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第1章
第18話 黒蝶の君
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エディは、隣国にやってきたことを後悔していた。
聖騎士達を迎える歓迎の晩餐会。その席で、隣国の王女との縁談を勧められたからだ。
そうじゃないかとは思っていたのだ。自分以外の聖騎士は皆上官であり妻帯者のみ。未婚で見習いである騎士は自分くらい。
曖昧な笑顔で濁し、その場では何とか切り抜けたがこれから先二ヶ月間もあれを受けなければならないのか。エディは嘆息し、右手に嵌めた腕輪を掲げ見上げる。
レイはつけてくれただろうか、あの腕輪。エディの瞳と同じ色をした宝石を埋め込み、五重に魔法を重ね掛けした特製の一品。
きっと理由をわかっていてもレイは贈ってくれない。だからこの今自分の腕に嵌っているものは自分で作った。レイの瞳と同じ色の石を探し続けて、漸く見つけたグリーンガーネット。
学生時代、愛の誓いの腕輪という存在を知りすぐに探し始めたのに見つけるまで五年近くもかかってしまった。
あの頃より少し前ならきっと、レイは理由も知らずに装着してくれただろう。けれど今は、理由を知っているからつけてくれないかもしれない。
それでも、一縷の望みを託して荷物の中へと忍ばせた。防御系の魔法を四つもつけているから、防犯の意味でも嵌めてほしくて。
触れる者を弾き、害意ある者を遠ざけ、呪いの干渉を受けない三重の結界。
毒物を無効化する治癒。
重ね掛けをする実験は自分で行った。結果的に何人かのご令嬢が公衆の面前で尻餅をつき無様な姿を晒しただとか、とある日から突然誰とも連絡がとれなくなっただとかいう話が出たが自分には関係のない話だ。
エディはレイのための実験をしていたのであって、腕を組もうとしたご令嬢を突き飛ばすことはおろか、婚約の打診を断ったことで逆上したご令嬢に呪い返しするなんてこともしていない。
ただ、あれらは偶然そうなってしまったんだろう。可哀想に。
エディはレイの瞳の色をした宝石に唇を寄せる。
「レイ……」
早く会いたい。まだ隣国に辿り着いて数時間しか経っていない。
二ヶ月も待てない。早く帰って、抱き締めてしまいたい。
けれどそれを今すぐするには、レイが一度は腕輪を嵌めている必要がある。そして、それを外さないと。
最後の五つ目は転送の魔法をかけた。対となる腕輪を嵌めた者の元へ、装着者ごと転移する魔法。
レイは恥ずかしがって嵌めていないかもしれない。この腕輪の存在を知った時、二人で一緒に同じ本を読んでいた。
ロマンチックだと感心していたレイの横顔は今だって覚えている。きらきらと光る、緑の瞳の美しさも。
エディがレイを想いテラスで腕輪を見つめていると、聖騎士としての上官であり現在は司教として神殿に仕えているデュボワがやって来た。
「デュボワ司教様」
「嗚呼、楽にしていていい」
跪こうとしたエディを手で制し止めたデュボワは、母国では司教が飲むことを禁じられているエールを片手にエディの隣に立つ。
「何故婚約の打診を受けない。こちらの国に王太子がいない今、将来は王配となる可能性もあるというのに」
「権力には興味がありません。それに、既に心に住まう者がいます」
想い人がいる時、国ではよく相手が心に住むと言う。エディは相手のことは伏せ、レイのことを想い自らの胸に触れた。
「出国する前、漸く想いを伝えることが叶ったのです。どうして他の誰かと婚約ができましょうか」
「生涯を神殿で過ごす覚悟と言っていた君が近頃よく抜け出すのは、その心に住まう相手との逢瀬のためか」
「えぇ、恥ずかしながら」
「何が恥ずかしいものか。神は愛を尊ぶ。聖騎士は清廉であらねばなどという風潮は無視していい。今回こちらに来た君以外の聖騎士も皆妻帯者だ」
好意的な話を聞くに、彼は王女殿下との婚約を推し進めるつもりはないらしい。
有難い話だ。レイ以外の誰とも一緒になるつもりのないエディからすれば、最大の味方となるやもしれない。
