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番外編
【初夜編】秘密の特訓②
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そんな調子で、朝から溶けちゃいそうなほど蓮先輩にきゅんきゅんしながら登校したんだけど。
いつも通り教室まで送ってくれた蓮先輩が、教室の前で突然ギュッて僕を抱きしめて。
「あー・・・。離れたくねぇな。昼、すぐに迎えに行くからいい子で待ってろよ?」
チュッて僕の唇に軽くキスを落として、「なぁ、分かった?」って。
「ひゃ・・・・・・ひゃいぃ・・・・・・!」
蓮先輩の甘々攻撃に僕はもうお顔があついし心臓はバックンバックン過剰動作起こしてるし呂律も回ってない。
そんな僕を見て満足そうにコクンって頷いた蓮先輩は、「じゃあまた昼にな」って言って今度はほっぺたにチュッてして、少し名残惜しそうにしながらも自分の教室に向かって歩き出した。
僕はといえば蓮先輩の甘々攻撃になす術なく、チュッてしてくれたほっぺたに手を当てて思いっきり惚けながら、遠ざかって行く蓮先輩の後ろ姿を見つめてたんだけど。
「ゆ~い!おはよっ!いつにも増してらぶらぶだねぇ~」
ニヤニヤしながら僕にギュッて抱きついてきた匠の言葉にまたニヤニヤと顔の筋肉がゆるゆるになっちゃう。
「おはよう、匠!あのね、僕、蓮先輩の恋人になれたんだっ!」
ヘラりと笑いながら匠の耳元でコッソリそう報告すると、ニヤニヤしてた匠が一気に破顔して。
「本当!?おめでとう~っ!って事は・・・ようやく気持ちを伝え合ったって事!?詳しく知りたい~!」
僕よりハイテンションで喜んでくれた匠は、またニヤニヤってしながら僕をジーッと見つめてくる。
「ありがとっ!でも詳しくは後でね?そろそろ朝礼始まっちゃうし」
「んむぅ。確かに。分かった!じゃあまた後で話そーねっ!」
「ん。約束ね」
「・・・それにしてもさ、ゆいが田原先輩のペットだって言い出した時も心配したけど、昨日先輩に絡まれた時なんて更にどうなる事やらって本当にハラハラしたよぉ。でも結果的にはよかったって事で良いんだよね・・・、うん。本当に良かったねぇ、ゆい!」
さっきまでのニヤニヤ顔を引っ込めて心底安心したように笑った匠に、今までたくさん心配かけちゃってたのかもって気付いて。
匠はいつも僕の話を嬉しそうに聞いてくれて、アドバイスしてくれたり背中押してくれたり・・・。
「・・・うん、たくさん心配かけてたのに見守っててくれてありがとう。僕、匠のこと大好きっ!」
なんだかちょっとウルッとしてきちゃった。
「えー!?ゆい、泣かないでぇ~!僕だって・・・僕だってゆいが大好きだよぉ~!」
2人でウルウルしながらそんなふうに言い合って。
そのまま視線を合わせて2人でえへへって笑い合った。
僕、恋人にも親友にも恵まれて、本当に幸せだ・・・!
そんなこんなしてたらあっという間に時間が過ぎちゃって、先生が教室にやってきたからまたねって匠と別れて席についたんだけど。
そういえば昨日蓮先輩が言ってた、「覚悟」と「処女」について調べるの忘れてたってふいに思い出して。
覚悟っていうのはいちゃいちゃする覚悟ってことなのかな?ってちょっと想像つくんだけど、僕は男だから処女なんて無い筈なんだよね。
男同士ってあれでしょ?アソコを一緒にくっつけて扱くんだよね?
