田楽屋のぶの店先日記〜殿ちびちゃん参るの巻〜

皐月なおみ

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朔太郎参る!

さち

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 次の日の朝、のぶと晃之進と朔太郎の三人でそろって朝餉を食べた。
 しじみの味噌汁と香の物。
 夫婦二人の朝餉ならそれで十分だが、のぶは朔太郎のために、出汁に使った鰹節を大根の葉と胡麻で炒ったものを米に掛けてやった。
 建具屋のつねがそうすると言っていたからだ。
 晃之進は、まだ箸をうまく使えない朔太郎にしじみの身をちょいちょいと取ってやっていた。
 その姿に、のぶはまた複雑な気持ちになった。
 安居家にいた頃は晃之進はよく倉太郎と遊んでやっていた。子どもに好かれる男だから、こんなことは彼にしてみれば普通のこと。だが、ふたりが親子かもしれないと思うと素直な気持ちで受け止めることができなかった。
 自分が知らなかっただけで、ふたりがこうするのは、はじめてではないのかもしれない。

 朝餉が終わると晃之進は、朔太郎に"しばらくここにいることになった"と告げた。まだ幼い彼がすべての事情をわかっているとは思えないが、朔太郎はそれを神妙な面持ちで聞いていた。

「なあに、おれたちを"かかさま"と"とさま"だと思ってくれたらいいからよ」

 呑気なことを言う晃之進に、のぶは慌てて口を挟んだ。

「さくちゃんのかかさまは、一人だよね。おばちゃんのことは、好きに呼んでくれていいからね」

 昨日の昼間はいい子にして朔太郎は、朝方寝ぼけながらのぶにしがみついて「母上さま」と泣いたのだ。
 やはり寂しいのを我慢しているのだとのぶは胸が潰れそうな心地がしたのだ。

 それなのに、考えなしなことばかり言う亭主だと晃之進を睨む。彼は肩をすくめて

「おれは出るからよろしく頼む」

と言って家を出て行った。

 朝餉の片付けをして朔太郎の顔を拭いてやっているとこの界隈を縄張りにしている岡っ引きの菊蔵が顔を出した。彼が十手を預かっているのは倉之助ではない別の同心だが、近所ではおおっぴらにしていない晃之進の仕事も知っている人物だ。

「おはようごぜえます、おかみさん」

 同心の手先という立場は同じではあるものの、そこは侍である晃之進とは立場が違うと心得ていて、菊蔵は晃之進夫婦には丁寧な口をきく。
 晃之進が留守の間、一人で田楽屋を切り盛りしているのぶをなにかとに気にかけていて、三日と空けずに顔を出してくれる。
 亭主が留守がちにも関わらず女ののぶが安心して商売を続けられているのは彼のおかげである。
 やたらと威張り散らして煙たがられている岡っ引きも多い中、面倒見のいい菊蔵は誰からも慕われていた。

「晃之進の旦那が子どもを預かったって聞やして、余計なお世話かと思いましたが、入りようになりそうな物を持ってきやした」

 朔太郎がここへきてまだ一日と経っていないのに、もう聞きつけたとはさすがだ。しかも朔太郎に必要そうな寝具や衣類を持ってきてくれたのだからありがたい。晃之進が預かった子というならば、詳細はわからないまでもわけありということは心得ているのだろう。

「近所のがきどものお古で申し訳ないですが」

「そんな、親分。ありがたいです」

 のぶは心から礼を言った。
 着る物については、晃之進が一緒に持ってきた風呂敷包みに一式入っていた。が、それ以外の物はない。
 当然夫婦二人暮らしのこの家にもないから揃えなくてはと思っていたのだ。

「なあに、これくらいはなんでもないですよ。それよりおかみさん、店をしながら面倒をみるのは大変でしょう? 家のかかあにみさせやしょう」

 親切にそんなことまで言ってくれる。けれどのぶは首を横に振った。

「大丈夫です。おとなしい子ですから」

 そう言ってのぶは、声が大きくて怖い顔の菊蔵に目を丸くしている朔太郎に目をやった。
 実は昨日、裏店の大工の女房も子守りを申し出てくれた。彼女には、朔太郎と同じくらいの女の子と、二つ年上の男の子がいる。だけどそれに、朔太郎はいやいやと首を横に振ったのである。のぶは無理強いしなかった。

「それにおそのさんだってお店があるだから、大変なのには代わりないですよ」

 岡っ引きは奉行所に正式に認められた役目ではない。給金は出ず十手を預かっている同心からいくばくかの金子をもらうだけである。当然それだけでは家族を養ってはいけないから、妻帯している者はたいてい女房に何か商売をやらせている。菊蔵の妻のおそのは、小物屋をやっていた。

「ですが……」

 菊蔵は言いかけて口を閉じた。その顔には、のぶと自分の妻は違うと書いてある。彼には娘が三人いてそれぞれ嫁いでいる。確かに小物屋をしながら三人の子を育て上げた彼の妻と、まだ子がいないのぶでは子どもの扱いは雲泥の差があるだろう。
 それでものぶは、朔太郎のそばにいてやりたいと思った。
 今朝、自分にしがみついた温もりに、のぶははじめての思いを抱いた。自分は彼の母ではない。だが、今一番近くにいて、彼が頼れるのは自分しかいないというのも事実なのだ。
 今も朔太郎は、のぶの着物を不安そうに握っている。その小さな手がいじらしい。

「それに他所でみてもらうなら、うちの人に相談してからでないといけませんし。もし手に余るようならまた声をかけさせてもらいます」

 そう言うと、彼はようやく納得した。

「そうですかい。ではまたいつでも」

 菊蔵が去り、どこかホッとした様子の朔太郎の顔を拭き終えてのぶは彼に笑いかけた。

「大丈夫よ、おばちゃんがそばにいるからね。今日もお店やるから見ててくれる?」

 すると朔太郎はこっくりと頷いて、奥の小上がりを指差した。

「あっちにおる」

「小上がりね。どうぞ」

 小上がりに座布団を敷いてやると朔太郎はよじ登りその上にちまっと座った。

「これから店の仕込みをするの」

「うむ」

「退屈だったら言ってね」

「いや、なかなかにおもしろい」

 真面目くさった顔で子どもらしくないこと言うのが、可愛らしい。まるで雛飾りの内裏さまのようだ。口数が増えてきたのも嬉しかった。

「そう? ならよかった。ふふふ、じゃあ、ここがさくちゃんの場所ね」

 笑みを浮かべてそういう言うと、彼は少し嬉しそうに頬を緩めた。
 その様子にのぶは昔の自分を思い出していた。

 安居家に奉公に出たばかりの頃は自分の部屋はなかったから、用事と用事の間や寝る前のちょっとした時間などはどこにいればいいかわからなくて居心地が悪かった。
 もらったおやつもどこで食べたらいいのやらとまごまごしていると、りんが小さな腰掛けを台所の隅に置いてくれたのだ。

『ここがのぶの場所ね』

 それからは、ちょっとした時間はそこにいて、休憩をしたりそろばんの練習をしたりした。
 自分の場所ができてはじめてここにいてよいのだと安心したのだ。

 小上がりに朔太郎がずっといたら、店を開けた時に入れられる客が一組減ることになるが、それでもかまわないとのぶは思った。
 さて、仕込みをやってしまおう、のぶがそう思った時。

「のぶ、いる?」

 店先から声がする。振り返ると同じ町内にある八百屋のおかみ、さちが顔を覗かせていた。

「さっちゃん、おはよう」

 さちは手に青菜をぶら下げて勝手したる様子で店の中へ入ってくる。飯台へ青菜を置いてから、小上がりに腰かけた。
 青菜は、今日店に出す菜飯に使う分だ。彼女は毎日こうやって持って来てくれる。忙しい時間に申し訳ないとも思うが実はこれが二人の楽しみでもあった。
 さちは、のぶが八丁堀にいた頃の幼馴染で小さい頃は同じ寺子屋へ通い"のぶちゃん""さっちゃん"と呼び合った仲だ。偶然町内の八百屋に嫁いできて、二年前に再会した。

