17 / 25
第17話 ルーヴへの問いかけ
しおりを挟む
しばらくして、私たちは再び建物に戻った。
機械時計の針は十四を指し、遠くからは再び訓練の声が聞こえてきた。
さて、次は誰の元へ向かうのか。
そう思っていると、窓の外から清々しい匂いが漂ってきた。
様々な香草のような匂いは、儀礼室で嗅いだものだろう。
冷え切った乾燥地帯に似つかわしくない匂いは、だんだん強くなってきた。
「兄様、この匂いはなんでしょうね」
「うん? 匂いなんてしてるかい?」
鼻を鳴らして嗅いでも気づかないらしい。
私が敏感すぎるのだろうか。
歩くほどに強まる匂いは、離れた建物から広がっていた。
それなりに大きい場所は扉が開け放たれていて、中に数名の人影が見える。
「倉庫、かな?」
兄様が覗き込むと、その場に居た全員が慌てて敬礼を返す。
その中に見知った顔を見つけ、兄様は小さく手を上げた。
「ルーヴ書記官、ちょっといいですか?」
誰よりも短い煤けた金髪が、上官に子どもの真似事のような敬礼をする。
そうして近づいてきたルーヴは、私たちに深く頭を下げた。
「邪魔してすみませんね。ここの説明をしてもらっていいですか」
「承知いたしました」
ルーヴは表情の薄い顔で頷くと、広い室内をぐるりと手で指した。
「こちらは後方支援の団員が管理する物資保管庫です。
武具はなく、遠征用の備品を多く扱っております」
言われたとおり周りは棚で囲まれていて、麻袋や木桶などが隙間なく詰め込まれていた。
ただそれよりも、部屋の中心で人々に囲まれている樽に意識は行ってしまう。
体格のいい大人がようやく抱えられる大きさから、ワイン樽か何かだろうか。
下部には液体を取り出す筒が差し込まれ、上部は完全に開かれていた。
中には青々とした香草が縁一杯まで入っていて、これが匂いの根源らしい。
私の視線に気づいたのか、ルーヴは作業を続ける団員たちに目を向けた。
「あちらは聖水になります」
「聖水というと、教会のとは違うんですか?」
兄様も興味を持ったのか、ルーヴの説明に耳を向ける。
聖水といえば、教会が精製するものが最たるものだろう。
病を払い万人を癒やす、神の雫。
さすがにそれは迷信だとしても、有り難がる民が多いのは事実だ。
「はい。教会の聖水を使うと、武具が駄目になってしまうのだそうです。
争いを嫌う女神様が鈍らに変えてしまわれるのだと」
「教会の聖水には岩塩が含まれているからね。金属が錆びるのは当たり前だ」
苦笑を浮かべて囁く兄様の頭にも、私と同じ考えがあるに違いない。
帝国の三大勢力である、皇帝、教会、騎士団。
水面下でのせめぎ合いは、こうして末端まで伝えられているのだろう。
「中を見ても?」
兄様の希望に、樽の回りに居る団員が蜘蛛の子を散らすように離れていった。
調査においてはありがたいけれど、ここまで逃げられるのもなんだか困る。
けれど兄様は気にすることなく、樽いっぱいの香草に目を凝らした。
中に入っているのは、血止めや鎮静効果のあるものだそうだ。
なんでもこの聖水は騎士団の伝統的なものだそうで、古くから香草の調合が決められているらしい。
「水瓶も決められているんですか?」
「はい。聖水で清めた純銀製の水瓶に注ぐことになっております」
近くの棚には、儀礼室にあったのと同じ水瓶がいくつも並んでいる。
私でも抱えられそうな大きさだけれど、水が入ったらかなり重そうだ。
それらはもちろん凹んでいなく、鈍い輝きを放っていた。
「ああ、すいませんね。作業を続けてください」
そう言うと、団員たちはそろりそろりと近づいてくる。
作業はもう大詰めらしく、外から水を汲んだ木桶が運ばれてきた。
そっと注がれる水はしばらくその場に留まり、じっくり染み込んでいく。
香草はよほど押し詰められているらしい。
何度かに分けて注がれた水は、しばらく経ってからようやく一滴落ちてきた。
あれだけの香草を通り抜けたからか、雫には強い匂いが染み込んでいるようだ。
「これは、どれくらいで完成するんですか?」
「この速度ですと、ぴったり五時間で仕上がります」
「ずいぶん正確に分かるんですね。それも決まりですか?」
「いいえ。ですが、毎日行っているので耳で覚えております」
ぴたん……ぴたん……ぴたん……。
筒から滴る水滴の速度は変わらない。
これを元に時間を計っているのだろう。
毎日の作業なら覚えることはできそうだ。
「事件のあった日も?」
「いいえ。一昨日は人員不足のため行っておりません。
後方支援の団員も遠征に参加しており、残ったのは自分一人でした」
遠征は相当に大規模だったらしい。
確かに、これを一人で行うのは骨が折れそうだ。
けれど……どうしてルーヴだけが残ったのか。
本人の希望など通らないだろう。
一応誰かしらは残さなければという考えか、はたまた華奢な身体では無理と判断されたか。
まぁ、大した問題ではないだろう。
聖水の精製に満足した兄様は、ルーヴを連れて扉の外へ出た。
若干麻痺した鼻で冷たい息を吸っていると、兄様は声を落として言った。
「ブルアン副団長との関係をお聞きしても?」
「幼いころ、路上生活から救っていただきました」
端的な質問に、ルーヴは一切表情を動かさなかった。
タレイアが言い方から内密なものかと思っていたけれど、そうでもないのかもしれない。
もし知っていたとしても、孤児の入団は珍しくもなんともないだろう。
指摘して貶めるには人数が多すぎる。
「騎士団に入団したのはブルアン副団長への恩義からですか?」
こくりと頷く仕草は、本当に子どものようだ。
これで十八歳だというのだから、幼いころの生活はよほど重要なのだと感じる。
大きな制服から見える手首は細く弱々しく、あの水瓶すら持つのに苦労するだろう。
兄様もそう思ったようで、小さなため息を吐いた。
「どう考えても不向きでしょう。教会に残ることは考えなかったんですか?」
「自分の力など些末なものですが、微力ながらお力になりたいと思いました」
淡々とした応対の中、僅かに熱が見えたような気がした。
きっと、不向きだと分かっていても止められなかったのだろう。
その気持ちは分かる。
私もそうだからだ。
勝手に親近感を抱きながら、過去を深堀りしてもこれ以上の情報は得られないように感じた。
「鐘つき部屋は……書記官なら知っていそうですね」
「はい。清掃に入ることもございますので」
兄様の大きな関心事はブルアンとの関係だったようで、他に聞きたいことはなかったらしい。
けれどそれだけでは仕事を抜けさせた意味がないとばかりに、唸りながら首をひねる。
兄様もルーヴには気を許しているのだろう。
緊張感の弱まった仕草は、私たちの関係を兄妹に戻してくれるような気がした。
「うーん……ルーヴ書記官は、入団して何年経ったんでしたっけ?」
「……一年、経ちました」
答えに一瞬詰まったのは頭の中で計算したからだろう。
恩人のために騎士団に入り、一年間勤め上げた。
それは十分立派なことなのだから誇っていいだろう。
ルーヴのように、私も兄様のために監視官を勤め上げよう。
薄い笑みを浮かべる兄様のローブに触れ、頭を下げてから仕事に戻るルーヴを見送った。
機械時計の針は十四を指し、遠くからは再び訓練の声が聞こえてきた。
さて、次は誰の元へ向かうのか。
そう思っていると、窓の外から清々しい匂いが漂ってきた。
様々な香草のような匂いは、儀礼室で嗅いだものだろう。
冷え切った乾燥地帯に似つかわしくない匂いは、だんだん強くなってきた。
「兄様、この匂いはなんでしょうね」
「うん? 匂いなんてしてるかい?」
鼻を鳴らして嗅いでも気づかないらしい。
私が敏感すぎるのだろうか。
歩くほどに強まる匂いは、離れた建物から広がっていた。
それなりに大きい場所は扉が開け放たれていて、中に数名の人影が見える。
「倉庫、かな?」
兄様が覗き込むと、その場に居た全員が慌てて敬礼を返す。
その中に見知った顔を見つけ、兄様は小さく手を上げた。
「ルーヴ書記官、ちょっといいですか?」
誰よりも短い煤けた金髪が、上官に子どもの真似事のような敬礼をする。
そうして近づいてきたルーヴは、私たちに深く頭を下げた。
「邪魔してすみませんね。ここの説明をしてもらっていいですか」
「承知いたしました」
ルーヴは表情の薄い顔で頷くと、広い室内をぐるりと手で指した。
「こちらは後方支援の団員が管理する物資保管庫です。
武具はなく、遠征用の備品を多く扱っております」
言われたとおり周りは棚で囲まれていて、麻袋や木桶などが隙間なく詰め込まれていた。
ただそれよりも、部屋の中心で人々に囲まれている樽に意識は行ってしまう。
体格のいい大人がようやく抱えられる大きさから、ワイン樽か何かだろうか。
下部には液体を取り出す筒が差し込まれ、上部は完全に開かれていた。
中には青々とした香草が縁一杯まで入っていて、これが匂いの根源らしい。
私の視線に気づいたのか、ルーヴは作業を続ける団員たちに目を向けた。
「あちらは聖水になります」
「聖水というと、教会のとは違うんですか?」
兄様も興味を持ったのか、ルーヴの説明に耳を向ける。
聖水といえば、教会が精製するものが最たるものだろう。
病を払い万人を癒やす、神の雫。
さすがにそれは迷信だとしても、有り難がる民が多いのは事実だ。
「はい。教会の聖水を使うと、武具が駄目になってしまうのだそうです。
争いを嫌う女神様が鈍らに変えてしまわれるのだと」
「教会の聖水には岩塩が含まれているからね。金属が錆びるのは当たり前だ」
苦笑を浮かべて囁く兄様の頭にも、私と同じ考えがあるに違いない。
帝国の三大勢力である、皇帝、教会、騎士団。
水面下でのせめぎ合いは、こうして末端まで伝えられているのだろう。
「中を見ても?」
兄様の希望に、樽の回りに居る団員が蜘蛛の子を散らすように離れていった。
調査においてはありがたいけれど、ここまで逃げられるのもなんだか困る。
けれど兄様は気にすることなく、樽いっぱいの香草に目を凝らした。
中に入っているのは、血止めや鎮静効果のあるものだそうだ。
なんでもこの聖水は騎士団の伝統的なものだそうで、古くから香草の調合が決められているらしい。
「水瓶も決められているんですか?」
「はい。聖水で清めた純銀製の水瓶に注ぐことになっております」
近くの棚には、儀礼室にあったのと同じ水瓶がいくつも並んでいる。
私でも抱えられそうな大きさだけれど、水が入ったらかなり重そうだ。
それらはもちろん凹んでいなく、鈍い輝きを放っていた。
「ああ、すいませんね。作業を続けてください」
そう言うと、団員たちはそろりそろりと近づいてくる。
作業はもう大詰めらしく、外から水を汲んだ木桶が運ばれてきた。
そっと注がれる水はしばらくその場に留まり、じっくり染み込んでいく。
香草はよほど押し詰められているらしい。
何度かに分けて注がれた水は、しばらく経ってからようやく一滴落ちてきた。
あれだけの香草を通り抜けたからか、雫には強い匂いが染み込んでいるようだ。
「これは、どれくらいで完成するんですか?」
「この速度ですと、ぴったり五時間で仕上がります」
「ずいぶん正確に分かるんですね。それも決まりですか?」
「いいえ。ですが、毎日行っているので耳で覚えております」
ぴたん……ぴたん……ぴたん……。
筒から滴る水滴の速度は変わらない。
これを元に時間を計っているのだろう。
毎日の作業なら覚えることはできそうだ。
「事件のあった日も?」
「いいえ。一昨日は人員不足のため行っておりません。
後方支援の団員も遠征に参加しており、残ったのは自分一人でした」
遠征は相当に大規模だったらしい。
確かに、これを一人で行うのは骨が折れそうだ。
けれど……どうしてルーヴだけが残ったのか。
本人の希望など通らないだろう。
一応誰かしらは残さなければという考えか、はたまた華奢な身体では無理と判断されたか。
まぁ、大した問題ではないだろう。
聖水の精製に満足した兄様は、ルーヴを連れて扉の外へ出た。
若干麻痺した鼻で冷たい息を吸っていると、兄様は声を落として言った。
「ブルアン副団長との関係をお聞きしても?」
「幼いころ、路上生活から救っていただきました」
端的な質問に、ルーヴは一切表情を動かさなかった。
タレイアが言い方から内密なものかと思っていたけれど、そうでもないのかもしれない。
もし知っていたとしても、孤児の入団は珍しくもなんともないだろう。
指摘して貶めるには人数が多すぎる。
「騎士団に入団したのはブルアン副団長への恩義からですか?」
こくりと頷く仕草は、本当に子どものようだ。
これで十八歳だというのだから、幼いころの生活はよほど重要なのだと感じる。
大きな制服から見える手首は細く弱々しく、あの水瓶すら持つのに苦労するだろう。
兄様もそう思ったようで、小さなため息を吐いた。
「どう考えても不向きでしょう。教会に残ることは考えなかったんですか?」
「自分の力など些末なものですが、微力ながらお力になりたいと思いました」
淡々とした応対の中、僅かに熱が見えたような気がした。
きっと、不向きだと分かっていても止められなかったのだろう。
その気持ちは分かる。
私もそうだからだ。
勝手に親近感を抱きながら、過去を深堀りしてもこれ以上の情報は得られないように感じた。
「鐘つき部屋は……書記官なら知っていそうですね」
「はい。清掃に入ることもございますので」
兄様の大きな関心事はブルアンとの関係だったようで、他に聞きたいことはなかったらしい。
けれどそれだけでは仕事を抜けさせた意味がないとばかりに、唸りながら首をひねる。
兄様もルーヴには気を許しているのだろう。
緊張感の弱まった仕草は、私たちの関係を兄妹に戻してくれるような気がした。
「うーん……ルーヴ書記官は、入団して何年経ったんでしたっけ?」
「……一年、経ちました」
答えに一瞬詰まったのは頭の中で計算したからだろう。
恩人のために騎士団に入り、一年間勤め上げた。
それは十分立派なことなのだから誇っていいだろう。
ルーヴのように、私も兄様のために監視官を勤め上げよう。
薄い笑みを浮かべる兄様のローブに触れ、頭を下げてから仕事に戻るルーヴを見送った。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
旧校舎のフーディーニ
澤田慎梧
ミステリー
【「死体の写った写真」から始まる、人の死なないミステリー】
時は1993年。神奈川県立「比企谷(ひきがやつ)高校」一年生の藤本は、担任教師からクラス内で起こった盗難事件の解決を命じられてしまう。
困り果てた彼が頼ったのは、知る人ぞ知る「名探偵」である、奇術部の真白部長だった。
けれども、奇術部部室を訪ねてみると、そこには美少女の死体が転がっていて――。
奇術師にして名探偵、真白部長が学校の些細な謎や心霊現象を鮮やかに解決。
「タネも仕掛けもございます」
★毎週月水金の12時くらいに更新予定
※本作品は連作短編です。出来るだけ話数通りにお読みいただけると幸いです。
※本作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。
※本作品の主な舞台は1993年(平成五年)ですが、当時の知識が無くてもお楽しみいただけます。
※本作品はカクヨム様にて連載していたものを加筆修正したものとなります。
白が嫌いな青~剣と密室の頭脳戦~
キルト
ミステリー
【決して瞳を合わせてはいけない】
『魔眼病』瞳を合わせただけで感染する奇病が蔓延する世界。
偶然出会った孤独な男女はある約束を交わした。
お互いに嘘をついたまま次第に惹かれ合う二人。
その幼い感情が恋と呼ばれ始めた頃……想いを伝えられないまま互いの記憶を失くし突然飛ばされた。
女は密室で『断罪ゲーム』と呼ばれる推理ゲームに巻き込まれ。
男は異世界で記憶を取り戻す戦いに巻き込まれる。
ミステリーとファンタジー。
人々の嘘と恋が交わる時、世界の謎が明かされる。
※女主人公(サヤカ)の生き残り推理ゲームと
男主人公(優介)の記憶を取り戻す異世界バトルが交互に描かれています。
目次の最初に名前を記載しているので参考にして下さい。
全三十話
ARIA(アリア)
残念パパいのっち
ミステリー
山内亮(やまうちとおる)は内見に出かけたアパートでAR越しに不思議な少女、西園寺雫(さいおんじしずく)と出会う。彼女は自分がAIでこのアパートに閉じ込められていると言うが……
嘘つきカウンセラーの饒舌推理
真木ハヌイ
ミステリー
身近な心の問題をテーマにした連作短編。六章構成。狡猾で奇妙なカウンセラーの男が、カウンセリングを通じて相談者たちの心の悩みの正体を解き明かしていく。ただ、それで必ずしも相談者が満足する結果になるとは限らないようで……?(カクヨムにも掲載しています)
伏線回収の夏
影山姫子
ミステリー
ある年の夏。俺は15年ぶりにT県N市にある古い屋敷を訪れた。某大学の芸術学部でクラスメイトだった岡滝利奈の招きだった。かつての同級生の不審死。消えた犯人。屋敷のアトリエにナイフで刻まれた無数のXの傷。利奈はそのなぞを、ミステリー作家であるこの俺に推理してほしいというのだ。俺、利奈、桐山優也、十文字省吾、新山亜沙美、須藤真利亜の六人は、大学時代にこの屋敷で共に芸術の創作に打ち込んだ仲間だった。グループの中に犯人はいるのか? 脳裏によみがえる青春時代の熱気、裏切り、そして別れ。懐かしくも苦い思い出をたどりながら事件の真相に近づく俺に、衝撃のラストが待ち受けていた。
《あなたはすべての伏線を回収することができますか?》
この欠け落ちた匣庭の中で 終章―Dream of miniature garden―
至堂文斗
ミステリー
ーーこれが、匣の中だったんだ。
二〇一八年の夏。廃墟となった満生台を訪れたのは二人の若者。
彼らもまた、かつてGHOSTの研究によって運命を弄ばれた者たちだった。
信号領域の研究が展開され、そして壊れたニュータウン。終焉を迎えた現実と、終焉を拒絶する仮想。
歪なる領域に足を踏み入れる二人は、果たして何か一つでも、その世界に救いを与えることが出来るだろうか。
幻想、幻影、エンケージ。
魂魄、領域、人類の進化。
802部隊、九命会、レッドアイ・オペレーション……。
さあ、あの光の先へと進んでいこう。たとえもう二度と時計の針が巻き戻らないとしても。
私たちの駆け抜けたあの日々は確かに満ち足りていたと、懐かしめるようになるはずだから。
【完結】シリアルキラーの話です。基本、この国に入ってこない情報ですから、、、
つじんし
ミステリー
僕は因が見える。
因果関係や因果応報の因だ。
そう、因だけ...
この力から逃れるために日本に来たが、やはりこの国の警察に目をつけられて金のために...
いや、正直に言うとあの日本人の女に利用され、世界中のシリアルキラーを相手にすることになってしまった...

怪異探偵事務所
夜乃桜
ミステリー
『橘探偵事務所』の若き所長、橘仁は触れたものの過去を視ることが出来る〈時読みの異能持ち〉。〈異能〉で失せもの探しをする探偵と、依頼者達、人と時折〈人ならぬモノ〉達から依頼を受けていた。
そんなある日、老人からの探し物の依頼で、探し場所のとある家を訪れる。仁はそこで、真白の髪に真紅の瞳をもった白皙の美少女〈火焔の魔女〉と出会う。
〈火焔の魔女〉の異名を持つ〈魔術師〉横山玲奈に、その家で起こる異変の解決に、仁は巻き込まれてしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる