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第25話 強く、優しい『親友』
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暗闇の中で、白い光の粒がいくつも現れては消える。
あまり風の強くない夜のはずなのに、エディの服ははためき髪が強く靡く。
呆気にとられたままその宗教画にも見えてしまう荘厳な背中を見上げていたレイの耳に、エディの呟きが届いた。
「絶対に許さない」
普段よくレイが聞く甘さを含んだ柔らかい声色とはまるで違う、凍てついた氷のような、切れ味の鋭い刃物のような冷たく硬い声。
痛みは引いたけれどまだ身体に受けたダメージそのものは消えていないレイは咄嗟に手を伸ばすが、それよりも早くエディの手から放たれた幾つもの光は幾重にも絡み合いながら男へと突き刺さる。
レイが使えるよりももっと強い雷の魔法。調子が悪いと静電気程度にしかならないレイの生み出す電気よりも、遥かに威力の強い雷が男の腹を一直線に撃ち抜いていた。
「エディ……!」
「大丈夫。レイが嫌いなことはしないよ」
騎士の友人で、軍部にいた身でありながらレイは人を傷つける場面を見るのが苦手だ。本で読む分には何とも思わないし寧ろもっと読みたいとまで思うのに、実際に見ると足が竦む。
だから、一撃だけ。エディは手加減していた上で男に治癒魔法をかけてやりながら振り返り、またすぐ傍に跪いてレイの身体をゆっくりと抱き上げた。
「さっき俺が此処に転移してきた時の光で、警邏も気付いてそろそろ来る筈だ。それまではごめん、少しだけこの姿のままでいさせてしまうことになるけれど」
「……別に、いいけど」
エディの胸元に顔を寄せたレイは、呟きながら俯く。
最悪の状態は免れたのだ。それに、エディなら後でちゃんともう一度治癒魔法をかけてくれる。それなら、事情聴取に付き合うまではこのままでも。
……この、胸に抱かれたまま?
レイははっと気付き、仰け反りながらエディの胸から離れた。
「うわ、危ないな」
「いや、近いって」
「怪我人なんだから大人しくしてないと」
「近い近い近い、離れろ馬鹿!」
「意識した?」
しているから問題なんだろうが。
レイは勢いよく離れようとした所為でふらつく頭でぐるぐると考えながら、とにかく寄りかかるのは嫌だと腕を伸ばしてエディから距離をとりたいと粘る。
ただ、目の前傷ついた好きな相手がいるエディが言うことを聞くはずがない。エディは嫌がるレイに痺れを切らし、背中を支え離れないようにしていた掌からじんわりと温かな魔力を流し込んだ。
微睡みを誘発するだけの、軽い眠りの魔法。レイの突っ張る腕は次第に力が弱まり、少しすればすっぽりとエディの腕の中へと納まってしまう。
嫌だ、こんなところを誰かに見られるわけには。エディに抱きしめられている状態でもまだ拒もうと腕を伸ばすが、エディがその手を掴むことで拒絶はできなくなってしまう。
物語でヒロインを助ける王子様のような登場で再会したエディにときめきを覚えてしまった事実は拭えない。けれど、それを認めるわけにはいかない。
それなのに、エディはレイの土で汚れた掌に唇を寄せた。触れるか触れないかの位置で止まり、囁く。
「腕輪、つけてくれていて本当に良かった。もししてなかったら、今頃どうなってたか」
「……お前、何だよあの石」
「どうせ贈るならと思って」
「……返事しなくていいって言ったくせに」
「しなくていいよ。……腕輪の意味、ちゃんと覚えてた?」
するりと、掌に指が絡む。同じ男同士の手だというのに、細くて頼りないレイの指と騎士として鍛えられたエディの指は全くの別物に感じる。
指を絡めて繋がれ、レイの爪にエディの唇が触れた。
「お、……ぼえ、てる、けど」
「……それをつけてくれてたってことは、そうだと思ってくれてもいい?」