 はじめは田楽だけだったのぶの店に菜飯を置くきっかけを作ってくれたのは彼女だった。彼女の夫は毎朝市場に店の仕入れに行く。
 その際に売り物にならないような野菜の切れっぱしをもらってくる。さちはそれをよくのぶのところへ持ってきてくれた。小さすぎるカブでも糠味噌に漬けたり塩を振ったりすれば立派な一品になる。

 特に青菜は、綺麗に洗って茹で細かく刻んで炊き立てのご飯にまぜれば、美味しい菜飯になる。握り飯にしてさちに食べさせると、彼女は懐かしそうに笑った。

『そういえば、のぶちゃんのお母さんの菜飯も美味しかった。遊びに行くと出してくれてさぁ。のぶちゃんのお菜の腕はお母さんゆずりなんだね。そうだ、のぶちゃん、菜飯もお店に出したら? 田楽と菜飯があれば満腹になるじゃない。青菜の端っこはさ、やっちゃばでは山のようにあるから、毎日私が届けたげる』

 とまぁ、こういういきさつで、のぶの店は菜飯のにぎりも一緒に出すことになったのだ。すると少し離れた武家の下屋敷に勤める藩士たちも来るようになって、客は二倍に増えた。

 さちは言葉の通り毎日のぶの店に青菜片手にやってきて、仕込みをするのぶの隣で半刻ほどおしゃべりをしていく。
 朝は八百屋だって忙しい時間帯だが、小さい頃から小町と言われていたさきにぞっこんである連れ合いは、あまりうるさく言わず、恋女房の好きにさせているようだ。

「あ、この子だね、のぶが預かったって子は。坊や、いくつ?」

 さきが朔太郎を見ても驚かないのは、すでにどこかで話を聞いたからだろう。昨日のぶは、湯屋で一緒になった知り合いたちに、親戚の子を預かることになったと説明した。

「それにしても目鼻立ちの整った顔だね」

 そう言ってさちは、朔太郎の真っ白な頬をちょいちょいとつつく。朔太郎が頬を膨らませた。

「これ、おかみ。いきなりさわるは、ぶれいであろう?」

 慇懃無礼に、可愛く言う。
 さちは目を丸くした。

「あれ、面白いことを言う子だね? 無礼だなんて、お侍みたいじゃないか」

 そう言ってカラカラ笑う。
 のぶは慌てて口を開いた。

「し、芝居小屋の近くで育ったから、ま、真似しちゃって、ちょっと話し方が古風なの」

「芝居小屋って、両国から来たの?」

「う、うん……」

 もちろんこれは、朔太郎の話し方がやや風変わりなのを、ごまかすための方便だ。のぶ自身朔太郎についての事情を詳しく知らないのからこう言うしかない。

「でもうちの人の親戚の子だから、私もよく知らないんだけど……」

 曖昧にお茶を濁すと、さちがやや気の毒そうな顔になった。昨日のつねと同じようなことを考えているのだ。彼女は晃之進の仕事を知らないから、留守がちな晃之進をあまり良く思っていない節がある。
 だが朔太郎の前ではなにも言わなかった。気を取り直したように口を開く。

「坊やにいいものを持ってきたんだった」

 そう言って手にしていた包みを開く。中から鳥の形をした飴細工が出てきた。

「昨日店先に売りに来てだんだよ。のぶが男の子を預かったってつねさんが言いふらしてたからさ、ちょうどいいかと思って買っといたんだ」

「わぁ、ありがとう」

 のぶは、さちから飴を受け取った。竹串の先の黄色い鳥は、こちらに向かって羽を広げている。飴でこんな形にできるなんてまるで手妻のようだといつも思う。

「さくちゃん、よかったね」

 朔太郎に向かって差し出すと、彼は目をまん丸にして恐る恐る受け取った。どうやらはじめて見たようだ。

「舐めてごらん、美味しいよ」

 のぶは言うが、口に入れようとはせずにじっと見ているだけだった。

「さぁて、私は行くか」

 さちが立ち上がる。

「さっちゃん、もう行くの?」

 さきが憂うつそうに頷いた。

「うん、今日はお義母さんと親戚の家に行かなきゃいけないんだ。だから早く帰ってこいってさ」

「そう、またね」

「うん、また明日。坊やもまたね」
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