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【サイドストーリー】メイちゃんのアルバイト3〜お正月編〜

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「明けましておめでとうございます」

 私はメイ。
 ちょっと友達には言えないお仕事をしている大学生です。
 今年は新年早々にお仕事に来ています。
 だって正月三ヶ日のお給料は一・五倍っていうんだもの。

 普段はドレスっぽい衣装が多いけど、今日は巫女装束。
 サービスのお屠蘇とそ付き。
 巫女さんのバイトも憧れていたから、今日はちょっとウキウキです。

 とはいえ、お仕事はM嬢。
 お客様は当然ドSな御主人様ばかりなので、コスプレ感覚ではいられないのだけれども。

 さっそく正座させられて、後ろ手で緊縛。
 胸の上下にもがっつり縄を渡されて、息を吸う度にキュッと縄が締め付けてくる。
 そのまま強引に胸元のあわせをグイグイと開いて胸をあらわにされると、いつも以上に胸が強調されててちょっとだけ恥ずかしい。

 そのまま、お屠蘇を置いたテーブルまで連れて行かれて、乳首に糸を結ばれて、その糸をお屠蘇の銚子に結ばれた。
「はい、お酌してね」
 銚子は木製だからそこまで重くはないんだけど、中にはお酒が二百ミリリットルくらい入っているから、単純にお酒だけで二百グラムはある。
 手は後ろ手に縛られているから、銚子の重さは全部乳首にかかってくる。
「んんっ、ふ、うぅ……」
 持ち上げるだけでも結構な負荷だ。
 それをさらに傾けて、御主人様の盃に注がなければならない。
 身体を傾けると、両乳首に分散されていた重さが片側にかかって、一層負荷がかかった。
 なんとか注いだけれど、お屠蘇の盃ってそんなに入らないのよね。あんまり軽くなってない上に、ちょっと出過ぎてこぼしちゃって。
「粗相をする子はお仕置きだね」
ってにっこりされてしまった。

 このお客様はとっても上お得意様だし、とっても紳士な方ではあるんだけど、こっちが我慢できるギリギリくらいをせめてくる超ドSさんだから、「お仕置き」ってなると結構ハード。
 だから、「お仕置き」って言われるだけでドキドキしちゃう。
 そうやって私がドキドキしているのすら楽しんでいて、ゆっくり時間をかけて盃を傾ける。
 そのゆっくりの時間中、私はどんなお仕置きをされるのかドキドキが増えるし、乳首に吊られたままの銚子がキリキリと乳首を引っ張り続けるのにも耐えなきゃいけなくて、どんどん呼吸が荒くなっていってしまう。

 ピピッと短い電子音が鳴った。
 御主人様の腕時計の時報だ。
 ということは、まだプレイが始まって三十分程度ということだ。
 あと一時間半、今日は何をされるのだろう。

(なんだかんだ、私もMだなぁ……)

 普段は自分のことを「職業M」だと思うことが多いけれど、上手な御主人様だとやっぱり自分はマゾなんだなと思う。
 そうでなければ、さすがにこの仕事は続けられない。

(今年もいい御主人様にたくさん稼がせてもらえますように)

 そうして私の新年が始まるのでした。
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