僕、今まで性欲が薄いのもあってエッチなビデオとか観たり、そういうの調べたりした事あんまり無いんだよね。
そもそも自分に恋人が出来るなんて思ってなかったし。
うーん・・・、やっぱりわかんない。
さすがに匠には聞けないし・・・、うん、やっぱり帰ったらネットで調べてみよう。
なんて、朝からエッチな事を考えてしまって勝手に顔が赤くなってしまっていた僕は、朝礼の後みんなに熱があるんじゃ無いのかって心配させちゃて、誤魔化すのが大変だった・・・。
静なんて抱っこして保健室に連れていく!なんて言って匠にペシんって叩かれてた。とばっちりごめんねって思いつつも、そのいつもの掛け合いを聞いているうちに顔の赤みも薄れたから静に感謝かも。
───そんな感じで蓮先輩の甘々攻撃に真っ赤になりながらされるがままになったり、匠に昨日の話をしてにやにやされたりしながら1日が終わって。
今僕はベッドの上で真っ赤になってる顔をそのままにタブレットを凝視しています。
だってね、お尻に・・・お尻に、入ってるの!大っきいアレが!お尻にだよ!?そんな事ある!?
お尻は出口であって入口では無いのでは・・・?え、でも実際にしてるし・・・確かに男同士で挿れようと思ったら穴は1個しか無いけども!
なんてプチパニックになりながらも画面の中で気持ちよさそうに喘いでいる男優さんを必死で目で追う。
え、コレ本当に入ってるよね?
・・・・・・って事は蓮先輩が言ってるのはお尻の処女って事!?
───軽いカルチャーショックみたいになりつつもネットの海を彷徨って、前準備が大事な事や、ほぐさないと入らない事、その方法とか・・・、本当に色々調べて。
しばらくあー・・・とかうー・・・とか唸った結果、うん、よし、腹括ろう!気合いだ!ってとりあえず必要な物を買って準備や練習をする事にした。
・・・だって、蓮先輩が求めてくれてるって思ったら僕、嬉しいし。正直ちょっと怖いけどさ、僕だって蓮先輩と繋がれる方法があるなら頑張りたいもん。
そのままの勢いでネットで必要な物を注文して、荷物が届いた日から僕の秘密の特訓が始まった。
いつも通り教室まで送ってくれた蓮先輩が、教室の前で突然ギュッて僕を抱きしめて。
「あー・・・。離れたくねぇな。昼、すぐに迎えに行くからいい子で待ってろよ?」
チュッて僕の唇に軽くキスを落として、「なぁ、分かった?」って。
「ひゃ・・・・・・ひゃいぃ・・・・・・!」
蓮先輩の甘々攻撃に僕はもうお顔があついし心臓はバックンバックン過剰動作起こしてるし呂律も回ってない。
そんな僕を見て満足そうにコクンって頷いた蓮先輩は、「じゃあまた昼にな」って言って今度はほっぺたにチュッてして、少し名残惜しそうにしながらも自分の教室に向かって歩き出した。
僕はといえば蓮先輩の甘々攻撃になす術なく、チュッてしてくれたほっぺたに手を当てて思いっきり惚けながら、遠ざかって行く蓮先輩の後ろ姿を見つめてたんだけど。
「ゆ~い!おはよっ!いつにも増してらぶらぶだねぇ~」
ニヤニヤしながら僕にギュッて抱きついてきた匠の言葉にまたニヤニヤと顔の筋肉がゆるゆるになっちゃう。
「おはよう、匠!あのね、僕、蓮先輩の恋人になれたんだっ!」
ヘラりと笑いながら匠の耳元でコッソリそう報告すると、ニヤニヤしてた匠が一気に破顔して。
「本当!?おめでとう~っ!って事は・・・ようやく気持ちを伝え合ったって事!?詳しく知りたい~!」
僕よりハイテンションで喜んでくれた匠は、またニヤニヤってしながら僕をジーッと見つめてくる。
「ありがとっ!でも詳しくは後でね?そろそろ朝礼始まっちゃうし」
「んむぅ。確かに。分かった!じゃあまた後で話そーねっ!」
「ん。約束ね」
「・・・それにしてもさ、ゆいが田原先輩のペットだって言い出した時も心配したけど、昨日先輩に絡まれた時なんて更にどうなる事やらって本当にハラハラしたよぉ。でも結果的にはよかったって事で良いんだよね・・・、うん。本当に良かったねぇ、ゆい!」
さっきまでのニヤニヤ顔を引っ込めて心底安心したように笑った匠に、今までたくさん心配かけちゃってたのかもって気付いて。
匠はいつも僕の話を嬉しそうに聞いてくれて、アドバイスしてくれたり背中押してくれたり・・・。
「・・・うん、たくさん心配かけてたのに見守っててくれてありがとう。僕、匠のこと大好きっ!」
なんだかちょっとウルッとしてきちゃった。
「えー!?ゆい、泣かないでぇ~!僕だって・・・僕だってゆいが大好きだよぉ~!」
2人でウルウルしながらそんなふうに言い合って。
そのまま視線を合わせて2人でえへへって笑い合った。
僕、恋人にも親友にも恵まれて、本当に幸せだ・・・!
そんなこんなしてたらあっという間に時間が過ぎちゃって、先生が教室にやってきたからまたねって匠と別れて席についたんだけど。
そういえば昨日蓮先輩が言ってた、「覚悟」と「処女」について調べるの忘れてたってふいに思い出して。
覚悟っていうのはいちゃいちゃする覚悟ってことなのかな?ってちょっと想像つくんだけど、僕は男だから処女なんて無い筈なんだよね。
男同士ってあれでしょ?アソコを一緒にくっつけて扱くんだよね?
僕、今まで性欲が薄いのもあってエッチなビデオとか観たり、そういうの調べたりした事あんまり無いんだよね。
そもそも自分に恋人が出来るなんて思ってなかったし。
うーん・・・、やっぱりわかんない。
さすがに匠には聞けないし・・・、うん、やっぱり帰ったらネットで調べてみよう。
なんて、朝からエッチな事を考えてしまって勝手に顔が赤くなってしまっていた僕は、朝礼の後みんなに熱があるんじゃ無いのかって心配させちゃて、誤魔化すのが大変だった・・・。
静なんて抱っこして保健室に連れていく!なんて言って匠にペシんって叩かれてた。とばっちりごめんねって思いつつも、そのいつもの掛け合いを聞いているうちに顔の赤みも薄れたから静に感謝かも。
───そんな感じで蓮先輩の甘々攻撃に真っ赤になりながらされるがままになったり、匠に昨日の話をしてにやにやされたりしながら1日が終わって。
今僕はベッドの上で真っ赤になってる顔をそのままにタブレットを凝視しています。
だってね、お尻に・・・お尻に、入ってるの!大っきいアレが!お尻にだよ!?そんな事ある!?
お尻は出口であって入口では無いのでは・・・?え、でも実際にしてるし・・・確かに男同士で挿れようと思ったら穴は1個しか無いけども!
なんてプチパニックになりながらも画面の中で気持ちよさそうに喘いでいる男優さんを必死で目で追う。
え、コレ本当に入ってるよね?
・・・・・・って事は蓮先輩が言ってるのはお尻の処女って事!?
───軽いカルチャーショックみたいになりつつもネットの海を彷徨って、前準備が大事な事や、ほぐさないと入らない事、その方法とか・・・、本当に色々調べて。
しばらくあー・・・とかうー・・・とか唸った結果、うん、よし、腹括ろう!気合いだ!ってとりあえず必要な物を買って準備や練習をする事にした。
・・・だって、蓮先輩が求めてくれてるって思ったら僕、嬉しいし。正直ちょっと怖いけどさ、僕だって蓮先輩と繋がれる方法があるなら頑張りたいもん。
そのままの勢いでネットで必要な物を注文して、荷物が届いた日から僕の秘密の特訓が始まった。
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