違う、そんなんじゃない。ただつけもしないで突き返すのはどうなんだと思って、ただの装飾品としてなら別に構いやしないかという軽い気持ちで。
魔法がかけられていることに気付いたのがつけた後だったから、何があるかわからず怖くて外せなかっただけで。
それを口に出す余裕もなくレイがぶんぶんと首を振ると、エディはふっと笑みを零した。
「わかってる、揶揄っただけだから気にしないで。……嗚呼、警邏が来たね」
大通りから馬の蹄の音が聞こえる。エディが光の球を出現させ頭上に浮かび上がらせると、警邏隊が数名連れ立って二人のもとへとやって来た。
「先程の光は貴方が?」
エディは聖騎士の制服を纏っているため、すぐに職業を理解したのだろう。そしてエディの腕の中にボロボロに傷ついたレイがいることを確認し、彼等は馬から降りて来る。
「事情を聞かせていただいてもよろしいでしょうか」
「俺の大事な友人が突然あそこで伸びている男に襲われたので、防衛のために聖魔法と雷魔法を発動しました」
「ふむ……おい、立て!」
「くそ、俺はまだそいつに用があるんだ!」
エディの治癒魔法によって最低限は回復させていた男は、警邏により無理に立ち上がらせられ血を吐きながらレイを血走った眼で睨みつけてきた。
本能的に抱く恐怖で、レイは思わずエディの服を掴んでしまう。それに対して、エディは微笑みレイの背を優しく撫でた。
「俺がいるから大丈夫。……後程そちらに伺うので、今は友人を治療のために連れて行っても? 友人の怪我については伺った際に記録魔法をお持ちします」
「ええ、勿論です」
聖騎士の制服を着ているだけでも警邏からは信頼に足るらしい。
治癒魔法によって軽度の傷のみになった男と、事件の事実を伝えるために怪我自体は残していたレイ。そのレイが怯えている様子も相まって、警邏はどちらが加害者なのかをすぐさま理解した。
エディは男を捕縛している警邏に微笑み礼を述べ、腕に抱えていたレイを横抱きに抱え、浮遊魔法で落ちていた腕輪を拾いレイの腹へと落とした。
「じゃあ行こう」
そう言いながら、エディは寮とは全くの逆方向へと歩いて行く。
一体、どこに行くんだ。警邏の目もありそれを言うのは憚られたが、至近距離にあるエディの顔を見上げて視線だけで問う。
エディは微笑みながら通りを曲がり、警邏達から見えなくなったところで強く地面を蹴った。
ふわり、身体が浮く。レイを抱き上げたエディの足が地面を、宙を蹴り、二人は風を受けながら頭上遥か高くへと飛び上がった。
浮遊魔法だ。今しがた腕輪に使ったのとはレベルが違う、自身を飛ばすことのできる風魔法。
この城下町で使用するのは禁止のはずの魔法だ。レイは高さに驚きエディにしがみつき、叫ぶ。
「お前、何考えてるんだよ!」
「今度ドリスには報告しておくから大丈夫。ちゃんと掴まってて、俺の家まではこうして『歩いて』行った方が早いから」
一体何を考えているんだ、この最強聖騎士様は。
こっちは怪我人なんだから手加減しろ。
色々と言いたいことはあるが、その全てをどう口にすればいいかわからずレイは混乱する。
そして何より、意識が遠くなってきた。
こんな高さにいるのは初めての経験だ。当たり前の話だ、今二人はこの城下町で最も高い時計塔よりも遥か上空を歩いている。
下を見るだけで目が回る。
エディと親友でいるのが怖くなってきた。空を歩いたことを王太子に事後報告でなんて、打ち首になったっておかしくない。
けれどこいつは聖騎士で公爵令息で、王太子の従弟。何もかも規格外な彼が起こす行動は、きっと全て許されるんだろう。
腕輪を外した所為で隣国からいきなりこちらの国に帰ってきたことだって、全部許されるはずだ。
たった数十分もしない内に、色んな事が起きすぎた。
レイはその怒涛のような展開にすら目を回し、高所への恐怖と頭痛、それとよくわからない得体の知れない感情でパニックになってしまったことで、エディの腕に抱かれたままに意識を手放した。
あまり風の強くない夜のはずなのに、エディの服ははためき髪が強く靡く。
呆気にとられたままその宗教画にも見えてしまう荘厳な背中を見上げていたレイの耳に、エディの呟きが届いた。
「絶対に許さない」
普段よくレイが聞く甘さを含んだ柔らかい声色とはまるで違う、凍てついた氷のような、切れ味の鋭い刃物のような冷たく硬い声。
痛みは引いたけれどまだ身体に受けたダメージそのものは消えていないレイは咄嗟に手を伸ばすが、それよりも早くエディの手から放たれた幾つもの光は幾重にも絡み合いながら男へと突き刺さる。
レイが使えるよりももっと強い雷の魔法。調子が悪いと静電気程度にしかならないレイの生み出す電気よりも、遥かに威力の強い雷が男の腹を一直線に撃ち抜いていた。
「エディ……!」
「大丈夫。レイが嫌いなことはしないよ」
騎士の友人で、軍部にいた身でありながらレイは人を傷つける場面を見るのが苦手だ。本で読む分には何とも思わないし寧ろもっと読みたいとまで思うのに、実際に見ると足が竦む。
だから、一撃だけ。エディは手加減していた上で男に治癒魔法をかけてやりながら振り返り、またすぐ傍に跪いてレイの身体をゆっくりと抱き上げた。
「さっき俺が此処に転移してきた時の光で、警邏も気付いてそろそろ来る筈だ。それまではごめん、少しだけこの姿のままでいさせてしまうことになるけれど」
「……別に、いいけど」
エディの胸元に顔を寄せたレイは、呟きながら俯く。
最悪の状態は免れたのだ。それに、エディなら後でちゃんともう一度治癒魔法をかけてくれる。それなら、事情聴取に付き合うまではこのままでも。
……この、胸に抱かれたまま?
レイははっと気付き、仰け反りながらエディの胸から離れた。
「うわ、危ないな」
「いや、近いって」
「怪我人なんだから大人しくしてないと」
「近い近い近い、離れろ馬鹿!」
「意識した?」
しているから問題なんだろうが。
レイは勢いよく離れようとした所為でふらつく頭でぐるぐると考えながら、とにかく寄りかかるのは嫌だと腕を伸ばしてエディから距離をとりたいと粘る。
ただ、目の前傷ついた好きな相手がいるエディが言うことを聞くはずがない。エディは嫌がるレイに痺れを切らし、背中を支え離れないようにしていた掌からじんわりと温かな魔力を流し込んだ。
微睡みを誘発するだけの、軽い眠りの魔法。レイの突っ張る腕は次第に力が弱まり、少しすればすっぽりとエディの腕の中へと納まってしまう。
嫌だ、こんなところを誰かに見られるわけには。エディに抱きしめられている状態でもまだ拒もうと腕を伸ばすが、エディがその手を掴むことで拒絶はできなくなってしまう。
物語でヒロインを助ける王子様のような登場で再会したエディにときめきを覚えてしまった事実は拭えない。けれど、それを認めるわけにはいかない。
それなのに、エディはレイの土で汚れた掌に唇を寄せた。触れるか触れないかの位置で止まり、囁く。
「腕輪、つけてくれていて本当に良かった。もししてなかったら、今頃どうなってたか」
「……お前、何だよあの石」
「どうせ贈るならと思って」
「……返事しなくていいって言ったくせに」
「しなくていいよ。……腕輪の意味、ちゃんと覚えてた?」
するりと、掌に指が絡む。同じ男同士の手だというのに、細くて頼りないレイの指と騎士として鍛えられたエディの指は全くの別物に感じる。
指を絡めて繋がれ、レイの爪にエディの唇が触れた。
「お、……ぼえ、てる、けど」
「……それをつけてくれてたってことは、そうだと思ってくれてもいい?」
違う、そんなんじゃない。ただつけもしないで突き返すのはどうなんだと思って、ただの装飾品としてなら別に構いやしないかという軽い気持ちで。
魔法がかけられていることに気付いたのがつけた後だったから、何があるかわからず怖くて外せなかっただけで。
それを口に出す余裕もなくレイがぶんぶんと首を振ると、エディはふっと笑みを零した。
「わかってる、揶揄っただけだから気にしないで。……嗚呼、警邏が来たね」
大通りから馬の蹄の音が聞こえる。エディが光の球を出現させ頭上に浮かび上がらせると、警邏隊が数名連れ立って二人のもとへとやって来た。
「先程の光は貴方が?」
エディは聖騎士の制服を纏っているため、すぐに職業を理解したのだろう。そしてエディの腕の中にボロボロに傷ついたレイがいることを確認し、彼等は馬から降りて来る。
「事情を聞かせていただいてもよろしいでしょうか」
「俺の大事な友人が突然あそこで伸びている男に襲われたので、防衛のために聖魔法と雷魔法を発動しました」
「ふむ……おい、立て!」
「くそ、俺はまだそいつに用があるんだ!」
エディの治癒魔法によって最低限は回復させていた男は、警邏により無理に立ち上がらせられ血を吐きながらレイを血走った眼で睨みつけてきた。
本能的に抱く恐怖で、レイは思わずエディの服を掴んでしまう。それに対して、エディは微笑みレイの背を優しく撫でた。
「俺がいるから大丈夫。……後程そちらに伺うので、今は友人を治療のために連れて行っても? 友人の怪我については伺った際に記録魔法をお持ちします」
「ええ、勿論です」
聖騎士の制服を着ているだけでも警邏からは信頼に足るらしい。
治癒魔法によって軽度の傷のみになった男と、事件の事実を伝えるために怪我自体は残していたレイ。そのレイが怯えている様子も相まって、警邏はどちらが加害者なのかをすぐさま理解した。
エディは男を捕縛している警邏に微笑み礼を述べ、腕に抱えていたレイを横抱きに抱え、浮遊魔法で落ちていた腕輪を拾いレイの腹へと落とした。
「じゃあ行こう」
そう言いながら、エディは寮とは全くの逆方向へと歩いて行く。
一体、どこに行くんだ。警邏の目もありそれを言うのは憚られたが、至近距離にあるエディの顔を見上げて視線だけで問う。
エディは微笑みながら通りを曲がり、警邏達から見えなくなったところで強く地面を蹴った。
ふわり、身体が浮く。レイを抱き上げたエディの足が地面を、宙を蹴り、二人は風を受けながら頭上遥か高くへと飛び上がった。
浮遊魔法だ。今しがた腕輪に使ったのとはレベルが違う、自身を飛ばすことのできる風魔法。
この城下町で使用するのは禁止のはずの魔法だ。レイは高さに驚きエディにしがみつき、叫ぶ。
「お前、何考えてるんだよ!」
「今度ドリスには報告しておくから大丈夫。ちゃんと掴まってて、俺の家まではこうして『歩いて』行った方が早いから」
一体何を考えているんだ、この最強聖騎士様は。
こっちは怪我人なんだから手加減しろ。
色々と言いたいことはあるが、その全てをどう口にすればいいかわからずレイは混乱する。
そして何より、意識が遠くなってきた。
こんな高さにいるのは初めての経験だ。当たり前の話だ、今二人はこの城下町で最も高い時計塔よりも遥か上空を歩いている。
下を見るだけで目が回る。
エディと親友でいるのが怖くなってきた。空を歩いたことを王太子に事後報告でなんて、打ち首になったっておかしくない。
けれどこいつは聖騎士で公爵令息で、王太子の従弟。何もかも規格外な彼が起こす行動は、きっと全て許されるんだろう。
腕輪を外した所為で隣国からいきなりこちらの国に帰ってきたことだって、全部許されるはずだ。
たった数十分もしない内に、色んな事が起きすぎた。
レイはその怒涛のような展開にすら目を回し、高所への恐怖と頭痛、それとよくわからない得体の知れない感情でパニックになってしまったことで、エディの腕に抱かれたままに意識を手放した。
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