星降る世界で君にキス

コダーマ

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【1.運命のキスは星のみちびき? 】もはや異世界しかない!

もはや異世界しかない!(21)

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 小さな声で呻きながら、その場で足をもつれさせた。
 手首を回転させた勢いそのままに上体がねじれ、星歌の視線は一瞬にして天井と壁、それから床をさまよう。

「危ないっ」

 背中にあたたかな感触。
 これは、行人の腕?
 次の瞬間、星歌の瞳に彼の顔が大きく迫った。

「なっ、んんっ……」

 ココアの甘い香りが唇を覆う。
 柔らかな感触。

 ──何コレ、うまく喋れない……。

 そう思った途端、状況を理解する。
 床に倒れかけた星歌を、行人がとっさに腕を伸ばして受け止めてくれたのだ。

 だが勢いは死なず、バランスを失った彼女を庇うため、彼は身を回転させ背中からフローリングに倒れ込む。
 その胸に乗るかたちで一緒に倒れる星歌。
 気付けば義弟を押し倒し、その唇に自らのそれを重ねる体勢になっていた。

「ゆきっ……違っ、異世界っ、キンパツ、イケメン、オウジ、ガッ……」

 衝撃が強かったか、息を吸いながら例の単語を並べる星歌。
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