13 / 35
第13話 白馬と馬車と色男
しおりを挟む
酷い寝不足の日々から解放された今、休みの日は昼まで惰眠を貪るのがレイの習慣だ。
ただ、今日はそうもいかない。仕事に行く時と同じ時間に起きたレイは、適当に服を選び寝ぐせを直して出かける準備をした。
今日はエディと食事に行く日だ。何も準備はいらないと言っていたし、食事は昼。ただ朝に迎えに来るということは何処かに出かけるのかもしれないからと、最低限見られる格好にした。
友人と遊びに行くということ自体久し振りで心が弾む。レイはそろそろやって来るであろうエディを、窓の外を眺めながら待った。
寮の前に、大仰な馬車が止まる。二頭立ての豪華な箱型馬車だ。
まさか、と思い眺めているとその中から出てきたのはやはりエディ。上から見ていてもやはり様になる。
あれに乗るわけではあるまいな。日中街中を走るには箱型なんて目立って仕方がないのに。
レイはポーズとして眺めていただけの詩集を机の上に置き、寮の外へ急ぐ。あんな目立つ馬車を寮の前に止め続けていたら何を言われるかわかったもんじゃない。先輩達にまた変な目で見られるに決まっている。
そもそも、寮は一応王宮の敷地内だ。この国の王族が自らの手足となる官吏の行動を全て把握し、叛逆などの意思がある者を炙り出すことを容易にするためにと独自に設立させた、監視付きの住居。
そんな場所に馬車を乗り付けるなんて、より上の身分である公爵や大公だってしないだろうにこの侯爵令息は一体何を考えているんだか。
レイは寮から飛び出すと、白馬を撫でているエディに詰め寄った。
「お前マジで何考えてんの?」
「おはよう、今日も元気だね」
「俺が元気かどうかは別にいいんだよ、なんでこんな立派な馬車で来てんだ」
「駄目だった? ドリスに聞いたら快く許可してくれたんだけど」
「友達迎えに来るだけなのに王太子殿下に許可とりに行くなよ!」
こいつは本当に、毎回毎回レイには考えつかないようなことをしでかして。ドリス王太子に迷惑をかけたなんてと、キリキリと胃が痛んでしまう。
頭を抱えるレイに、エディはじゃあと提案した。
「途中からは歩きで行こうか。まず最初に行きたいところはちょっと離れててさ」
「何処行く予定なんだよ」
「ちょっとね。丸一日予定空けてくれたって聞いたから張りきっちゃった」
一応だ、一応。昼で解散しても夜まで本を読みたいから予定を入れなかっただけ。
別に、エディと夜まで遊びたいから空けたわけじゃない。
レイはそんな言い訳をブツブツと呟きながら、エディに続いて馬車に乗り込む。
ふかふかの椅子は実家のボロ馬車とは大違い。馬車の外に家紋はなかったけれど、窓を塞ぐカーテンにはヘンドリックス侯爵家を表す大きな馬の家紋が刺繍されていた。
金持ちの馬車だ。改めてヘンドリックス侯爵家とヴァンダム子爵家の経済力の違いを見せつけられ、レイは馬車の中をきょろきょろと見回してしまう。
そんなレイの向かいに座ったエディは、その様子にふふと笑った。
「珍しい?」
「うちの実家の馬車とはレベルが違うなって」
「そうかな、何処も似たようなものじゃない?」
こいつは安い馬車を知らないからそう言えるのだ。乗合馬車の方がまだマシな内装なんだぞ、実家の馬車は。
中を他所の家の人間に見せることはない。姉は婚約者の馬車にしか乗らず、うちの馬車は両親と自分しか乗らないから知られてはいないことだ。
木のささくれが尻に刺さることなんて知らないんだろう。レイはじとりとエディを睨む。
「お前、それ他の奴の前では絶対に言うなよ。特にご令嬢の前じゃ駄目だからな」
「言わないよ。馬車の話なんてしたらどうなるか」
「まあ、それはそうだろうけど。お前に連れ込まれるならってご令嬢多そうだしな」
密室である箱型馬車の話なんて異性に言えたものじゃないか。誘い文句として馬車の話を出すのは有名な話だ。
ともかく、先程の上の立場の人間だからこそ出る発言は他の人には絶対にご法度だ。経済状況を簡単に推し量ることのできるものなのにあの発言、傲慢だと思われたって仕方がない。
レイはいつの間にか馬車が出発していたのも気付かないまま、懇々とエディに説教を続けた。
「わかったから、もう言わないって」
「聖騎士仲間に言ったりしてないだろうな」
「言うわけないだろ。世間話だって、したいのはレイとだけだよ」
「……お前、そんなんじゃいつまで経っても他に友達できないぞ?」
学生時代は学友達に囲まれることは多くも、レイのような友人を他に作っていた記憶はなかった。
他の皆とは程々の付き合いで済ませ、いつだってエディはレイとばかりにつるんでいたのを思い出す。
それじゃあいつまで経っても親友離れができないだろうに。来月から二ヶ月間も国を離れるのに、そんな調子でやっていけるのか?
