
「な!こ、これは!」
マザーは胸から生えてくる木の枝をむしり取るが、そのたびに次から次に生えてきてなくならない。ライラが拳を握りしめて言う。
「さあリリアス!あそこにマザーの本体があるよ!」
私は頷いて「さすがライラね!」と言ってマザーに向き直る。
マザーはまだ胸から生えてくる木々を引き抜き続けている。
「こ、こんなもの!こんな!お、玩具の分際で…!」
私は全身の魔力を燃え上がらせ、身体の前に突き出した両手の手のひらに集中させる。
ギィィィィィィィィ…!と手のひらに眩い光が集まる。
「私たちは、玩具じゃないわ…!」
私の背後でケイトが「頼む…リリアス」と呟き、アンズも祈るように「お願い…!」と言い、アイナとセリナが「やってくれ!」「このくだらないゲームを終わらせてくれ!」と叫ぶ。
「全力で行くわ!吹き飛びなさい!!!」
私の両手から太く強大な光線が放たれ、一直線にマザーの胸の中心へと向かう。
それに気付いたマザーがバリアを展開するが、私の怒りを乗せたレーザーはバリアを貫通し、マザーの本体のある胸もそのまま突き破る。
「そんな…そんな…!」
胸に巨大な風穴を開けたマザーがそう呟いてよろめいて倒れそうになるがその動きが止まる。すぐにメキメキと音を立てて修復し胸の風穴が塞がれる。
「…ふふ、まだ終わりませんよ」
驚く私たちを嘲笑うかのようにマザーは続ける。
「掻き集めたスクアッド・ゼロやアンドロイド兵のコア、基地中の機械…それらを繋ぎ合わせ、もはやこの身体そのものが巨大な思考回路となっているのです」
ローザが「なんですって!」と驚きの声を上げ、ライラが「そんなのって…!」と落胆の声を漏らす。だけど私は再び身体中の魔力を燃え上がらせ「それなら話は早いわ!」と飛び出す。
全身に電流を纏い、稲妻そのものになりながら私は右腕の腕輪に語りかける。
エンドマイルの街中のアンデッドを集めた腕輪。
「エンドマイル!変形しなさい!」
数え切れないほど大量のアンデッドの結晶が私の右腕から形を変えて天を衝くような巨大な剣になる。私はマザーに飛びかかりながらそれを振りかざす。
マザーは再びバリアを張るが私にはそんなもの関係ない。
「これで!!!」
ザンッ!
マザーの頭から一気に下まで振り抜いて一刀両断にする。
「終わりよっ!!!!!」
ザザザザザザザザザンッ!!!
稲妻の速度でマザーのまわりを飛び回って次々に斬撃を浴びせ、マザーの巨体を微塵切りにしていく。街そのもののような大きさだったマザーを家くらいの大きさの破片にして、まだ斬り続けて馬車くらいの大きさに、もっと斬り続けて人間くらいの大きさに。まだ斬る。もっと細かく。私の目の前の破片のひとつが司令官の顔に変わる。
「長いゲームも、ようやく…エンディングですね…」
寂しそうに、でもどこか嬉しそうに微笑んだ顔。
私は身体の中で自分の魔力をケルベロスの炎に変化させながら言う。
「ゲームなら、あの世で勝手にやってなさい」
私は全身から地獄の業火を爆発させ、マザーの破片のすべてを一気に焼き尽くした。
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