今エディが嵌めている腕輪にもレイの腕輪と同じ効果が持続している。エディに対して害意を持っていない、好意的な印。
エディが内心喜びながらワインを嗜んでいると、デュボワは不意に言葉を続けた。
「そんなにも愛しているのかね、黒蝶の君を」
「……っ!」
思わず口に含んだワインを噴き出しそうになってしまった。エディは柄にもなく慌ててしまいながら口を押さえ、驚いてデュボワを見る。
黒蝶の君は、学生時代レイにつけられた渾名だ。本人には知られぬところで広まった、本人だけが知らぬ渾名。
黒く艶やかな髪をした、白薔薇に侍る蝶。白薔薇と呼ばれたのはエディのことだ。張本人として納得はしていないが。
エディ以外の友人とは深く関わることはなく、蝶のようにふらふらと飛び回るその様からつけられた名前は女性的でもあり、きっと聞いたら怒ると思っていたからエディが本人に聞かせぬように防いでいた。
白い薔薇と黒い蝶、エディとレイがただならぬ仲であると噂を立てられた時はレイに聞かれぬようにもみ消すのに苦労した。
本当はそんな仲になりたかった。学生のうちから、あの手に、頬に触れる権利がほしかった。けれどできるはずもなく、レイがレイとして、いつものあの調子で笑っていてくれるよう立ち回りいらぬ火の粉がかからぬようにエディの背で覆い隠していた。
そんな頃の渾名を、何故デュボワが。
「いやいや、君と彼の噂話をしている女学生が何人かいてね。当時はよく楽しませてもらったものだ」
「……私は、レイとはそういう関係では」
「嗚呼、知っている。噂は時に尾鰭だけになることもある。……君の片想いなんだろう?」
「……」
レイの名誉を傷つけぬようどう返せばいいか答えあぐねるエディは、その沈黙が回答だと気付くのに一拍遅れた。
デュボワは笑い、エディの肩を叩く。
「心配しなくとも、他言などしないさ。その蝶を捕まえたら是非とも報告してくれ、良い酒のつまみになりそうだ」
頷くわけにも、否定するわけにもいかずにエディは押し黙ったまま中へと戻っていくデュボワを見送る。
自分は、こんなにも誤魔化すのが下手だっただろうか。レイ相手には六年も隠し通せていたのに。
エディは、もう近くには誰もいないというのに居心地の悪さを感じながら腕輪へと視線を落とす。
今すぐ外してレイの元へ向かいたい。そう思ってしまった。
聖騎士達を迎える歓迎の晩餐会。その席で、隣国の王女との縁談を勧められたからだ。
そうじゃないかとは思っていたのだ。自分以外の聖騎士は皆上官であり妻帯者のみ。未婚で見習いである騎士は自分くらい。
曖昧な笑顔で濁し、その場では何とか切り抜けたがこれから先二ヶ月間もあれを受けなければならないのか。エディは嘆息し、右手に嵌めた腕輪を掲げ見上げる。
レイはつけてくれただろうか、あの腕輪。エディの瞳と同じ色をした宝石を埋め込み、五重に魔法を重ね掛けした特製の一品。
きっと理由をわかっていてもレイは贈ってくれない。だからこの今自分の腕に嵌っているものは自分で作った。レイの瞳と同じ色の石を探し続けて、漸く見つけたグリーンガーネット。
学生時代、愛の誓いの腕輪という存在を知りすぐに探し始めたのに見つけるまで五年近くもかかってしまった。
あの頃より少し前ならきっと、レイは理由も知らずに装着してくれただろう。けれど今は、理由を知っているからつけてくれないかもしれない。
それでも、一縷の望みを託して荷物の中へと忍ばせた。防御系の魔法を四つもつけているから、防犯の意味でも嵌めてほしくて。
触れる者を弾き、害意ある者を遠ざけ、呪いの干渉を受けない三重の結界。
毒物を無効化する治癒。
重ね掛けをする実験は自分で行った。結果的に何人かのご令嬢が公衆の面前で尻餅をつき無様な姿を晒しただとか、とある日から突然誰とも連絡がとれなくなっただとかいう話が出たが自分には関係のない話だ。
エディはレイのための実験をしていたのであって、腕を組もうとしたご令嬢を突き飛ばすことはおろか、婚約の打診を断ったことで逆上したご令嬢に呪い返しするなんてこともしていない。
ただ、あれらは偶然そうなってしまったんだろう。可哀想に。
エディはレイの瞳の色をした宝石に唇を寄せる。
「レイ……」
