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凄く甘くて少しだけほろ苦い
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この日から、朝は蓮先輩と登校してお昼は蓮先輩のお迎えで屋上で一緒にお昼ごはんを食べながらお互いに充電だってくっついたり、たくさんちゅーしたりした。
・・・3回に1回くらいの頻度でみっくん先輩と3人になってオアズケされちゃうんだけどね。
放課後はひたすら匠と一生懸命二人三脚の練習の日々。
借り人競走は練習のしようが無いから一本集中で頑張った!
蓮先輩はバイトがある日は放課後一緒に居られないけど、バイトが無い日は僕の二人三脚の練習を応援しつつ見学してて、練習が終わったら一緒に帰ってくれるんだ。
最初は待たせちゃうのは申し訳ないって言ったんだけど、「頑張っている結翔を応援したいんだ」「ただ俺が結翔と一緒に居たいから待ってるんだ」「結翔は俺と一緒に下校するのは嫌か?」等々言われてしまって。
僕は蓮先輩と一緒に居られる時間が増えるのはとっても嬉しいし、蓮先輩がそんなふうに言ってくれるならって、僕も一緒に居たいですぅー!!ってすぐに陥落しちゃった。
帰りは必ず公園に寄って触れるだけの、啄むようなちゅーをして。
あ、でもお昼にオアズケされちゃった日は深いちゅーをたくさんされちゃう。
それで僕の家まで送ってくれた蓮先輩は必ず別れ際に頬っぺたにちゅってしてくれるんだ。
この数週間でたくさんたくさん蓮先輩にくっついてちゅーした僕のちゅースキルはきっと上がったに違いない。
・・・・・・多分、きっと!
そんなふうに慌ただしくも幸せな時間はあっという間に過ぎていって。
気が付けば明日は体育祭。
二人三脚はたくさん練習して割と早く走れるようになったと思う。
たくさん転んで僕の膝小僧は擦り傷だらけになっちゃったけど、運動神経が良い匠の膝小僧はツルツルだ。運動神経が良い人ってどうなってるんだろう?
でも8割方僕の失敗でバランス崩しちゃってたから、匠が怪我しなくて本当によかった。
これはいつの間にかなんだけど、僕がしょっちゅう擦り傷を作るのを心配した蓮先輩が普段はぺたんこだった鞄に救急セットを持ち歩くようになってた。
毎回痛い~って感じた瞬間に蓮先輩に抱き起こされてそのまま手当てしてくれるの。
だから僕、転びまくっても心は折れなかった。蓮先輩のおかげ!
───なんて、寝る準備万端でベッドに寝転がって今日までの事を思い出す。
うーん・・・、緊張してなかなか寝付けないんだよね。
でも明日の事を考えたら絶対に早く寝ないとって思うんだけど。
思えば思う程眠気が遠退く気がするのは何でなのー!!
なんて、何度目かの寝返りを打った時に携帯が通知を知らせる。
ゴソゴソと頭の近くに置いていた携帯を探り当てて確認すると、蓮先輩からメッセージがきていて。
『結翔起きてる?緊張してねぇか心配でつい連絡しちまった』
蓮先輩、僕が緊張してるの何でわかるの!?
びっくりして思わず上体を起こして返信を打とうとした瞬間、画面が着信を知らせた。
───・・・蓮先輩!?
「もっ、もしもし!」
『もしもし?メッセージにすぐに既読付いたから起きてんだなって電話かけちまったけど、大丈夫だったか?』
「大丈夫です!僕、蓮先輩の声聴けて嬉しいです・・・!今日は緊張しちゃってなかなか眠れなくて。なんで蓮先輩分かるんだろうってびっくりしちゃってました」
『ははっ!俺も1日の最後に結翔の声が聴けてすげぇ嬉しいよ。大事な結翔の事はちゃんと分かるようにいつも見てるから分かるんだよ。結翔が眠くなるまで俺の話に付き合ってくれるか?』
耳元で聞こえた『大事な結翔』って言葉が嬉しくて思わず赤くなった頬っぺたを冷ましたくて、ベッドにコロリと横になり頬を冷房でヒンヤリとしている枕にくっつけた。
「えへへ・・・嬉しいですっ!僕ももっと蓮先輩の事分かるようになりたいなぁ・・・。だからもっと蓮先輩の事も教えてくださいっ!」
『あぁ、いいよ。結翔が知りたいことなんでも教えてやる。結翔だけ特別、な?』
「特別・・・!ひゃあ~っ!」
『くく・・・っ!本当に結翔は可愛いなぁ』
「そんな事無いですけども!蓮先輩っ!じゃあ1番好きな食べ物は何ですか?」
『ん?結翔が作ってくれた甘いだし巻き卵』
「え!?そうだったんですか!?」
『そうだったんです。いつか出来立てホカホカの、食わせてよ』
「わぁあ!嬉しいですっ!そんなのいつでも作りますよぅ・・・!」
『本当?やった!すっげぇ楽しみ!』
そんなふうに蓮先輩と電話口で他愛も無いやり取りをしていると、緊張もほぐれてどんどん頭がぽやぽやしてきた。
いつもはもう寝てる時間だもんね。滑舌も危うい気がする・・・。
蓮先輩ともっとお話ししたいのに・・・もう瞼が上がらないよぅ。
『・・・結翔の眠そうな声、本当に可愛いよな』
「んぅ・・・。れんしぇんぱ・・・」
『ん、おやすみ結翔。良い夢を、な』
「おや・・・しゅ・・・」
蓮先輩の優しいおやすみの言葉が耳に入ったすぐ後、おやすみなさいって返したつもりだったけどちゃんと口に出せてたかな?って微睡の中でぼんやり思ったけど、もう1度口に出す前にストンと心地の良い眠りに落ちていってしまった。
・・・3回に1回くらいの頻度でみっくん先輩と3人になってオアズケされちゃうんだけどね。
放課後はひたすら匠と一生懸命二人三脚の練習の日々。
借り人競走は練習のしようが無いから一本集中で頑張った!
蓮先輩はバイトがある日は放課後一緒に居られないけど、バイトが無い日は僕の二人三脚の練習を応援しつつ見学してて、練習が終わったら一緒に帰ってくれるんだ。
最初は待たせちゃうのは申し訳ないって言ったんだけど、「頑張っている結翔を応援したいんだ」「ただ俺が結翔と一緒に居たいから待ってるんだ」「結翔は俺と一緒に下校するのは嫌か?」等々言われてしまって。
僕は蓮先輩と一緒に居られる時間が増えるのはとっても嬉しいし、蓮先輩がそんなふうに言ってくれるならって、僕も一緒に居たいですぅー!!ってすぐに陥落しちゃった。
帰りは必ず公園に寄って触れるだけの、啄むようなちゅーをして。
あ、でもお昼にオアズケされちゃった日は深いちゅーをたくさんされちゃう。
それで僕の家まで送ってくれた蓮先輩は必ず別れ際に頬っぺたにちゅってしてくれるんだ。
この数週間でたくさんたくさん蓮先輩にくっついてちゅーした僕のちゅースキルはきっと上がったに違いない。
・・・・・・多分、きっと!
そんなふうに慌ただしくも幸せな時間はあっという間に過ぎていって。
気が付けば明日は体育祭。
二人三脚はたくさん練習して割と早く走れるようになったと思う。
たくさん転んで僕の膝小僧は擦り傷だらけになっちゃったけど、運動神経が良い匠の膝小僧はツルツルだ。運動神経が良い人ってどうなってるんだろう?
でも8割方僕の失敗でバランス崩しちゃってたから、匠が怪我しなくて本当によかった。
これはいつの間にかなんだけど、僕がしょっちゅう擦り傷を作るのを心配した蓮先輩が普段はぺたんこだった鞄に救急セットを持ち歩くようになってた。
毎回痛い~って感じた瞬間に蓮先輩に抱き起こされてそのまま手当てしてくれるの。
だから僕、転びまくっても心は折れなかった。蓮先輩のおかげ!
───なんて、寝る準備万端でベッドに寝転がって今日までの事を思い出す。
うーん・・・、緊張してなかなか寝付けないんだよね。
でも明日の事を考えたら絶対に早く寝ないとって思うんだけど。
思えば思う程眠気が遠退く気がするのは何でなのー!!
なんて、何度目かの寝返りを打った時に携帯が通知を知らせる。
ゴソゴソと頭の近くに置いていた携帯を探り当てて確認すると、蓮先輩からメッセージがきていて。
『結翔起きてる?緊張してねぇか心配でつい連絡しちまった』
蓮先輩、僕が緊張してるの何でわかるの!?
びっくりして思わず上体を起こして返信を打とうとした瞬間、画面が着信を知らせた。
───・・・蓮先輩!?
「もっ、もしもし!」
『もしもし?メッセージにすぐに既読付いたから起きてんだなって電話かけちまったけど、大丈夫だったか?』
「大丈夫です!僕、蓮先輩の声聴けて嬉しいです・・・!今日は緊張しちゃってなかなか眠れなくて。なんで蓮先輩分かるんだろうってびっくりしちゃってました」
『ははっ!俺も1日の最後に結翔の声が聴けてすげぇ嬉しいよ。大事な結翔の事はちゃんと分かるようにいつも見てるから分かるんだよ。結翔が眠くなるまで俺の話に付き合ってくれるか?』
耳元で聞こえた『大事な結翔』って言葉が嬉しくて思わず赤くなった頬っぺたを冷ましたくて、ベッドにコロリと横になり頬を冷房でヒンヤリとしている枕にくっつけた。
「えへへ・・・嬉しいですっ!僕ももっと蓮先輩の事分かるようになりたいなぁ・・・。だからもっと蓮先輩の事も教えてくださいっ!」
『あぁ、いいよ。結翔が知りたいことなんでも教えてやる。結翔だけ特別、な?』
「特別・・・!ひゃあ~っ!」
『くく・・・っ!本当に結翔は可愛いなぁ』
「そんな事無いですけども!蓮先輩っ!じゃあ1番好きな食べ物は何ですか?」
『ん?結翔が作ってくれた甘いだし巻き卵』
「え!?そうだったんですか!?」
『そうだったんです。いつか出来立てホカホカの、食わせてよ』
「わぁあ!嬉しいですっ!そんなのいつでも作りますよぅ・・・!」
『本当?やった!すっげぇ楽しみ!』
そんなふうに蓮先輩と電話口で他愛も無いやり取りをしていると、緊張もほぐれてどんどん頭がぽやぽやしてきた。
いつもはもう寝てる時間だもんね。滑舌も危うい気がする・・・。
蓮先輩ともっとお話ししたいのに・・・もう瞼が上がらないよぅ。
『・・・結翔の眠そうな声、本当に可愛いよな』
「んぅ・・・。れんしぇんぱ・・・」
『ん、おやすみ結翔。良い夢を、な』
「おや・・・しゅ・・・」
蓮先輩の優しいおやすみの言葉が耳に入ったすぐ後、おやすみなさいって返したつもりだったけどちゃんと口に出せてたかな?って微睡の中でぼんやり思ったけど、もう1度口に出す前にストンと心地の良い眠りに落ちていってしまった。
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