レイが呆れた様子で聞けば、エディは困ったように笑った。
「別に、レイがいればいいんだけどな」
「今はそうでも後々困るだろって話」
エディとばかり話していたのは自分もだ。けれど自分は他にも友達がいてそちらと遊ぶことも多かったからと棚に上げ、エディに上から目線で説教を垂れる。
レイがいない場所ではいつも一体どうしているんだか。その調子では、騎士として戦うことになったって連携もできないかもしれない。何故だか親目線になりながら、レイは親友を見上げた。
「その調子じゃ、いつまで経っても結婚できないよなお前」
「してほしいの?」
「いや、別に。ただもし結婚したとして、夫婦喧嘩の原因にだけはなりたくないとだけは言っておく」
いつしかできる妻よりもレイばかりを優先するような男になりそうで一抹の不安が残る。
友人をたくさんつくって、一人だけに執着するのをどうにか分散した方がいいのでは。
そう思わずにはいられない。
レイのことばかりのエディに呆れ、至極どうでもいい世間話をしながら時間を潰す。
漸く馬車が止まったかと思えば外からノックされ、エディの了承する返事と共に音も立てずドアがゆっくりと開かれた。
ギイギイと蝶番が錆びた音を立てるうちの馬車とはまたえらい違いだ。先に降りたエディに手を伸ばされたが、貴婦人でもあるまいしとエスコートは断り自分ひとりで馬車から降りる。
辿り着いたのは王宮からは少し距離のある大通りに建つ高級ブティックだ。それだけでなく、周囲は全て高級そうな店構えの建物ばかり。
普段着で来たレイがひどく浮いているように見える。
こんな場所に連れてくるのならせめて事前に一言言え。レイがじとりとエディを見上げると、エディはにこりと笑いブティックへとレイを伴い入店した。
「これはこれは、ヘンドリックス様」
「なるべく早めに、友人に一着見繕ってくれないか。カジュアルな格好で頼むよ」
「かしこまりました。どうぞこちらへ」
「え、おい、エディ」
「俺は少し別で買い物があるから、着替えたら少し待っていて」
待っていて、も何も。
自分一人では到底入ることなど叶わない高級ブティックにひとり取り残され、個室へと案内されたレイはただただ戸惑う。
一体どうすればいいんだ、この状況。これから何処に行くかも聞かされていないし、カジュアルならこの今の普段着でもいいのではと思ってしまう。
が、店員は狼狽えるレイのことなどお構いなしに次々と布を当て、既製品のジャケットやシャツなどを次々と持ってきてしまう。
こんな高級そうな店で一人にされるなんて、恨むぞエディ。
レイは借りてきた猫のように縮こまりながら、店員の勢いに飲まれ全てを任せることにしてしまった。
ただ、今日はそうもいかない。仕事に行く時と同じ時間に起きたレイは、適当に服を選び寝ぐせを直して出かける準備をした。
今日はエディと食事に行く日だ。何も準備はいらないと言っていたし、食事は昼。ただ朝に迎えに来るということは何処かに出かけるのかもしれないからと、最低限見られる格好にした。
友人と遊びに行くということ自体久し振りで心が弾む。レイはそろそろやって来るであろうエディを、窓の外を眺めながら待った。
寮の前に、大仰な馬車が止まる。二頭立ての豪華な箱型馬車だ。
まさか、と思い眺めているとその中から出てきたのはやはりエディ。上から見ていてもやはり様になる。
あれに乗るわけではあるまいな。日中街中を走るには箱型なんて目立って仕方がないのに。
レイはポーズとして眺めていただけの詩集を机の上に置き、寮の外へ急ぐ。あんな目立つ馬車を寮の前に止め続けていたら何を言われるかわかったもんじゃない。先輩達にまた変な目で見られるに決まっている。
そもそも、寮は一応王宮の敷地内だ。この国の王族が自らの手足となる官吏の行動を全て把握し、叛逆などの意思がある者を炙り出すことを容易にするためにと独自に設立させた、監視付きの住居。
そんな場所に馬車を乗り付けるなんて、より上の身分である公爵や大公だってしないだろうにこの侯爵令息は一体何を考えているんだか。
レイは寮から飛び出すと、白馬を撫でているエディに詰め寄った。
「お前マジで何考えてんの?」
「おはよう、今日も元気だね」
「俺が元気かどうかは別にいいんだよ、なんでこんな立派な馬車で来てんだ」
「駄目だった? ドリスに聞いたら快く許可してくれたんだけど」
「友達迎えに来るだけなのに王太子殿下に許可とりに行くなよ!」
こいつは本当に、毎回毎回レイには考えつかないようなことをしでかして。ドリス王太子に迷惑をかけたなんてと、キリキリと胃が痛んでしまう。
頭を抱えるレイに、エディはじゃあと提案した。
「途中からは歩きで行こうか。まず最初に行きたいところはちょっと離れててさ」
「何処行く予定なんだよ」
「ちょっとね。丸一日予定空けてくれたって聞いたから張りきっちゃった」
一応だ、一応。昼で解散しても夜まで本を読みたいから予定を入れなかっただけ。
別に、エディと夜まで遊びたいから空けたわけじゃない。
レイはそんな言い訳をブツブツと呟きながら、エディに続いて馬車に乗り込む。
ふかふかの椅子は実家のボロ馬車とは大違い。馬車の外に家紋はなかったけれど、窓を塞ぐカーテンにはヘンドリックス侯爵家を表す大きな馬の家紋が刺繍されていた。
金持ちの馬車だ。改めてヘンドリックス侯爵家とヴァンダム子爵家の経済力の違いを見せつけられ、レイは馬車の中をきょろきょろと見回してしまう。
そんなレイの向かいに座ったエディは、その様子にふふと笑った。
「珍しい?」
「うちの実家の馬車とはレベルが違うなって」
「そうかな、何処も似たようなものじゃない?」
こいつは安い馬車を知らないからそう言えるのだ。乗合馬車の方がまだマシな内装なんだぞ、実家の馬車は。
中を他所の家の人間に見せることはない。姉は婚約者の馬車にしか乗らず、うちの馬車は両親と自分しか乗らないから知られてはいないことだ。
木のささくれが尻に刺さることなんて知らないんだろう。レイはじとりとエディを睨む。
「お前、それ他の奴の前では絶対に言うなよ。特にご令嬢の前じゃ駄目だからな」
「言わないよ。馬車の話なんてしたらどうなるか」
「まあ、それはそうだろうけど。お前に連れ込まれるならってご令嬢多そうだしな」
密室である箱型馬車の話なんて異性に言えたものじゃないか。誘い文句として馬車の話を出すのは有名な話だ。
ともかく、先程の上の立場の人間だからこそ出る発言は他の人には絶対にご法度だ。経済状況を簡単に推し量ることのできるものなのにあの発言、傲慢だと思われたって仕方がない。
レイはいつの間にか馬車が出発していたのも気付かないまま、懇々とエディに説教を続けた。
「わかったから、もう言わないって」
「聖騎士仲間に言ったりしてないだろうな」
「言うわけないだろ。世間話だって、したいのはレイとだけだよ」
「……お前、そんなんじゃいつまで経っても他に友達できないぞ?」
学生時代は学友達に囲まれることは多くも、レイのような友人を他に作っていた記憶はなかった。
他の皆とは程々の付き合いで済ませ、いつだってエディはレイとばかりにつるんでいたのを思い出す。
それじゃあいつまで経っても親友離れができないだろうに。来月から二ヶ月間も国を離れるのに、そんな調子でやっていけるのか?
レイが呆れた様子で聞けば、エディは困ったように笑った。
「別に、レイがいればいいんだけどな」
「今はそうでも後々困るだろって話」
エディとばかり話していたのは自分もだ。けれど自分は他にも友達がいてそちらと遊ぶことも多かったからと棚に上げ、エディに上から目線で説教を垂れる。
レイがいない場所ではいつも一体どうしているんだか。その調子では、騎士として戦うことになったって連携もできないかもしれない。何故だか親目線になりながら、レイは親友を見上げた。
「その調子じゃ、いつまで経っても結婚できないよなお前」
「してほしいの?」
「いや、別に。ただもし結婚したとして、夫婦喧嘩の原因にだけはなりたくないとだけは言っておく」
いつしかできる妻よりもレイばかりを優先するような男になりそうで一抹の不安が残る。
友人をたくさんつくって、一人だけに執着するのをどうにか分散した方がいいのでは。
そう思わずにはいられない。
レイのことばかりのエディに呆れ、至極どうでもいい世間話をしながら時間を潰す。
漸く馬車が止まったかと思えば外からノックされ、エディの了承する返事と共に音も立てずドアがゆっくりと開かれた。
ギイギイと蝶番が錆びた音を立てるうちの馬車とはまたえらい違いだ。先に降りたエディに手を伸ばされたが、貴婦人でもあるまいしとエスコートは断り自分ひとりで馬車から降りる。
辿り着いたのは王宮からは少し距離のある大通りに建つ高級ブティックだ。それだけでなく、周囲は全て高級そうな店構えの建物ばかり。
普段着で来たレイがひどく浮いているように見える。
こんな場所に連れてくるのならせめて事前に一言言え。レイがじとりとエディを見上げると、エディはにこりと笑いブティックへとレイを伴い入店した。
「これはこれは、ヘンドリックス様」
「なるべく早めに、友人に一着見繕ってくれないか。カジュアルな格好で頼むよ」
「かしこまりました。どうぞこちらへ」
「え、おい、エディ」
「俺は少し別で買い物があるから、着替えたら少し待っていて」
待っていて、も何も。
自分一人では到底入ることなど叶わない高級ブティックにひとり取り残され、個室へと案内されたレイはただただ戸惑う。
一体どうすればいいんだ、この状況。これから何処に行くかも聞かされていないし、カジュアルならこの今の普段着でもいいのではと思ってしまう。
が、店員は狼狽えるレイのことなどお構いなしに次々と布を当て、既製品のジャケットやシャツなどを次々と持ってきてしまう。
こんな高級そうな店で一人にされるなんて、恨むぞエディ。
レイは借りてきた猫のように縮こまりながら、店員の勢いに飲まれ全てを任せることにしてしまった。
26
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
愛され奴隷の幸福論
東雲
BL
両親の死により、伯父一家に当主の座を奪われ、妹と共に屋敷を追い出されてしまったダニエル。
伯爵家の跡継ぎとして、懸命に勉学に励み、やがて貴族学園を卒業する日を間近に迎えるも、妹を守る為にダニエルは借金を背負い、奴隷となってしまう──……
◇◇◇◇◇
*本編完結済みです*
筋肉男前が美形元同級生に性奴隷として買われて溺愛されるお話です(ざっくり)
無表情でツンツンしているけれど、内心は受けちゃん大好きで過保護溺愛する美形攻め×純粋培養された健気素直故に苦労もするけれど、皆から愛される筋肉男前受け。
体が大っきくて優しくて素直で真面目で健気で妹想いで男前だけど可愛いという受けちゃんを、不器用ながらもひたすらに愛して甘やかして溺愛する攻めくんという作者が大好きな作風となっております!
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
魔王討伐後に勇者の子を身篭ったので、逃げたけど結局勇者に捕まった。
柴傘
BL
勇者パーティーに属していた魔術師が勇者との子を身篭ったので逃走を図り失敗に終わるお話。
頭よわよわハッピーエンド、執着溺愛勇者×気弱臆病魔術師。
誰もが妊娠できる世界、勇者パーティーは皆仲良し。
さくっと読める短編です。
ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目
カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。
受け付けの全裸お兄さんが店主に客の前で公開プレイされる大人の玩具専門店
ミクリ21 (新)
BL
大人の玩具専門店【ラブシモン】を営む執事服の店主レイザーと、受け付けの全裸お兄さんシモンが毎日公開プレイしている話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる