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第八章 涙のプロポーズ
なんだかムラムラしてきたぞ
しおりを挟む「悲しい顔をしないでおくれ、マイスィートハート。いつものように笑って」
「オリヴァー様……」
「ほら」
リクエストに応えて、シャーロットはニコっとした。すると、オリヴァーが実に嬉しそうに歯を見せた。
「やっぱりシャーロットには笑顔が似合う。君はキャンドルの炎だ。俺の心に火を灯す」
「貴方様も同じですわ」
「心だけじゃなく、身体にも火をつけるところが困った点だがな。……なんだかムラムラしてきたぞ」
ぐい、っとオリヴァーが股間を押しつける。布越しの秘部に硬いものを感じ、シャーロットは顔を熱くした。
「きゃっ! ななな……何ですの、オリヴァー様っ」
「もうずっとしていないだろ? 限界なんだ。君が足りなくて参ってしまう」
「でもまだ安静にしていないとっ」
「大丈夫。シャーロットが上になれば良い。俺は寝ているだけにするから」
「ほえっ?!」
(な、なんですって?)
「駄目か?」
シュン、とオリヴァーが捨てられた子犬のような目をする。最近彼はこのようなおねだり方法を会得した。以前のポーカーフェイスぶりはどこへ行ってしまったのか。恐るべき変化である。
(もしかして魔王ギリェルモとの戦いで、頭をぶつけてしまったのかしら? まっまあ、こっちのオリヴァー様も大好きだけれど)
――それに、私だってオリヴァー様と愛し合いたいわ。ずっと我慢しているのは同じですもの。
シャーロットは太股をもじもじとこすり合わせた。
「し、仕方ありませんわね……。少しだけ、ですわよ? お傷に障るといけませんから」
「分かっている。ありがとう、俺の天使。わがままを聞いてくれて」
「どういたしまして。――でも私、手順が分かりませんわ」
「大丈夫、誘導するから。まずドレスを脱いで、生まれたままの姿になって。それから俺に向かってM字に脚を開くんだ」
にっこりとオリヴァーが笑った。実に楽しそうな顔である。
(ぜ、全裸? それに脚を開けですって?!)
「ちょっと待ってオリヴァー様、それはいけませんわ。だってまだ昼ですのよ? 誰が来るか分かりません。そ、それに脚を開くだなんて……!」
「だって、シャーロットの綺麗な肌が見たいんだもん。全部」
「もん、って貴方……!」
「ね、お願いだよ。君の美しい裸を見ることが出来たら、こんな怪我すぐに治ると思うな。ね、シャーロット」
またあの目である。シャーロットは、はあ~っと大きく息を吐いた。
(仕方ないわ。オリヴァー様の頼みだもの……)
「少しだけ、ですからね」
「ありがとう」
シャーロットはしぶしぶドレスを脱ぎ、一糸纏わぬ姿になった。
(いやだわ、明るい所で愛し合うのは初めてだから、ドキドキしてきた……)
「顔が赤くなっているね。可愛いよ」
「し、静かにして下さいまし……」
彼女はそろそろとオリヴァーの股間に尻を落とす。彼も器用に下着を脱いでいた。
オリヴァーの指示通り、両手を後ろにつき、脚を左右に開いた。するとすでに硬くなった男根が、にょきっと女陰の下から飛び出てきた。反り返った赤黒い幹を、こうして観察するのは初めてである。
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