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第三章 初任務と
第四十七話 導きし者の正体
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「うぅ? ここは?」
身体がふわふわする感覚で目が覚めた。……覚めた?
……なんか、起きているような寝ているような……? ぼんやりするな……。
そんなことを考えていると、目の前に淡い光が現れて思わず手で顔を隠す。
光は弱くなっていき、徐々に形になっていった。その姿は、上半身が人間で下半身が馬の……。
「ケンタウロス……!?」
私がそう言うと、ケンタウロス? の人? の姿がはっきりとしてきた。美しい金髪に金色の瞳。そして、立派な髭と肉体の男性がそこにはいた。
はじめて見るケンタウロス? に驚いていると、あの声が目の前から聴こえて来た。
《我は『サジタリウス』。世界の神也》
「ということは……唯一神の?」
《左様》
「なんで私を転生させたの……ですか? それも男に?」
《貴殿が望んだ故に》
望んだ? 私が?
《左様。そして、貴殿であるからこそ、我が世界を救済出来ると感じた故に……転生に至り》
ちょ、ちょっと待って!!
「情報が多いよ! てか、心読まないでくれますか!?」
私の苦情にサジタリウス神? は答えない。ただ、話を続けるだけだ。
《貴殿は自分を未だ認識されず》
またそれですか!? どういう意味なのさ!!
《認識されよ。貴殿は……既に『過去』で在らず》
過去では……ない?
《左様》
つまり、どういうことなの……?
《この世界に脅威迫れり》
話変えられた!?
《脅威の名は『サテュロス』。我であり、我でない者也》
あの……話についていけないんですけど?
サジタリウス神は私の方をずっと見たまま、顔色一つ変えずに告げた。
《貴殿なればこそ、果たせるであろう。そして、第二の生を生きられよ》
その言葉を最後に、意識が遠のいていく。
ちょっと! 何も解決してないんですけど……?
私の思いも虚しく、サジタリウス神の姿がぼやけて行く。そして……。
****
「ううう?」
目を覚ますと、そこは寮のベッドの上だった。ゆっくり身体を起こすと、日が落ちかけていた。
「うっそ!?」
そんなに寝てたの!? いや、正確には寝てない……はず。覚えてるもの!
「サジタリウス神に、サテュロス……神?」
正直何が脅威なのか全然わからないんだけど、それが私の転生の理由……の一つなんだろう。なんで私なのかとか、何度も言うけど解決してないけども!!
悶々としていると、部屋の扉が開いて、オクト君が帰って来た。
「おっ、イグナート! ただいまーってどした? なに渋い顔してんだ?」
オクト君の鋭い言葉に私は……あえて別の話題をする事にした。
「おかえり。いや、身体が鈍っている感じがしてさ……」
実際、そんな気もしているから間違いではない。すると、オクト君が少し考える素振りをする。
「そっかー。まぁ、そうだよな。……うーんでも謹慎ってそういうもんだし? ま、気持ち切り替えてこーぜ? あと何日くらいだっけか?」
そう訊かれ、私は数え出す。
「えっと、謹慎が始まって一週間と二日前だから……ざっと約二週間無いくらいかな?」
「おー案外まだまだなげぇな……」
オクト君が優しくも哀れみの目で見てくる。その目やめて……オネガイ。
「まぁ、自業自得なんだけどね……あはは……」
乾いた笑いしか出てこない。そんな私に、オクト君は優しく微笑む。
「そんじゃま、気分転換に飯食おうぜ?」
……本当に、オクト君は優しくて……良い人だ!
こうして私は、団員服から着替えたオクト君と一緒に食堂へと向かうのだった。
身体がふわふわする感覚で目が覚めた。……覚めた?
……なんか、起きているような寝ているような……? ぼんやりするな……。
そんなことを考えていると、目の前に淡い光が現れて思わず手で顔を隠す。
光は弱くなっていき、徐々に形になっていった。その姿は、上半身が人間で下半身が馬の……。
「ケンタウロス……!?」
私がそう言うと、ケンタウロス? の人? の姿がはっきりとしてきた。美しい金髪に金色の瞳。そして、立派な髭と肉体の男性がそこにはいた。
はじめて見るケンタウロス? に驚いていると、あの声が目の前から聴こえて来た。
《我は『サジタリウス』。世界の神也》
「ということは……唯一神の?」
《左様》
「なんで私を転生させたの……ですか? それも男に?」
《貴殿が望んだ故に》
望んだ? 私が?
《左様。そして、貴殿であるからこそ、我が世界を救済出来ると感じた故に……転生に至り》
ちょ、ちょっと待って!!
「情報が多いよ! てか、心読まないでくれますか!?」
私の苦情にサジタリウス神? は答えない。ただ、話を続けるだけだ。
《貴殿は自分を未だ認識されず》
またそれですか!? どういう意味なのさ!!
《認識されよ。貴殿は……既に『過去』で在らず》
過去では……ない?
《左様》
つまり、どういうことなの……?
《この世界に脅威迫れり》
話変えられた!?
《脅威の名は『サテュロス』。我であり、我でない者也》
あの……話についていけないんですけど?
サジタリウス神は私の方をずっと見たまま、顔色一つ変えずに告げた。
《貴殿なればこそ、果たせるであろう。そして、第二の生を生きられよ》
その言葉を最後に、意識が遠のいていく。
ちょっと! 何も解決してないんですけど……?
私の思いも虚しく、サジタリウス神の姿がぼやけて行く。そして……。
****
「ううう?」
目を覚ますと、そこは寮のベッドの上だった。ゆっくり身体を起こすと、日が落ちかけていた。
「うっそ!?」
そんなに寝てたの!? いや、正確には寝てない……はず。覚えてるもの!
「サジタリウス神に、サテュロス……神?」
正直何が脅威なのか全然わからないんだけど、それが私の転生の理由……の一つなんだろう。なんで私なのかとか、何度も言うけど解決してないけども!!
悶々としていると、部屋の扉が開いて、オクト君が帰って来た。
「おっ、イグナート! ただいまーってどした? なに渋い顔してんだ?」
オクト君の鋭い言葉に私は……あえて別の話題をする事にした。
「おかえり。いや、身体が鈍っている感じがしてさ……」
実際、そんな気もしているから間違いではない。すると、オクト君が少し考える素振りをする。
「そっかー。まぁ、そうだよな。……うーんでも謹慎ってそういうもんだし? ま、気持ち切り替えてこーぜ? あと何日くらいだっけか?」
そう訊かれ、私は数え出す。
「えっと、謹慎が始まって一週間と二日前だから……ざっと約二週間無いくらいかな?」
「おー案外まだまだなげぇな……」
オクト君が優しくも哀れみの目で見てくる。その目やめて……オネガイ。
「まぁ、自業自得なんだけどね……あはは……」
乾いた笑いしか出てこない。そんな私に、オクト君は優しく微笑む。
「そんじゃま、気分転換に飯食おうぜ?」
……本当に、オクト君は優しくて……良い人だ!
こうして私は、団員服から着替えたオクト君と一緒に食堂へと向かうのだった。
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