スパダリ猟犬騎士は貧乏令嬢にデレ甘です！【R18／完全版】

最終章 永遠｛とわ｝の誓い

最終章 結婚式当日

☆最終章

　半年後の六月吉日。ようやくオリヴァーとシャーロットの結婚式が行われた。

　二人は教会にいた。式のクライマックス、指輪交換に臨んでいるのだ。
　花嫁のシャーロットは、まるでプリンセスのようだった。
　純白のドレスは今日の為だけに作られたオートクチュール。釣り鐘型のドレスは、骨組みが入っており、ボリュームがある。レースを何層にも重ね、ふんわりとした豪華なスカート部分には、真珠がちりばめれられていた。磨かれたデコルテに、細い肩、形の良いバスト。そこの生地にも品の良い薔薇の刺繍がある。そこから続く細い腰は、コルセットでさらに美しいシルエットを描いている。腕には手袋をしており、華やかな白百合の花束を持っていた。

　髪はシンプルに結い上げ、耳と胸元には大粒のダイアモンドが光っている。頭には銀のティアラが輝いていた。
　ベールは長く、引きずっている。裾は全てレースで装飾されていて、まるで波が作る白い泡のように繊細だ。

（とうとうこの日が来たのね。ああ、緊張する……！）

　シャーロットの表情筋はカチコチだった。化粧を施された顔は、いつも以上に綺麗である。肌はすべすべで透明感があり、頬は薔薇色で、唇は紅く色づいている。

「見て、シャーロット様とても綺麗よ……」
「本当、惚れ惚れしちゃうね。あのドレス、特注品なんですって。いいなあ……。本物のお姫様みたい」
「あの猟犬騎士様の妻になれるなんて、全女性の憧れの的よ……。ああ、私もああなりたいなぁ」

　参列者は皆、花嫁の美しさにほうっと溜息をついた。