渡り廊下の恋

抹茶もち

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え、嫌ですけども

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 「檸檬の蜂蜜漬け・・・ですか?」


 瓶を見つめたままキョトンとしてそう言う結翔に、なんだか言い訳がましくごちゃごちゃボソボソ言い訳してしまう。

 本当はもっとスマートに格好良く結翔に食べてもらいたかったんだが・・・、こんなの料理に自信ないの丸わかりだし格好悪いな、俺。

 てかコレ、切って漬けるだけなんての、こんなすげぇ料理作れる結翔からしたら料理ですらないんじゃね?もっとちゃんと料理っぽいの練習しておけばよかったな。



 なんて焦ってたらさ、結翔がポカーンって効果音がつきそうな顔して俺の顔を見上げたまま固まってしまった。


 ・・・今までこんな反応見た事無いんだが。やべぇ、そんなに気に入らなかったか?もしかして檸檬嫌いだったとか?檸檬のチーズケーキとか美味そうに食ってたからイケると思ってたんだけど・・・そのままの檸檬は苦手とかか?あー・・・もう!ちゃんとリサーチしとけよ俺!



 でも優しい結翔の事だ。もし嫌いだったとしても俺に気を遣って食べようとしてしまうかもしれねぇ。いくら結翔の為に作ったもんでも嫌いな物を食わせるのは可哀想だし、食べなくて良いってちゃんと言っておかないと。



 そう思って荒ぶる内心は横に置いてひとまず固まってしまったまま動かない結翔に声をかけたら、急に再起動したみたいにガッて勢いよく俺の腕の中に飛び込んできて。



 「蓮先輩っ!だいすき・・・っ!嬉しいよぉ」




 ・・・・・・嬉しい?檸檬嫌いじゃ無かったって事か?っていうか結翔が俺の事大好きって言った?え、檸檬の事じゃなくて俺の事が大好きって事でいいんだよな!?


 俺にしがみついたまま胸元にぐりぐり額を擦り付けている結翔。突然の事で一瞬呆けてしまったけど、流石にこんな嬉しそうな反応を見て気を遣ってるなんて思えなくて、結翔を抱きしめ返しながら緊張で知らず知らずの内に入っていた体の力がストンと抜けた。


 あぁああー・・・・・・、まじで良かった。っつーかやべぇニヤける。俺、今ぜってぇやべぇ顔になってる気がする。やっぱり俺、結翔といると顔の筋肉バグるな。


 なんて思ってたら結翔がガバって上を向いて、心臓がバックバクだとか美味しそうとか言ってくれて。


 しかもその顔がさ、なんかもう喜色満面!って感じで。まん丸な可愛い瞳はキラッキラに輝いていて更に可愛いし、まろい頬っぺたは上気して耳元まで赤くなっていてめちゃくちゃエロいし・・・。あー、まじで俺の結翔って最強じゃね?



 そんな感じで結翔がびっくりするくらい喜んでくれたお陰ですげぇ嬉しくなっちまって俺まで自然に笑ってた。



 食べても良いですか?って俺に聞きながらも、何故か瓶を離そうとせずに思いっきり抱き締めたままの結翔。あまりに可愛い反応を返してくれるのがなんだか擽ったくなってきて、瓶を引っこ抜いて食べさせる事にした。



 こんなに喜んでくれてんだから味も美味く出来ててくれよ・・・、なんて少しソワソワしながら結翔の小さい口に放り込むと、顔中に美味しいって書いてあるみたいな表情をして、思いっきり瞳を輝かせながらコクコクと忙しなく首を動かし始めて。


 もう嬉しいやら可愛いやらでまた思わず笑ってしまいつつも、食いながらそんなに動いたら口ん中噛んじまうんじゃねぇかってちょっと心配になったからとりあえず両手で結翔の頭を固定する事にした。


 結翔は俺に頭を固定されつつも何か言いたそうにしてたけど、口の中の物が無くなるまで口を開けないからか、必死で飲み込もうともぐもぐしている様が小動物みたいでまた可愛い。


 やっと口の中が空になった結翔が美味かったって言ってくれて、もっと食べたいって言ってくれて、まじで嬉しくてさ。

 いつもは結翔にキス悪戯しながらデザートを食べるのが楽しみだったのに、それすら頭からすっぽ抜けて強請られるままに何度も結翔の口に檸檬を放り込んだ。



 そんなふうに楽しく結翔に餌付けしてたらさ、急に結翔が目をまん丸にして、俺が食べてないって、一緒に食べませんかって言い出して。


 あ、そういえば今日はいつもみたいにデザート食わせながらのキス悪戯、してねぇじゃんってやっと思い出した。


 結翔は純粋に俺にデザート食わせたいって思ってくれただけなんだろうけど、俺的にはデザートは結翔だし。


 ニンマリと笑って結翔が何か言う前にその小さな唇にガブリと噛み付くみたいにキスを落とした。




 すぐにふにゃっと力が抜けて、素直に瞳を閉じた結翔が可愛くて頭を撫でながら顔中にキスを落としてたらさ、またすげぇ嬉しそうにふにゃって笑うから。

 なんかグワって来て、触れるだけのキスじゃ足りなくなって。結翔の口内を舐め尽くすんじゃねぇかってくらい貪っちまった。


 はふはふと息を乱しながら俺が差し込んだ舌に一生懸命絡みついてくる結翔の小さな舌に煽られて。でも疲れてしまったのか舌が一瞬戻っていきそうだったから、離れるのは許さねぇよって追いかけてジュルリと吸った。


 俺が与える刺激に素直にビクビク跳ねる身体が愛おしい、なんてキスに夢中になりながらそんな事を思っていると結翔が俺の首にギュッて縋り付いてきて。


 ・・・・・・もう少しだけ。最後までは絶対にしないからあともう少しだけ結翔と触れ合いたい。



 結翔が弱い耳元から首筋に指を添わせて戯れるように悪戯していると、気持ちよさそうにビクビクしながらも待って、なんて言うからさ、気持ちいいの?なんて意地悪い事言っちまったんだけど。

 それに素直にすげぇエロい顔してコクコク必死で頷く結翔に逆に俺の方が煽られてしまって、ただでさえ勃ち上がってきている愚息が痛いほど張り詰めてしまった。




 あー、クソっ、我慢・・・・・・我慢・・・・・・、なんて思いながらも、俺の体は勝手に結翔の耳を舌で愛撫して、そのまま耳を犯すみたいにわざとグジュグジュ音を立てながら舌をピストンさせてる。


 それに素直にビクビク体を震わせて感じてくれる結翔が可愛くて。俺の手でこんなエロくなってくれてるってのがまた嬉しくてさ。堪んなくなった俺はそのまま首筋辿ってギリギリ見えない位置にキスマークをつける事にした。



 結翔は俺のだってもっと刻みつけてしまいたい。


 まぁだけど見える位置に付けたら結翔がきっと恥ずかしがるからさ、今はせめて見えないところだけに。




 しかし俺、結翔といるとすぐ堪んねぇ・・・・・・!ってなってる気がするなぁ、なんて今更な事思いながらもキスマークを付けるごとに控えめに膝を擦り合わせながらビクビク震える結翔を見てまた堪んねぇ・・・・・・って、グワってなってしまった俺は、ブカブカな俺のジャージを着ている結翔の服の中に手を滑り込ませた。





 


──────
いつも読んでいただきありがとうございます、抹茶もちです。
本日で蓮先輩サイド終了となります!
書いていると気付けば結翔への思いが爆発していて語彙力低下しているちょとポンコツ感出てきてない?って感じの蓮が出来てしまった上に想定した以上の長さになってしまいました・・・💦
読者の皆様、長らくお付き合いいただきありがとうございますm(__)m
次回から結翔サイドに戻りますので、またイチャイチャを楽しんでいただければと思います♡
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