早く会いたい。まだ隣国に辿り着いて数時間しか経っていない。
二ヶ月も待てない。早く帰って、抱き締めてしまいたい。
けれどそれを今すぐするには、レイが一度は腕輪を嵌めている必要がある。そして、それを外さないと。
最後の五つ目は転送の魔法をかけた。対となる腕輪を嵌めた者の元へ、装着者ごと転移する魔法。
レイは恥ずかしがって嵌めていないかもしれない。この腕輪の存在を知った時、二人で一緒に同じ本を読んでいた。
ロマンチックだと感心していたレイの横顔は今だって覚えている。きらきらと光る、緑の瞳の美しさも。
エディがレイを想いテラスで腕輪を見つめていると、聖騎士としての上官であり現在は司教として神殿に仕えているデュボワがやって来た。
「デュボワ司教様」
「嗚呼、楽にしていていい」
跪こうとしたエディを手で制し止めたデュボワは、母国では司教が飲むことを禁じられているエールを片手にエディの隣に立つ。
「何故婚約の打診を受けない。こちらの国に王太子がいない今、将来は王配となる可能性もあるというのに」
「権力には興味がありません。それに、既に心に住まう者がいます」
想い人がいる時、国ではよく相手が心に住むと言う。エディは相手のことは伏せ、レイのことを想い自らの胸に触れた。
「出国する前、漸く想いを伝えることが叶ったのです。どうして他の誰かと婚約ができましょうか」
「生涯を神殿で過ごす覚悟と言っていた君が近頃よく抜け出すのは、その心に住まう相手との逢瀬のためか」
「えぇ、恥ずかしながら」
「何が恥ずかしいものか。神は愛を尊ぶ。聖騎士は清廉であらねばなどという風潮は無視していい。今回こちらに来た君以外の聖騎士も皆妻帯者だ」
好意的な話を聞くに、彼は王女殿下との婚約を推し進めるつもりはないらしい。
有難い話だ。レイ以外の誰とも一緒になるつもりのないエディからすれば、最大の味方となるやもしれない。
今エディが嵌めている腕輪にもレイの腕輪と同じ効果が持続している。エディに対して害意を持っていない、好意的な印。
エディが内心喜びながらワインを嗜んでいると、デュボワは不意に言葉を続けた。
「そんなにも愛しているのかね、黒蝶の君を」
「……っ!」
思わず口に含んだワインを噴き出しそうになってしまった。エディは柄にもなく慌ててしまいながら口を押さえ、驚いてデュボワを見る。
黒蝶の君は、学生時代レイにつけられた渾名だ。本人には知られぬところで広まった、本人だけが知らぬ渾名。
黒く艶やかな髪をした、白薔薇に侍る蝶。白薔薇と呼ばれたのはエディのことだ。張本人として納得はしていないが。
エディ以外の友人とは深く関わることはなく、蝶のようにふらふらと飛び回るその様からつけられた名前は女性的でもあり、きっと聞いたら怒ると思っていたからエディが本人に聞かせぬように防いでいた。
白い薔薇と黒い蝶、エディとレイがただならぬ仲であると噂を立てられた時はレイに聞かれぬようにもみ消すのに苦労した。
本当はそんな仲になりたかった。学生のうちから、あの手に、頬に触れる権利がほしかった。けれどできるはずもなく、レイがレイとして、いつものあの調子で笑っていてくれるよう立ち回りいらぬ火の粉がかからぬようにエディの背で覆い隠していた。
そんな頃の渾名を、何故デュボワが。
「いやいや、君と彼の噂話をしている女学生が何人かいてね。当時はよく楽しませてもらったものだ」
「……私は、レイとはそういう関係では」
「嗚呼、知っている。噂は時に尾鰭だけになることもある。……君の片想いなんだろう?」
「……」
レイの名誉を傷つけぬようどう返せばいいか答えあぐねるエディは、その沈黙が回答だと気付くのに一拍遅れた。
デュボワは笑い、エディの肩を叩く。
「心配しなくとも、他言などしないさ。その蝶を捕まえたら是非とも報告してくれ、良い酒のつまみになりそうだ」
頷くわけにも、否定するわけにもいかずにエディは押し黙ったまま中へと戻っていくデュボワを見送る。
自分は、こんなにも誤魔化すのが下手だっただろうか。レイ相手には六年も隠し通せていたのに。
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