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第二章 最悪の下宿生活
屈服 *
しおりを挟む「へえ、まだ刃向かうのか? 意外と気が強いんだな」
鷹城が言った。
「先生がこんな最低な人間だとは思いませんでした」
「褒めてんのか」
「まさか。軽蔑してるんです」
「軽蔑か、いいねえ」
鷹城が笑った。そして人差し指の腹で真琴の細い首筋をつつっとなぞる。
「・・・・・・っ!」
全身に甘い痺れが駆け抜けた。生まれて初めての快感だった。
「俺はお前みたいな気の強い奴を屈服させるのが好きなんだ。感じさせて、よがらせて、泣かせてやる」
「・・・・・・っ、おれがそんなに簡単に負けて従うと思ってるんなら大間違いですよ。そんなにやわじゃありません。セ、セックスだって慣れてますから」
鷹城に見くびられたのが悔しくて、見栄を張った。
「へえ、童貞だと思ってたけど?」
真琴は内心ぎくりとしたが、
「まさか。百人くらいとヤってます。出会い系アプリの相手と」
「百人、ねえ・・・・・・。全部女?」
「お、男ともヤりまくってます」
「じゃあどんなプレイも経験済みなわけだ。SMも、コスプレも、青姦も」
「もちろん」
「頼もしいなあ」
鷹城は真琴をドアに囲ったままゆっくりと顔を近づけた。
(キスされるっ)
真琴はとっさに顔を背ける。ファーストキスだけは守りたかった。しかしかわりに耳の外側の軟骨に噛みつかれる。
「痛(いた)っ・・・・・・。止めて下さいっ」
「嫌だね」
バリトンが鼓膜を直接震わせた。
「・・・・・・っ、本当にいや、ですっ・・・・・・。ぅ、は、離してっ」
「だったらもっと本気で抵抗しろよ」
鷹城が真琴の華奢な両手首を一纏めにて頭上に縫い止めた。まるで天井から吊されているような恥ずかしい格好だ。
真琴はどうにか逃れようと精一杯藻掻くが、しかし力が強くて外せない。
「くく、いい感じだぜ。俺の可愛い獲物」
鷹城は真琴のぷっくりした耳たぶを甘噛みし、穴に舌先をそっと差し入れた。生暖かい感触にぞわっと肌が粟立つ。
「・・・・・・っ! や、やめっ」
「今の感じただろ?」
「ちがっ・・・・・・嫌だ、離せぇ・・・・・・っ!」
「嘘つくな。顔が赤くなってるぜ」
「見るなっ、いや、・・・・・・アッ」
続いて首筋をきつく吸われると思わず声が漏れた。白い肌に赤黒いキスマークがついている。
「ふ・・・・・・っ、ぁ・・・・・・」
あまりの艶めいた喘ぎに、全身が燃えるように熱くなった。
(嘘だろ、今の本当におれの声?)
羞恥に耐えきれずに顔を逸らした。耳まで朱を刷いている。その様子を見て鷹城が楽しそうに笑った。
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