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え、嫌ですけども
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side:五十鈴結翔
「ん・・・ッ、れん、せ・・・ぱぃ、それやぁ・・・ッ」
いつの間にか僕の服の中に潜り込んでいた蓮先輩の大きな手に背中を優しく撫で上げられていて。
素肌を柔く辿るようなその動きが擽ったいような、ぞわぞわするような・・・。
蓮先輩の手の動きに合わせて震える体がそれを逃そうとして勝手に身を捩ってしまう。
「んー?結翔の肌、柔らかくてツルスベで気持ちいいな。もう少しだけ・・・ね、だめか?」
おでこ同士をコツンと当てた至近距離で蓮先輩にそんなふうに甘い声で言われちゃったら、僕はもうやめて欲しいなんて言えなくて。
「あ・・・ぅ。だ、だめじゃ・・・ない、デス」
熱くなる顔をそのままに視線を彷徨かせながらそう言った僕に向かって、蓮先輩がありがとなって嬉しそうに破顔したんだ。
蓮先輩が本当に嬉しそうにしているのを見て僕も嬉しくなっちゃってさ、さっきまでの羞恥とかがぜーんぶ飛んじゃった僕は状況に似合わずへにゃって気が抜けたみたいに笑っちゃった。
「・・・っ!あー、もう・・・まじでクソ可愛い」
ボソッと呟いた蓮先輩が、可愛いって言ってくれた気がして。
そうだったらもっと嬉しいなぁ、なんて思考を飛ばしてたらまた唇をガブって食べられちゃってすぐに何も考えられなくなっちゃった。
それから暫く背中を撫でられながら口内を蓮先輩の熱い舌で掻き回され続けて。
背中の擽ったさが触られただけでジン・・・と腰に響くような快感に置き換えられはじめた辺りで、蓮先輩のくちびるがちゅぷってエッチな音を立てて離れていく。
それがなんだかすごく寂しくて。
もっと蓮先輩の熱が感じたくて。
ぽやっとした思考のまま、離れていく唇を追いかけて今度は僕からカプリと愛しい人の唇に齧り付こうとしたんだけど・・・目測を誤って蓮先輩の顎をカプって食べちゃった。
・・・・・・間違えたっ!
蓮先輩の顎食べちゃった!?ってぽやんぽやんだった思考がハッと戻って、顔がジワジワ熱くなってくる。恥ずかしい・・・・・・!
思わず蓮先輩の胸元に顔を隠すみたいに縋り付いてしまった。
「ん・・・っ、ゆい、と?どうした?」
でも蓮先輩、一瞬ビクって固まった気がしたけど、すぐにいつもみたいに頭を撫でてくれて。
やっちゃったぁって、恥ずかしいやら申し訳ないやら・・・ちょっぴりヘコんでたのが一気に吹っ飛んだ。僕、蓮先輩に撫でられるの凄く好き。
その優しい手と声に促されてソロリと蓮先輩を見上げたら、驚いたように目をパチパチ瞬かせていて。
「・・・あの、蓮先輩が離れていっちゃうのが、寂しくて。本当は蓮先輩がしてくれたみたいにお口にチューしたかったんですけど、届かなくて・・・その、顎に齧り付いちゃってごめんなさい」
恥ずかしいけどちゃんと謝らなきゃって、蓮先輩を見上げてそう言ったんだけど、ん゛ン・・・ッ!って声と共に蓮先輩に思いっきり抱き締められちゃった。
・・・・・・嬉しいけど、何で??
「あー・・・くっそ、際限なく可愛いとかなんだコレ、え?誘われてんの?いやいやいやいや・・・相手は結翔だからな・・・無意識だよな、うん・・・だよなぁ・・・・・・。俺の理性・・・耐えろよ・・・」
僕の頭にグリグリ頬を擦り付けながら蓮先輩が何か言ってたけど、全然聞き取れなくて。
でも聞き返そうにも思いっきり抱きしめられているからどうにも出来ない。どうしようってちょっと困り始めた頃、そっと僕を離した蓮先輩に顔を覗き込まれた。
「寂しくさせてごめんな?でも結翔が俺ともっとキスしたいって思ってくれんのはすげぇ嬉しかった。それに結翔だったら俺の唇だろうが顎だろうがいつでもどこにでもキスしてくれて良いんだから、そんなふうに謝らなくていいよ。結翔からのキスなんて俺、嬉しいだけだし」
「ほんと・・・?蓮先輩、僕にチューされると嬉しい?僕、蓮先輩にたくさんちゅーしていいんですか?」
「あぁ、すっげぇ嬉しい。結翔は俺の特別だからな。キスだろうが何だろうが、我慢しないでいくらでもして良いよ」
「特別・・・?僕が蓮先輩の・・・?」
「あぁ、俺のたった1人の特別、だ」
甘く蕩けそうな表情をしてそう言ってくれた蓮先輩に、胸がこう・・・ぐわっ!って、ぎゅううう、ってなって。
衝動のまま蓮先輩の唇にちゅうって自分の唇を押し付けた。
「蓮先輩、僕すっごく嬉しいです・・・。でも僕だって蓮先輩がたった1人の特別、ですよ。だから蓮先輩も僕に何しても良いんですからね?」
嬉しくって、幸せで、唇を離してへにゃって笑いながらそう言ったら、蓮先輩が唸ってなぜか手で目を覆って上を向いてしまった。
あれ?ダメだったかな・・・?でもさっき、蓮先輩が僕だったらいつでもどこにでもチューして良いって言ってくれたんだもん、今しても良かったんだよね・・・?
「ん・・・ッ、れん、せ・・・ぱぃ、それやぁ・・・ッ」
いつの間にか僕の服の中に潜り込んでいた蓮先輩の大きな手に背中を優しく撫で上げられていて。
素肌を柔く辿るようなその動きが擽ったいような、ぞわぞわするような・・・。
蓮先輩の手の動きに合わせて震える体がそれを逃そうとして勝手に身を捩ってしまう。
「んー?結翔の肌、柔らかくてツルスベで気持ちいいな。もう少しだけ・・・ね、だめか?」
おでこ同士をコツンと当てた至近距離で蓮先輩にそんなふうに甘い声で言われちゃったら、僕はもうやめて欲しいなんて言えなくて。
「あ・・・ぅ。だ、だめじゃ・・・ない、デス」
熱くなる顔をそのままに視線を彷徨かせながらそう言った僕に向かって、蓮先輩がありがとなって嬉しそうに破顔したんだ。
蓮先輩が本当に嬉しそうにしているのを見て僕も嬉しくなっちゃってさ、さっきまでの羞恥とかがぜーんぶ飛んじゃった僕は状況に似合わずへにゃって気が抜けたみたいに笑っちゃった。
「・・・っ!あー、もう・・・まじでクソ可愛い」
ボソッと呟いた蓮先輩が、可愛いって言ってくれた気がして。
そうだったらもっと嬉しいなぁ、なんて思考を飛ばしてたらまた唇をガブって食べられちゃってすぐに何も考えられなくなっちゃった。
それから暫く背中を撫でられながら口内を蓮先輩の熱い舌で掻き回され続けて。
背中の擽ったさが触られただけでジン・・・と腰に響くような快感に置き換えられはじめた辺りで、蓮先輩のくちびるがちゅぷってエッチな音を立てて離れていく。
それがなんだかすごく寂しくて。
もっと蓮先輩の熱が感じたくて。
ぽやっとした思考のまま、離れていく唇を追いかけて今度は僕からカプリと愛しい人の唇に齧り付こうとしたんだけど・・・目測を誤って蓮先輩の顎をカプって食べちゃった。
・・・・・・間違えたっ!
蓮先輩の顎食べちゃった!?ってぽやんぽやんだった思考がハッと戻って、顔がジワジワ熱くなってくる。恥ずかしい・・・・・・!
思わず蓮先輩の胸元に顔を隠すみたいに縋り付いてしまった。
「ん・・・っ、ゆい、と?どうした?」
でも蓮先輩、一瞬ビクって固まった気がしたけど、すぐにいつもみたいに頭を撫でてくれて。
やっちゃったぁって、恥ずかしいやら申し訳ないやら・・・ちょっぴりヘコんでたのが一気に吹っ飛んだ。僕、蓮先輩に撫でられるの凄く好き。
その優しい手と声に促されてソロリと蓮先輩を見上げたら、驚いたように目をパチパチ瞬かせていて。
「・・・あの、蓮先輩が離れていっちゃうのが、寂しくて。本当は蓮先輩がしてくれたみたいにお口にチューしたかったんですけど、届かなくて・・・その、顎に齧り付いちゃってごめんなさい」
恥ずかしいけどちゃんと謝らなきゃって、蓮先輩を見上げてそう言ったんだけど、ん゛ン・・・ッ!って声と共に蓮先輩に思いっきり抱き締められちゃった。
・・・・・・嬉しいけど、何で??
「あー・・・くっそ、際限なく可愛いとかなんだコレ、え?誘われてんの?いやいやいやいや・・・相手は結翔だからな・・・無意識だよな、うん・・・だよなぁ・・・・・・。俺の理性・・・耐えろよ・・・」
僕の頭にグリグリ頬を擦り付けながら蓮先輩が何か言ってたけど、全然聞き取れなくて。
でも聞き返そうにも思いっきり抱きしめられているからどうにも出来ない。どうしようってちょっと困り始めた頃、そっと僕を離した蓮先輩に顔を覗き込まれた。
「寂しくさせてごめんな?でも結翔が俺ともっとキスしたいって思ってくれんのはすげぇ嬉しかった。それに結翔だったら俺の唇だろうが顎だろうがいつでもどこにでもキスしてくれて良いんだから、そんなふうに謝らなくていいよ。結翔からのキスなんて俺、嬉しいだけだし」
「ほんと・・・?蓮先輩、僕にチューされると嬉しい?僕、蓮先輩にたくさんちゅーしていいんですか?」
「あぁ、すっげぇ嬉しい。結翔は俺の特別だからな。キスだろうが何だろうが、我慢しないでいくらでもして良いよ」
「特別・・・?僕が蓮先輩の・・・?」
「あぁ、俺のたった1人の特別、だ」
甘く蕩けそうな表情をしてそう言ってくれた蓮先輩に、胸がこう・・・ぐわっ!って、ぎゅううう、ってなって。
衝動のまま蓮先輩の唇にちゅうって自分の唇を押し付けた。
「蓮先輩、僕すっごく嬉しいです・・・。でも僕だって蓮先輩がたった1人の特別、ですよ。だから蓮先輩も僕に何しても良いんですからね?」
嬉しくって、幸せで、唇を離してへにゃって笑いながらそう言ったら、蓮先輩が唸ってなぜか手で目を覆って上を向いてしまった。
あれ?ダメだったかな・・・?でもさっき、蓮先輩が僕だったらいつでもどこにでもチューして良いって言ってくれたんだもん、今しても良かったんだよね・・・?
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