スパダリ猟犬騎士は貧乏令嬢にデレ甘です!【R18/完全版】

鶴田きち

文字の大きさ
上 下
93 / 113
第八章 涙のプロポーズ

なんだかムラムラしてきたぞ

しおりを挟む


「悲しい顔をしないでおくれ、マイスィートハート。いつものように笑って」
「オリヴァー様……」
「ほら」

 リクエストに応えて、シャーロットはニコっとした。すると、オリヴァーが実に嬉しそうに歯を見せた。

「やっぱりシャーロットには笑顔が似合う。君はキャンドルの炎だ。俺の心に火を灯す」
「貴方様も同じですわ」
「心だけじゃなく、身体にも火をつけるところが困った点だがな。……なんだかムラムラしてきたぞ」

 ぐい、っとオリヴァーが股間を押しつける。布越しの秘部に硬いものを感じ、シャーロットは顔を熱くした。

「きゃっ! ななな……何ですの、オリヴァー様っ」
「もうずっとしていないだろ? 限界なんだ。君が足りなくて参ってしまう」
「でもまだ安静にしていないとっ」
「大丈夫。シャーロットが上になれば良い。俺は寝ているだけにするから」
「ほえっ?!」

(な、なんですって?)

「駄目か?」

 シュン、とオリヴァーが捨てられた子犬のような目をする。最近彼はこのようなおねだり方法を会得した。以前のポーカーフェイスぶりはどこへ行ってしまったのか。恐るべき変化である。

(もしかして魔王ギリェルモとの戦いで、頭をぶつけてしまったのかしら? まっまあ、こっちのオリヴァー様も大好きだけれど)

 ――それに、私だってオリヴァー様と愛し合いたいわ。ずっと我慢しているのは同じですもの。

 シャーロットは太股をもじもじとこすり合わせた。

「し、仕方ありませんわね……。少しだけ、ですわよ? お傷に障るといけませんから」
「分かっている。ありがとう、俺の天使。わがままを聞いてくれて」
「どういたしまして。――でも私、手順が分かりませんわ」
「大丈夫、誘導するから。まずドレスを脱いで、生まれたままの姿になって。それから俺に向かってM字に脚を開くんだ」

 にっこりとオリヴァーが笑った。実に楽しそうな顔である。

(ぜ、全裸? それに脚を開けですって?!)

「ちょっと待ってオリヴァー様、それはいけませんわ。だってまだ昼ですのよ? 誰が来るか分かりません。そ、それに脚を開くだなんて……!」
「だって、シャーロットの綺麗な肌が見たいんだもん。全部」
「もん、って貴方……!」
「ね、お願いだよ。君の美しい裸を見ることが出来たら、こんな怪我すぐに治ると思うな。ね、シャーロット」

 またあの目である。シャーロットは、はあ~っと大きく息を吐いた。

(仕方ないわ。オリヴァー様の頼みだもの……)

「少しだけ、ですからね」
「ありがとう」

 シャーロットはしぶしぶドレスを脱ぎ、一糸纏わぬ姿になった。

(いやだわ、明るい所で愛し合うのは初めてだから、ドキドキしてきた……)

「顔が赤くなっているね。可愛いよ」
「し、静かにして下さいまし……」

 彼女はそろそろとオリヴァーの股間に尻を落とす。彼も器用に下着を脱いでいた。
 オリヴァーの指示通り、両手を後ろにつき、脚を左右に開いた。するとすでに硬くなった男根が、にょきっと女陰の下から飛び出てきた。反り返った赤黒い幹を、こうして観察するのは初めてである。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

白狼王の贄姫のはずが黒狼王子の番となって愛されることになりました

鳥花風星
恋愛
白狼王の生贄としてささげられた人間族の第二王女ライラは、白狼王から「生贄はいらない、第三王子のものになれ」と言われる。 第三王子レリウスは、手はボロボロでやせ細ったライラを見て王女ではなく偽物だと疑うが、ライラは正真正銘第二王女で、側妃の娘ということで正妃とその子供たちから酷い扱いを受けていたのだった。真相を知ったレリウスはライラを自分の屋敷に住まわせる。 いつも笑顔を絶やさず周囲の人間と馴染もうと努力するライラをレリウスもいつの間にか大切に思うようになるが、ライラが番かもしれないと分かるとなぜか黙り込んでしまう。 自分が人間だからレリウスは嫌なのだろうと思ったライラは、身を引く決心をして……。 両片思いからのハッピーエンドです。

夫婦戦争勃発5秒前! ~借金返済の代わりに女嫌いなオネエと政略結婚させられました!~

麻竹
恋愛
※タイトル変更しました。 夫「おブスは消えなさい。」 妻「ああそうですか、ならば戦争ですわね!!」 借金返済の肩代わりをする代わりに政略結婚の条件を出してきた侯爵家。いざ嫁いでみると夫になる人から「おブスは消えなさい!」と言われたので、夫婦戦争勃発させてみました。

【完結】呪いを解いて欲しいとお願いしただけなのに、なぜか超絶美形の魔術師に溺愛されました!

藤原ライラ
恋愛
 ルイーゼ=アーベントロートはとある国の末の王女。複雑な呪いにかかっており、訳あって離宮で暮らしている。  ある日、彼女は不思議な夢を見る。それは、とても美しい男が女を抱いている夢だった。その夜、夢で見た通りの男はルイーゼの目の前に現れ、自分は魔術師のハーディだと名乗る。咄嗟に呪いを解いてと頼むルイーゼだったが、魔術師はタダでは願いを叶えてはくれない。当然のようにハーディは対価を要求してくるのだった。  解呪の過程でハーディに恋心を抱くルイーゼだったが、呪いが解けてしまえばもう彼に会うことはできないかもしれないと思い悩み……。 「君は、おれに、一体何をくれる?」  呪いを解く代わりにハーディが求める対価とは?  強情な王女とちょっと性悪な魔術師のお話。   ※ほぼ同じ内容で別タイトルのものをムーンライトノベルズにも掲載しています※

引きこもり令嬢が完全無欠の氷の王太子に愛されるただひとつの花となるまでの、その顛末

藤原ライラ
恋愛
 夜会が苦手で家に引きこもっている侯爵令嬢 リリアーナは、王太子妃候補が駆け落ちしてしまったことで突如その席に収まってしまう。  氷の王太子の呼び名をほしいままにするシルヴィオ。  取り付く島もなく冷徹だと思っていた彼のやさしさに触れていくうちに、リリアーナは心惹かれていく。けれど、同時に自分なんかでは釣り合わないという気持ちに苛まれてしまい……。  堅物王太子×引きこもり令嬢  「君はまだ、君を知らないだけだ」 ☆「素直になれない高飛車王女様は~」にも出てくるシルヴィオのお話です。そちらを未読でも問題なく読めます。時系列的にはこちらのお話が2年ほど前になります。 ※こちら同じ内容で別タイトルのものをムーンライトノベルズにも掲載しています※

一途なエリート騎士の指先はご多忙。もはや暴走は時間の問題か?

はなまる
恋愛
 シエルは20歳。父ルドルフはセルベーラ国の国王の弟だ。17歳の時に婚約するが誤解を受けて婚約破棄された。以来結婚になど目もくれず父の仕事を手伝って来た。 ところが2か月前国王が急死してしまう。国王の息子はまだ12歳でシエルの父が急きょ国王の代理をすることになる。ここ数年天候不順が続いてセルベーラ国の食糧事情は危うかった。 そこで隣国のオーランド国から作物を輸入する取り決めをする。だが、オーランド国の皇帝は無類の女好きで王族の女性を一人側妃に迎えたいと申し出た。 国王にも王女は3人ほどいたのだが、こちらもまだ一番上が14歳。とても側妃になど行かせられないとシエルに白羽の矢が立った。シエルは国のためならと思い腰を上げる。 そこに護衛兵として同行を申し出た騎士団に所属するボルク。彼は小さいころからの知り合いで仲のいい友達でもあった。互いに気心が知れた中でシエルは彼の事を好いていた。 彼には面白い癖があってイライラしたり怒ると親指と人差し指を擦り合わせる。うれしいと親指と中指を擦り合わせ、照れたり、言いにくい事があるときは親指と薬指を擦り合わせるのだ。だからボルクが怒っているとすぐにわかる。 そんな彼がシエルに同行したいと申し出た時彼は怒っていた。それはこんな話に怒っていたのだった。そして同行できる事になると喜んだ。シエルの心は一瞬にしてざわめく。 隣国の例え側妃といえども皇帝の妻となる身の自分がこんな気持ちになってはいけないと自分を叱咤するが道中色々なことが起こるうちにふたりは仲は急接近していく…  この話は全てフィクションです。

辺境伯と幼妻の秘め事

睡眠不足
恋愛
 父に虐げられていた23歳下のジュリアを守るため、形だけ娶った辺境伯のニコラス。それから5年近くが経過し、ジュリアは美しい女性に成長した。そんなある日、ニコラスはジュリアから本当の妻にしてほしいと迫られる。  途中まで書いていた話のストックが無くなったので、本来書きたかったヒロインが成長した後の話であるこちらを上げさせてもらいます。 *元の話を読まなくても全く問題ありません。 *15歳で成人となる世界です。 *異世界な上にヒーローは人外の血を引いています。 *なかなか本番にいきません

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる

Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。 でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。 彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。

処理中です...