1 / 2
1. 余命『一ヶ月』
しおりを挟む
お前らは自分の余命が一ヶ月だと分かったらどうする?
人によっては「絶望する」や「何もしたくない」とか、ネガティブな気持ちに包まれるだろう。
だが俺はポジティブに生きる事にしたんだ、だって考えてみろよ、ネガティブにクソみたいな一ヶ月を過ごすよりもポジティブな最高の一ヶ月の方がよっぽとマシじゃないか?
最後『まで』幸せにいたい、ちょっとこの表現は違うな。
最後『だから』幸せにいたい、これが俺にピッタリの表現だ。
現実って最低だよな、なんの前触れもなく不幸も幸運も来るんだ、だが俺達人間っていうのは幸運をあたかも当たり前かのように認識しちまう醜い生き物なんだ。
そんな醜い生き物だった俺の話を少し聞いて欲しい。
余命宣告されたのは中3の春だったかな、その週は確か始業式があってバタバタしてたんだ。
家の階段を三歩か四歩上がった所で意識が途切れた、重い荷物を持ったまま途切れたからもう大惨事だよな。
俺の体はフローリングの床に投げ出され、その後荷物が腹にのしかかって発見された時はとんでもない事になってたらしい。
確か俺が目を覚ましたのはそれから約一週間ぐらい先の事だった、始業式は終わって、これから新学年の幕開けだって時に俺はベットにいた。
目を覚ました時は驚いたよ、なんせ倒れるなんて15年間生きてきて一度もなかったし、カレンダーを見たら月が変わってるんだから洒落にもならなかった。
目を覚ました俺を見た同級生?が大声で医者呼んでて、なんとなく状況を理解出来た。
だがその後医者に説明された事だけは一ミリも理解出来なかった
あーだこーだ君はこういう状態だ危険だったんだぞとドラマのワンシーンにありそうなテンプレの話をされた後、
医者「余命一ヶ月だから、病院にいたくないならそれでいいよ…」
テンプレの話だから適当に聞き飛ばしてうとうとしながら聞いてたらいきなりこれだよ、いや俺が適当に聞いてたのが悪かったんだけどさ。
どうやら不治の病でもう治らねーから好きにする?みたいな話だった、親も俺に「あんたが決めなさい」って涙目で言われた。
この時はまだ夢なんじゃないかとか、これは本当の世界じゃないとか、自分は悲劇の主人公とか下らない事を考えてた。
だが診断書や渡された薬を見てると、徐々に現実味が出てくるんだよな、冷や汗が吹き出して仕方が無かったわ。
自分はたった一ヶ月しか生きられないのを実感していくこの気持ち伝わるもんかね?
でも一ヶ月は一ヶ月、もう伸ばそうとしたってどうしようもない、なんせ俺は不治の病だからな。
とりあえず「やりたい事リスト」を作成した。
周りからしたらどうでもいい項目も沢山あっただろう、だが俺は真面目だった、一つもどうでも良い項目なんてない
診断書と薬、それとやりたい事リストを持って退院した。
ところであの同級生と思われる子はどこに行ったんだ、顔もよく見えなかったから同級生かどうかも怪しいが…
そんな事を気にしてる暇はない。
俺は様々な感情が入り混じった涙を拭って歩き出した。
人によっては「絶望する」や「何もしたくない」とか、ネガティブな気持ちに包まれるだろう。
だが俺はポジティブに生きる事にしたんだ、だって考えてみろよ、ネガティブにクソみたいな一ヶ月を過ごすよりもポジティブな最高の一ヶ月の方がよっぽとマシじゃないか?
最後『まで』幸せにいたい、ちょっとこの表現は違うな。
最後『だから』幸せにいたい、これが俺にピッタリの表現だ。
現実って最低だよな、なんの前触れもなく不幸も幸運も来るんだ、だが俺達人間っていうのは幸運をあたかも当たり前かのように認識しちまう醜い生き物なんだ。
そんな醜い生き物だった俺の話を少し聞いて欲しい。
余命宣告されたのは中3の春だったかな、その週は確か始業式があってバタバタしてたんだ。
家の階段を三歩か四歩上がった所で意識が途切れた、重い荷物を持ったまま途切れたからもう大惨事だよな。
俺の体はフローリングの床に投げ出され、その後荷物が腹にのしかかって発見された時はとんでもない事になってたらしい。
確か俺が目を覚ましたのはそれから約一週間ぐらい先の事だった、始業式は終わって、これから新学年の幕開けだって時に俺はベットにいた。
目を覚ました時は驚いたよ、なんせ倒れるなんて15年間生きてきて一度もなかったし、カレンダーを見たら月が変わってるんだから洒落にもならなかった。
目を覚ました俺を見た同級生?が大声で医者呼んでて、なんとなく状況を理解出来た。
だがその後医者に説明された事だけは一ミリも理解出来なかった
あーだこーだ君はこういう状態だ危険だったんだぞとドラマのワンシーンにありそうなテンプレの話をされた後、
医者「余命一ヶ月だから、病院にいたくないならそれでいいよ…」
テンプレの話だから適当に聞き飛ばしてうとうとしながら聞いてたらいきなりこれだよ、いや俺が適当に聞いてたのが悪かったんだけどさ。
どうやら不治の病でもう治らねーから好きにする?みたいな話だった、親も俺に「あんたが決めなさい」って涙目で言われた。
この時はまだ夢なんじゃないかとか、これは本当の世界じゃないとか、自分は悲劇の主人公とか下らない事を考えてた。
だが診断書や渡された薬を見てると、徐々に現実味が出てくるんだよな、冷や汗が吹き出して仕方が無かったわ。
自分はたった一ヶ月しか生きられないのを実感していくこの気持ち伝わるもんかね?
でも一ヶ月は一ヶ月、もう伸ばそうとしたってどうしようもない、なんせ俺は不治の病だからな。
とりあえず「やりたい事リスト」を作成した。
周りからしたらどうでもいい項目も沢山あっただろう、だが俺は真面目だった、一つもどうでも良い項目なんてない
診断書と薬、それとやりたい事リストを持って退院した。
ところであの同級生と思われる子はどこに行ったんだ、顔もよく見えなかったから同級生かどうかも怪しいが…
そんな事を気にしてる暇はない。
俺は様々な感情が入り混じった涙を拭って歩き出した。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。


家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

私の大好きな彼氏はみんなに優しい
hayama_25
恋愛
柊先輩は私の自慢の彼氏だ。
柊先輩の好きなところは、誰にでも優しく出来るところ。
そして…
柊先輩の嫌いなところは、誰にでも優しくするところ。


【完結80万pt感謝】不貞をしても婚約破棄されたくない美男子たちはどうするべきなのか?
宇水涼麻
恋愛
高位貴族令息である三人の美男子たちは学園内で一人の男爵令嬢に侍っている。
そんな彼らが卒業式の前日に家に戻ると父親から衝撃的な話をされた。
婚約者から婚約を破棄され、第一後継者から降ろされるというのだ。
彼らは慌てて学園へ戻り、学生寮の食堂内で各々の婚約者を探す。
婚約者を前に彼らはどうするのだろうか?
短編になる予定です。
たくさんのご感想をいただきましてありがとうございます!
【ネタバレ】マークをつけ忘れているものがあります。
ご感想をお読みになる時にはお気をつけください。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる