越中富山の九田部さん

２章

エピローグ

　立山の山頂、その上の雲海にて白鷹さまは文字通り羽根を休めていた。
その白い雲海の絨毯を這うようにするすると黒い靄が伝ってくる。

　白鷹「お帰り、ご苦労だったね」

白鷹さまは労いの言葉をかけると靄はぺこりとお辞儀をして霧散する。

白鷹「しかし人間はいつになったらもっと神さまを敬ってくれるのかねぇ・・」

神の教えは宗教家によって人へ浸透しやすいものへと書き替えられた。

最初はそれでよかったが最初はちょっとした解釈の違いが後々曲解され、今度は曲解が曲解を生み捻じ曲がる

カトリックとプロテスタントはおなじキリスト教でも互いを嫌いあい

イスラムも一部の宗教が過激へと曲解する

仏教だって南無阿弥陀仏ととなえて第六天魔王を倒せば極楽にいけるらしい

あくまで哲学だった仏陀の教えはその時々の坊さんが自分の意見を仏陀がいったから間違いないと

責任を転嫁する。

白鷹「科学の時代に信仰が皆無なのか、しかしそれならそれで神の代弁者が居なくならない不思議よ」

雲の隙間から雲下を覗き見る。

すっかり元気になっら富子とまおが抱き合ってるところが見える。

白鷹「くたべも僕のチョッカイに気が付いたみたいで呪詛返しをしても僕が返さないって自信があったんだね」

白鷹「釈迦やイエスに天啓を降ろして２０００年時々下界にチョッカイをだして」

白鷹「総てにおいて恐れおそれ・怖れおそれて畏れおそれる心をもってもらわないとね」

白鷹「人間以外の生物からも一杯苦情が来て困るんだよね」

もとより特定の誰かを名指して命を召し上げる気は無かった。


白鷹「まだ56億7000万年も生態系のバランスをとるために人間に警鐘ならさないといけないとはめんどくさいなぁ・・・言う事聞いてくれないどころか警鐘ならすほど曲解して金儲けに走る輩多いしなぁ・・本当・・面倒くさい・・」

そう言うとけ白鷹さまは雲の隙間を閉じて再び

けだるそうに文字通り羽根を休めた。